「なんかやたら強いモブいたよね」って言われたいじゃん 作:わなびさびわなびのわなび
お読みいただきありがとうございます。
完結できるよう頑張ります。
「あのくそ司教、なーにが、俺に才能あるだ。結局、法術一つしか使えねじゃん」
校門の前にぶつぶつと呟く生徒、周りの目は冷たい
不審者を見る目である
他人のふりをしたい人NO1の姿で俺は呻いていた。
そんな不審者を見かねてか、俺の後ろから
ヒールのカツカツと小気味良い音と共に向かってくる影が一つ
「ちょっと!そこの貴方、このセルリア法術学園になんの用ですか!」
振り返ると、ヒールを履いているものの、俺の首ほどしか身長がない少女が、真っ赤な髪を垂れ下げながらキッと睨んでいた
その少女に見覚えがあった、というか、
magic&swordにおいて、最も有名なキャラと言っても過言ではない
「赤い聖女、ルビー・キャンベル…」
思わず口から零れる
「あら、私の異名そして名前を知っているということは、
ただの田舎者ではありませんね」
ムフッーと言いたげなドヤ顔を浮かべるルビーを見て、
俺は思う
(この人、この後亡くなくなるんだよね…)っと
ルビー・キャンベル
赤い聖女の異名を持つ彼女は、
ここセルリア法術学校の生徒会長であり、
作中の登場人物の内、トップ5には入る実力を兼ね備えたシスターである。
赤い瞳に、赤い髪、小さな背丈は、
彼女の祖先の精霊の血が多く受け継がれた結果であると、
作中でも、公式ガイドブックにおいても言及されている。
実力主義の傲慢不遜の性格だと思われやすい姿であるが、
そんなことは無く、
同級生や下級生に優しく接し、
時に道を誤りそうになったら自らを犠牲にしてでも止めるような
まさに聖女と言わんばかりの性格をしている。
作中では一年生ながら高い実力を示した主人公に対し、
生徒会に入るようスカウトをしにきたのが初対面であり。
そこから、主人公と交流を深めていくルートでは
実は負けず嫌いの一面や
背が低いのを気にしているなどの情報が手に入り、
これはメインヒロイン待ったなしですわと確信した時
に
彼女は死ぬ。
(それも、自分が守ろうとした下級生の手によって)
「ちょっと聞いてるんですか、不審者さん。おーい」
懐かしいトラウマイベントを思い出す寸前で、ルビーの声にハッとした
彼女は指一本分の近さまで来ていた
「すいません、ぼーとしてました、生徒会長。
自分の胸に着けたバッチを見てください
不審者ではありませんよ」
こう怪しまれている時は、回りくどい言い方をするのではなく、直球で伝えるに限ると思う。
「ムッム、確かに、それは新入生のバッチですね。
偽造品でもなさそうですし、よく見ると不審者さん、新入生の制服を着ていますね」
「その不審者さんっての止めてくださいよ」
完璧に不審者ではあったのだが、棚にあげよう
「あ、確かに失礼でした、ごめんなさい」
ルビー生徒会長はそんな自分に対しても深々と頭をさげた。
それを見ている周りからの視線や、
「あの人、生徒会長になんてことを」やら「野郎ッ、下級生の分際で」やら殺気が辺りを支配する
勘弁してください、ちょっと気になっただけなんです
そんなつもりで言ったんじゃないんですよ
「しかし」とルビーからも少しの怒りが籠った言葉をなげられる。
「新入生くんも、校門まえでぶつぶつと呟きながら、悶絶するのはあまり良くないですよ」
「以後気を付けます」
「はい、気を付けてください。それと」
――‘‘クラス決め‘‘頑張ってくださいとルビーはやたら含みを持った言葉を自分にかけた