キタローとハム子の戦争   作:ハーイヨールニャル

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              あの輝きを見たか、這い寄る混沌よ!

          人は今、不完全な心を補い完全な心へと進化を遂げる

                 意図した形ではないが

                ()()の悲願成就の時である! 

              これが人が持つ可能性にして完全な――







                   あ、あれ? 

                  ニャ、ニャル……?



            四文字「……」閣下「……」ニャル「ふぁ!!?」



救世主

 

『ねぇ、湊。もし、生き返れたら何がしたい?』

 

『どうでも──』

 

『よくない。ちゃんと考えるの』

 

『だって……意味ある? 僕たちはもう……』

 

『いいの。想像するだけなら自由なんだから』

 

『はぁ……、もう一度会いたい人たちがいる……』

 

『そうだね。私にもいる……でも、きっと湊は怒られるね。それもこっぴどく』

 

『琴音だって怒られる……』

 

『へっへーん。こっちには荒垣先輩がいるもん。上手いことみんなを宥めてくれるから平気なんだな』

 

『あー……交換……』

 

『するわけないでしょ!!』

 

『冗談だよ……』

 

『もうっ……じゃあ、次ね』

 

『まだやるの……』

 

『うーん、と、あ、もし私と湊、どちらかだけが生き返れるなら相手に何をしてほしい?』

 

『絶対、無理難題押し付けるつもりでしょ、それ……』

 

『バレたか……』

 

『バレるよ……で、なに……?』

 

『ゆかりと──』

 

『そういうプライベートなことはやめようよ……』

 

『じゃあ、順平と親友になるにする?』

 

『流石にそこまではなれる気が……』

 

『そうやって諦めているからコミュも生まれないんだよ!』

 

『まだその話する……?』

 

『私があれだけ仲良くなれるんだから、仲良くなれないわけないと思うんだけどなー。じゃあ、とりあえず私からのは置いとくね。湊は?』

 

『僕は……特にないかな』

 

『なんでよ!?』

 

『だって琴音は僕より上手くやってるし、僕が何か望む必要はないかなって……』

 

『やっぱ気にしてんじゃん』

 

『そりゃ、あれだけ言われたらね……』

 

『むぅ、でも、何かあるでしょ?』

 

『じゃあ……山岸の料理を──』

 

『お願いやめて』

 

『……酷くない?』

 

『風花には悪いし、まともになっているのも認めるけど、一週間とか言われたら流石に私の精神でも持たない。いつやらかすか、わからないんだから』

 

『わがままだな……』

 

『わがままじゃないよ。せっかく生き返っているのに、どうして、また死の危険を冒すの?』

 

『そこまで酷くないよ……』

 

『そんな筈が……あっ、そっか。そりゃ風花も頑張るよね。ただでさえ強敵揃いなんだし』

 

『なに? 急にニヤニヤして……』

 

『べっつにー。ちょっと複雑な心境なだけ。はい、他、他で』

 

『まったく……そうだね……琴音にはないけど……荒垣先輩には幸せになってほしいかな……』

 

『それはやっぱり……湊の世界じゃ亡くなったから……?』

 

『うん……僕はあの人を守れなかった……。守るだなんて言えば、あの人は怒るだろうけど……それでもリーダーだった僕は守らなくちゃいけなかったんだ』

 

『誰も僕を責めなかった……真田先輩なんか一番辛かっただろうに気にするなって笑ってた。僕自身あの状況を考えれば仕方がなかったとも思えた』

 

『でも、君は助けた。助けられたんだ……ッ! だからこれは……やっぱり僕のせいなんだよ……』

 

『湊……』

 

『別に……琴音が気にする必要はない……それに……荒垣先輩が生きている世界があるというだけで……少しは救われた……』

 

『うん、わかった……でも、なんで私に頼まないの?』

 

『そりゃね……寮の中で3股かけるような人に頼むことじゃないから……』

 

『アハハ!』

 

『ハハハ……』

 

『よぉーし!! 戦争だぁあー!!!! この6股やろー!!!」』

 

『はいはい……受けて立つよ……いつまで続くのかな……』

 

 

 

 

「こ、琴音様……む、無念です……」

 

「ふむ……こんな所でしょうか……やはり姉に勝てる弟など存在しなかったのです。はて……? 湊様はどちらに……?」

 

 湊と琴音の戦いが決着を迎えた時、もう一つの戦いである姉弟喧嘩も終焉を迎えていた。エリザベスはろくに汚れてもいない服を叩いて払うとそこでようやく湊の姿が見えないことに気が付いた。遠くに綾時の姿だけは確認でき、ふむ、と可愛らしく顎先に手をやって考え込むと、とりあえず話を聞くべくテオの残骸を引き摺りながら歩き出そうとした所であった。

 

 聞き慣れたその声が耳に届いたのは。

 

「──その理屈じゃ姉に勝てる妹も存在しない、で、いいのかしら?」

 

 非情にドスの利いた声。間違いなく叩きつけられている殺気。エリザベスを持ってしても振り返るのを躊躇わせるほどの圧力を発したマーガレットがそこに立っていた。

 白磁器を思わせるような肌はほんのりと色づき、ウェブのかかったプラチナブロンドの長髪は汗でじんわりと湿っており、相当に急いでこの地までやって来たであろうことが伺える。その切れ長い目は完全にすわっていた。

 

「まったくやってくれたわね、あなた達。戦いに夢中でニュクス封印の要たるお客人方を見失うなんて、案内人にあるまじき愚行だわ。それに、この特異点は何かしら? あちらには封印の門も見えるけど? 二つの世界に干渉して、それぞれの世界にあった門はただのダミーというわけね。おかげで探し当てるのに時間がかかったわ」

 

 そう、にっこり、と笑ったマーガレットにエリザベスは言葉が出なかった。なにせエリザベスの想定の10倍はキレている。昔からマーガレットと争ってきたエリザベスでも見たことがないレベルであった。

 

 それに湊と琴音がニュクス封印の礎となっていることを完全に理解していることも気になる。エリザベスが部屋を飛び出す前にそれとなく告げた時のマーガレットは理解どころか信じてすらいなかった筈である。

 

(もしやこれは異なる時間軸の──)

 

 そこまで考えた所でテオが目を覚ました。

 

「あら? お目覚めかしら、テオ。お客人を放おっておいての熟睡とは呑気なものね」

 

「マーガレット……姉……」

 

 意識を取り戻しはしたが、瞬時に叩きつけられた殺気にテオは言葉を失い、視線を合わせることすら困難になってガタガタと震えるしかない。

 

「さて、こんなものを作って一体何を考えているのかしら? 返答によっては貴女達たちの案内人としての資格を剥奪した上でベルベットルームから永久追放することも考えなくてはいけなくてよ」

 

「こ、これはテオが悪いのです!! それにこの座は事故で出来たもので……」

 

「事故ねぇ……その割には見つかりにくいよう細工がしてあったようだけど。わざわざテオの波長を真似るだなんて手の込んだことまでしてね」

 

「姉上……やはり貴女はそんな真似を……」

 

「はて……? 何のことでしょうか。というか、湊様は何処に……?」

 

「少し黙っていなさい、エリザベス。テオ、貴方に釈明の機会をあげるわ」

 

「は、はいっ!! 直ちに!!!」

 

 擦り付けも細工もバレてテオから恨みの籠もる眼差しを向けられるも平然と湊を探す様子のエリザベスを切り捨てマーガレットはテオから事情を聞き始める。

 しどろもどろながらもテオの言により特異点が生み出され門が統合に至った経緯やお客人方が争っていたことはわかっても肝心の湊と琴音がどうなったかについては一切わからなかった。

 

 エリザベスとて本気のテオを相手に湊を気にかけるほどの余裕はなかった。ただ絶対的な姉と弟という関係を崩すことなく有利に戦いを運び蹂躙せしめたに過ぎない。もしテオが姉に対する苦手意識と服従心を克服できていたのならもっと接戦になっていたであろう。

 

 かくして三人の案内人が客人の行方どころかその存在がどうなったかすらわからず困り果てた所で、それを知っていそうな存在がこちらへとやってきた。一番側で戦いを見ていた綾時である。

 面識はなかったが、マーガレットもまた湊とは会ったことがあり、綾時がどういう存在なのかは知っていた。少し口調がきつくもなる。

 

「これは貴方の仕業かしら? こちらとしても何が起こったか分からないの。説明してくれると助かるんだけど」

 

「僕はただ、彼らから奪っていたものを返しただけだよ。救世主は他のすべてを救えても自分だけは救えない。救われようと願うことすら、その資格を失う行為だ。ただ、そこにある意思を、願いを汲み上げて器となる。神の子という名の器にね。だからこそ、彼らを救える者がいるとすれば、それは神だけだと────思っていたんだけどね」

 

 湊と琴音、アルカナの始まりたる愚者が示したペルソナはオルフェウス。亡くした妻を蘇らせるために死の国へと赴き叶うことなく逃げ帰った。

 そして旅路の果てに行き着いたペルソナは審判の救世主(メサイア)。自分以外のすべてを苦難より救いてその代償に死が訪れた。

 

 死によって全てを奪われた者が旅路の中で死を乗り越え、やがて全てと引き換えに死を受け入れる。メサイアへと至ったから死が確定したのか、死を受け入れたからこそメサイアに至ったのか。どちらにしろ因果に縛られた二人の死は必然だった。

 

「……話が見えないわね。彼らが救世主と呼ばれたのならば、神の子という器の条件を満たしていることはわかるけど、それこそ別世界の話よ」

 

「簡単なことなんだけどね。湊と琴音は自分たちが同一の存在だと完全に理解した上で、なお()()()()()()()()()()()()宇宙(ユニバース)の力を使い因果さえ書き換えてだ。そして彼らを救世主と呼んだのは僕だ」

 

「……頭が痛くなるわ」

 

 聞かなきゃよかった、と本気でマーガレットは頭を抱えた。

 

「そうだね。自分の知らない在り得た可能性。実現する筈もなかった願望。奥底へとしまい込んでいた執着。そして成り行き任せで重ねた罪。それら全てが自分に当てはまり、その全てを目の前にして、なお、

 

 ────おまえなんか()じゃないッ!! 

 

 と心から言い切ったんだから。救世主は自分だけは救えない。けれど他人であれば、それが例え誰であろうと救える」

 

「どれだけ嫌だったのよ……理屈はわかるわ……理屈はね……けど……っ、出来るようなことじゃないでしょう……」

 

「難しい年頃だからね……。と言うか、その辺りの事はいまいち僕にもわかっていないんだ。汲み上げたのは二人を想う人々の意思で間違いないんだけどね。図らずも二人の喪失により、死に触れざることを余儀なくさせられた想いはニュクス目指してこの場所へと集っていた。もっともそれに気付いたのは今だ。二人もまた言葉ではなくそれを感じていたからこそ互いの死を受け入れがたく争ったのだと思いたいね……」

 

 絶対にそうだ、とは綾時は言えなかった。何故ならばそうであった場合、自分の死はおざなりなのに相手の死は許せなくて、消滅させるような攻撃をお互いに繰り返していたことになってしまう。それが自分の死に対する裏返しなら、まだわからないでもないのだが、二人は気付かなかっただけで自分の死には満足していたであろうことも事実なのだ。

 

 しかし、それこそが救世主の条件。

 

 死を厭わぬほどの献身も敵を討ち滅ぼす苛烈さも全てはそれを貫ける意思と支えうる強靭な自我あってのもの。神に逢うては神を斬り、悪魔に逢うては悪魔を斬る。己が願いの為に世のしがらみ一切を打ち捨てても構わないと思える程の精神性。故に傷つき泥に塗れて、なお苦難を打ち払う姿にこそ、人は想いを乗せ救世主と呼ぶのだ。

 

 ただし象に逢うては反射で殺されるという格言もあり、矛盾を抱えたままではこうもなる。危うすぎる意思に呑まれて己を見失い、同一の自分を殴れば際限なくお互いを傷つけ合うだけである。

 

「どうにも歯切れの悪い言い方ね。貴方、見ていたのでしょう?」

 

「それ、なんだけどね……近づけず見守るしかなかった僕でさえ膨大な時間の流れを感じた。おそらく二人が激突した中心点は時間も法則も因果さえ、すべてが狂っていたはずだ。たぶん二人の間に流れていた時間も違う。こちらは会話していると思えば、あちらは激しく戦いあっている、なんてことが無限に繰り返されていたように見えた」

 

「宇宙と宇宙のぶつかり合いだものね……何が起きても不思議じゃないけど……」

 

 話を聞きながら、ふとマーガレットには思い出したことがある。それは主であるイゴールより更に上の──御方の言葉。

 

 ──矛盾を抱える人の心が、完全なものとして進化することができるのか。

 

 ──いつしか人は、己の存在意義を知る、完全な存在になれるだろう。

 

(互いが互いの矛盾を抱えた同一存在によって自己の存在意義を知る。もし統合を果たしていたのなら、御方の望む完全な存在が生まれていたかもしれない。けれど……いえ、御方の意思に反するわけじゃないけど、それを人と呼ぶのは私には憚れるわね……)

 

 そして統合でも決裂でもない結果を生んだ場合のことも。

 

「……よく大した被害もなく済んだものよ。同一で在る二つの世界における唯一の差異。それが宇宙を内包しニュクスを封じた二人とあっては、二人の存在こそがそれぞれの世界を象徴した特異点そのものとも言える。お客人二人にとってはただの喧嘩でも二つの世界を根源から揺るがしかねない喧嘩よ。

 

 仮に勝敗がついてどちらかが消滅していたらと思うとゾッとするわ。同一であり違いを失った世界は引きずられるよう吸収されて統合、いえ、敗者の世界は初めから存在しなかったものとして消え去っていた可能性が高いわね。その辺のことがわかっていたのかしら? テオッ!!?」

 

「も、申し訳ありません!! そこまでの大事とは考えが至らず……」

 

「…………」

 

 なぜ自分だけが怒られるのか。恨めしそうにテオがエリザベスの顔を伺えば、そこにはツンと何処か不貞腐れたような顔で不服を隠そうともしないエリザベスの姿があった。その答えは綾時によって語られる。

 

「脅かし過ぎだよ。二人が同一存在であった以上、人格や性別の違い程度では特異点とはなり得ない筈だ。むしろ完全な別存在と化した今こそがそう呼べるのかもしれない。もっとも引き合う軸としてはもう機能せず、二つの世界は別物として違う歴史を辿っていくことになるだろう。ニュクスを封じている以上は存在の消失が世界の崩壊へと繋がるというのはその通りだけどね」

 

「そ、そうなのですか。いえ、ニュクスに関してはわかるのですが……」

 

「……からかわれているのですよ、テオ」

 

 マーガレットが軽く微笑み、エリザベスはその姉の姿にため息を零した。

 

「あら、脅かし過ぎだとは思わないけれど? まぁ、正確な所はなってみないとわからないというのが本音ね。後付なら何とでも言えるのよ。お客人方が別存在として認識された上で世界は一つのものとして統合された状態も在り得たでしょう。もっともその場合は不整合を抱えた世界がどこまで歪みに耐えられるのか疑問なものね。

 

 喧嘩の度に世界の分離と消滅をかけられたら堪ったもんじゃないわ。テオはともかくエリザベス、貴女にはこれらの危険性がわかっていた筈でしょう?」

 

「私は湊様を信じておりましたので、同一である自分を消し去って目を逸らすような真似をする筈がないと確信しておりました。統合の不安こそ在りましたが、それもまた、お客人が選んだ道ならば案内人たる私はただ見守り見届けるのみにございます。お話を聞くに湊様は拒絶された模様。胸がスッとした想いではありますが、そんなことよりも湊様はどちらに?」

 

「……上手く言い逃れたつもりなのかしら? ちゃんと見守っていたならその発言は出ないでしょ。世界の危機をそんなことの一言で流さないで欲しいわね……まったく……。それで?」

 

 反省の色も見えず、相変わらずマイペースな妹に今度はマーガレットがため息を零してまた綾時へと視線を向けた。続きこそ促したが、湊と琴音がどうなったかについての予想はついていた。統合も消滅も拒絶した自己を省みない救世主二人がぶつかりあったのだから。

 

「そうやって放たれた力は同時に互いに突き刺さり、離れていた魂を再び体へと押し込んだ。もっとも、狙ってやったわけじゃないだろうし、二人とも自分が負けたと思い込んでいる筈だ。なにしろ二人が住まう世界は違う。安否を知るなんてことはできないし、再び彼らが出会うのは新たな旅路が終わりを迎えた時だ」

 

「貴方も大変そうね」

 

「まぁ、悪くはないよ。明日を夢見て眠るなんて僕には経験のないことだからね」

 

「眠る……?」

 

 気苦労の絶えない仲間を見つけたような気持ちのマーガレットであったが、綾時の言葉に顔を顰めた。しかし、それを追求するよりも早く、動きだそうした弟妹に気付いて牽制を加えた。

 

「何処へ行くのかしら? エリザベスにテオ?」

 

「……!!」

 

「姉上!? やめて下さい!! 私は盾では……っ!!」

 

 エリザベスはテオを盾にというよりは囮にして一人離脱を試みようとしたが、テオの必死の抵抗により敢え無く失敗に終わる。生贄のように突き出される形になったテオはあまりのプレッシャーで何とも頓珍漢なことを口走った。

 

「あの、その……マーガレット姉上……ひょっとして怒っておられるのですか?」

 

「当たり前でしょう!! 幸いにも門は残っているみたいだけど、お客人方がいないのでは封印がいつ破られてもおかしくはない! このまま放っておけば私のお客人にも影響が出る。いくらお客人方がやらかした事であれ、それを止めなかった貴女達の責任は明白! お客人方がお帰りになるまでの間は貴女達が代わりに抑えておきなさい! いいわね!!?」

 

 そしてこれこそがマーガレットがエリザベスの想定以上にキレている一番の理由であり、道なき道を末妹のサポートの下、執念でこの地へとやってきた理由でもある。

 

 マーガレットの客人もまたワイルドとして強大な力を持っている。しかし、ニュクスの封印が出来るかといえば出来ない。単純な戦力差ではなく、言ってしまえば質が違う。歩んだ旅路が違い、たどり着いた結果もまた違うのだ。更に言えば現実世界の時間的な問題により旅路が始まる前に終るということすらありえる。

 

 これはマーガレットとしてはけして看過できないことであり、自身すら知らないほどにキレた姿を見せつける結果となった。

 

「し、しかし、以前としてニュクスは眠り続けており、問題はエレボスのみ。それならばテオ一人を置いておけばよろしいのでは……」

 

「姉上!? 私にすべてを押し付けるおつもりですか!!?」

 

「黙りなさい。元はと言えば貴方の客人が喧嘩を売ったことは明らか。つまり私は被害者なのです。湊様の半身たるそちらのお方が証人となり、私の潔白は証明されているも当然。マーガレット裁判長には厳粛な無罪判決を頂きたく願い出る次第にございます」

 

「誰がマーガレット裁判長よ……特異点を作った罪が抜けているから有罪で決まりね。それより貴方──」

 

 茶番じみた妹とのやり取りを切って捨てるとマーガレットはまた綾時へと顔を向ける。先程の続きを促そうとして──声を失った。

 

 綾時の体はまるで陽炎のように揺らめいて透けていた。

 

「もう……時間みたいだね……言っただろう? 奪っていたものを返したと。ものとは僕をこの姿へと象り構成していた彼らの命そのものだ。それを返した以上、僕はもう自らの姿を保つことはできない……」

 

 魂が戻ったとしても体が死んでいるのでは意味がない。見た目こそ変わらなかったが、二人の体はあの卒業式の日まで生きていたのが奇跡だと言える程に衰弱していた。その原因の一つは綾時が──デスが抜けたことである。体の中で血肉の代わりに命を喰らい生まれでた。

 

 綾時はこの事実を知っていた。なにせ出来損ないのスライムのようだったデスの姿が二人によく似た人の形を保ち心と呼べるようなものすら存在していたのだから。

 

 返せるものなら返したい。しかし、それはできなかった。生まれ出た体は完全に別物。意識の裡から出た影が形を持ったのではなく、赤の他人のシャドウの集合体たるデスが宣告者として生まれ出る過程で二人の命を取り込んだのだ。

 

 そして二人に残された命はニュクス封印へと注がれた。もはや抜け殻のような体、消え落ちる前の蝋燭の最後の輝きだけで魂を繋ぎ止めた。すべては──最後の約束、再会を果たすために。

 

「二人がぶつかりあい、宇宙(ユニバース)の力が拮抗し、やがてねじ曲り、時空を超え、因果を書き換えるまさにその瞬間、僕も思い出したんだ。自分が──デスが何のために生み出されたのかを」

 

 "時を操る神器"

 

「それは本来僕には使えなかった力。けれど僕の中には湊と琴音、二人分のデスの力があった。そして二つの宇宙が因果を書き換え、新たな因果を描く、この瞬間だけは使えると確信した。

 

 もっとも、本来の用途である未来を先読みして起こりうるすべての障害を取り除くなんて真似をするには遅すぎたし、仮に過去を改変できたとしても、この一年をなかった事にすることは二人とも望みはしないと思った。

 

 結局、僕がやったのは僕自身に関することだけ。僕は自らの体を分解して命へと巻き戻して彼らの体へと還元した」

 

「それでは琴音様と湊様は……?」

 

 テオが問いかけた。

 

「普通の人間と同じくらいには生きられる筈だよ。本来、命とは急激に減ったり増えたりするようなものじゃない。無茶な使い方をしなければ減った分は体に見合っただけ回復する筈だ。だけど、あの二人のことだから……少し心配だね」

 

「では、綾時殿、貴方は消えるのですか……?」

 

「消えはしないさ……。宣告者として生まれた僕もまた、ニュクスの持つ死という概念には縛られない。ただ、ほんの少し眠るだけだよ。再び二人に出会う日を夢見てね」

 

 その日がけして訪れないとしても。

 

 宣告者が再び形を持って生まれ出ればニュクスの目を覚ます原因になりかねない。それを防ぐために綾時は目覚めることなく眠り続けることになる。散々罪を犯した自分がまた都合よく二人の中に戻ることも許されないことだと思っていた。

 

 それでもだ。二人が生きて新たな旅路を歩めるのなら、後悔など微塵もなく歓喜によって包まれていた。テオが申し訳なさそうに頭を下げようとして、綾時は笑った。

 

「では、お二人に代わりまして、私の方からお礼を──」

 

「──やめてくれないかい。僕はね、嬉しいんだよ。ずっと二人から奪い続けたものを少しでも返せる。それだけで十分なんだ」

 

 本音を言えばニュクスの封印からも完全に解き放ちたかった。魂の一部は封印を行った時に封印そのものと化しており、未だ囚われたままである。ニュクスは死という概念そのものであり、消し去ることもまた不可能。

 そしてそれに触れようとする者がいなくなることもない。誰かがやらなければいけないことなのだ。そして今の世界にそれができるのはあの二人しかいない。

 

「封印を守るのは二人が帰ってくるその日まででいい。きっとまた二人は喧嘩を始めるんだろうけど、その時は一緒になって暴れるんじゃなくて二人を止めてくれたら嬉しいかな。二人は互いが互いの救世主だった。僕にとってはそれ以上のね。

 

 だけど、その名で二人を呼ぶことは二度とない。僕にとって湊と琴音は…………大切な友達なんだ────」

 

 消え逝く最後の言葉に籠もっていたのは贖罪を行ってなお断ち切れぬ未練であったか、二人と在り続けた故の願いであったか。マーガレットはまるでおかしなものでも見たかのような顔で告げた。

 

「……何が宣告者よ。ふざけないでほしいわね。貴方は二人の救世主のシャドウでしかないじゃない……」

 

 そして、ほんの少しだけ、自分の客人がこうまで面倒くさくなかったことに安堵を覚えた。

 湊と琴音、二人が二人なら、そのシャドウもシャドウ。けして離れることも受け入れられない事もないというのに。

 

 そんな風に自分の客人の名誉が傷つけられたことを知らない二人の案内人はといえば、

 

「なるほど……すべて理解いたしました。やはりテオ一人でも問題はないということですね」

 

「あ、姉上……貴女はこの期に及んでまだ……」

 

 はっきり言えばテオに異論はなかった。琴音が一時的にとはいえ解放された今、それ以上の望みなどないからだ。少しだけ、会えなくなるのが寂しいものの、それだって永遠というわけではない。ベルベットルームの住人たるテオが時間の概念に縛られることなどないのだから。

 

 しかし、エリザベスはそうではないようで、未だ逃げださんとしている。そんな彼女に絶望的な一言が送られた。

 

「ダメよ。と言うより、テオ一人じゃ無理ね。あの封印の門、外装の割に封印効果はあるみたいだけど、ただのハリボテよ。まるで力を感じないわ。あんなのエレボスの一撃にすら耐えられないわよ」

 

 封印の要たる湊と琴音がいないのだから当たり前である。しかし、それでも門は残った。もはや最奥の封印も封印とは言えず安眠効果程度のものではあるが。

 

 しかしながら、そもそもニュクスには人間を滅ぼそうという意思はない。ただニュクスの精神が目覚めた時に事象として地球に在るすべての生命を打ち消す波動が放たれる。それは確かに恐ろしいことだが、ニュクス自身から行動を起こすことはなく、触れようとする悪意がなければ本来封印すらいらないのだ。

 

 先の戦いとてニュクスは巻き込まれただけである。栄光と滅びを求めた一部の人間によって生み出されたデスがニュクスと同化してアバターとなって世界を滅ぼそうと舞い降りた。綾時の意識がそれに気付いた時は既に手遅れだった。

 

 故に湊と琴音は封印という形で目覚めかけたニュクスを再び眠らせ、悪意から遠ざけるよう門を築いた。その二人はいなくなってしまったが、代わりの門番が門に触れる前にすべての悪意を滅ぼすのなら問題なくニュクスは眠り続けるであろう。

 

「し、しかし……」

 

 クッ、と下唇を噛んで逡巡しているかのようなエリザベスの逃げ道をマーガレットは完全に塞ぐ。

 

「言っておくけど今回のことで怒っているのが私だけだとは思わないでね。もっとも姉を超える妹を見たいのなら止めはしないけど。それにエリザベス、期限付きとはいえ貴女の望みはもう叶った筈よ。ただ寄り添うことだけを選んだテオとは違う貴女の望みはね」

 

「……何のことでしょう」

 

「あら、とぼけるつもり? ああ、いえ、そうね。結局あなた達の客人は自らの力で理を覆し再び奇跡を起こした。何処かの不出来な案内人に救いを求めることもなければ手を借りることもなくね」

 

「そうです、テオ。不出来な弟を持った姉の気持ちがわかりますか?」

 

「わ、私ですか? 確かに自分が未熟であることは認めますが、これはどう考えてもエリザベス姉上の……フベッ!!」

 

「あらあら、嫉妬かしら? いくら自分の客人ではないとは云えテオの客人、ましてや同一存在であったお方に相反する感情を抱くのは良いこととは言えないわよ」

 

 今度こそエリザベスは沈黙する。テオを踏みつけながら。

 

「ま、そういう事も含めてあなた達は少しばかり、ここで反省していなさい。ついでに門の補修もね。お客人方に最後まで寄り添ったあなた達ならば、ただの力としてあの門に分け与え強化することは可能でしょう。勝手に主の部屋を離れたことも、それで許してあげるわ」

 

 そう言って去っていくマーガレットであったが、うって変わりその表情にはもう怒りはなかった。エリザベスにしろテオドアにしろ、どちらも客人のためにやったことであり、もし自分の客人が同じ立場に陥っていたのなら、おそらくマーガレットも同じことをしたであろうからだ。

 

 とはいえ、その客人に会えないことを罰として押し付ける辺りは曲者ぞろいの姉妹の長女として流石の貫禄であった。

 

 そして言われたエリザベスはどれだけ不満があろうとこの罰を受け入れなければならなかった。もしテオ一人に押し付けて封印が破られるなんてことになれば、それこそ湊に会わせる顔がない。

 

「……」

 

「あの、姉上……? そろそろ私の上から退いてはいただけないでしょうか……?」

 

「黙りなさい。私は今考えごとをしているのです」

 

 エリザベスは沈黙したままずっと考えていた。マーガレットに言われてから初めて自覚したのだ。確かに自分は琴音に対して負の感情を抱いていると。しかし、それが何故なのかがわからない。

 

 有里湊はエリザベスにとって大切な客人であり、自身の在り方さえ変えてしまった唯一無二の存在である。では、その同一存在たる汐見琴音はいったい何なのか? 

 

 単純に憎いわけではないのだ。テオの取り合いや統合における湊の人格の消滅という恐怖はあったものの結果だけを見れば湊は救われている。

 

 では、自身が初めて抱いた大望。いつの日か湊を封印から解き放つという夢が邪魔されたからか、と言えばそれも違う。確かにその計画の初期段階であった『エリ箱』によるリフォームプロジェクトは琴音が現れたことにより根底から粉微塵に粉砕され、気付けば自分は何の力にもなれず、代わり琴音が湊を救うという泥棒猫のような所業を許してしまった。

 

 この世界の理が客人が救うことを阻むのなら異界の理によってそれを覆す、という壮大なテーマに基づいた一大プロジェクトであったにも関わらず計画倒れもいい所である。テオが言った心の海に還すことでお客人を孤独より救う、とはそれらを持ってしても叶わなかった時の最終手段でしかない。

 

 とはいえ、駆け足で進めすぎた上、異界の情報などそうそう手に入らず、何とか集められた情報の精査もままならないままの実戦投入であり、その全てが徒労と化したことには少しばかりの苛立ちを感じる。ドラ風呂敷に詰め込んでみたガラクタの山をどうすればいいのか。

 

「……?」

 

 そこで何やら視線とも気配とも取れぬ何かを感じてエリザベスは上を見上げたが、何もなかった。ただこの地よりも見える星々が瞬き、中でも一層強く輝きを放ったのは金星であったか。

 とりとめもなく、また考えに耽けようとするが、既に結論は出ていた。

 

 これらはあくまで自分の夢であって湊が救われるのなら投げ捨ててもよいものであり、完全に封印から解き放たれたわけでもない以上、夢も潰えてはいないと。

 

 やはりわからない。わからないが故にエリザベスは足元へと視線を落として聞くことにした。

 

「テオ、どうやら私は貴方のお客人にどうにも言い表せぬ不快感を抱いているようです。案内人としては姉の言うようあるまじき事。解消しなければならぬ事とはわかるのですが……その原因がわかりません。貴方には何か心当たりがありますか?」

 

「琴音様に姉上がそのような感情を……!? い、いえ、失礼しました。原因と言われましても私は湊様には敬服の気持ちはあれどそのような感情は抱いておりませんので、なんとも……」

 

「そうですか……役立たずなことです」

 

「も、申し訳ありません。ですが、姉上が琴音様に抱いている感情とは表現するならどのようなものなのでしょうか?」

 

 少しだけ考え込むよう頭を捻ってはエリザベスは告げた。

 

「……そうですね。例えるならば、とある迷宮で彷徨い体力も精神力も尽きそうな所でようやく見つけた回復の泉でボッタクリ妖精に出会った時の心境が一番近いでしょうか……。感謝はしますし回復もさせては頂きますが、おまえだけは絶対に許さない的な?」

 

「そ、それはなんとも……、ち、ちなみにですが、姉上はそのボッタクリ妖精をどうなさるおつもりでしょうか……?」

 

「どうと言われましても……回復はしたいでしょうし、それに対価を払うのは当然のこと。しかし、癪ですので後日闇討ち……いえ、これは私の流儀ではございませんね。真っ向から宣戦してボコボコにして差し上げましょうとは思いますが」

 

 その言葉でテオの顔が引き攣った。

 

 エリザベスが琴音に抱いていた感情の正体。

 

 言うなればそれは女の勘であった。いつの日か、機械の乙女が踏み入るかもしれなかった領域にして時間の概念のないエリザベスだけに許された特権を侵された危機感。生まれて初めて出会った恋敵と呼べる存在への焦りである。

 

 なにせ封印の門が重なり魂を一部とは言え囚われている現状、二人が帰る場所は此処しかなく、この先も琴音は湊の側に居続ける。同一であったが故にエリザベスよりも湊を理解してだ。そして最後の枷であった同一存在という縛りすら消えたのである。

 

 琴音が聞けばそれこそ湊を消滅させてでも阻止したい疑惑であったが、恋愛初心者でありライバルの出現など発想すらなかったエリザベスにはわからない。

 

 そして同一でなくなったということはエリザベスの遠慮がなくなるという事も意味する。

 

 ジャックブラザーズのようなものだと思っていた二人はある日、突然進化を遂げて何処かのデビルサマナーに憧れて学生帽と学生服を着込んだライホ―くんと世界最後の7日間に愛に目覚めた黒き貴公子じゃあくんへと変貌を遂げたようなものなのだ。

 

 実力行使による排除──。

 

 ボッタクリ妖精を容赦なくシバかんとする姉にその危険性を感じ取ったテオはエリザベスを押しのけて立ち上がる。どうやら琴音に振り回されていた分、こちら方面の心の機微はテオの方が上だったようだ。

 

「やらせませんっ!! やらせはしませんぞ!! 姉上ぇええええ!!!!」

 

「おや、もう回復したのですか。丁度エレボスの瘴気も濃くなって来た頃、纏めて捻って差し上げましょう」

 

 そしてまた姉弟は戦い始め、戦い続ける。テオはいつか来るかもしれない日に備え、姉を上回るだけの力を身に宿さんがために。エリザベスは湊の安寧を願い、半ば八つ当たりとまだ自覚せぬ恋敵への苛々をぶつけるように。

 

 しかし、エリザベスは知らなかった。いずれ自分の感情と向き合い自覚し、ある意味では湊との再会よりも焦がれて意識した宿敵に、

 

「えっと……? ごめん、誰だっけ? 確かテオのお姉さんだよね?」

 

 なんて自分の名前すら知らないことを告げられるなんて。だってエリザベスは自己紹介とかしてないもの。

 

 有里湊とは違う意味で、汐見琴音もまたエリザベスにとって唯一無二の相手として刻まれていくことになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まったく、あの子達は……、と響いてきた力の波動にマーガレットは異なる時間軸への帰り道でふと足を止めた。

 

(それにしても……ここまであの二人を夢中にさせるなんてすごいものね)

 

 破天荒であり奇天烈なことばかりする割に何処か非情に冷めた一面を持っていた妹。生真面目でからかいがいこそあるが規律を守ることを第一として部屋から出るという発想すらなかったであろう弟。その二人をこれほどまで執着させ変化せしめるとは。

 

(成長……と言っていいのよね?)

 

 僅かばかり不安があったが、二人の客人に感謝すると同時に敬意を払い、己の身を振り返る。

 

(知りたいわね。何があそこまであの子達を変えたのか。私も……わかるのかしら? 力を試すなんて真似じゃなくて、全霊をもってあの方に挑めば)

 

 自然と笑みが溢れた。エリザベスやマーガレット、彼女たちは皆、案内人にして探求者。客人の旅路を手伝い、見守り、見届けながら自分は何者であり、何を為すべき存在なのか、ということをずっと探している。

 

 いや、探していたのだ。エリザベスはその答えに為りうる何かを掴んで部屋を飛び出し、マーガレットは未だ見つからず部屋に留まっている。それが悪いというわけではないが、永遠にも似た時間の中で張り合い続けた妹は初めて明確に先を行ったのだ。

 

 姉としてのプライドが、ちりちりと刺激されるのを感じた。

 

(ふふ、楽しみね。貴方は私の最高の客人。けして二人の客人に劣りはしない。だから、教えてちょうだいね。私が何者で、何を求めているのかを)

 

 獰猛な決意を込めてマーガレットはまた歩き出す。

 

 自分の客人こそ最高。故に疑いもしない。

 

 例え湊と琴音のせいでハードルがどれだけ跳ね上がろうとも、必ず乗り越え、答えを示してくれることだけを信じて。

 

「チェーンソーを常に振り回しながら召喚するには……」

 

 後に感化され対抗しようとした末妹の言葉である。

 

 それはここではない時間、ここではない未来──。

 

 そして、別の話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──困った。

 

 

 

 たぶん運ばれている。

 

 

 

 火葬場へと。

 

 

 

 困った。

 

 何故か生き返ったような気がするし肉体の感覚がある。けれど真っ暗闇なここはどう考えても棺桶の中。

 

 

 

 困った。

 

 ギチギチに詰められた花で身動きが一切取れない。

 

 声を出そうにも喉が枯れているようで声がでない。

 

 ペルソナは召喚器がないし、さっきまでの戦いで使いすぎて、むしろ眠い。そして何故か綾時の反応もない。

 

 

 

 困った。

 

 

 

 ……。

 

 

 

 ……。

 

 

 

 ……!!? 

 

 

 

 重大なことに気づいた。

 

 

 

 動かない体。

 

 

 

 押し込められた棺桶。

 

 

 

 つまり、これは象徴化……!! 

 

 

 

 初めての体験にドキドキした。

 

 

 




悲しみに暮れる人々の意思を汲んだ自らを省みない救世主二人の所業。

湊・琴音  「命を大切にしない奴なんて大嫌いだ! 死ね!!」

マーガレット「ほんとこのお客人方めんどくさいわね……」

 このマーガレットはPQ越えてP4EDくらいのマーガレットさんです。番長とまだ戦ってない。現実世界の時間軸の彼女は番長迎える準備中です。ラヴェンツァと日課のようにお客人談義をしていたらそのお客人毎世界が死で満ちる感覚を味わされ二人で協力して原因を探りブチギレながら無理矢理にやってきた。

 P4Dの番長の活躍をマーガレットに自慢されたエリザベスとラヴェンツァによりP3DとP5Dへの派生と彼女たちの時間の概念は本当によくわからんし、別にいいかなって……。エリザベスが苦悩を打ち明けたマーガレットも同時に存在しているわけだしなーと。作者もあまり詰める気がないのでガバガバ。ただ精神世界のみの限定にしようとは思う。わけがわからなくなる。

 魂は完全に解き放つ案もあったのだけど封印から卒業式までの空白の一ヶ月どうなってんだとなるので一部は先に持っていかれたことにしている。そもそも封印なんていらないってひどい……。キタローが死ぬまでは認められても封印の礎にまでなる必要はねえと思うんだ。

 救世主(メシア)にして神に救われずに救われた神の子…………新たな因果……あっ……
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