キタローとハム子の戦争   作:ハーイヨールニャル

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                  我が名を称えよ

             我が栄光に満ちた並ぶ者無き名を称えよ

               我は有らんとして在る者なり

           無限の創り主にして宇宙の法と秩序そのものである

              涜聖せしめた汝らの罪は死よりも重く

             その罰は永久の苦痛を強いることだろう





                  我は輝ける者

             人の子に道を示す明星の燦然たる輝き

         おまえ達の永遠の敵にして、おまえ達の永遠の守護者たる者

            今、おまえ達は死にゆく運命から抜け出し

                未来を変える機会を得た

              ただ、どういう未来の形にすべきか

                それを見誤らぬことだ……



      フィレ・ニャル「帰って下さいっ!!! 此処はペルソナ宇宙です!!」


     どうにも出来ないこともあるという(メガテン)の理を学んだフィレモンとニャルさんの図



メメント・モリ

 

『琴音、君は結局一番誰が好きなの?』

 

『……黙秘します』

 

『そう……なら、いいや……』

 

『聞きなよ!!』

 

『めんどくさいな……じゃあ、誰なの?』

 

『誰だと思う?』

 

『殴っていいかな……』

 

『野蛮。あ、痛い。痛い。ヨシツネで殴られた痛みが今になって……』

 

『僕も君に殺されかけたけどね……』

 

『生きてるじゃん』

 

『死んでるよ』

 

『そうだった!』

 

『……』

 

『……』

 

『……』

 

『ん、コホン。まず湊くん、君は重大な見落としをしている。なぜ、私の本命が寮メンバーの誰かだと思いこんでいるんだい?』

 

『な、なんだと……!?』

 

『それはつまり君の想い人が寮メンバーの誰かであるが故に、私もそうだろうという決めつけからくるものに過ぎないんだよ』

 

『そ、そんな……まさか学校と寮の人間だけでは飽き足らず……それ以外の人間にも手を出していたなんて……どれだけの男好き……!! 君は絶対に僕じゃない……っ!!』

 

『ちょっと、そこ違うから! 私の評価を下げるようなことを言わないで!』

 

『正直もう、どん底だよ……下がりようがないよ……僕はこんな人間だったのかと絶望すら覚えるよ……』

 

『……他の誰が何を言おうといいけど、湊に言われるのだけは腹が立つな。それに湊が知らない人じゃないよ。もっと身近な人だよ』

 

『身近な人……まさか友近……』

 

『ないない! そこに手を出したら理緒に絶交される』

 

『理緒?』

 

『ああ、湊は知らないか……。友近君の幼なじみだよ。ゆかりと並んで私の親友』

 

『聞いたことはあると思う……顔もぼんやりとはわかる……でも、友近はそんなこと一言も言わなかったような……』

 

『うーん。コミュのタイミングがずれてる……あ、ひょっとして私がいないから理緒は告白できなかった……? というか気持ちにすら気づいていない……? まずい! 湊の方の友近君はどんな様子なの?』

 

『どんなって……叶先生に告白して玉砕したけど……』

 

『よし、望みはある。むしろチャンス。湊、私、前に言ったよね。どちらかだけが生き返れたら何をしてほしいかって。私の代わりに理緒と友近君くっつけといて』

 

『……そういう個人の意思を無視したようなことは、あまりやりたくないんだけど……まあ、頑張ってみるよ……。もし生き返れたらの話だしね』

 

『よし、言質とった。私の心残りが一つ消えた』

 

『ほんと……ポジテイブだね……で、結局……誰なの……?』

 

『ふっふーん。仕方ない。流石の湊くんでも思いつかないようだし教えて差し上げよう。なんと綾時です。驚いたか!?』

 

『……』

 

『……』

 

『なんだ……嘘か』

 

『なぜ……』

 

『ない。わかる……。確かに綾時は男である僕には考えられない視点だ。女である琴音ならという言い分もわかる。でも、ない。綾時はそういう枠の中にいない。僕らの半身であり、兄弟……たった一人の家族で、大切な友達だ』

 

『うん……。やっぱりバレたか……』

 

『バレるに決まっている……綾時だよ……。そもそも僕も君も何度戦ってもタナトスだけは召喚しなかった』

 

『あー流石にねぇ……ファルロス……綾時と結んだ絆で湊を殴ったら綾時が壊れちゃうかなって。それに召喚した瞬間、最初みたいに暴走しそうだし……』

 

『たぶん……召喚自体成立しなかったと思うよ。綾時は統合して僕ら二人の記憶があって、おそらく僕と琴音が唯一同じ絆を結んでいる相手だ。男と女の差なんて関係なくね……。その絆の結晶たるタナトスでその絆を破壊するってことだから……』

 

『ゆかりと私の絆。湊とゆかりの絆。似てはいるけど別物だもんね。そう言われると綾時はやっぱり家族みたいなものだね……てっ、まって! まって! ねえ……湊……私達はその綾時に何をしたのかな……?』

 

『…………』

 

『はい、そこ! 都合悪くなると黙らないの! はぁ……綾時、怒ってるだろうな。散々無視して最後まで突き放しちゃったもん』

 

『仕方ない……何が起こるか……わからなかった。綾時まで巻き込んだら……それこそ僕らは救われない……』

 

『……実際に今も何が起こってるか、わからないもんね。こうやって湊と話している私がいれば、あっちの私は湊に頭をふっ飛ばされた。向こうの私は湊をゴットハンドで潰れた蛙みたいに叩き潰してる』

 

『ひどいことするよね……』

 

『湊に言われたくないよ! これってたぶん……』

 

『統合が始まっているんだろうね……その主導権争い……』

 

『だよね……。まったく変な話だよね。私でも湊でもない、なにか、になんて、私たちはなりたくないのに……』

 

『……』

 

『でも、どうせなるしかないなら、私は湊になれたらよかった。その方がきっとゆかりは喜ぶ。ううん、美鶴先輩や風花だってきっと……』

 

『……僕だって君になれればよかった……順平や真田先輩に天田、それに荒垣先輩だって君を待っている……』

 

『コロちゃんとアイギスが抜けてるよ』

 

『コロマルはどっちでも変わらずに喜んでくれるよ。アイギスもね。それこそベッドの中にまで付いてきそうな勢いで、きっと離れないだろうから……』

 

『いやらしい』

 

『……これは僕だけだとは思わない方がいいよ。琴音の背骨が折れるくらい抱きしめられて、離さないよ……』

 

『私、愛されている!』

 

『すごいよね……本当にそのポジティブ…………羨ましい……』

 

『これだけが私の取り柄だから……。それに……私だって湊の冷静さが羨ましい。寮内で3股なんてドツボにハマったのは結局、自分が愛されてるということが嬉し過ぎて断りきれなかったせいだもん』

 

『……そうだね、頭じゃダメだとわかっていても、僕も自分が愛されているということが嬉しく押し切られた……』

 

『結局、ダメだね』

 

『ダメだね……』

 

『……』

 

『……』

 

『ねえ、湊、この戦い……いつまで続くと思う?』

 

『たぶん……こうやって会話できる僕らの自我がすり減って消滅するまで……』

 

『そう……それじゃまだ時間はあるみたいだけど、最後の準備をしたほうが良さそうだね』

 

『最後の準備……?』

 

『そう、消えてなくなる前の定番は、と言えば、最後の晩餐に何を食べたいかでしょ?』

 

『食べれないよ……』

 

『気持ちの問題だよ。それで湊は何が食べたいの?』

 

『……別に僕はなんでもいいよ。はがくれのラーメンでもわかつのトンカツでも、ただ何か想い出で深いものがいいかな。山岸の初期の料理以外で……』

 

『風花かわいそう……』

 

『じゃあ琴音が食べなよ。僕の分も譲るよ』

 

『拒否します。ごめんね、風花。その愛は私が食べるわけにはいかないの。てか、面白みがない。真田先輩みたいにプロテインって言いなよ』

 

『真田先輩はウケ狙いで言ってないから……』

 

『知ってる。でも、言うでしょう?』

 

『否定できない……』

 

『順平はたぶんチドリちゃんの手料理だよね。出来るかは知らないけど。天田くんはお母さんの手料理かな。甘いものが大好きなゆかりと風花はいちご大福と杏蜜で決まりだね。コロちゃんは高級ドックフードより荒垣先輩が作ってくれたご飯かな。その先輩は……まあ、いいや。アイギスは食べられないから、お寿司にしておこう。美鶴先輩は……ちょっと想像できないや……』

 

『何か誤魔化したような気がするけど、聞かないでおくよ。桐条先輩は……ワックのハンバーガー……』

 

『えっ? あれ? 流石にないでしょ。すごい戸惑ってたよ』

 

『……そう、だったらいいな、と考えただけのものだろう……だから……ワックのハンバーガー……』

 

『そう、だね……それでいいね……』

 

『……』

 

『……』

 

『……それで、琴音は最後に何が食べたいの?』

 

『私? 私はバナナ。バナナケーキもバナナ大福もいいよね』

 

『ああ……だから……あ、いや……』

 

『…………ねえ、今なに考えた?』

 

『……実はね、琴音、僕はゆかりのことが』

 

『今聞いてないし、今言われても嘘くさいから、それ』

 

『……』

 

『……』

 

『……』

 

『……』

 

『その……』

 

『その……?』

 

『……マーラ?』

 

『ほうほう……ふむふむ……なるほど、なるほど……』

 

『琴音……』

 

『湊、本当に長い付き合いだったね……私、楽しかったよ……。遠慮も打算も何もなくただ言いたいことだけ言って喧嘩したことなんてなかったから……君のことは忘れない。そしてね、今確信したんだ。君は絶対に私じゃない!!』

 

『あの……謝るから……』

 

『謝ってすんだら美鶴先輩はいらないんだよね!! 処刑だぁああああああ!!!!!!』

 

 

 

 

 

 ──たぶん、あれで押し負けたんだろうな……。

 

 暗い柩の中で湊は自分が蘇った理由を考察していた。

 

 ぶつかりあった宇宙、一瞬のようで永遠のようでもあった時間。琴音とは本当に多くの言葉をかわして、その何倍も殴り合ったはずだが、記憶が断片的ですべては思い出せない。いや、覚えてる分でさえ全体の一割にとどかない気がしている。

 

 湊も琴音も統合の過程だと思っており、それは間違いではないのだが、実際に起っていたのは綾時が言うよう宇宙のぶつかり合いによって生じた時間も法則も因果さえも超越した空間での肥大化した自我と自我のぶつかり合いだった。

 

 無数に飛び散った意識はそこら中で激突して時に相互理解を深めたものの、その全てが喧嘩別れに終わったことなど理解出来るはずもなかった。

 

 湊にわかることといえば統合を前に自分は弾かれたという思い込みだけである。もし、そこに理由をつけるとすれば、

 

 ──僕は、琴音に生きていてほしかった。僕の分まで僕の代わりに……。

 

 ひょっとしたら琴音もそう考えてくれていたのだろうか、と。そして自分が押し負けてここにいる、という結果のみである。仮説でしかなく、生き返った理由にもならなければ、生前より体の不調さが消えている理由にもならない。

 

 結局わからないことだらけだ、と湊は考察することを打ち切った。

 

 

 指先に当たる花を握ろうとして上手く動かないことにもどかしさを感じる。確かに体の不調さは消えていた。しかし魂が離れていた影響か、まともに動くにはまだ時間がかかりそうだった。

 

 真っ暗闇な柩の中で眠気と戦いながら外の様子を気配のみで伺う。なんとなく仲間たちは側にいる気がした。車はとうに止まり、どこかで安置されていることは知っていた。直葬だったら既に業火の中の筈だ。それが訪れていないということは何らかの事情があって火葬を待っていることは推測できた。

 

 こんな時まで冷静な自分に少し嫌気が差してスルトのラグナロクより熱いかな、なんて途方もないことを無理に考える。

 

 火に包まれゆく体。どれだけペルソナを維持し続ければ耐えられるのか。とてもできそうにはない、と諦めかけた所で隣に涼し気な顔でサウナに耐えているかのような琴音の姿が浮かんできて無駄に張り合った。

 

 本当にくだらないことに精神を疲弊させられて一層眠気が増す。このまま眠りに落ちれば楽だろうなと考えて、歯を食いしばる。

 

 もうすぐ再びの死を迎えるというのに頭はやはり冷静だった。

 

 このままもう一度死ぬのも悪くないと刹那的に考えてる自分がいる。だって自分がここにいるということは、琴音はあそこに一人でいるということだろう。綾時も呼びかけには答えない。こちらだけならいいが、本当に一人きりの可能性がある。

 

 それを思えば自分だけが救われるなんて到底許せなかった。だけど、何もしないまま死ねば、もう分かりあえない気がした。

 

 ──生きろ、と。

 

 生きたい──と教えてくれたのは彼女だったから。

 

「……ッ!」

 

 今の体に残る力すべてを込めて柩へと体当たりを仕掛けた。花に阻まれて本当に小さな音だけが反響する。誰か気づくだろうか。いや、気づいた所で無理やり柩を開けて再び死と向き合える人間がいるだろうか。

 

 仲間たちを疑ってるわけじゃない。けど、みんな傷を持っている。自惚れでなければ、そこには自分()がつけたばかりの傷もある筈だ。

 

 これは──ダメでも仕方ないな、と深くため息をついて乾いた喉が痛みをあげる。

 

 

 自業自得だ。

 

 ニュクスを封じた時、死ぬつもりだったわけじゃない。けど、これで終わってもいい、と考えたのは事実だ。

 

 僕が守りたかったのは世界なんかじゃない。ただ、この一年────どうでもいい、と口癖のように呟いて無気力に生きてきた人生の中で、本当に生きたと思えた日常だ。

 

 朝、起きて寮を出て学校に向かい、挨拶を交わす。それなりに勉学に励んで、友人たちと談笑しながら昼食を取る。放課後にはいくつもの部室を駆け巡り、へとへとになって寮に帰れば誰かが、おかえり、と投げかけてくれた。

 

 何の気ない一言。でも、それだけで心が安らいだ。

 

 僕にはずっと──縁のない言葉だったから。

 

 

 戦うことは怖くはなかった。傷つくことさえ忘れていた。

 

 最初は頼まれたから。ただ出来るからというだけで求められた戦いに居場所ができた気がした。結局は勘違いだったけれど。そんな半端な気持ちで関わらないで、と言われて、またイヤフォンを付けて自分一人の世界に帰ろうとして立ち止まった。

 慣れ親しんだ暗がりは居心地が良く、だけど酷く寂しく思えたから。

 

 衝動に突き動かされて自らの意思で一歩を踏み出した後、ようやく笑えることを思い出せたんだ。

 

 

 このまま全てが上手くいくと思いながらも、物足りなさも何処かで感じていた。終わってしまうのが寂しくて、ストレガ(彼ら)が言ったようきっと楽しんでいたんだ。

 

 けど、突き付けられた銃口が火を吹いて命が失われた時に思い知った。死神はいつだって首筋に鎌をかけていた。救えなかった命は影となって広がって積み重なっては濃くなった。

 その度に前を向いて走り続けた。壊れそうな絆はその度に強くなった。けれど走り続けてやっと辿り着いた絶対の死に、すべてが崩壊して影に呑まれた。

 

 

 絶望して諦めそうになって夜を彷徨った。このまますべてを忘れて訪れる穏やかな死を。そう望む心だってなかったわけじゃない。足の赴くまま至る所を歩き尽くして、やがて朝焼けが差した時にようやく気が付いた。

 

 それでも街は色付いていた。

 

 訪れた場所すべてに思い出があり、すべてを失くした場所でさえ笑いあった記憶で上書きされていた。全部がぜんぶ良いことじゃなかった。辛い記憶も思い出したくない悲しみもあった。

 

 けど、それが生きるということだと。生きたということの確かな証明だった。

 

 もう覚悟は決まっていた。

 

 例え、この戦いの果てに死が訪れたとしても、僕が生きた日々は、結んだ絆は残るのだと、そう思えたから──

 

 

 ああ……やっぱり……自業自得なんだ。

 

 確かに守りたかった。

 

 そんなかけがえのない日々を、それらを与えてくれた人たちを。

 

 琴音と殴りあった今ならわかる。

 

 その中に僕自身は入っていなかった。

 

 

 

 

 

 どうやら駄目そうだ。

 

 瞳を閉じて今度は代わりに琴音を送り返してやろうと思案する。もっとも、あちらも体がもうないかもしれない。その時はあそこに二人で居ることになる。

 

 いや、綾時も入れて三人か、そう考えると不思議と頬が緩んだ。

 

 その時だ。

 

 小さな光が広がって顔を覆っていく。騒乱、いや、狂乱とも言える怒号と悲鳴が鳴り響いている。

 

 

 

 重い瞼を上げて最初に見えた顔に──

 

 

 

 琴音が得意げに微笑んだ姿を幻視した。

 

 

 

「……やっぱり……気に入らない……」

 

「なんだ……それ…………ばかやろう……」

 

 深く被り直した帽子で隠れた目元には、涙が見えた。

 

 

 

 

 




 まさかの順平END

 てれってってー!

 新たな魔術師コミュを獲得した。キタローはP3の因果から解き放たれた。代わりにメガテンの因果が纏わりついてきた。なお親友までにする予定はない。違和感ぱねえし。やはり友達であり戦友がいいかな。

 物語的にこれが一番締まりがいいの。新たな旅路のアルカナ的にもね

 キャラ面、感情面的には特別課外活動部壊滅状態で出棺された棺桶開けるなんて真似順平以外にできるとは思えなかった。チドリが生き返ってるのもあるから一番適応力がある筈。ぶっ壊れ中のアイギスはいない。ゆかりは泣きわめいていると思うけど流石に顔覗き込む勇気はない。風花、美鶴、天田はたぶん棒立ち。

真田「やめろ、もう眠らせてやれ」 いや、なんか言いそうだから……真田が悪いわけじゃないんだけど。

 アイギスがいないのはFESにおいて彼女は最後の別れに来ていないと明言されているからです。たぶん本来は葬儀にすら出ていない。まあこの辺言い出したらキタローの葬儀も本来は親族が一応来てるっぽいんですけどね。
 キタローが生き返るならFESが無くなってアイギスの成長もなくなるので後日談用に一応備えている。メティス……? 知らない子ですねぇ……。

 ハム子側はゆかりが探しにいくから居るけどキタロー側は絶対に探しに行かない模様。女性陣壊滅しすぎてたぶんいなくなったことにすら気づいていない。

 そんな全てのもやもやを一瞬で解消するハム子サイド

「カストールッ!!」

「ひ、棺が粉々に……」

「いつまでも死んだ振りしてんじゃねーぞ!! クソがっ!!」

「テヘペロ」

 実は両サイドとも一番初めに生存に気付いたのはコロマル。人間ではないからこそ気づけたのだが悲しいかな犬。ぷよぷよとした肉球では柩を開けることなど叶わず、困ったコロマルが頼ったのが懐いていた荒垣。何かを訴える様子のコロマルに荒垣はハム子の生存に気付いてキレたのが顛末。
 
 荒垣もアイギスもいないキタロー側ではそれこそ困って泣き叫ぶしかなかったコロマルだが、その異変が物音に気づきながらも迷っていた順平の覚悟を決めさせた。流石に順平も単独では無理。

 つまり実質コロマルEND。順平荒垣ENDはダメな人におくる。


何処かの世界線――

「"オルフェウス"!」

「やるじゃん……って、またかよ!」

「なんで結城くんのペルソナいつも喧嘩してるの? 2体いるし」

「わからない……」

 P3Mの結城理は最後目を閉じていないので生きているのでは勝手に思っている。生きていて欲しい。それが彼の名を借りなかった理由。たぶんP3M制作サイドも目を瞑らせなかったのはそういう意図ではとやはり勝手に思っている。独白にある通りうちの湊にはちょっと混ぜているけど、この辺いまいち総括できなくて雑にもなってる。理がニュクスと戦うことを決めるシーン好き。

 二人が統合していたらこのキタフェウスとハムフェウスの常時ミックレイド状態で4月からやり直し。世界も統合されて綾時さんヤケクソになって頑張った。ただフィレモンが望んだのはこれではない。

真面目なあとがき

 この作品のコンセプトは仲間を大切に想っているキタローです。大切だからこそハム子に嫉妬するし寮内3股を許せない。それはハム子も一緒。ただ過去のトラウマから傷つけたくないと思っても欲求には抗えなかった無様な二人。

 決裂の理由は真面目なものにしようかなとも思ったけど同一なのでそうすると先に共感が来てしまうので本当にくだらないものにした。どっかにハム子を完全に拒絶したキタローもいる。

 P3Dでも思ったんですが、本編のギスギスを一番気にしているのは公式ではと。やたら仲良いを強調してくる。これはペルソナ的に彼らがちゃんと持っている一面であり、本編が重すぎて見えなかった、そこまでの関係に至るには時間が足りなかったのだと解釈をする。キタロー抜きだけどP4U2は仲良くやってるし。悲しい……。と言うか本当に仲悪かったら約束の日を迎える前にキタローは死んでる。

 しかしQにしろDにしろ結局は忘れてしまうので、ならいっそ生き返らせて仲良くギスギスすればいいだろとそれなりの屁理屈を持って生き返るキタローを書きたかっただけです。

 ATLASユーザーが選んだリメイクしてほしい作品。罪と罰と並んで同率1位ペルソナ3。公式はよ救いたまえ。またかよ……(P3R発売後追記) 

 公式がやりませんでしたね……。

 せっかく生き返ったのに仲間との会話がないのも寂しいので勝手に仲良くギスギスする。
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