ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了)   作:砂岩改(やや復活)

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第二十一戦「嫉妬と感謝」

セレディー・クライスラーが教師として赴任してから色々と疑問の残る日々が続いた、セレディー率いるエゼルダームは全く動きを見せず完全に沈黙状態が続きロシウスはここ最近部隊の損傷が激しい為、各国の境界線とロシウス主要基地だけに警備を置き後は残っているロシウスラボを使い小隊が日替わりでLBXの修復に全力を尽くしていた……それは第5、第6小隊も同じで現在第5小隊はトールギスをメインに修復作業に取りかかっていた。

 

「こりゃ酷いな…」

 

「助かるよ…カゲト……手伝ってくれて…」

 

一つのメカニックルームにワーカーとカゲトが必死にトールギスの修復をしていた。

 

「初めて見た…こんなにコアスケルトンが損傷してるのは…新しい機体を作った方が早いぜ…これは…」

 

「分かってるけど……この機体は…俺の後悔と…隊長の悲劇そのものなんだ……」

 

「あぁ…だがな…いつまでも止まってたらオットーもいい顔しないだろ…」

 

「そうだな……」

 

カゲトは横で少し元気が無くなるのを見て(世話のかかるライバルだ…)と思いながらも黙って作業を続けるのだった。

 

ーーーー

 

その頃屋上ではムラク達が集まり涼んでいた…昨日のオーバーロードのせいか一向に頭痛が止まないトオルを見かねて保健室に連れて行ったのが昼過ぎ…放課後の現在もトオルは保健室で寝ている。

 

「あそこまで負荷が掛かるものとは…正直驚いている…」

 

「同感だ…一応甘いものは摂取しているんだがな…」

 

「頭痛薬も効かなかったってことか……」

 

「あの先生が言うなら脳に直接負荷が掛かるんだから効かなかったかもな…」

 

ムラク、ノイン、バネッサ、ミハエルが話し合う中全員があまりよい表情をしていなかった……元々トオルは無理をするタイプだ…このような状況が続けば必ずオーバーロードを使う……自分の体を無視して…。

 

(強くなりたいな…)

 

バネッサはふとそう思った…勿論バネッサは強いか弱いかと言われれば強い部類に入るがバネッサの周りにはロシウスの二強のトオルとムラク、もはやジェノックのトップエースと読んでいい期待の新生瀬名アラタ、そしてハーネスのトップエースの金箱スズネ、セカンドワールドでもトップクラスのプレイヤーに囲まれておりどうしても弱く見えてしまう……だがそんな事はバネッサにとって重要ではない…彼女が望むのはムラクやスズネの位置……つまりトオルの横で戦い背中を預けられる事のできる存在でありたかった。

 

(私が強かったら……トオルは無理をしないだろうか…)

 

それまでずっと抱えていた思いがバンデット、ジェノック、ハーネスとの戦いを得て日に日に強くなっていた…いつもムラクと戦い…自分は置いてきぼり…ムラクだからいい…そう思っていた……だがあのデスフォレスト戦でトオルが背中を預けたのはムラクでもなく自分でもなく……スズネだった……まだ会ってそんなに経っていないのに…なぜあそこまで信用し合う…バネッサの胸の中に何か沸き上がるのが分かる、なんでこんなに…好きなのに…愛してるのに……隣にいるのはアイツなんだ…

 

バネッサは完全にスズネに嫉妬していた。

 

(力があれば……隣にいられるだろうか……)

 

ーーーーーーーーーーーー

 

バネッサそんな事を考えながら空を見ている頃トオルが保健室で目を覚ます。

 

「う……」

 

「目が覚めたか…」

 

「日暮先生……」

 

「今日は大事をとって休むべきだったな…」

 

「そうですね…」

 

「どうだ?頭痛は?」

 

そう言いながら日暮は疲労回復用のチョコレートをトオルに手渡しトオルはそれを受けとり食べる。

 

「だいぶ良くなりました…昨日は眠れなかったので…」

 

「そうか……もう帰ればいい…今は放課後だ」

 

「え?もうそんな時間ですか!」

 

トオルは時計を見て急いで準備をして下駄箱に行くとバネッサが待っていた。

 

「バネッサ……」

 

「トオル……」

 

遅かったトオルを最後まで待っていたが時間が時間であったが為に帰ったのだがバネッサが一人待っていたのだ……その後二人は黙って帰っていた。

 

「……」

 

「……」

 

「……どうした?」

 

「うん……」

 

トオルが聞いても曖昧な返事ばかが返ってくるのを見たトオルは笑いながら

 

「バカだなぁ~」

 

「なにがだ?」

 

「そんなんで悩むなよ~」

 

「え?まだ何も…」

 

「俺は…お前や…お前たちが要るから安心して戦えるんだ…だからそんな顔をするな…」

 

「なんか……トオルには敵わないな…」

 

「ふっ…」

 

バネッサが諦めたように笑うとトオルも笑う。

 

「さぁ……行くぞ…」

 

「あぁ!」

 

トオルが言うとバネッサは少し元気を取り戻した声で返事をしトオルの後に続くのだった。

 

 

 

 

 

 




どうも砂岩でございます!
タメ語のカゲトの口調がわからない!ほとんど勝手な妄想で喋っています。
ただの日常話を書きたかったのに…なんか違う感じに…そして心の機微にめざといトオル!
次回も頑張ります!
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