ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了) 作:砂岩改(やや復活)
「なんで!トオルがおるんや!」
「「「「えぇーーーーーーーー」」」」
スズネの言葉で一気に騒がしくなるハーネスの教室でトオルは笑いながら昨日の出来事を思い出すのだった。
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「神風トオル君だね…」
「……誰だ…」
夜中に名指しで呼ばれるなど無いトオルは厳しい目付きで睨みながら声のする方を見ると影から一人の青年が姿を現す、それを見てワーカーは激しく狼狽しながらその人物の名前を叫ぶ。
「か、海道ジン!!」
ワーカーの言葉に全員が驚く中トオルは冷静に用件を聞き出す。
「あのレジェンドプレイヤーの一人である海道ジンさんがただの学生に一体何の用ですか?」
トオルの冷静な対処を見てジンは微かに微笑むと話始める。
「単刀直入に言おう…ハーネスに加わる気は無いか?」
「本当に単刀直入ですね…理由を聞かせて頂けませんか?」
トオルは普通、スカウトは速攻に断るのだが何となく理由が気になったのだ。
「オーバーロード……だがそれだけでは僕はスカウトはしない…君はロシウスの兵士だ…少なからずロシウスに愛着もあるだろうし仲間もいる」
「ならなぜ……」
「君たちは……知っているからだ…このセカンドワールドの真実を…そして変えたいと思っている僕たちと同じで…」
ジンの言葉を聞いて目を僅かにピクリと動かす…それを横から見たノインは(動揺しているな…)と心で思っていた。
ノインの思った通り、トオルは少し動揺していた…セカンドワールドの真実は教師全てが知っていることだ……問題はない…しかしジンから発された言葉は"変えたい"だった。
「面白い事を言いますね…変えたいだなんて…この神威大門の教師が言うなんて…」
「僕はその為にここの教師になった…僕は知っている…LBXを心から楽しみたいと願い……命すら掛けた人々を…LBXはオモチャとして開発された…決して戦争の道具何かじゃない…」
「……」
ジンの言葉を聞いてトオルは静かに目を閉じ考えていると横からノインがトオルに話しかける。
「トオル…私たちはトオルの居るところが国だ…」
その言葉を聞いてトオルは横を見るとノインは笑い、ワーカーも
「隊長についていきます…側に居られるまで…」
「……分かった…すまないな…二人とも」
トオルは二人にそう言うとジンに手を伸ばす。
「よろしくお願いします…司令官殿……」
「ありがとう……」
ジンはそう言うとトオルの手を握り握手を交わすのだった。
その後にトオルはロシウスの司令官のイワン・クロスキーにこの事を報告した…トオルは当然反対されると思ったがイワンは黙って話を聞き終わると静かに話始める。
「ロシウスとしては精鋭は壊滅しムラクもジェノックの転属を希望している…ここで貴様に抜けられるのは避けたい…が……私は貴様がこれが最善だと判断した結果だろうと思っている…」
イワンの言葉をトオルは直立不動で静かに聞いているとイワンはトオルから背を向ける。
「一度しか言わん…」
「はい……」
「良くロシウスに尽くしてくれた…簡単にロストするなよ…貴様のような裏切り者は我々ロシウスがロストさせる…」
「はっ!」
トオルは敬礼すると静かに指令室を後にし少しトオルの中のイワンの評価が変わったのだった。
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ちょっと自分の世界に入っていたトオルの目の前に灰色の髪をした男子生徒と白髪の女子生徒がトオルの前に立つと手を出す。
「クラス委員長をしている乾カゲトラだ……よろしく…」
「同じく副委員長をしている白姫路オトヒメですわ!」
「あぁ……神風トオルだ…よろしく頼む…」
トオルは二人と握手を交わすと同時に他の生徒からも一斉に自己紹介を受けたのだった。
「よっしゃ!今日は歓迎会やで!」
「「「おぉーーーーーーーー」」」
スズネの言葉で更に盛り上がるハーネス一同、今日の夜は遅くなりそうであった。
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そして放課後、同じくジェノックに転属したムラクたちの歓迎会と一緒にトオルたちの歓迎会を行うことになった。
しかし机の上には食事ではなくそれそれが持ち寄ったお菓子が乗せられておりそれを見たバネッサが小さく呟く。
「お菓子ばっかり……」
「ごめんね…歓迎会の事寮長のトメさんに言うの忘れちゃって…」
バネッサの呟きに少し申し訳なさそうにジェノックの副委員長である鹿島ユノが言う。
「これでも皆のシルバークレジットを出し合ったんだぜ!」
アラタの言葉にトオルたちは驚く。
「俺たちの為に…シルバークレジットを……」
「仲間だもん…」
「うん……」
トオルの呟きにリンコとサクヤが当然のように話すとキャサリンがトオルたちに向けて
「こんだけご馳走してあげるんだから…ウォータイムでもちゃんと働いてよね♪」
「うわぁ……うまそうやな…」
「こらスズネ…まだ食べるな…」
ジェノックとハーネスの歓迎にトオルたちは頬を緩ませ自然と笑みがこぼれる。
「それじゃあ…法条ムラク、バネッサ・ガラ、ミハエル・ローク、木場カゲトのジェノック配属と」
「神風トオル、九条ノイン、ワーカー・シクトのハーネス配属を祝って乾杯や!」
ユノとスズネの号令で歓迎会が賑やかに始まったのであった。
「ジェノック第一小隊隊長の出雲ハルキだ……」
「ろ……ハーネス第五小隊の神風トオルだ…」
「まさかムラクだけじゃなく…ハーネスにもあのライトニング・カウントがな…」
「止めてくれ…その名前は少し恥ずかしい…」
歓迎会でトオルはハーネス、ジェノック関わらずその隊長たちと話し詳しく現在の国の状況などを聞いて話し合っていた。
メカニックはメカニックで集まりその中にいたバネッサがカゲトの相談をするとカゲトが
「余計なお世話だ!俺が作ったLBXに勝ったぐらいでいい気になりやがって…」
「おい!カゲト!」
「ワーカー!いいのか?これで!?ムラクさんの機体を作れるのは俺しかいないんだ!」
怒ったカゲトを止めようとワーカーが声をかけるがカゲトの怒りは収まらずにそのまま食堂から出ていってしまった。
「ごめん!カゲトはいい奴なんだ!」
「いいよ……僕たちも悪いこと言っちゃったみたいだし」
カゲトが去ったあとワーカーはサクヤたちに謝るとサクヤも申し訳なさそうに答える。
「そう言えばワーカー君はトオルの新LBXは出来たのか?」
「まぁね……途中で書き直したから時間がかかったけど出来た…あとは形にするだけだ…」
「良かったら見せてくれない?」
ワーカーが自慢げに話すと横からタケルが話しかけて来るとワーカーは
「いいよ…有名な天才メカニックを驚かす作品だ!」
ワーカーがCCMを取り出すと"それ"を見せる。
「ッ!これは…凄いね…」
「あぁ……これこそ隊長の新たな相棒の」
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ワーカーが高らかに宣言している時、トオルはスズネとパラサイトキーなどの知っていることを全て聞いていた。
「なるほど…パラサイトキーか」
「あぁ…そやでウチなんか最初は分からんかったけどな…」
「ありがとうスズネ…」
「なぁ……トオル…一つ聞いてええか?」
「ん?」
話を聞き終わり食堂に戻ろうとするとスズネが質問をする。
「ウチ、聞いたんやけど…なんでトールギスにこだわっとるん?」
スズネが聞いていることは一見何を言っているか分からないがトオルにとってはこの言葉だけで十分だった。
スズネが何故それを聞いたか…それはタケルがトールギスを見せて貰った時に呟いた言葉だった。
"限界を遥かに越えてる…"
タケルからするとトールギスは最初こそ良かったが今まではトオルの操縦技術についてこれずに様々な改良をほどこしてあるがそれすら限界を越えて逆に性能が落ちているらしい…少し見ただけでそこまで分かるタケルも凄いが。
「性能が落ちているか…確かにそうだったかもしれない…前にワーカーに言われたよ…これ以上弄ったらどうなるか分からないって……」
トオルは静かに遠くの星空を見ながら話し始めた。
どうも!砂岩でございます!
次はついにトオル悲劇がは明らかに!
もうすぐトオルの新機体を発表!
次回も頑張ります!