ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了) 作:砂岩改(やや復活)
「既に皆が知っている通り……セレディー・クライスラーは世界的テロ組織"ワールドセイバー"のメンバーだった…奴等の狙いはデスフォレストの地下、ロストエリアに収められたアンダーバランスと言うチップだ……各国の軍事力、開発力、生産力これら全てのデータが保存されたアンダーバランスが奪われれば世界その物がワールドセイバーに支配されてしまうだろう…」
ジェノックの出雲ハルキがジェノック、ハーネスを代表して放送室でその他の仮想国に語りかけていた。
「そしてついに…セレディー・クライスラー率いるエゼルダームは今日のウォータイム終了間際、密かに建造していた空中空母を浮上させデスフォレストに進行を開始した!」
するとアラタがハルキが話していたマイクを取り必死に叫ぶ。
「頼むみんな!力を貸してくれ!今セレディーを止められるのは…セカンドワールドで戦える俺たちだけなんだ!サクヤの計算だと…空中空母は明日のウォータイム中にデスフォレストに到達する…でもジェノックとハーネスだけじゃ…全く戦力が足りない……頼むみんな!世界を守るために…力を貸してくれ!」
「このセカンドワールドに思う所があるだろうが…今はセレディーを止めよう…俺たちで世界を守るんだ!」
アラタに続いてトオルも放送で語りかけるとそれを聞いていた各国の生徒たち顔を会わせ頷きあう。
「これより作戦会議を行いたい…賛同してくれる小隊長は視聴覚室に集まってくれ…」
ハルキが言い終わると放送室の扉が開きクロスキーを筆頭に先生が現れ下校の指示を出すとムラクは
「無駄です…皆真実を知ってしまった…アナタたちの目的も、セカンドワールドの正体も、そして…この学園が存在する理由も…あなた方にはもう従えません!」
ムラクの決別の言葉にクロスキーは動揺しているとトオルが
「先生……私たちは自分で判断し…行動します…己が正しいと思った道を進みます…」
トオルもの言葉にクロスキーは黙りこみただ静かに放送室の出口を開けるのだった。
「ありがとうございます…」
そう言ってトオルは放送室を後にした。
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そして視聴覚室には全ての小隊長が集まり席がなくて立っている人もいる状態だった……そしてハルキが前に立ち作戦を伝える。
「皆さん……ここに来て頂いて感謝します…」
「礼などいらん…当然の事だ…それよりもどのような戦略を考えたか教えてくれ……」
ハルキの礼にグレゴリーは答えるとハルキは黒板に張ってあった図と磁石を使って説明を始める。
「分かりました…これが俺たちが建てた作戦です…エゼルダームは空中空母でデスフォレストに向かっています…ですが…彼らとてデスフォレストに入るためにはLBXで降下するしかありません…そこで地上部隊をあらかじめ配備させておき降下する敵の迎撃にあてます…この方法で敵部隊の戦力を分散させ、機を見て高高度に待機させていたクラフトキャリアから空母への奇襲攻撃をかけます…そして残存戦力を殲滅し空母の動力部を破壊し可能であれば…パラサイトキーを奪還します…以上です…」
ハルキの説明を聞き終わると小隊長同士が話始める。
「なお……この奇襲作戦はジェノック、ハーネス軍のみで行います…」
「たった2か国でエゼルダームの空母に?」
アラビスタの白牙ムサシの質問にハルキはあらかじめ用意していた答えで答える。
「敵はオーバーロード使いも存在します…それに対抗できるのは同じくオーバーロードを持った…ジェノックの瀬名アラタとハーネスの神風トオルだけです…」
「なるほど…つまり他の仮想国は敵を引き付けるための大掛かりな囮と言う訳か…面白い!気に入ったぞ!これぐらいおもいきった作戦ではないとやつらには勝てん!」
「その作戦に従おう…司令官……」
「司令官!?」
グレゴリーの言葉に内心ホッとしたハルキはムサシの言葉で驚く。
「なんだ…違うのか?」
「これだけ大規模な作戦だ…司令官は必要だぞ…」
「う……」
ムサシとグレゴリーの言葉に思わず身が引けるハルキ……指揮と言う点ではムサシやグレゴリーの方が経験が豊富で学年も上だ…しかも同学年にも指揮経験豊富のムラクやトオルが居るためどうしても気が引けるのだった。
「いいんじゃない?ハルキで」
ハルキが迷う中、キャサリン・ルースがハルキに司令官を薦めると他のジェノックメンバーからも賛同の声が挙がる。
「しかし……」
「俺たちがバックアップする……従うよ…司令官殿」
トオルの言葉でハルキは決心が着いたようで声を張り上げる。
「分かりました…世界の為に…司令官として全力を尽くします……では!明日のウォータイム開始と同時に作戦を実行する…ロシウス、アラビスタ、ポルトン、ロンドニア、グレンシュテイムの各小隊は地上に展開して敵を迎撃せよ…地上部隊の指揮はアナタにお願いします…グレゴリー先輩!」
グレゴリーは突然の指名に驚くがハルキは話を続ける。
「多数の機体が入り乱れる戦場を仕切れるのはアナタしか居ません…」
「長きに渡ってエンジェルピースを守ってきた防衛隊長…グレイビースト、その実力を疑うものは居ないでしょう…」
「それにリーブラとの掛け持ち防衛していましたしね…」
ムラクとトオルの言葉に周りからも賛同の声が挙がり始める。
「よし!心得た…」
「明日のウォータイムまで後二十一時間足らずだ…総員!作戦準備にかかれ!」
「「「「「おぉーーーーーーーーーーーー!!」」」」」
視聴覚室に世界を守るために集まった小隊長たちが雄叫びを上げる
「世界を守るために仮想国が一つになった…」
「世界連合の結成ね…」
ヒカルとユノの言葉を聞き雄叫びを上げる人々を見てトオルは静かに笑うのだった。
ーーーー
そして体育館では学園全てのLBXとメカニックが集まっていた…そして並べられた机の上にはアラビスタのジランド、ヴァルネル…ロシウスのガウンタ、グレイリオ…ロンドニアのウォルダム、パレスガーター…グレンシュテイムのG・ユーグフラオ、G・レーヴェ…ポルトンのロノ、カラノア等の普段では決して見れない面子が横で並んでいた。
「これが…世界連合の全LBX……」
「すごいね…」
「これから夜通しの作業になるよ…全てカスタマイズしなくちゃいけないからね…」
「となれば…こいつが必要だろ?」
全員が感嘆の声をあげるとタケルが全員の気を引き締めさせるとブンタとワーカーが山盛りのおにぎりとポットを持ってきた。
「トメさんに夜食のおにぎりを作ってもらったぜ…」
「同じく……リリーナ寮長からコーヒーとお茶だ!」
「ブンタ!ワーカー!」
「気が利く!」
「それじゃあ…手分けして取りかかろう…僕とサクヤ君は例の物を…皆にはLBXのカスタマイズを頼む…」
「「「「了解!」」」」
タケルの言葉で全員が一斉に動き出す。
ーーーー
そして時間は深夜に差し掛かる時トオルは寝ずに一人で海を眺めていた。
「トオル……」
「バネッサか……」
海風に吹かれていたトオルの横にバネッサが来て話しかける……海風に吹かれながら月の光りに照らされたトオルの姿は幻想的でカッコよくバネッサは思わず顔を赤くするがそれはトオルも同様でいつもより綺麗に見えるバネッサを見て僅かだが顔を赤くする。
「寝なくていいのか?」
「あぁ……少し考え事をな…」
「考え事?」
「あぁ…この戦いの後の事だ……美都博士を助けたらこの学園は消えるかもしれない…」
トオルの悩みにバネッサはさも簡単に答える。
「そんなこといいんじゃないか?」
「え?」
「終わってから考えようぜ…LBXは無くならない…それに私たちはいつでも会える……」
「……フッ、全く…お前と居ると真面目に考えるのがバカらしく思えてくる…」
「ム……バカにしてるのか?」
少しむくれるバネッサを見てトオルは笑う
「褒めてるんだよ…ありがとう…バネッサ……」
「え?どういたしまして?……てっ!ちょっと待って!」
トオルの言葉の意味が分からないようで頭に?を量産するバネッサの頭を撫でると静かに学校に戻っていくのだった。
どうも砂岩でございます!
すいません!この回でドルガルータ戦をやりたかったのですが次回になってしまいました…。
そして久しぶりのトオル×バネッサの会話。
次回こそドルガルータ戦をやります!
頑張ります!