ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了) 作:砂岩改(やや復活)
ーA国首都、Nシティ空港ー
「くわぁぁぁ~着いた~」
「……」
空港に着いた飛行機から出てきたスウェルとユイ、スウェルは大きくあくびをしながら通常の客とは違いタラップで飛行機から降りると飛行機の近くにサイドカー付きのbikeに乗った金髪の少年がスウェルに向けて手を振っていた。
「スウェル~こっちですよ~」
「おぉ!久しぶり!」
手荷物を持ったままスウェルは嬉しそうにその少年に近寄ると話始める。
「お疲れ様でした…どうでしたか?」
「無事に任務完了したわよ!ほら!」
「……」
スウェルが後ろを向くと軽い手荷物を持ったユイが調度追い付いた所だった。
「誰……」
「あぁ!紹介するわよ!彼はカトル……カトル・ラバーバ・ウィナー…私達プリペンダーを取まとめる課長よ!」
「どうも…カトル・ラバーバ・ウィナーです…長いのでカトルと呼んでください」
「……よろしく」
カトルはユイに手を差し伸べるとユイもそれに答える。
「ではスウェル……ユイさんは預かります」
「え!本部まで私が…」
「このバイクはサイドカーを着けて余裕で乗れるのは二人です…それにスウェルにはおつかいに行って貰います…歓迎会で"本来君が買いに行かなければならない"おつかいです…みんなも任務があるので"しっかり"買いに行って下さいね…」
「……はい」
カトルのオーラに押されて反論すら出来ないスウェルを見てカトルは頷くとユイにサイドカーの乗るように言って乗せる。
「では…ちゃんと行って下さいね…あ!それとタクシー代は自腹でお願いします…」
「ちょ!タクシー代くらい経費で!」
「さぁ!行きましょう!」
流石にこれは不味いとスウェルが騒ぐとカトルはそれを無視してゴーグルをはめるとバイクを発進させる。
「ちょっと……」
「はい?何でしょう?」
ユイはカトルのバイクの運転が落ち着いたのを見計らって声を掛ける。
「プリペンダーについてまだ何も聞いていない…」
「あぁ…そうですか……では軽く説明しますね」
ユイの質問にカトルはバイクを運転しながら説明を始める。
「我々プリペンダーは国連の非公開組織です…当時大統領であったクラウディオ・レネトン大統領がミゼル事件の数年後に設立しました…一部の関係者しか知らないイノベイター事件や世界規模のテロを実行したディテクター事件、それに続くように起きたミゼル事件等の世界を混乱させるような事件を未然に防ぐ為の邪魔者……それがプリペンダーです……もっともワールドセイバーの動きを未然に防げなかったのは痛手でしたが…」
「そう…スウェルから聞いたのと少し違う…」
「え?聞いてるんじゃないですか~」
カトルは笑いながらもユイの能力に冷や汗をかく…彼女は色々な人物から話を聞きそれを統合して正式な情報として…あるいは補充しながら情報を得る…それを知ったカトルはやられたと思ったのだった。
「あ!着きましたよ…」
「……ここが…」
「彼女は新人です」
カトルが言うとそこはしっかりとした国連の本部でカトルは警備員にパスと素顔を見せユイの説明をすると駐車場にバイクを停め降りたユイはカトルの後ろを黙って着いていく。
「これからはユイさんも使いますから覚えて下さいね…」
カトルはそう言うとIDガードで人気のない奥のエレベーターを開けるとボタンが一階から九階までありそのボタンをカトルは任意の番号を順番に押すとエレベーターが下に下がる。
「地下のボタン何て無かったのに…」
「このエレベーターのボタンは普通に押せばその階に行けますが先程のように任意の番号を押すと地下に行けるようになっています…まぁそれは我々プリペンダーしか知りませんけどね…」
「厳重なセキュリティー……」
「フフッ……世の中に心配しすぎなんて言葉は無いんですよ…」
カトルは微笑みながら答えると目的地に着いたのかエレベーターの扉が開くとそこには広々とした空間が広がっておりカトルの到着に気づいた三十代くらいのサングラスを掛けた男性が叫ぶ。
「カトル様!お帰りになったんですか!」
その男の言葉を筆頭に次々と部屋にいた人達がカトルに挨拶をする中、代表のような人物がカトルに駆け寄り紅茶を渡す。
「お帰りなさいませ…カトル様」
「あぁ…ラシードどうだった?特に何も無い?」
「いえ…何も…彼女はスカウトしたと言う一ノ谷ユイですか?」
「うん…ユイさん……こちらはラシード・クラマプリペンダーの一員です」
「紹介に預かったラシードだ…よろしく…」
「一ノ谷ユイ…よろしく……それとカトル…ユイでいい」
ユイはラシードと握手するとカトルに呼び捨てで良いと告げる。
「そうですか……ではユイ…紹介しますね、こちらが……」
カトルはユイの言葉を了承すると次々と人物の紹介を始めるのだった…そして大方の紹介が終わる。
「それと後少し居るのですがまた帰って来たらと言うことで…それとこれを渡しておきます」
カトルは紹介を終えるとユイに緑と紺を基調にしたプリペンダーの制服とIDカードを渡す。
「ありがとう…」
ユイはそれを受け取るとカトルの話を聞く。
「これで晴れて正式なプリペンダーの一員です…机はあそこですから…パソコンにはこの世の事で書いてない事はありません…貴方の目的の為に使ってください…」
「感謝する…でも見張りも着けないの?」
「スウェルから聞いているかも知れませんが元々我々は裏の人間ですからまずはこちらが信用しないといけないことは分かっています」
「……分かった」
ユイは別に裏切る気は毛頭にも無いのでカトルの配慮に感謝するのだった。
「明日には全員がここに集まると思います…招集をかけましたから…いきなりで申し訳ありませんが明日から本格的に始まる作戦に参加して貰います」
「いきなり……」
「えぇ…鉄は熱いうちに叩かなければなりません…」
「まさか…ワールドセイバー」
カトルの言葉にユイが感づくとカトルは微笑みながら頷く。
「えぇ…セレディーはワールドセイバーの派閥の一つに過ぎません…せっかく見えた尻尾…逃すほど我々プリペンダーは寝ぼけていません…」
「……分かった…協力する…」
「頼みます!」
ユイは僅かに変わったカトルの気配に冷や汗をかくも返事をするとカトルは嬉しそうに微笑むのだった。
どうも砂岩でございます!
アフターエピソード三話目!今回はカトルがそのまんまで登場!
ユイちゃんの選んだ道の一歩目は大変な事になりそうです。
では次回も頑張ります!