ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了) 作:砂岩改(やや復活)
コツ…コツ…コツ…コツ……
A国の地下道に響き渡る多数の足音…その正体は国連本部で籠城していた筈のレディ・アン統括官を含む諜報部だった、諜報部は皆それぞれ服はボロボロで傷ついた者や足や腕を痛めていて他の人に支えられている者もいた。
「クッ…我々国連の諜報部が逃げ惑う事になるとは…」
「仕方ありません…統括官いくらなんでも数が多すぎます…」
レディ・アンの呟きに諜報部の隊員が答えるとレディは悔しそうに顔を歪めると前からLBX独特の駆動音と多数の足音が聞こえ始め諜報部が構えると姿を現したのは金髪の少年だった。
「レディさん!」
「カトルか!?よく来てくれた!」
「いや~走ったで~」
「疲れたな…」
かなりの距離を歩いたのかカトルと共に行動を共にしたスズネとカゲトラは疲れたように座り込み一息をついた、一方カトルは服装は少し乱れてはいるが徹夜明けにしては元気満点で通常運転の所を見ると裏の国連に所属していると改めて実感させられるのだった。
「しかし何故レディさんが…まさか…」
「あぁ…そのまさかだ…敵が多くてなやむ無く脱出したのだ…」
レディが悔しそうな所を見てカトルは残念そうな顔をすると現状を話す。
「こちらも皆で来たのですが…敵の策に引っ掛かってしまって分断されてしまいました…」
「そうか…彼らは?」
「彼らは神威大門統合学園の生徒です…本当は巻き込みたくは無かったのですが…」
「そうか…状況が状況だ…仕方がないさ…」
「はい…」
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カトルたちが国連本部から脱出したレディと合流している時、ホワイトハウスでは…
「成る程…つまり貴様はネズミを見つけたと言うのに逃したと…」
「申し訳ありませんでした…」
ホワイトハウスの大統領室、本来はA国を納める大統領が座るべき椅子にワールドセイバーの長であるデキム・バートンが座っていた、彼は机の前に直立不動で立っているルーダの報告をワインを飲みながら聞きルーダに鋭い視線を送る。
「ッ!」
ルーダはその視線に恐怖しその場から思わず半歩下がってしまう…それを見たデキムはワインを机に置くと更にルーダを睨む。
この様子を見て分かるようにワールドセイバーの実態は恐怖体制による支配だった…末端の兵士は人民解放や様々な大義を抱えているがルーダのように使えるからと言ってワールドセイバーに参加したものは二度と逃げれないように恐怖で従わせる場合が多い…だがルーダはこのような事になってもワールドセイバーに身を投じた理由を果たすまでは抜けるつもりは毛頭に無かったが。
「ルーダ…」
「ハッ!」
「恐らく奴等は国連本部に向かっていると思われるが…諜報部が姿を消した以上ここを目指すだろう…国防本部からキョウジを呼び戻せ」
「ハッ!直ちに!」
この部屋から出れる理由を得たルーダは直ぐに部屋から飛び出しキョウジを呼び戻すために通信室に急ぐがその必要を失った。
「キョウジ…何故ここにいる?」
「あ?俺が何処に居ようと関係ないだろ?」
「なに?」
ルーダはキョウジに言葉に額にシワを作る、歳的に言えばルーダは高校一年生でキョウジは高校三年生に相当する年齢だがワールドセイバーにはそのような上下関係は有らず力を持っているか否か…それが重要だった。
「それで?何のようだ?」
「閣下が呼んでいる…」
「ヘイヘイ…」
そう言いながら大統領室に向かうキョウジの背中をルーダは面白く無さそうに見るとそのまま自身のLBXを調整するために部屋に向かうのだった。
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A国大通り、そこには大量のLBXが武器を構え見張っていた…いつもなら人が絶えずに話し声が包んでいた大通りは今は静まり返り人気すら無い…街の住民は一ヶ所に集められその周りにはワールドセイバーの兵士とLBXが見張り極限状態が続いていた。
「駄目だ…外は敵だらけだ…」
「そうか…」
アフメドの報告を聞いたラシードは顎に手を添えて考え込むとトロワとアウダが帰って来た。
「どうだった?」
「住人は一ヶ所に集められていますが精神的にかなり参っているようです…」
「早く助けなければ大変な事になる…」
「こちらも外を見てきましたが出れそうな所は何処にも…」
ラシードはアウダとトロワの話を聞くと難しい顔をする…それはトロワの言っていた大変な事になると言う事である。
人間は通常、冷静に考えて行動するがそれは通常についてである…極限状態に置かれた人間は後先考えずに行動する事を簡単に言えば"発狂する"である…もしその様な事が起きればそれが負の連鎖反応を起こし収集のつけなくなったワールドセイバーは最悪…殲滅と言う選択を取らざるえなくなるかもしれない…これがトロワが一番心配している事である。
「他の皆と連絡が取れればいいんだが…場所が割れる可能性があるからな…」
「そうですね…我々は少数ですから…」
「あぁ…」
ラシードの言葉にトロワは同意する…少数で多くの敵を倒すために一番手っ取り早い方法は奇襲だ…その為にはこちらは出来るだけ隠れなければならないのだが…身動きを取れない上に連絡もとれないのは何よりも痛かった。
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そしてノインを初めとする神威チームは…
「「「「……………」」」」
全員が驚きの余り絶句していた、何故かと言うと彼女らが当てずっぽうで移動し重いマンホールを開けるとすぐそこにはホワイトハウスが会った…幸いホワイトハウスの庭の森林部分に会ったために見つからなかったがいきなり出てきたのは敵の本部と言う真実は何とも言えなかったのだった。
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トオルチーム
「何をしてるんだ?」
「ハッキング…」
ユイが(拾った)パソコンを使い外の監視カメラをハッキングして状況を集めていた…それを後ろからトオルが見ると呟く。
「人質か…」
「うん…一ヶ所に集められてる…混乱が起きるまでに終わらせないと…」
「混乱?」
「極限状態による意味の無い暴動だよ…バネッサ…」
ユイの言葉にバネッサは疑問の声を上げるとトオルが答えバネッサは手のひらに拳を軽く叩いて成る程のジェスチャーをするのだった。
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そして戻ってカトル達
「それで?どうするのだ?逃げ惑っていた私が言うのもなんだが…このままでは埒が開かない…」
「僕たちは向こうに比べれば圧倒的に多い…なので我々が勝てる唯一の方法は奇襲です…しかし肝心の戦力は分断されて皆は何処にも居るかも分かりません…」
「確かに…」
カトルの言葉にレディは同意するとカトルは一つのプランを出す。
「なので僕たちは今から打って出ます…」
「なに?……成る程…」
カトルの案にレディは思わず聞き返すが少し考えると納得する、味方である自分達も仲間の居場所を知らない以上相手も全員の居場所を把握はしていない…だからこそカトル達が派手に動き出せばそれを見て動き始める全員が様々な地点からの奇襲として完成すると言う事だ…しかしこれはデメリットも大きく一種の賭けである。
「分かった…それしか無いのも事実だ…」
「えぇ…早速、LBXの準備をしましょう…」
どうも砂岩でございます!
今回はちょっと書き方を変えて地の文を多めにしてみました。
さぁ…ついにアフターストーリーも終幕に近づいて来ました。
次回も頑張ります!