ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了) 作:砂岩改(やや復活)
フェンレス雪原攻略作戦から数日後
みんな分かるか?ウチや!金箱スズネや!前回の作戦でウチらは作戦失敗、最近勢い良かったからきついわ~でもな今回からウチらに新型が配備される事になったんや!
えっと……ウチはドットフェイサーでウチの隊長の乾カゲトラはバル・スパロスや!これでトオルと戦えるで!覚悟しとき!
ーーーーーーーー
「ハックション!」
「うわぁ!どうしたんだトオル!」
トオルはバネッサと話していたら急にくしゃみをしたのでバネッサが驚く
「最近変だぞ?あの遅刻から」
ノインはトオルの異変を感じていた、ノインの言うとおりトオルはあの日から授業でボーとしていたりしている事が多くなっていた、それほどトオルにとって金箱スズネとの出会いが刺激的だったのだ…パフェの話の後もスズネとトオルは話し続けたのだが、スズネは純粋にLBXを楽しむ姿を見てしまったからである、トオルの今の目的はムラクと同じくこのセカンドワールドを変える事であるがスズネとの出会いが『セカンドワールドで楽しく戦いたい…』と言う感情に揺さぶりをかけていた。
(はぁ~)
しかしムラク同様後には戻れない…ムラク程ではないがトオルもロストさせた数は数知れず、無念の中でこの島を去った者たちの為にも止めるわけにはいかない。
「そう言えば例のジェノック第1小隊、新型を使い始めたらしいな…」
「瀬名アラタ……」
ノインは思い出したかのように呟くとムラクも呟く。
「大丈夫ッスよムラクさんとイゼルファーなら」
「俺が見たところ、かなりのスペックを持っているぞ…」
カゲトの言葉に昨日戦況観覧室でイーストエンドブリッジの戦闘を見ていたのかワーカーが答える。
「なら僕の考えが正しければ次のジェノックの目的はブラックウインドキャンプかな」
「だろうな…あそこは戦略上重要拠点だ……私たちが配備されるかもな!トオル!……トオル?」
ミハイルの言葉にバネッサが賛同しトオルに話し掛けるがトオルはまたボーとしていた。
「あ、あぁ……でも配備はされないだろう…あそこには第13小隊がいる……」
「デスワルズブラザーズですか……」
「まっ……アイツらなら大丈夫だろうな…」
トオルの言葉にワーカーとノインは頷くのだった。
ーーーーーーーーーーーー
そしてウォータイムにてトオル率いる第5小隊の任務はまだ防衛線が完成していないフェンレス雪原の防衛任務だった……。
「最近話題のハーネスは来るのだろうか…」
「そんな~隊長が防衛しているのは知ってるはずだし来ても大丈夫だろ~」
ノインはそう呟くがワーカーが笑い飛ばす。
「油断するな…我々の任務はフェンレス雪原の防衛だ」
「「了解!」」
トオルの張りつめた声に思わず背筋を伸ばす二人するとフェンレス雪原の出入り口に配備された寒冷地型グレイリオがいきなりブレイクオーバーする。
「えっ!?隊長!ハーネスの奇襲です!」
ワーカーの報告で戦闘体制に入るトオルとノイン、前線のガウンタが砲弾に直撃しブレイクオーバーするとその爆煙から白いオーヴェインが出てきた。
「あ、あれは…ジェノックの新型……しかしハーネスの奇襲のはず……もしかして!」
「ハーネスも新型機がいるとは…」
ノインとトオルはあまりの事態に驚きが隠せない。
「ノイン!横だ!」
ワーカーの警告でノインはソルジャーサーベルで横から襲って来た黒と赤のバル・スパロスを迎撃する、ノインのソルジャーサーベルとバル・スパロスの風魔小太刀が激しく激突する。
「ノイン!」
トオルがノインの援護にも向かおうとすると目の前に青いゼットソードを構えたドットフェイサーが立ち塞がる…。
「あれも新型か!」
トオルはビームサーベルをシールドから抜くと構えると秘匿回線でスズネの声がきこえる。
「さぁ!約束を果たして貰うで!トオル!」
「フッ…スズネ、甘いな…それは俺が負けたらだ!」
トールギスのビームサーベルとドットフェイサーのゼットソードが激しくつばぜり合いがおきるとトオルはトールギスのスーパーバーニアで加速しスズネのドットフェイサーを強引に押し出す。
「行くで!」
「甘い!」
トオルはスズネの攻撃を避けると左腕に固定されているヒートランス『テンペスト』でドットフェイサーを突き飛ばすのだった。
ーーーー
その頃ノインもバル・スパロスと戦闘をしていた、風魔小太刀の攻撃をシールドで受けるとソルジャーサーベルで斬りかかるが機動力重視のバル・スパロスはそれを軽々と避けるとノインを蹴り飛ばす、しかしそれで大人しく飛ばされるノインではない、飛ばされる勢いでノインはバル・スパロスを投げ飛ばす。
「えぇい!やるな!」
ノインは体勢をすぐになおすとソルジャーサーベルでバル・スパロスを斬るがクナイをクロスさせて受ける。
「このガウンタ……あのロシウスの緑炎か……」
ハーネス第1小隊の隊長の乾カゲトラは自身の新しい愛機バル・スパロスを駆りながらノインの異名を呟くのだった。
ーーーー
その他の防衛に当たっていた第5小隊を除くロシウスの五個小隊はハーネスのDCシリーズの小隊と新型オーヴェインの圧倒的なパワーと砲撃力に次々とブレイクオーバーされていくのだった。
「第27小隊の通信が途絶!」
「第32小隊!隊長を残して全滅!」
次々と悪くなる戦況を戦いながらトオルは通信で聞くと叫ぶ。
「全機!俺の指揮下に入れ!第11小隊と第32小隊は敵の新型を足止め!その他の小隊は他のハーネスを迎撃し残りの新型を俺とノインで足止めする!」
「「「「了解!」」」」
劣勢の中ロシウスの小隊たちは希望の光を見つけたかのようにトオルの指示に従うと戦況が均衡する。
するとトオルと戦っていたスズネは
「行くで!」
《セットアップ!ゼットランス!》
マルチギミックサックでソードからランスに変更するとゼットランスでトオルのトールギスに斬りかかる。
「武器が変形した!?」
トオルは驚き素早く後退するがランスに変更された事によって拡大した攻撃範囲に後退が間にあわず胸部を損傷する。
「くそっ!」
トオルは悪態をつくが同時に(面白い!)と思っていた。
「よっしゃ!まだまだ行くで!」
「フッ…来い!」
お互いが構えて攻撃を仕掛けようとした時サイレンが鳴り響く……するとフラッグには第3小隊のマーキングがされたセイレーンがいた。
(拠点制圧完了……フェンレス雪原の所有権はロシウスからハーネスに移ります…ロシウス登録機体は直ちにフェンレス雪原の敷地内から退去してください…)
「なっ……」
「バカな…我々が…占領を許すなんて…」
トオルとノインは自身の失態にただ唖然とするのだった。
ーーーーーーーーーーーー
「失態だな…神風トオル……ハーネスのような小国に敷地を明け渡すとは…」
ウォータイム終了後、ロシウス連合の司令官イワン・クロスキーはフェンレス雪原の防衛に参加した全六個小隊の前に立っていたトオルを睨み付ける。
「すべては自分の責任です…処分は何なりと…」
「トオル!」
「隊長!」
トオルの発言でノインとワーカーが叫ぶがイワンは無視して話を続ける
「ふんっ……これでハーネスは我ロシウスへのルートを築いた訳だ……」
すると床下のモニターがつくとセカンドワールドの勢力地図が映し出される。
「奴らは戦力を拡充しつつ我々の勢力圏に向かうだろう…だが……まだ我々ロシウスとアラビスタの国境防衛線がある……シャクだがここは静観しかあるまい…処分は追って伝える…」
「「「「ハッ!」」」」
ーーーーーーーーーーーー
司令室を後にしたトオルは黙って帰路につく(ノインとワーカーには先に帰ってもらった…)トオルは校門の前で待っていたスズネに会った。
「やられたよ…まさかお前たち新型が囮だったとはな……」
「まぁ…ウチが考えたんじゃないけどな~」
二人はハーネスのダック荘とロシウスのスワン荘の分かれ道の壁にもたれて話していた。
「まぁ!次は最後までやろうや!ウチは負けへんけどな!」
「ん?何を言っている?勝つのは俺だ…」
「……プッ」
「クククッ」
「「ハハハハハッ!」」
スズネとトオルは誰もいない通りで笑いあうのだった…。