ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了) 作:砂岩改(やや復活)
神風トオル、バネッサ・ガラ達が活躍したワールドセイバー事件より数年前。
世界を揺るがす事件が幾度もなく発生していた。
イノベイター事件、ディテクター事件、ミゼル事件。
その事件解決の裏でトオル達と同じく当時の中学生達が働いていたことはそのほとんどが知られていない。
その基盤となったメンバー。
山野バン、川村アミ、青島カズヤともう1人、少年の姿があった。
1人の少女のために藻掻き、死力を尽くした少年を人々はこう呼んだ。
―幻の撃墜王―
その名で呼ばれた少年の名は、山茶花カイト。
純白の機体を駆りその名を世界に轟かせたLBXプレイヤーであり自らの相棒を作り出した少年の物語。
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構想中の本編の一部をどうぞ!
場面はイノベイター編の最終章《サターンへの降下作戦》
「各LBX、所定の位置に着きました」
ステルス航空機《イクリプス》に備え付けられたLBXカタパルトには反イノベイター組織であるシーカーのLBXがセットされる。
「カイト…」
「アミか…」
「絶対サターンで会いましょうね。居なかったら承知しないんだから!」
「それはこっちのセリフだ」
「もう!」
「フフッ…」
降下を控えた緊張の瞬間に話しかけてきたのは川村アミ。
一見、普段通りに見える彼女自身の顔にも僅かながら緊張の鱗片がうかがえる。
「LBX隊、1番から3番準備完了」
「ハッチオープン」
「了解、ハッチオープン」
「降下開始!」
八神の声と共にカタパルトから射出されるLBXたち、その中にはカイトの機体ガンダム試作1号機フルバーニアンの姿があった。
シーカーのLBX降下を察知し攻撃を開始するサターン、分厚い弾幕が味方を次々と墜としていった。
「くそっ!これで何機降りれるんだ!」
横にいたジムカスタムが木っ端微塵に吹き飛ばされるのを横目で見つつカイトは悪態をつく。
「全機に次ぐ、これより敵のフェンス攻撃が始まる。シールドを展開せよ!」
「「「了解!」」」
対フェンスの為に用意された兵器《アンブレラ》を展開するLBXだがそれすら虚しく次々と撃墜されていく。
「アミ!無事か!?」
「何とかね、そっちも大丈夫?」
「当たり前だ」
フェンスの嵐をかいくぐったカイト達はお互いの安否を心配する。
画面に映るアミの様子に少しだけ違和感を感じたカイト。
隣に居たはずのアミのパンドラを見やる彼は彼女の機体の体勢が少し崩れているのに気付く。
「大丈夫じゃないだろ」
「カイト!私のことは良いから!」
パンドラを支えるように降下するカイト、フルバーニアンの有り余るスラスターだからこそ出来る芸当だ。
「こちらカイト、サターンに着地する!」
横でうるさいアミを無視しながらサターンに着地するカイト。
フルバーニアンのビームライフルでダクトの入り口を破壊するとアミと2人で中に入り込む。
「各機!制御室を制圧せよ!」
「「「了解」」」
八神の号令の元、次々とサターン内部へと突入するカイトを含む突入メンバー、そこに待ち受けていたのは大量のLBXだった。
「なんだよこの数…」
「行かせないつもりね!」
「やるしかないか…」
「うざ…」
「この俺が止められると思ってるのか!」
その圧倒的物量にカズ、アミ、カイト、ダイキ、ハンゾウはそれぞれの感想を述べる。
「突破する!」
一拍の静寂の後、ジンの放った鋭い言葉で各機が攻撃を開始する。
デグー監視型の群れは固まりとなって襲ってくるが彼らの敵では無い、次々と撃墜されていく。
「フッ…。獅子奮迅とはこう言うものなのだろうな。雑魚ではお前たちは止められないようだ…」
「お前は!」
「貴方は!」
デグー監視型をなぎ倒していたカイトとアミの目の前に立ち塞がったのはガンダム試作2号機。
激しく煌めく光剣と堅牢な楯を持ったその機体はツインアイを光らせ二人を睨みつける。
「もはや言葉などいらぬ。ここは通さぬと言っておこうか」
「「押し通る!」」
2人の声が重なりフルバーニアンとパンドラの2機が2号機に向けて加速する。
2号機のプレイヤーは歓喜の表情を浮かべるとそれに応じる、両者はサターンで激突するのだった。
と言う感じです。
ウォーズの作品が思ったより上手くいったので無印もやってしまえと言う感じで書きました。
ヒロインはアミの予定ですが何人か噛ませていきたいと思います。
いつ連載するかは未定ですが来年の新年度までに書き始めたいと思っています。
まだイノベイター、ディテクター、ミゼルとかなりの長期になるため構造が練り上がっていないのと、現在掛け持ちが凄いことになってるので…。
こんなもの書いておいてすいません。
ではでは…。