ダンボール戦記ウォーズ ロシウスのライトニング・カウント(本編終了) 作:砂岩改(やや復活)
フェンレス雪原の失態から次の日トオルが教室に着くと教室にいる他のロシウス生徒からギリギリ聞こえるような音量でトオルの事が話されていた。
「おいおい…"あの"ライトニング・カウントがお出ましだぜ…」
「昨日だろ?ハーネス相手に手も足も出なかったんだっけ?」
「まったく……ロシウスの威厳もアイツのせいで落ちるな…」
「さすが部下を見殺しにして生き残っただけはある……」
「あぁ…"部下殺しの神風"か……」
周りからの声を無視してトオルは自分の席に座ると後ろのバネッサが励ます。
「おい…気にすんなよ…あんな奴らの言うこと……」
「ありがとう…でもハーネスに負けたのは事実だ…仕方がないさ…」
するとノインとワーカーがトオルの前に出てトオルに謝る。
「すまない…トオル……」
「俺もすいません…俺がちゃんと見ていたらこんな事には…」
「何を言っている?仕方がないさ…これから頑張れば良いさ…」
謝る二人にトオルは優しく笑い二人の肩を叩く、するとムラクも教室にやって来てトオルに話しかける。
「トオル…昼休み、少しいいか?」
「ん?あぁ……いいが?どうした?」
「昼休みに話す…」
「わかった…昼休みだな」
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そして昼休み、ムラクとトオルは屋上のフェンスにもたれながら話していた。
「トオル……昨日の戦いを見さしてもらった…」
「無様だろ?笑ってくれていいよ……」
「いや……あの青い新型と戦っている時、楽しかっただろ?」
「ッ!よくわかったな…」
「あぁ…そんな気がした…」
ムラクがそう言うとトオルはため息をつきながら話す。
「あの機体のプレイヤー……スズネって言うんだけどな…面白い奴でな…戦いばっかりのこの学園でバトルを楽しんでるんだよ」
ムラクはトオルが話すのを黙って聞いている。
「思い出すんだ…純粋にLBXバトルをしていたあの時を…」
「そうか……だからこそ俺たちは無情に上を目指してきた…」
「そうだ……こんな馬鹿げた物を終わらすために…」
「そいつとは楽しめばいい……」
「え!?」
ムラクの意外な言葉にトオルは目を見開く。
「俺たちは変えるんだ…だからこそ楽しむのは忘れてはならない…」
「フッ…お前……変わったな…」
「そうか?……だが俺は瀬名アラタは面白いと思っている…」
「なるほど……」
すると二人は黙ってニヤリと笑いあうのだった。
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その頃食堂ではノイン、ワーカー、バネッサ、ミハイル、カゲトの五人でご飯を食べていた
「いかんな…どうしても引きずってしまうな…」
「どの口が言ってんだよ……」
「相変わらずノインは食べるな…」
食事が終わったノインの前の席に座っていたバネッサとミハイルは三人分はあるであろうお盆の空を見てあきれる。
「まぁ…元気出せよ…ワーカー」
そう言ってカゲトはオレンジジュースをワーカーに渡すと
「すまない…」
ワーカーは元気なくジュースを受けとる。
「あの新型……隊長のトールギスに傷をつけやがった…向こうの方が優れているとでも言うのか…」
ワーカーは悔しそうに持っているジュースビンを震わせる。
カゲトはその気持ちが痛いほどわかった…自身のすべてを懸けて作り、自身が知る最強のプレイヤーに使われるLBX……それが例え軽い損傷と言えど傷つけられたのは悔しいのだ……(ムラクとの戦闘は別)
「でも俺たちメカニックはプレイヤーを信じて…完璧に整備するしかないんだ…」
「分かっている…」
カゲトの言葉を聞くとワーカーは顔を上げとオレンジジュースを一気に飲み干すと
「隊長が全力を出せるようにやってやるさ!」
決意を固めたようにジュースのビンを机に勢いよくおくのだった。
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そしてウォータイム、ムラクとトオルは司令室でブラックウインド峡谷キャンプの戦闘を観戦していた…そこには第13小隊のグラスターがジェノックの新型を追い詰めている所だった。
「さすがはデスワルズブラザーズ……新型相手に引けを取らないな…」
トオルが感心しているとムラクが腕を組ながら呟く。
「だが向こうも何か考えているようだ…」
二人の前の床のモニターには三角形を作ろうとしていたジェノックの第1小隊だがオーヴェインが第5小隊のDCブレイバーをかばってブレイクオーバー寸前になるのを見るとトオルは疑問に思う。
「何をしているんだ?」
「おそらく…フォーメーションアタックだろう……」
「フォーメーションアタック!?そんな一日やそこらで出来るもんじゃ…」
トオルが驚いているとモニターの中でDCエリアルとドットフェイサー、バル・スパロスが三角形を形成しデスワルズブラザーズのフォーメーションアタック"デスグリフォン"を突っ込んで行き先頭のグラスターがはね上げられ空中にいた二機のグラスターにぶつかるとドットフェイサー、バル・スパロスが三機を切り刻むと三機は爆発する…。
「ッ!ロストした……」
「……やはり面白い奴だ…瀬名アラタ……」
「おい!待てよ!」
トオルが驚く中、ムラクは細く微笑むと司令室を後にすると慌ててトオルも追いかけ廊下で並んで歩く。
「トオル…そういえばワーカーを昼から見かけなかったが……」
「あぁ~確か拠点防衛用兵器の……エル…ドバンドだったっけ?それのシステムの最終調整をするらしい」
「エルドバンド?」
「あぁ…システムに関してはワーカーに右に出る奴は居ないからな…」
「なるほど…」
そして二人は静かに薄暗い廊下を歩いて行くのだった…
どうも砂岩です!今回はムラクとの絡みを多めにしました(最近セリフだけだったので……)ついにジェノックはエルダーシティに行きます…しかしトオルは……次回もお楽しみください!