恋するあの子はトリニティ   作:ゆえす

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みんなの評価と感想で頑張れました。
もし有ればですけど『ここすき』機能とかもつかってみてください。


その気持ちは本物

 

 

 

 

 

 

 

 

争いが起きる原因の一つとして価値観の違いがあります。

育った学園、人間関係、宗教、食べ物、衣服、娯楽、弱者への待遇それらすべてが複雑に絡み合い私たちの価値観を形成していきます。

多種多様な価値観を持つ人間が集まればたとえ同じ学園と言う枠組みの中でも対立し派閥ができます。

そしてその中ですらいがみ合い、真に団結することができないことも少なくはありません。

であるならば価値観が違うもの同士で仲良くすることは不可能か、それは断じて否です。

私は感じるのです。すべての生徒が互いに殺したいほど嫌いあってるわけではないと。

人と人がわかりあうためには、互いを理解し真の友人と認めあうためには、膨大な時間がかかります。

そのために我々は互いに歩み寄らなければなりません。

所属や先入観で互いの気持ちなど理解できなくなってしまいます。

それらを取っ払い他者の視線など気にせず自分の心の内を晒しあえる仲になるまで関係を深めることは夢物語ではないと断言できます。

そのはじめの一歩として私は、愛川エルは、ゲヘナ学園からトリニティ総合学園にきました。

長年憎み合い傷つけ合うゲヘナ学園とトリニティ総合学園の架け橋となるべく来たといっても過言ではありません。

 

 

誰の差金か、ですか。

誰の差金でもありません。己自身、いえ強いて言うならば風紀委員長でしょうか。彼女は二つの学園が手を取り合うことを望んでいますから。

 

なぜ校門前で意味不明なことを叫んだか、ですか。人を集めるためとはいえ本当に浅はかな手段でした。お許し下さい。しかし断じて嘘は言っておりません。下江コハルさんが私の胸を揉みしだき身体を蹂躙したことは決して嘘ではありません。下江コハルさんが悪いわけではありません。トリニティの生徒のゲヘナ学園に対する思想を探るためとはいえ無断で侵入した私が悪いのです。申し訳ありませんでした。それに突然胸を揉まれはしましたが嫌ではありませんでしたよコハルさん。

 

 

まるで敬虔な修道女のような微笑を湛え言いたいことは言い終わりました。悔いはありませんと言った顔をする愛川エル。

この場に普段の彼女を知る人がいれば『これだけ取り繕える頭があるなら普段から考えて行動してくれる?』とため息をついていたことだろう。

しかし彼女の普段を知る人間はこの場にいない。あのゲヘナ生なのにまともだ。思想が高尚すぎると大多数の人間は思わされてしまう。

ファーストインプレッションが地の底だったがそれは深い考えがあってその行動をしたと美化されプラスへ働いた。

 

ゲヘナで数少ない常識人と認識されたまま尋問会は進んでいく。

 

 

そうして少なくない時間が過ぎた後、彼女は解放された。無駄に捕まり無駄に時間を浪費したわけでない。ティーパーティー、正義実現委員会が認可したトリニティ総合学園特別移動及び滞在許可証という成果を手に入れたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は天才かもしれない。

実際のところ自分が言った言葉は半分も覚えていない。何かトリニティとゲヘナで仲良くしたい的なことを言ったことしか覚えてないが、それでも俺は天才なのだ。

普通に引っ捕らえられ縛られて部屋にぶち込まれた後ティーパーティーとかいう万魔殿と同じ様な組織と正義実現委員会に取り囲まれた時は死んだと思った。死んでたまるかと必死に口を回していくうちにノリに乗ってゲヘナからやってきたあたまお花畑が産まれてしまったがその場で射殺されることも無く、侵入者として風紀委員に突き出されることも無く終わったのだ。普通だったらあり得ない。だが天才は普通ではない。そういうこった!がはは。トリニティ総合学園特別移動及び滞在許可証を手に入れた。

これでティーパーティーか正義実現委員会に挨拶しにいくだけで大手を振って下江コハルに会うことごてきる。

1人の生徒に付き纏ってると怪しまれてなぜコハル?と言われるかもだけど責任の話を匂わせつつ年も近いし友人になりたいとか言っておけば万事解決じゃないか!?完璧〜!これで友人からあわよくば恋人になってイチャイチャできるね。はい勝ち!ベットインまで秒読みってわけ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トリニティ総合学園のある一室。

数名の女生徒たちが会議をしていた。

 

 

 

 

 

【愛川エル。ゲヘナ学園所属の1年生。友人ほぼなし。ブラックマーケットを頻繁に出入りする人間。裏社会とのつながりがある可能性あり。

散財は激しい方。恵まれた体格とは裏腹に銃火器の扱いは長けていないが傭兵をやってお金を稼ぐことが多い。成績並み程度。頻繁に学校を休む。

トリニティ近郊での目撃情報、正義実現委員会所属下江コハルが持ち場である押収品保管庫で気絶した状態で発見された日のみ。

Theゲヘナ生といった素行不良の問題児。】

 

ホワイトボードには愛川エルについて判明した情報が記され彼女がトリニティに益をもたらす存在なのか害をもたらす存在なのか見極められていた。

 

「情報から推測するに到底ゲヘナとトリニティとの架け橋になりたいと理想を語る人物には見えません。しかしあの尋問で語った理想には想いがありました。彼女のことどう思いますか。」

羽川ハスミはゲヘナのことは嫌いだ。それでもあれだけ言葉を尽くされればまあ考えてあげないかなと思う程度には善良で常識がある少女だ。しかし全てを鵜呑みにするほど抜けてはおらず正義実現委員会No.2としての力量は持っている素晴らしい女性でもある。

 

 

「何か隠してて胡散臭いかな。

でもねきっと仲良くしたいってのは本当だね。ね、ナギちゃん。」

 

お上品な比喩、本音を虚飾に虚飾で覆い隠し言葉を伝える魑魅魍魎が跋扈するトリニティ上層部を泳ぎ続けた女傑でありその武は天を割り地を砕くと言われていたり言われてなかったする美園ミカは愛川エルが嘘ではないが本当のことを言っているわけでないことを一瞬で見抜いていた。

 

「ええ。しかしヒフミさん、いえ、他の生徒達によくない影響を与える可能性も捨てきれません。ですので監視下に置いておけるようにしました。ゲヘナへの差別意識を考えますと彼女を監視するための人員は正義実現委員会で編成した方がいいですね。頼めますか?」

 

後輩であるヒフミを愛する女、桐藤ナギサ。彼女は愛川エルが別の目的を持っていることを看破し許可証を渡すことで彼女を監視下におこうと画策していたのだ。ティーパーティーは伊達じゃない。

 

「ハスミ。コハルを中心に差別意識の少ない一年何人かを愛川エル監視部隊として編成しろ。苦労をかけるが頼む。」

 

トリニティにツルギありと言わしめる最強の擬人化である剣先ツルギ。彼女は愛川エルが下江コハルに感情を向けていることを見抜きそれをもとに指示を出した。

 

「コハルは『ゲヘナだからトリニティだからそう言う理由でいがみ合うのは良くないと思う。』と彼女の考えに前向きでしたし良いカモフラージュになりますね。」

 

「それじゃあ解散!私も監視はしておくからコハルちゃんたち1年生が危害を加えられそうになってもしっかり守るね。」

 

「その時はお願いします。」

 

「まっかせて⭐︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完璧〜!と思っていたらトリニティ側にほぼ見抜かれてた女、愛川エル。ゲヘナはやはりゲヘナである。

 

 

 




続かない。

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