とある基地のほのぼの生活   作:日本国民

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どうも、今回は久々の日曜日の話です。苅田君が入ってから1ヶ月近く経ちました。
ではどうぞ!


大量

2023年4月30日午前5時52分

 

司令室

 

寝室で目を覚ました僕はすぐに服に着替えた。

 

「そういえば日曜日か…前よりは楽だけど、嫌だな。」

 

今日が日曜である事を思い出すと、部屋を出て司令室に入った。

 

「おはようなのです。」

 

「おはようございます。松島さん。」

 

数分すると2人が部屋に入ってきた。大量の書類を持って…

 

「さてと…」

 

「今日は何分で終わりますかね。」

 

「まあ5時間を目指して頑張るのです。」

 

「よし、じゃあやろう。」

 

僕たちは目の前にあるエベレストのように積み上がった書類を手にした。

 

1時間後

 

「ちょっと休憩しませんか?」

 

「まだ早い気もするけど、まあいいか、休憩しよう。」

 

僕たちは仕事をやめて休憩した。

 

「僕、飲み物とってくるよ。麦茶でいい?」

 

「ええ、大丈夫ですよ。すみません。」

 

「はい、苅田君と電の分。」

 

「ありがとうございます。」

 

「ありがとうなのです!」

 

お茶を飲み始めた時、ドアが開いた。

 

「失礼します。荷物が司令官宛に…」

 

入ってきたのは門の警備をしている海曹だった。

 

「荷物?…分かった、報告ありがとね。」

 

僕はその報告を聞いて少し変と感じた。そもそも荷物は頼んでない。

 

「松島さん何か頼んだんですか?」

 

「いや…頼んでなんかいないよ。」

 

「「え?」」

 

苅田君と電は驚いていた。

 

「開けてみる?」

 

「いや、危ないかと…」

 

僕はデスクから拳銃を出した。普段は持たないが自衛用の拳銃はある。

 

「…2人とも離れて。」

 

僕は拳銃を荷物に向けていつでも対応できるようにしながら開けた。

 

「…って、え?」

 

「はあ!?」

 

中には書類が入ってた。

 

「書類!?どこから…」

 

驚いていると電話が鳴った。

 

『もしもし?』

 

『あー書類届いた?』

 

電話をかけてきたのは静岡基地の司令官、坂城さんだ。

 

『え?この書類坂城さんが持ってきたんですか?』

 

『うん、そうそう。今日妙に仕事が多かったから押し付けてみました!』

 

『あの、僕たちも書類が多いので無理…あ。』

 

僕はその時なんで書類を直で持ってきたのかが分かった。断らせないためだ。

 

『んじゃよろしく!力はなんでも解決するから!』

 

『だったら坂城さんもでき…って切りやがった!!』

 

坂城さんは口癖である言葉を言うと勝手に切った。

 

「はあ、仕事倍増ですね…」

 

「とりあえず…やるのです。」

 

目の前にあった書類のエベレストはマリアナ海溝をひっくり返したようになっていた。

 

(後で静岡行って怒鳴ってやる!)

 

僕は感情のままにハンコを押す。

 

2時間後

 

(時刻は8時20分か…)

 

司令室の状況は最悪だ。さっきよりはマシだが未だ多い書類のマリアナ海溝…もといマリアナ海嶺と死んだような顔で仕事を捌く2人。一言で表すなら地獄だ。

 

「あ、ご飯とってくるね。」

 

「…へ?あ、よろしくお願いします。」

 

「……」

 

僕は食堂におにぎりを取りに向かった。

 

「間宮、おにぎり6つ。」

 

「鮭でいいですね?」

 

「うん、お願い。」

 

十数分たって、おにぎりを受け取ると司令室に戻った。

 

「おにぎり持ってきたよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「ありがとうなのです!」

 

僕たちは一度休憩した。

 

「ただでさえ多いのに、それが倍って。」

 

「あの脳筋許さないのです。」

 

「口悪いよ。」

 

電が珍しく悪口を言う。

 

「今から静岡に行って返却してきます。」

 

「やめて、人手が減る。」

 

僕たちは諦めて全てやることにした。

 

「だけど…せめて人手は欲しいですよ!」

 

「じゃあ…ちょっと待ってて。」

 

僕は司令室を出た。

 

「霧島!」

 

「司令官、どうかしましたか?」

 

僕は外にいた霧島に声をかけた。

 

「ちょっと仕事が多くてね、手伝ってくれないかな?」

 

「別に構いませんが…司令官や電さんたちが対処できない量の仕事とは一体…」

 

「それは見れば分かるよ。あ、先に行ってて。僕もすぐ行くから。」

 

「了解です。ですけど、逃げないでくださいね?」

 

「分かってるよ。」

 

霧島に逃げるなと釘を刺されたが、僕はもう1人の助っ人を探した。

 

「朝日、ちょっといい?」

 

「え?なんでしょうか?」

 

僕はもう1人の助っ人、朝日を見つけた。

 

「仕事が多くて、3人で対処できないから、手伝ってくれないかな?」

 

「あ、はい。分かりました。」

 

「よし、じゃあ司令室に来て。」

 

「分かりました。」

 

僕は朝日を連れて司令室に向かった。

 

「ただいま。」

 

僕がドアを開けると、霧島が早速文句を言った。

 

「どういうことですか!これ!」

 

「ああ、静岡基地から大量の仕事のお裾分けらしいね。」

 

「今すぐ静岡基地に艦砲射撃してもいいですか?」

 

「却下。まあ、もう1人助っ人を持ってきたから。」

 

霧島は静岡へ艦砲射撃しようとするほど、キレていた。

 

「えっと、私はどこに行けば…?」

 

「とりあえず、そこの机使ってやって。」

 

「分かりました。」

 

朝日は書類とシャーペンを取ると机に向かった。

 

「この人数ならすぐ終わるだろ。」

 

僕は自分のデスクに行くと、また書類と睨めっこした。

 

30分後

 

「うわ、これこの基地では無理じゃないか!」

 

苅田君がいきなり声を荒げた。

 

「苅田君?どうしたの?」

 

「駿河湾攻撃対策案っていう書類があって、この基地じゃまずできないものなんですよ!」

 

「あの人こんなものまで押し付けたのか…」

 

僕は苅田君の話を聞いて、坂城さんに怒りを通り越して、呆れていると、朝日が声をかけてきた。

 

「あの…?」

 

「ん?朝日、どうしたの?」

 

「静岡基地分の書類、やらなくていいのでは?」

 

「ん?なんで?」

 

「まず、なんでみなさんやってるんですか?別に…静岡基地に後で返却すれば解決ではないでしょうか。」.

 

「「「「あ。」」」」

 

僕は自分の頭を叩いた。

 

「確かに…」

 

「社畜脳が招いた事件ですね。」

 

「よく考えたらそうなのです。今まで何やってたのでしょう…」

 

「とりあえず、2人とも手伝わせてごめん。今度奢るから。」

 

僕は手伝ってくれた霧島と朝日に謝った。

 

「いえいえ、大丈夫ですよ。」

 

「そうです。それに、元はと言えば押し付けた人が悪いんですから。」

 

「というか、手伝わなくていいのですか?」

 

霧島は手伝おうとしたが、僕たちにとってこの量は敵ではない。

 

「いや大丈夫だよ。ありがとね。」

 

霧島たちは司令室を出ると、僕たちの士気は一気に高くなった。

 

「よし!後はこのエベレストだけだ!」

 

「これだけならすぐ終わりますよ!」

 

「なのです!」

 

僕は何処かがおかしいと感じながら仕事を再開した。

 

2時間後

 

(今の時刻は…10時か。)

 

2時間黙々と仕事をやったおかげで、エベレストは富士山ぐらいまでは減っていた。

 

「2人とも、休憩しよう。」

 

「わかりました〜」

 

苅田君は疲れているのか、それを聞いた途端背もたれにもたれかかった。

 

「やっぱきついね。」

 

「静岡の件がなかったらもう少し進んでたと思うのです。」

 

「だね…」

 

「霧島さんたちにやっぱ手伝ってもらえれば良かったです。」

 

「まあ、後こんだけだし、すぐ終わるよ。」

 

僕は書類の富士山を見ながら言った。

 

「すごい今更ですけど、『後こんだけ』に誰もつっこまないの、本当に狂ってますね…」

 

「あはは…」

 

「僕も慣れちゃったし、これ止める人居なくないですか?」

 

「まあね。」

 

僕は隣の部屋に行き、棚から菓子を取って、司令室の長机の上に置いた。

 

「はい、柿の種。」

 

「ありがとうございます。」

 

「ありがとうなのです!」

 

僕たちは柿の種の袋を開け、食べ始めた。

 

「やっぱ美味しい…」

 

「辛いのです…」

 

「あれ?電って苦手だった?」

 

「そんなことはないのです。」

 

「そう?」

 

僕は袋をもう一つ開けた。

 

「これ、止まらなくなるんですけど。」

 

「そんなかっぱえびせんじゃあるまいし…」

 

「そろそろ休憩は終わりなのです。」

 

「「そんなぁ!」」

 

僕たちは不本意ながら仕事を再開した。

 

1時間後

 

書類は無くなって奥にあるドアが見えるようになっていた。

 

「ふう、終わった…」

 

「記録は…6時間なのです!」

 

「静岡のやつが無かったら目標達成できましたね。」

 

「ほんとにね。あれ?なんで悔しがってるんだろ…」

 

「確かに…」

 

僕はスマホでとあることを検索した。

 

「松島さん?何してるんですか?」

 

「ん?静岡までのルート。」

 

「ということは?」

 

「第二の仕事。静岡に仕事を届ける。」

 

僕は静岡に書類を届けるため、ダンボールにまとめ始めた。

 

「だから、電。ちょっとの間お願いできる?」

 

「はいなのです!」

 

「苅田君はどうする?」

 

「僕はここに残ります。」

 

「そっか。じゃあ行ってきます。」

 

「「行ってらっしゃい」」

 

僕はバッグに書類を詰めると司令室を出た。

 

「さて、仕事開始だ!」

 

名古屋港駅から地下鉄に乗り、金山で乗り換え、名古屋駅に向かった。

 

11時57分

 

名古屋駅

 

(すごい混んでるな…)

 

名古屋駅の改札は日曜ということもあって人でごった返していた。

 

(あと9分か…)

 

僕は切符を買うとホームに向かった。

 

『まもなく、15番線に、12時08分発、こだま720号…』

 

ホームに着くと乗る列車の接近放送が流れていた。

 

(新幹線なんて久しぶりだな。)

 

僕はそんなことを思いながら乗り込んだ。

 

13時23分

 

静岡駅

 

「やっと着いた…」

 

僕はホームで背伸びをした。

 

(ここから静鉄電車に乗り換えないといけないんだっけ…)

 

既にうろ覚えになったルートを思い出し、改札を出た。

 

新静岡駅から30分、名古屋基地からは実に3時間10が経ち、やっと目的地の静岡基地に着いた。

 

「さてと、押し付けるか。」

 

押し付けるため、叱るために時間をかけてここまで来た。

 

「すみません、身分証の提示をお願いします。」

 

「こちらです。」

 

僕は正門で警備をしている門番に身分証を渡した。

 

「か、海佐!?どうぞこちらへ!」

 

「あの?少し落ち着いて?」

 

門番は思わぬ来客に驚いていた。

 

「ちなみに…どのような要件でこちらへ…?」

 

「ああ、この基地の司令官である坂城二等海佐に用がありまして。いますでしょうか?」

 

「しょ、少々お待ちください!」

 

「だから落ち着いて…」

 

「お待たせしました!いられるとのことです!」

 

「そうですか。ありがとうございます。」

 

僕は門番に礼を言うと基地に入った。

 

「お?松島司令ではないか!久しぶりだな。」

 

基地の廊下で坂城さんの秘書官である長門に会った。

 

「久しぶり、長門。ところで、ちょっといい?」

 

「ん?なんだ?」

 

「坂城さんのところへ案内してくれないかな?」

 

「別に構わないが、なぜだ?」

 

「実は…」

 

僕はなぜここに来たかを包み隠さず話した。

 

「…ってわけ。」

 

「そうか、うちの司令官がすまなかった。」

 

「いや、長門が謝ることじゃないから。」

 

長門はキレているのが顔に出ていた。

 

そして長門についていき、坂城さんのいる司令室に着いた。

 

2023年4月30日13時59分




これで終わりです!日曜後編はすぐ出すと思います。ではまた次回!
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