とある基地のほのぼの生活   作:日本国民

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どうも!前回とかなり間隔が開いてすみません。今回は、前回の続きになります。前回の日付が3月11日なんでざっと7日前ということになります。また、今回で出てくる新しい用語を紹介します。

世界連合

艦娘が世界中で造られ始めた時に作られた連合で、世界中のほぼ全ての国が参加している。国連とはまた違う立ち位置にあり、国を超えての艦娘の円滑な運用を目的として作られている。

世界連合海軍

アメリカ海軍、海上自衛隊など、世界中の海軍で構成されたものであり、所属する艦は艦娘のみで、艦艇などは一隻も持っていない。世界中に基地があり、他国の海軍でも常駐できるようになっている。名古屋基地にも大江町側に連合海軍の基地がある。

それではどうぞ!


もう一つの地区

2023年3月11日午後2時46分

 

放送室

 

ー黙祷ー

 

僕は放送でそう言った。僕も放送を切らないまま黙祷をした。この時間だけはいつも騒がしい基地も静かになる。物音も話し声も聞こえない。

 

「黙祷終わり。全員、業務に戻ってください。」

 

僕は1分後、そう伝えると放送を切り、放送室を出た。

 

(一仕事終わったな。)

 

ガチャ

 

「さっき中断した仕事をやるか。」

 

僕はそう呟くと書類を市ヶ谷の防衛省に送った。

 

("東北"か、思い出すな…)

 

僕は東北であった出来事を思い出した。

 

2017年4月10日

 

茨城県神栖市

 

「なんだよ、これ…」

 

僕は"化物"の砲撃にあった茨城県の被害状況の調査のため、神栖市にいた。

 

「地獄じゃないか…」

 

だが、そこにあったのは崩壊した建物と無数の弾痕、そして血に染まった地面だった。

 

「何があったらこうなるんだ、自衛隊は何も守れなかったのか?」

 

僕は嘆いていた。

 

「…とりあえず、被害状況を見ないと。」

 

僕は海側に向かった。

 

「ん?…っ!」

 

僕は歩いていた途中で足に感触があり、地面に目をやった、だが僕はその瞬間後悔した。なんせ、そこにあったのが敵に無惨に殺された人の遺体だったのだから…

 

「嘘、だよな…」

 

「僕は今、死体を蹴ったのか?」

 

「どうなってんだよ…ここは茨城じゃなかったのか?紛争地に来たのか?」

 

僕はもうここを日本の茨城県ではなく、どこかの紛争地だと思った。だが、スマホのマップの現在地は茨城、神栖を指している。

 

僕は泣くを通り越して発狂しそうになっていた。

 

その後、僕はとあ「司令官さん?」

 

「司令官さん?」

 

「…?」

 

目の前の光景は瓦礫の山から司令室の中に変わっていた。

 

「司令官さん、涙が流れてるのです。」

 

「えっ?」

 

僕は頬に手を当てた。涙が出ているのがすぐに分かった。

 

「何かあったのですか?」

 

「いや、なんでもないよ。」

 

「また嫌な思い出を思い出したのですか?」

 

「う、うん。」

 

電に隠し事はできなさそうだった。

 

「気をつけてなのです。また前のようになってはダメなのです。」

 

「うん、そうだね。」

 

「ちょっと外に出るよ。」

 

「分かったのです。気をつけて。」

 

僕は嫌な思い出の気分転換に外に出た。

 

外はすっかり騒がしくなっていた。時計には午後3時7分と書いてあった。

 

「司令?」

 

「ん?どうしたの?阿武隈。」

 

僕は呼ばれた方向に顔を向けた。

 

「阿武隈の漢字、書いてみてください。」

 

「えっ、分かった。」

 

どうやら阿武隈の抜き打ち漢字テストのようだった。僕は紙とペンを渡されると近くのイスに向かった。

 

「とりあえずここで書くか。」

 

僕は書き終わると阿武隈に見せた。

 

「どれどれ…合ってます!」

 

「やった!」

 

僕は歓喜の声を上げた。まぁ最近はかなり書けるようになったが、初めの頃は隈の田の下を衣にしていて、よく怒られた。

 

「っていうか、今更だけど、なんで抜き打ちテストをするの?あっ、いや、嫌って訳ではないんだけど気になって…」

 

「うーん?そういえばなんでだろ?」

 

「え?なんとなくでやってたの?」

 

「いや、初めの頃は理由があった気がするんですけど、忘れちゃって…」

 

「そうなんだ。」

 

「だけどいい漢字の練習の機会になるからこれからもお願いね。」

 

「分かりました。漢字、忘れないでくださいよ。」

 

「流石に覚えたし、もう忘れないよ。」

 

こう言った数日後の抜き打ちテストで間違えたのだが、それはまた別の話…

 

僕は阿武隈と別れるとお気に入りの場所に向かった。

 

(あれは…雪風か。)

 

僕が堤防に向かうと、雪風がいた。

 

「やぁ、雪風。」

 

「司令官?なんでしょう。」

 

「いや、暇だから散歩で、たまたまここにきただけ。」

 

「そうですか!」

 

「そういえば、この基地で一番、敵の撲滅に貢献しているのって雪風なんだよね。」

 

「だから、今度賞をあげようと思うんだけどいいかな?」

 

「大丈夫ですっ!だけど、それは司令官と、みんなのおかげなので、褒められるものじゃないと思います!」

 

「そうかな?」

 

「ええ!みんなのおかげで、こうやって生きられていられるのですから!」

 

僕はその言葉に少し後悔があるように感じてならなかった。

 

「…今まで聞いてこなかったけど、雪風の一番幸運だったことって何?」

 

「一番ですか?」

 

「うーん…やっぱり、みんなともう一度出会えたことですかね!おかげで、今一番幸せですっ!」

 

「そうなんだ、良かったよ。」

 

僕たちは少しの間、喋らず海を眺めた。

 

「じゃあ、そろそろ行くね。」

 

「わかりました!」

 

「じゃあね。」

 

僕はお気に入りの場所を離れると、大江町側の方に移動するため、船を使うことにした。ちなみにだが、工廠、司令室などがあるのがガーデン埠頭側なのに対し、航空機の整備場や連合海軍基地があるのが大江町側であり、行くのにはボートを使わないといけない。

 

午後5時11分

 

大江第一堤防

 

「なんか、久々に来たな、ここ。」

 

ちなみにここにくるのは2週間ぶりだ。

 

「とりあえず、連合の基地の方に行ってみるか。」

 

「…うわ!」

 

「おあ!びっくりしたあ!」

 

もう少しでぶつかるところだった。

 

「ご、ごめん。こっちの不注意で…」

 

「い、いえ。こっちが…ってAdmiralさん?」

 

「ん?ってプリンツ・オイゲンか。」

 

「あっ、ていうかごめん。」

 

「いえいえ、こっちも前を見ていなかったので、」

 

「いや、さっきのは…ってこれじゃ埒があかないね…」

 

「確かにそうですね。」

 

「まぁ、とりあえずこの話は後にしよっか。」

 

「はい!」

 

「あっ、そういえばこっちでご飯を食べてもいいかな?」

 

「え?大丈夫ですよ。こっちに来てください。」

 

「ごめんね。迷惑かけちゃって…」

 

「いえ、大丈夫ですよ。それにしてもなぜこっちに?」

 

「気分転換に散歩。時にはこっちにも来ようかなって思って。」

 

「そうですか。」

 

2分後

 

「ここです!」

 

「道案内、ありがとね。」

 

「大丈夫ですよ、それより、異国のご飯も楽しんでくださいね!」

 

「うん。」

 

僕は食堂の中に入った。

 

「Buongiorno。司令、どうかしましたか?」

 

入るとすぐにザラが来た。

 

「とりあえずパスタでいい?」

 

「えっと、Rosooと、Bianco、どっちがいいですか?」

 

「うーんと、じゃあ、Rossoで。」

 

「分かりました。」

 

「здравствуйте 、貴様、珍しいな。こっちにくるなんて。」

 

「ガングート。君も食べにきたのか?」

 

「ほんと、貴様は気安いな。これで何回目だ?」

 

「まあまあ。」

 

「それにしても何を食べるんだ?борщか? пирожкиか??」

 

「えっと、今ザラに頼んで、Rosooっていうパスタを作ってもらってる。」

 

「спагеттиか!あれって美味いのか?」

 

「うん、結構美味しいと思うけど。」

 

「そうか…」

 

「なになに?ついにイタリアの文化に興味が湧いたの?」

 

「そういうわけじゃないが、少し気になっただけだ。」

 

「ってことは気になってるってことだよ。」

 

「う、うるさいぞ、銃殺刑にしてやってもいいんだぞ。」

 

「はは、ごめんって。」

 

「貴様は気安すぎるぞ。」

 

「まぁ、君と僕の仲だしね。」

 

「司令、Rosoo、できましたよ!召し上がれ!」

 

「ザラ、ありがとね。」

 

「おい、貴様。」

 

「…私?」

 

「ああ、そこの司令と同じやつを頼む。」

 

「分かりました!」

 

「案外と正直だね。」

 

「うるさい。」

 

「いただきます。」

 

「貴様の国では毎回それを言うのか?」

 

「うん、野菜や肉とか、元は生命でしょ。だからその命に感謝するんだ。」

 

「そうなのか。」

 

7分後

 

「ごちそうさまでした。ザラ、ありがとね。」

 

「どういたしまして。」

 

「じゃあガングート。そろそろ行くよ。」

 

「そうか。до свидания」

 

僕は食堂を出ると、ガーデン埠頭側に戻るために堤防へ向かった。

 

午後5時57分

 

ガーデン埠頭第三堤防

 

僕はボートを堤防に停泊させて司令室に向かった。

 

司令室に戻ると珍しい客がいた。

 

「択捉?珍しいな、司令室に来るなんて。どうかしたの?」

 

「船団護衛の報告書を持ってきたので、」

 

「あっ、そっか。ごめんごめん。」

 

「いえ、大丈夫です。それよりも、少し汚いというか、掃除しないのですか?」

 

「ああ、ちょっと色々あってね、今は散らかってるけどすぐ片付けるし、大丈夫かなって。」

 

「そうですか。」

 

「うん、被害なしで安全に護衛できたね、お疲れ様。ありがとうね。」

 

「いえ、これが海防艦の役目ですから!」

 

ガチャ

 

「さてと、片付けるか。」

 

僕は司令室を片付け始めた。

 

ガチャ

 

「司令官さん?何をしているのですか?」

 

「ん?片付け、択捉に指摘されちゃって…」

 

「手伝うのです。」

 

「ありがとう、電。」

 

「この書類ってどうするのですか?」

 

「あぁ、それはそこの棚のファイルに仕舞っといて。」

 

「分かったのです!」

 

1時間後

 

「ふぅ…終わったね。」

 

「案外と、散らばってたのです。」

 

「ね、いい時間だし、間宮のとこに行こうか。」

 

「なのです。」

 

「間宮、今日はご飯と味噌汁でお願い。」

 

「分かりましたけど、大丈夫なのですか?」

 

「え?何が?」

 

「いや、それだけで持つのかなと…」

 

「うん、大丈夫だと思うから、とりあえずはそれで。」

 

「分かりました。」

 

「今日は色々あったね。」

 

「はい、結構疲れたのです。」

 

「おい、司令、隣いいか?」

 

「いいよ、天龍。」

 

「よう電、調子はどうだ?」

 

「いい感じなのです。」

 

「そうか!」

 

「そういえば天龍と電。」

 

「なんだ?」

 

「なんなのです?」

 

「今度さ、また船団の護衛をするんだけど、それに天龍と暁型のみんなでやってもらいたいんだけど、いいかな?」

 

「俺は別にいいぜ!」

 

「私も大丈夫なのです」

 

「そっか。ならあとは暁たちだけだね。」

 

「それは私が言っておくのです。」

 

「あ、そう?じゃあお願い。」

 

「司令、出来ましたよ!」

 

「ありがとね。」

 

9分後

 

「ごちそうさま、いつもありがとう。」

 

僕は食堂を出ると、広間に向かった。

 

「ここでテレビでも見てゆっくりするか。」

 

僕は広間に設置されたテレビを見ながらくつろいでいた。

 

「司令ー?何してんのさ。」

 

「北上か、やることがないからね、ここでゆっくりしよっかなって思って。」

 

「そっかあ」

 

「そういえば北上ってさ、駆逐艦の子達を『うざい』って言っるけど、思ったよりと世話してるよね。」

 

「いやさ、遊ぼうってうるさいから。」

 

「本当に?その割には自分から話にいっている時もあるじゃん。」

 

「ほんとよく見てるなぁ。司令の趣味って人間観察なの?」

 

「趣味か…みんなと接することだからあながち間違ってないかもね。北上は?」

 

「私の趣味?うーん、なんだろなぁ。」

 

「ないってことはないでしょ?テレビ見るとか、おしゃべりとかさ、」

 

「これっていう趣味はないかもなー。」

 

「そっか。なんだかんだ言って似てるんかな北上と。」

 

「いや似てないでしょ。」

 

「即答しないでよ。」

 

「だけど実際似てはないでしょ。」

 

「まぁ、それはそうだけどさ…」

 

「はぁ、肩凝るなぁ。」

 

「どうしたんだ?年とかじゃないでしょ。」

 

「んなわけないじゃん、魚雷が重いのかなー?」

 

「明石に頼んで軽くしてもらうとかは?まぁできるかは別として。」

 

「流石に難しいでしょ、魚雷を軽くするとか。」

 

「もしくは量を減らす。」

 

「それはダメだよ。スーパー北上様じゃなくなっちゃう。」

 

「じゃあ我慢だな。」

 

「見捨てないでよー」

 

「って言われてもね…」

 

「じゃあ、肩をほぐすとかは?」

 

「それいいねー、後で実践してみる。」

 

「それで治ったらいいね。」

 

「そろそろ風呂入るか。」

 

僕は司令室に戻って風呂に入る準備をすると、風呂に向かった。

 

8分後

 

「あぁ、さっぱりした。」

 

僕は司令室で暇を持て余していた。

 

「ちょっと菓子を食べるか。」

 

僕は奥の部屋から柿の種を取り出して食べた。

 

(今日は長かったな…)

 

そんなことを考えながら柿の種を食べた。

 

時計は午後10時17分と書いてあった。

 

「寝るか。」

 

僕は菓子を片付けて、歯を磨き、布団に入った。

 

(明日は、書類地獄だな。)

 

そんなことを考えながら、僕は寝た。

 

2023年3月11日午後10時26分 就寝




さて!今回はこれで終わりです。途中ほのぼの系とは思えない描写がありましたが、あれはこの司令の過去で、また出てくるかもしれないです。ついでにタグを追加しないと…
ではまた次回!
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