風紀委員の肉壁くん   作:阿良良木歴

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モチベがあるうちにどんどん投稿
なおうちのヒナちゃんはバイオレンス


さよなら自堕落生活、こんにちは社畜

「ちくしょう、酷い目にあったぜ」

 

あの戦闘の翌日、オレはシャーレ居住区の自室で体の痛みを解す様にストレッチをしていた。戦闘中のダメージの痛みは無いが、土手っ腹に撃ち込まれたダメージがのデカい。あの少女ーー空崎ヒナって名前だったな、相当強いのか吹っ飛ばされた後軽く意識が飛んでしまい、目が覚めたら荒野に置いてけぼりになっていた。

 

「うし、こんなもんだろ。さっさと朝飯食って散歩にでも出かけるとしようかね」

 

ストレッチを終え、体の痛みが軽くなったのを確認して朝食に向かう。特にやることも無い身分だ、この痛みにかこつけて今日はのんびり療養としよう。欠伸を噛み殺し、オレは自室を後にした。

 

 

 

***

 

 

 

「おはよう、山楯(やまだて)イチゴ」

 

「……何故?」

 

食堂に入ったオレの目の前に、先生と朝食を共にしている空崎ヒナのの姿があった。どうしてここに、とか。なんでオレのフルネームを知っているのか、とかの疑問がない混ぜになった何故という単語だけが口から飛び出た。

 

「やあ、おはよう。起きて早々に悪いけど、君をご指名の仕事だよ」

 

「は、はぁ?つかアンタがこんな朝から起きてるなんて珍しいな」

 

「……仕事で徹夜をしたのは初めてだよ」

 

「あぁ、そういうこと」

 

先生は惚けた雰囲気の割に頭が良い。要領も良いので大抵のことは難なくこなす。そんな先生が徹夜しないと終わらないということは相当量の仕事を抱えているのだろう。手伝いたいと最初の方は思っていたが、先生でしか処理出来ない物も多く、何より頭の悪いオレでは内容がさっぱり分からない事ばかりで自主的に諦めさせて貰った。

 

「ん?仕事??オレ担当の?」

 

「そう、ゲヘナの風紀委員長直々のご指名さ。内容も私の方で伺ったけど、君に適任な仕事だよ」

 

「唐突だな〜まあいいけど。朝飯食ったら向かえば良いか?ええっと、空崎」

 

「……1つ確認したい」

 

「ん?」

 

「イチゴ、少し屈んで」

 

「え?ああ、こんな感じで良いかぁぉおぁ!?」

 

突然の注文に答え、空崎の目線まで屈むと突然脳天をチョップで叩かれる。頑丈な筈のオレの脳が揺れ、その場に倒れ込む。定まらない視界の中、空崎の声が耳に入る。

 

「この耐久性なら問題ない」

 

「あ?うぅ……」

 

「先生、このままイチゴを連れて行っても良い?」

 

「ええ、良いですよ。ちょっとバカな子なので多少スパルタでも構いません」

 

「ん、了解した」

 

何勝手に決めてんだ!という声を上げる事も出来ず、朝食も取れないまま空崎に引き摺られ食堂を後にした。

 

 

 

***

 

 

 

「なんで唐突に叩かれなきゃ行けないんだよ!?」

 

「仕事を頼む上で確認したかった」

 

「それにしたって限度ってのがあるでしょ!?つかこんな幼女みたいな体のどこにそんな力がーー」

 

「もう一度、意識失う?」

 

「やめてもらっていいですかね!?」

 

引き摺られながら連れてこられたのはゲヘナ学園。前評判では治安が悪くテロリストだの危険集団だのが跋扈していると聞いていたが、校舎は思っていたよりも全然綺麗で驚いた。

 

「そういえば、まだ仕事内容聞いてないんだけど」

 

「現場に着いたら説明する」

 

そのまま会話も無く歩き続けると、開けた場所に辿り着いた。訓練場の様な所で、風紀委員の腕章をした生徒達が大勢並んでいた。

 

「それじゃあ説明する。これから戦闘訓練をするから、イチゴはみんなを守って」

 

「はぁ?つか、みんなって?」

 

そういうと空崎は、自前のマシンガンを構えながら、

 

「私対みんな。私を戦闘不能に出来たらそっちの勝ち。それじゃあ始める」

 

開幕の宣言と共にマシンガンをぶっぱなした。そこから30分で訓練は終了した。もちろん、オレはボロ雑巾になった。




ーー訓練終了10分後、

「クッソ!ボロクソに撃ちまくりやがって!全身がいてぇ……」

(え?あの人もう起き上がってる?)
(というか全然平気そうに見えるんだけど)
(シャーレの先生と同じ一般人じゃないの?)



ーーー

うちの主人公はちょっとオカシイです。
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