仮面ライダーW Bの天才/メモリの適合 作:ダイヤモンドリリー
新作二つ目です
それはビギンズナイトから一年後...いや、一年には少し満たないくらいの時のことだった。
俺、左翔太郎はメモリの受け渡し現場を偶然見つけてしまったのだ。とっさにスパイダーショックの小型発信機を打ち出し、メモリを渡した方に取り付けた。2人はそれに気づかずに別れていく。
俺はメモリを受け取った男を尾行する。そして人気のないところに入ったところでその手を掴んだ。
「ちょっと待ちな。メモリを出してもらおうか」
「メ、メモリ?いったいなんのことだ」
「とぼけても無駄だぜ。この目でしっかりと見たんだからな」
「く、くそ!」
男は掴まれていた手を振り払い、メモリを取り出す。
『HARINEZUMI』
男の首筋からメモリが体内に入っていく。男の体がハリネズミの姿を模した怪物へと変化していく。
「ハリネズミのメモリか。行くぞフィリップ!」
ダブルドライバーを取り付ける。
『なんだい翔太郎。僕は今忙しいんだ。今川焼きと大判焼きの違いについて調べてたんだが「悪いが後にしてくれ!ドーパントだ変身するぞ!」...しょうがないな』
フィリップと俺はそれぞれメモリを起動させる。
『CYCLONE』『JOKER』
「『変身』」
ドライバーのソウルサイドにサイクロンのメモリが転送されてくる。そのメモリをセットし、そしてボディサイドにもジョーカーのメモリをセットし、両サイドをW字型に展開する。
サイクロン!ジョーカー!
『お前、何者だ!』
「俺か?Wだ」
『それを言うなら俺たちは...でしょ翔太郎』
「そうだったな。行くぞフィリップ!」
ドーパントに向かって走り出す。ドーパントの振る腕に付いていた刃を避けながらパンチを喰らわせる。ドーパントはよろけながらも、その鋭い嘴を刺そうとしてくる。
「よっと、そんな攻撃当たんねぇぜ」
『彼はメモリをもらってすぐなのだろう?ならまだ戦闘には慣れてないはずだ』
「さっさと決めちまうか。ヒートメタルでいこう」
『HEAT』『METAL』
ヒートとメタルのメモリを起動し、メモリを取り替え再度展開させる。
ヒート!メタル!
ヒートメタルへとハーフチェンジする。現れたメタルシャフトを展開し、ドーパントの攻撃範囲外からシャフトを叩きつける。
『ぐっ!これなら!』
ドーパントが背中を向けてくる。そして背中についていた針を大量に打ち出してきた。
「うおっと危ねぇ。抵抗は無駄だぜハリネズミちゃんよ」
メタルシャフトを振り回して打ち出された針を全て撃ち落としていく。
『クソッ!』
俺らには敵わないと思ったのかドーパントは逃げ出していく。
「逃がすか!マキシマムで終わらせるぞフィリップ!」
メタルシャフトのマキシマムスロットにメタルメモリをセットする。
メタル!マキシマムドライブ!
「メタルブランディング!」
『メタルブランディング!』
メタルシャフトから炎が吹き出す。そしてそのメタルシャフトを思い切りドーパントに叩きつけた。
「ぐわあぁぁ!!」
男の体からメモリが飛び出して、怪物の姿から人間に戻る。飛び出したメモリはそのままコロコロと転がっていった。
「なんだこのメモリ。マキシマムでも破壊できてねぇぞ」
『実に興味深い。早くそれを持ち帰ってきてくれ』
「悪いなフィリップ。そいつはちょいとお預けだ」
落ちているメモリを拾い上げながらスパイダーショックを取り出す。
「まずはこいつの出所を潰さないとな」
変身を解除しながら、発信機の位置反応の出ている場所へと向かっていった。
発信機を追っていくと、一つの廃ビルにたどり着いた。
「こんなところが奴らのアジトだってのか?まぁとりあえず入ってみるしかないか。フィリップ、いつでも変身できるように準備しとけ」
『わかったよ翔太郎。君も気をつけたまえ』
ダブルドライバーをつけたまま廃ビルへと入っていく。
「中はえらい未来的だな。機械やら配線やらでいっぱいだ」
『何かの研究所のようだね。でも電源が入っていない。長い間稼働されてないみたいだ』
「こんなところで本当にさっきのメモリを作ってるのか?」
そのままビルの中を進んでいく。
「発信機の反応はここなんだが...いねぇな」
『上の階を探してみるとしよう』
発信機の反応でわかる位置はあくまで二次元だ。どの階層にいるかまではわからない。さっそく上の階まで登って探し始める。けれども、いくら上の階を探しても発信機を取り付けた男の姿はなかった。
「どういうことだ?どこにもいねぇぞ」
『上にいないとしたら地下だろう。どこかに地下へと続く階段はないかい?』
一階へと戻って辺りを見渡すも、階段のようなものは見つからない。
「何もないぞフィリップ」
『そうか...なら本人に出てきてもらうのを待つしかないね』
「待ち伏せか。いいぜ、いくらでも待ってやる」
そして10分ほど経った後。
突如大きな音とともにビルの地面の一角が開き始め、階段が現れる。そしてその中から男が出てきた。
『ビンゴ!そのまま地下へと追い詰めてしまおう』
「そうだな。そこのお前!ちょっと待ちな!」
「っ!」
男は地下へと戻っていく。その後を俺もついて行った。
「ここにもすごい機械が置いてあるな」
『ここの機械は全て稼働している。地上のはダミーでこっちが本命か』
逃げていく男を追いかけながらフィリップと話す。地下には地上にあったもの以上の技術で作られた機械が大量に並んでいた。ここであのメモリが造られていたのだろうか。
「チックソォ!見失った!」
地の利のせいか男を見失ってしまう。
「まさかここがバレるなんてね。発信機でもつけられたか」
「くっ!発信機も壊されたか!」
発信機が壊されたため、手当たり次第に探し始める。しかし、男を見つけることができない。
「仕方ない。少々計画を早めるしかなさそうだな」
『声は向こうから聞こえる!あっちだ翔太郎!』
「おう!」
フィリップのナビに従って走っていくと、男の姿が見えた。けれど、それはさっきまで追っていた男ではなかった。
「なんだこいつは!拘束されてる⁉︎」
そこにいた男は壁に複数のベルトで拘束されていた。
「私は逃げさせてもらおう。お前、いやお前らにはこいつと遊んでてもらおう」
『RABBIT』
どこからともなくメモリが投げ込まれ、拘束されていた男の首筋から中に入っていった。
「テメェ何を⁉︎」
「言っただろう?こいつと遊んでてもらうと。我がサイエンスの邪魔をされては困るからな。そいつが暴れてる隙に逃げさせてもらう」
「逃がすと思うかよ!」
『だめだ翔太郎!このドーパントを止める方が先だ!』
男は入ったラビットのメモリによってドーパントへと変化していった。そしてベルトを引きちぎり、拘束から逃れるとその場で暴れ出した。
「…わかった。いくぞフィリップ!」
『CYCLONE』『JOKER』
「『変身』」
サイクロン!ジョーカー!
Wへと変身を終えた俺たちは暴れるドーパントを抑えにかかる。しかし、ひらりとかわされてしまった。こんどは殴りかかろうとするも、これも避けられてしまう。
「こいつすばしっこいな!こんにゃろ!」
『サイクロンの速度を上回る速さなんて...とても興味深い』
「そんなこと言ってる場合か!さっさと倒さねぇと逃げられちまうぞ!」
『それなんだが翔太郎。もう逃げられてるみたいだ』
「なに⁉︎」
辺りを見渡すも、男の姿はない。もうすでに逃げられてしまったみたいだ。
「しょうがない。こいつを止めることに専念を...あいつこっちに攻撃してこないな?」
攻撃の手を止めているのに、ドーパントはこちらに攻撃をする素振りを見せない。ただ無作為に暴れ続けているだけのようだ。
『あのドーパント、自分の意思で動いてるようには見えない。メモリの力に自己を飲み込まれたんだ!』
「なるほど、ならさっさと開放してやらないとな。でもどうする?攻撃はひらりと避けられちまうぞ」
『ひらりと避けられてしまうのなら避けられない攻撃をすればいい。ルナトリガーでいこう』
『LUNA』『TRIGGER』
ルナとトリガーのメモリを起動してサイクロンとジョーカーと取り替え展開する。
ルナ!トリガー!
「ちゃんと当たってくれよぉ」
トリガーマグナムを持ち、エネルギー弾を放つ。これまたひらりと避けられてしまうが、エネルギー弾は軌道を変えドーパントに命中する。
「よし、このままやれば...あいつ暴れるのやめたな。てかこっちじっと見てやがるぞ」
『今の攻撃でメモリが完全に僕たちを敵と見做したようだね。気をつけて翔太郎!攻撃がくる!』
「ならその前にこっちからやるだけだ!マキシマムでいくぞ!」
スタッグフォンをトリガーマグナムにセットする。
「こっちに向かってくるならこいつだ!」
トリガーマグナムにトリガーメモリを装填する。
トリガー!マキシマムドライブ!
「トリガースタッグバースト!」
『トリガースタッグバースト!』
放たれた2つのビームは、向かってくるドーパントを両側から挟み込むように向かっていき、ドーパントに直撃する。
「やったか!」
『翔太郎、前に調べたんだがフラグといってそれを言うと必ずと言っていいほどやってないらしい』
「縁起でもないこと言うんじゃねぇ!ほらちゃんとやれてるじゃないか!」
男の体からメモリが排出され、元の姿へと戻っていく。
『馬鹿な、地球の本棚の情報が間違ってるなんて...時に翔太郎、このメモリも破壊できていないぞ』
「本当だ。いったいなんなんだこのメモリは」
俺は変身解除しながらメモリを拾い上げ、男が目を覚ますのを待った。
Hakai dekinai gaiamemory to saiense to yobareru aratana sosiki.
Kono huuto ni imamade towa tigau betu no kaze ga hukihazimeta.
最後に書いたのはローマ字で報告書を書く翔太郎の真似です
見づらかったらやめます