仮面ライダーW Bの天才/メモリの適合   作:ダイヤモンドリリー

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5809字。
サブタイ通りです。


さらばN/シュワっと弾けろ

俺は今、町をブラブラと歩いていた。

 

「ブラッドスタークいつ出てくるかな...」

 

怪我も治り、切り札も作り終えた。だから町に出てブラッドスタークが襲いかかってくるのを待っているのだ。

 

「襲ってくるのを待ってる時点で受け身すぎるけど...まぁいいよな」

 

ついでにいろいろな部品の買い出しをしに来ている。最近色々作りすぎて部品不足なのだ。

 

「今頃翔太郎たちは何やってるんだろうな...依頼で何かの調査でもしてるのかね」

 

朝早く、切り札が完成してからすぐに事務所を飛び出したので、もし依頼人が来ていたとしても知らないのだ。

 

「……いつのまにか誰もいない...」

 

考え事をしながら歩いていたので、周囲の異変に気づいていなかった。先ほどまで、人が多くいい意味で騒がしかった町から全ての人がいなくなっていた。

 

「よぉ戦兎。復活したようで何よりだ」

 

石動惣一が道のど真ん中を歩いてこちらにやってくる。

 

「お前がやったのに何言ってやがんだ石動ィ!」

 

「ほら、ちゃんと人払いしといたぜ。さっさと実験を始めちまおう」

 

『COBRA

 

「注入」

 

石動惣一がブラッドスタークに変身する。

 

『ほら、お前も変身しろ』

 

「言われなくてもやってやるよ」

 

俺はビルドドライバーを腰につける。

 

『クローズじゃなくていいのかい?』

 

「うるせぇ黙ってろ」

 

『RABBIT』『TANK』

 

ラビット!タンク!ベストマッチ!

 

「変身!」

 

鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!

 

「これが一番適合してるんだろ?だったらクローズよりも可能性ありそうだしな」

 

俺はスナップを効かせて手首を振ってから構えをとる。

 

「お望み通り実験を始めようか」

 

俺はいつも通り走り出すとタンクサイドで飛び蹴りを放つ。その攻撃は軽々と避けられてしまうが、左足で着地した瞬間に足裏のキャタピラを動かしスライド移動をして、パンチを叩き込む。

 

『威力スピード両方上がってる...!』

 

「おかげさまでな。適合率が上がったんだろうよ!」

 

ブラッドスタークはトランスメモリーガンを乱射するが、以前よりも上がったスピードで軽々と避けていく。相変わらず左右の速度が違うせいで少し動きづらいが、何度も変身してきたおかげで慣れた。

 

「遅い!」

 

俺はヒットアンドアウェイを繰り返して、少しずつパンチやキックを叩き込んでいく。

 

『こいつちょこまかと...!』

 

何度トランスメモリーガンを撃ち込んでも俺には当たらない。それを察したのか、ブラッドスタークは剣を取り出して振り回す。

 

「その剣、スチームブレードとかいうんだっけか。フィリップに検索してもらったから手の内は全て読めている!」

 

俺は振られるスチームブレードをかわして距離を取ると、ガンモードのドリルクラッシャーを取り出して撃ち込む。

 

アイススチーム!

 

ブラッドスタークは、スチームブレードのバルブを操作して、冷気を放ってきた。

 

マグマ!マキシマムドライブ!

 

ボルテックブレイク!

 

俺はマグマメモリをマキシマムスロットに挿し、マキシマムを発動させる。銃口から放たれる大量のマグマによって冷気が消えていく。

 

『くっ!』

 

ブラッドスタークがバルブを操作していく。おそらくエレキスチームを発動しようとしているのだろう。それを見て俺はドリルクラッシャーをブレードモードに変え、海賊メモリをセットする。

 

海賊!マキシマムドライブ!

ボルテックブレイク!

 

エレキスチーム!

 

エレキスチームが発動する一瞬前、海賊メモリのマキシマムドライブが発動し、巨大な水流がブラッドスタークを襲う。

 

『ガァッ⁉︎』

 

その水流に飲み込まれている最中にエレキスチームが発動したため、ブラッドスタークはスチームブレードから出た電流で感電する。

 

「お前の武器はもう俺には効かない」

 

俺はブラッドスタークに向かって走り出す。

 

『こうなったらこうしてやる!』

 

デビルスチーム!

 

ブラッドスタークはバルブを操作してデビルスチームを発動させる。

 

『暴走してしまえ!』

 

あの煙、デビルスチームは喰らうとメモリの力が増幅されてしまう。もしそれによって、自らの適合率で制御できる以上の力に増幅されてしまうと暴走してしまうのだ。本来なら喰らってはいけない。

 

「その攻撃を...待ってたんだよ!」

 

俺はデビルスチームに当たる一歩手前で止まると、懐から切り札を取り出して煙の中に入れる。

 

『な、なに⁉︎』

 

デビルスチームが切り札に吸収されていく。

 

「この煙はメモリの力を増幅させるんだろ?だったらこいつを使えば切り札が完成する!」

 

切り札を作り終えたとは言ったが、実は100%の完成はしていなかったのだ。一人で、なんの知識もなくこれを完成させることは出来なかったので、デビルスチームを利用したのだ。

 

「さぁ、実験を始めようか!」

 

『SPARKLING』

 

ビルドドライバーを元に戻す。そして完成した切り札、スパークリングメモリを起動する。そして腰にあるマキシマムスロットにセットする。

 

ラビットタンクスパークリング!

 

「ビルドアップ!」

 

シュワッと弾ける! ラビットタンクスパークリング!

イエイ! イエーイ!

 

『スパークリング...だと⁉︎』

 

俺は右足を一気に踏み込む。その瞬間に右足のクイックフロッセイレッグからラピッドバブルを発生、破裂させて超高速移動をしてブラッドスタークに近づく。

 

そして左足のヘビーサイダーレッグで勢いよく飛び蹴りをかます。命中する瞬間にインパクトバブルを発生、破裂させて衝撃波でブラッドスタークを吹き飛ばす。

 

『まさかここでもこいつと戦うことになるなんてな!』

 

ブラッドスタークが受け身をとり、体勢を整えるとすぐにスチームブレードを構えて斬りかかってくる。

 

「ハッ!」

 

右腕から生えている三本のRスパークリングブレードをスチームブレードにぶつけて刃を逸らす。切断力に長けているRスパークリングブレードによって少しずつスチームブレードに傷がついていく。

 

「オラッオラァッ!」

 

勢いよくスチームブレードを斬りつける。傷のついていたスチームブレードはその斬撃によって真っ二つに叩っ切れた。

 

「次はこれを試してみよう。来いホークガトリンガー!」

 

ホークガトリンガーを召喚する。本来ならホークガトリングでないと使えないベストマッチウェポンだが、スパークリングの力によって全てのベストマッチウェポンが使えるのだ。

 

ガトリング!マキシマムドライブ!

 

10(ten)20(twenty)30(thirty)40(forty)50(fifty)60(sixty)70(seventy)80(eighty)90(ninety)100(hundred)! フルバレット!

 

勢いよくリボルマガジンを回してリロードをしていく。

 

ボルテックブレイク!

 

トリガーを引くと100発の銃弾が発射され、ブラッドスタークに向かって弾幕を貼る。ブラッドスタークはトランスメモリーガンによって自分に当たる弾丸をいくつか撃ち落としていくも、全てを撃ち落とすことはできず弾丸に直撃する。

 

「次! 4コマ忍法刀!」

 

4コマ忍法刀を召喚してトリガーを一回押す。

 

分身の術!

 

9人に分身する。そして9人の俺がそれぞれ2回か3回トリガーを押していく。

 

火遁の術!

風遁の術!

 

それぞれ火炎斬りと竜巻斬りを発動してブラッドスタークに斬りかかる。ブラッドスタークはトランスメモリーガンを乱射したり、折れたスチームブレードを使って防御をするも、全ての分身を捌き切ることは出来ず3人の俺に斬られる。

 

『クソッこの野郎!』

 

時間切れにより分身が解ける。ブラッドスタークはそれにより現れた本体に向かってトランスメモリーガンを撃ち込んでくる。

 

俺はそれを避けると、今度はカイゾクハッシャーを取り出す。

 

各駅電車!急行電車!

 

急行電車までチャージをしてブラッドスタークに撃ち込む。その攻撃は避けられてしまう。けれど、いつものように軽々と避けたわけではなくギリギリで回避に成功したような動きだった。

 

「もうフラフラだな。次は避けられない」

 

電車!マキシマムドライブ!

 

各駅電車!急行電車!

 

電車メモリをマキシマムスロットにセットしてからチャージを開始する。撃ち込まれるトランスメモリーガンをラビットバブルの高速移動によって避けながらチャージを続ける。

 

快速電車!海賊電車!

 

「チャージ完了!」

 

ボルテックブレイク!

 

「避けてみな」

 

ビルドオーシャン号とビルドアロー号のエネルギー体を立て続けに発射させる。複数の方向からやってくるエネルギーを避けることが出来ず、ブラッドスタークは全て命中してボロボロになっていく。

 

「随分とボロボロになったな。やっとここまでお前を追い込めたぜ」

 

『チッ!戦略的撤退...!』

 

「逃がさないよ」

 

スパークリング!マキシマムドライブ!

 

スパークリングメモリの挿さっているマキシマムスロットを叩き、マキシマムを発動させる。

 

突如、ワームホールのような図形が出現し、逃げようとしていたブラッドスタークを拘束する。そして胸部のカルボニックチェストアーマーから無数の泡、ディメンションバブルが発生し、空間が歪められていく。

 

スパークリングフィニッシュ!

 

ワームホールに無数の泡と共に飛び込み、ライダーキックを叩き込む。

 

「ぐっ!ア゛ア゛ァッッッッ!」

 

これほどまでの連続攻撃を喰らって耐えていられるわけもなく、ブラッドスタークは変身解除に追い込まれる。

 

「お前...なんでそれを...!」

 

「そりゃお前、俺にコブラメモリを注入したからだろ」

 

俺は這いつくばりながらも逃げようとしている石動の前にしゃがみ込みながら解説を始める。

 

「あれのおかげでコブラメモリのデータが手に入った。お前の弱点もな。このデータのおかげでスパークリングメモリを作り出すことができた。デビルスチームといいお前には感謝しないとな」

 

「お、お前...!」

 

「このまま警察まで来てもらおうか」

 

俺は石動の襟を掴み持ち上げる。

 

「悪いけど、そいつを連れていかれるわけにはいかない」

 

俺の体に衝撃が走り、少しよろける。

 

「お前は...佐藤太郎か」

 

トランスメモリーガンを構えながらこちらに向かってくる佐藤太郎。

 

「好都合だ。お前もまとめてとっ捕まえてやろうか」

 

「無理だよ。スパークリングじゃ、対ブラッドスタークに特化したそのフォームではこいつには勝てない」

 

『ROBOT UPGRADE!』

 

佐藤太郎は、何か機械のようなものが取り付けられたロボットメモリを取り出し自らの首筋に突き刺した。

 

「グリ...ス?」

 

メモリを入れた佐藤太郎は、ドーパントとも仮面ライダーとも言えない、二つを足して二で割ったような歪な姿をしたドーパントとなって襲いかかってきた。

 

「くっ!」

 

急いで防御の体勢をとり左半身のタンクサイドで受け止めるも、勢いを完全に殺し切ることはできず大きく吹き飛ばされてしまう。

 

「ただのドーパントじゃない...!」

 

『今のでもうわかっただろう。まだ、俺には勝てない』

 

ドーパントは石動を担ぎ上げると、空いている左腕を勢いよく地面に叩きつける。飛んでくる石つぶてを全て避け切り、追跡しようとした時にはもう誰もいなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦兎が...怪我してない...⁉︎」

 

「おいちょっと待てどういう意味だそれ」

 

ほぼ無傷で帰ってきたため驚いたような声を上げる亜樹子。そんな珍しいかこれ。

 

「君もすごいことを考えるよね。自分でメモリを作ろうだなんて」

 

「まぁ自分の手だけじゃ完成しなかったけどね」

 

コブラメモリのデータ、デビルスチーム、利用できるものは全て利用させてもらった。その結果がスパークリングメモリだ。

 

「変身後の姿を見て思ったんだが...なんかトリコロールみたいだな」

 

「まさに君を象徴するようなフォームだね」

 

「それはどういう意味だフィリップ?」

 

どうしてラビットタンクスパークリングが俺を象徴するフォームなのだろう。

 

「戦兎の字はラビットタンクを漢字に変えたもの。そしてトリコロールといえば床屋だが、あの研究所の近くにバーバー桐生という店があった。君の名前はそこから来ている可能性が高い」

 

「なんでそんなネーミングつけたんだよあいつら...」

 

偽名とはいえ適当につけすぎだと思う。

 

「ところでそっちは何をしていたんだ?」

 

「こっちか?こっちは幹部...ナスカと戦ったよ」

 

「幹部と?勝ったのか?」

 

「言葉が足りないよ翔太郎。幹部と一緒に戦ったんだ」

 

「……?どういう意味だそれ」

 

ことの顛末をフィリップから聞き出す。どうやら、バードメモリの所有者を助けるために共闘をしたらしい。

 

「彼もこの町を守ろうとしていた1人だというわけだね」

 

「と言ってもメモリをばら撒いている奴らだろ?一回助けただけじゃチャラにはならない」

 

「まぁそうだな...でも霧彦のやつは情報を残してくれた」

 

「どんな情報だ?」

 

「敵組織の名前。ミュージアムだ」

 

「ミュージアム...それがこの()()にメモリをばら撒いている奴らの名前...か」

 

「…ちょっと待て今なんて言った。東都?」

 

「…あれ?何言ってるんだ俺...疲れてるのかな、ちょっと休んでくるよ」

 

知らず知らずのうちに疲れが溜まっていたのだろうか。俺はベッドに横たわるとすぐに寝入ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前コブラメモリのデータが取られているとわかった上で俺を出させたな」

 

「なに、最近ちょっと調子に乗っているお前を落ち着かせるにはいい刺激になっただろう?」

 

「チッ!次は負けない」

 

「お前がそう言うってことは本当に次は負けないんだろうけど...スパークリングなんて前にも戦ったことあるだろ。負けるだなんて本気では思ってなかったぞ」

 

「仕方ないだろ。予測してなかったんだから」

 

「そうなりたくなければ今後は大人しく俺に従っておけ。スクラッシュの代わりも完成した。しばらくはこいつ主体で実験を進めていく」

 

「なら俺はしばらくやること無しってか」

 

「いや違う。お前にもやってもらうことは山ほどある。こいつを持っておけ」

 

「ビルドドライバー?なんでこれを?」

 

「あのスパークリングはラビットとタンクのメモリがなければ変身できない。このメモリを使え。お前もリベンジしたいだろ」

 

「……りょーかい。大人しく従いますよーだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはりこの町は嫌な風が吹く」

 

男は警察署から出て風を感じると、すぐにそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Sento wo syoutyou suru sparkling no chikaia.

 

Yatsura mo taisaku wo shitekuru no wa menimieteita.




やっとスパークリング登場。
そして裏でサラッと消されている霧彦さん。
ビルドと関わりが薄いからね、しょうがないね。
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