仮面ライダーW Bの天才/メモリの適合   作:ダイヤモンドリリー

17 / 48
6106字。
原作19話ほとんどそのままです。


Iが止まらない/ブレーキのないアクセル

「刑事?アンタが?」

 

事務所にド派手な赤い服を着た男がやってきた。

 

「照井竜だ。最近、頻発している奇怪な凍結事件の犯人を見つけたい」

 

「これは...明らかにドーパントの仕業だな」

 

「得意分野だろ?」

 

「フッ・・・生憎だったな。ハードな世界に生きる探偵が、簡単に権力にゃあなびかねえ。さっさと帰んな!とっとと帰りやがれ!」

 

いつも通りハードボイルドぶっていた。しかし、照井は亜樹子に何かを渡すと亜樹子はスリッパで思い切り翔太郎を引っ叩く。

 

「毎度~!今後とも是非、ごひいきに!」

 

あっ金に目がくらんだな。でも俺も色々と部品買いたいし助かる。

 

「てめえ・・・前金に目がくらみやがったな!?」

 

「決まりだな、所長」

 

「はい!?」

 

「早速、左の方を借りていくぞ」

 

「どうぞどうぞ!はい、翔太郎君!」

 

「あっちょっと、おい待てこら!」

 

翔太郎を引っ張っていく照井。

 

「…ちょーっと心配だな。ついてこ」

 

ここにいても特にすることはない。暇だし照井のことが気になるのでついていくことにした。

 

翔太郎と照井がバイクに乗り、走り出そうとしていた。

 

「あーちょっと待って俺もついてくから」

 

ビルドフォンにライオンメモリをセットして放り投げる。

 

ビルドチェンジ!

 

ビルドフォンをマシンビルダーに変形させ、飛び乗る。そして走り出した照井について行くように翔太郎と俺は走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現場となったマンションにやってきた俺たち。部屋の中には既に刃野や真倉も来ていた。

 

「ご苦労」

 

「お待ちしておりました、照井警視!」

 

「これが我がチームの初仕事だ。気を引き締めろ」

 

「はっ!」

 

「え?」

 

なんで刃野さんがへり下ってんだ?

 

いやそんなことはどうでもいい。この部屋は異常だ。部屋中が凍りついていた。ツララが下がっている上に、金魚鉢まで凍りついているほどだ。

 

「寒っ!何だこの部屋、冷凍庫か?」

 

「…被害者は?」

 

「芸能プロダクション社長、池田真也42歳。この現場で、凍らされた状態で発見されました。最近頻発している謎の凍結事件と同一犯だと思われます」

 

「そうか...」

 

「ねえ刃さん、こいつ刃さんより偉いの?」

 

すると、刃野はあわてて俺と翔太郎を引っ張っていく。

 

「照井警視は、この風都署に新しく超常犯罪捜査課を設立しに来たエリートさんだよ!」

 

「え、超常犯罪捜査課って何ですか?」

 

「まあ、言ってみればガイアメモリ犯罪かな。俺と真倉はなまじドーパント事件に実績があったもんだから、組み込まれちゃったんだよ」

 

「照井さん、すごい人ですよ。あの若さで警視だなんて...憧れちゃうよなぁ~」

 

「お前みたいなタイプは、出世するよ」

 

「ああ、同感」

 

「まぁ...頑張れ」

 

どうやら、警察の方でも本格的にガイアメモリ対策に乗り出したようだ。そのトップを一任されたのがこの照井という男らしい。

 

その時、照井は椅子の下に何かを発見したようだ。

 

「これは...」

 

それを見ると、急に怒りをあらわにしてテーブルに拳を叩きつける。

 

「どうした?何か分かっ「警告しておく!」は?ああ、この花...」

 

「俺に質問をするな」

 

照井は急に翔太郎の胸ぐらを掴む。

 

「あ?何すんだよ!」

 

「被害者の池田は?」

 

「鈴鳴総合病院に運ばれました...が...」

 

それを聞くと、照井は現場を離れていった。

 

「なんだあいつ...置いてくなよ!」

 

俺たちは照井について行くように現場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは被害者のいる鈴鳴総合病院にやってきた。

 

その時、悲鳴が辺りに響き渡った。

 

「ドーパント⁉︎」

 

「やはりな。また池田を狙ってきたか!」

 

そう言いながら照井はがバイクから何かを引きずり出した。それは何やらえらく重そうな剣のような武器。

 

「げ...何だそりゃ⁉︎」

 

「面白い。そういう格納方法もあるのか...」

 

照井は剣を引きずり、アスファルトを砕きながらドーパントの方へ歩みを進めていく。

 

「もう許してくれ!私が何をしたと言うんだ?」

 

『まだ気が晴れん。自分が砕ける音を聞きな!』

 

命乞いをする池田を始末しようとするドーパント。

 

「見つけたぞ、貴様!」

 

照井は剣を重たそうに振り上げると、そのまま剣の重さを利用して斬りかかる。けれど、力任せのその攻撃は簡単に避けられてしまう。

 

「何をしている左!桐生!早く仮面ライダーになって戦え!」

 

「何故それを?」

 

「質問は受け付けないと言った!」

 

「ああもう...!こいつマジ会話になんねえ!」

 

仕方なくベルトをつける俺たち。

 

「フィリップ、変身だ!」

 

「…何?お前、また何にハマってんだよ⁉︎」

 

『不便な奴らめ!』

 

照井はドーパントの放つアイススチームのような冷凍ガスを受けてしまい、ピンチになる。

 

それを見た翔太郎はすぐに変身しようとする。

 

『JOKER』

 

けれど、フィリップからメモリはいつまで経っても送られてこない。

 

「しょうがないなぁ...先に変身しとくぞ」

 

『RABBIT』『TANK』

 

ラビット!タンク!

 

「変身!」

 

鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!

 

俺は勢いよくドーパントの元に駆けていくと、そのまま飛び蹴りを放つ。

 

「仮面ライダー...ビルド!」

 

『JOKER』『JOKER』『JOKER』『JOJOJOJOKER!』

 

「ああもう!やべえんだよ!全く!」

 

イライラしながらジョーカーメモリを連打をする翔太郎。その時、ようやくサイクロンメモリが送られてきたようだ。ジョーカーメモリをダブルドライバーに挿して展開する。

 

「変身!」

 

サイクロン!ジョーカー!

 

Wはようやく変身を終える。

 

「仮面ライダー...W!」

 

どうして仲間内のみで通じているはずのダブルやビルドという呼称まで知っているのだろう。でも今はそんなこと気にしている暇はない。俺たちは交互にドーパントに攻撃を重ねていく。

 

「オラッ!オラァッ!!」

 

冷凍ガスを撒き散らしながら戦うドーパントを何度も攻撃していく。このままなら余裕でドーパントを倒すことはできそうだ。けれど、少しずつ俺らの動きは鈍ってきていた。いつのまにか手足が凍りついてしまっていたのだ。

 

「なに⁉︎野郎...!」

 

『ヒート以外考えられない相手だな』

 

『HEAT』

 

ヒート!ジョーカー!

 

ヒートジョーカーに変身したことにより手足の氷が溶けていく。そして動けるようになったWは炎を纏ったパンチをドーパントに放つ。たまらず逃げていくドーパント。

 

「逃がさん!」

 

照井は剣を引き摺りながら追いかけていく。俺も追いかけようとするが、手足がまだ凍りついていたためすぐには動けなかった。

 

「あーちょっと待ってろ」

 

Wがヒートの熱で凍りついていた手足を溶かしてくれた。動けるようになったので照井のもとに走っていく。

 

「どうした?」

 

照井はマンションにもあった青い花を持っていた。

 

「左、キーワードは氷と、花だ」

 

「え?」

 

「今度は右の方に検索を始めてもらおうか」

 

「お前・・・どうしてそれを知ってる?」

 

「何度も言わせるな。俺に質問をするな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事務所に戻ると、強引にガレージに入っていく照井。

 

「ちょちょちょちょ、!おい!入んなよ!」

 

「え!?彼、ここに入れちゃっていいの!?」

 

「こいつが勝手に...」

 

「なんでこの場所を...」

 

「い、いらっしゃい?」

 

あまりの強引さに流石の亜樹子もタジタジだ。

 

「おい!」

 

「ほう・・・こう言う事か」

 

「来ちゃった...」

 

完全にガレージの中を見られてしまった。まぁ既に色々と知っているみたいだし問題はなさそうだけど。今現在の問題といえばフィリップだった。

 

「な⁉︎何だよその格好は...?」

 

「ワン!」

 

なぜかフィリップは犬の着ぐるみを着ていた。

 

「どうしても、セントバーナード犬を飼いたいって聞かなくなっちゃって...」

 

「なんでさ?」

 

「聞いてくれよ翔太郎!実はさっき若菜さんのラジオで、山の人命救助の話をしていたんだよ!セントバーナード犬がね、人を救うんだ!」

 

若菜姫のラジオのせいか。それなら仕方ないと言いたくなる。

 

「お前は、ヒーリングプリンセス当分禁止だ!」

 

「え~⁉︎そんな!」

 

「ダブルの頭脳フィリップ、か...こんな調子で、よく今日まで生きてこれたな、3人とも」

 

「あ?」

 

「君たちの事は、こいつで調べていた」

 

そう言って照井が呼び出したのは、スタッグフォンによく似たメモリガジェットだった。

 

「あの時のカブトムシ!」

 

「あんたは...?」

 

「俺はいずれ、仮面ライダーになる男だ」

 

そう言って照井は真紅色のメモリ、アクセルメモリを見せつけてきた。

 

「この街の連中はドーパントを倒す超人を仮面ライダーと呼ぶんだろう?ならば俺が代わる。ダブルとビルドでは力不足だ」

 

「何だと...?ふざけた真似を!」

 

「不愉快だね。僕たちへの侮辱は許さない!」

 

翔太郎とフィリップが同時に怒りをあらわにした。

 

「俺はしょうがないだろ。サイエンスのドーパントならまだしもさっきのミュージアムのドーパントは俺には倒せない」

 

「それでも逃したことは事実だろう?それにしてもWの2人は思っていたより感情的だな。だったら腕を見せてみろ」

 

その挑発を聞いたフィリップは地球の本棚へ入る。ここまで反応するなんて珍しい。

 

「検索を始める」

 

「知りたい項目は犯人の居場所。キーワードは池田真也、氷、花」

 

「ううん...被害者の交友範囲が広い。今ひとつ絞れないな」

 

「キーワードを追加。矢車菊と、人工着色」

 

「絞れた...コーンフラワーブルー、風都西区にある花屋の名前だ。得意先の1つに、池田の芸能プロも入っている」

 

「この花には特殊な着色が施されている。相当な技術だ」

 

「農園や加工場を持つ、独自の技術で様々な花を作っている店らしい」

 

「矢車菊はそこの名物と言うわけか」

 

「あ!」

 

ここで、亜樹子がふと思い出して雑誌を開く。

 

「俺が現場で見た女だ」

 

「この人、結構有名だよ。テレビにも出てる。お金に汚いとか、ケチだとか。あんまり評判良くなかったりするけど」

 

怪しいな。そいつがドーパントの本体だろうか。

 

「ダブルも大したものだ。頭脳だけはな」

 

「あ?」

 

そう言うと、照井はさっさと出て行ってしまった。

 

「あー翔太郎。ドーパントが出たら連絡くれ。あいつについてくのめんどくさい」

 

「わかったよ!」

 

翔太郎と亜樹子は照井を追いかけるように外に出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガレージにて待っていると、フィリップの腰にドライバーが出現する。

 

「戦兎、風都園にドーパントが現れた」

 

「了解!」

 

「いきなりヒートで行こう」

 

『HEAT』

 

「変身!」

 

フィリップがヒートメモリをダブルドライバーにセットしているのを横目に見ながら外に出た。受け止めてから行けばよかったと思ったが、戻る時間はない。さっさと風都園に向かった。

 

『RABBIT』『TANK』

 

ラビット!タンク!ベストマッチ!

 

移動中に変身を済ましてしまおうとメモリをセットしていく。

 

『SPARKLING』

 

ラビットタンクスパークリング!

 

「変身!」

 

シュワッと弾ける! ラビットタンクスパークリング!

イエイ! イエーイ!

 

スパークリングに変身した俺はそのまま風都園に向かう。

 

「あいつか!」

 

到着した時、ヒートジョーカーの拳が凍らされてしまっていたところだった。助けるためにそのままバイクで突っ込む。

 

「戦兎!助かった!」

 

『METAL』

 

俺がWの代わりにドーパントと戦っている最中、Wはメタルメモリを起動した。

 

ヒート!メタル!

 

ヒートメタルに変身したWはメタルシャフトを使って間合いをとって戦う。俺もインパクトバブルを破裂させながら蹴りつける...おかしい、全く効いている感じがしない。対ブラッドスタークに特化しすぎて普通のビルドよりも効きが弱いのだろう。さらに、今度は足元を凍らされてしまったため完全に動きを封じられてしまった。

 

「なに⁉︎」

 

『強敵だ...』

 

「やべぇ!」

 

ラビットバブルを破裂させて脱出を図るも、動くことはできなかった。まさに絶体絶命だ。

 

「ご苦労、俺が代わろう」

 

そう言いながら現れたのは照井。エンジンブレードを引き摺りながら歩いてくる。そして地面にエンジンブレードを突き立てると、空いた手でドライバーのようなものを取り出して腰に装着した。

 

「それは⁉︎」

 

「この日を、待っていた...最強の力を得て、こいつを倒す日を!」

 

『ACCELE』

 

「変...身!」

 

アクセル!

 

照井がドライバー右手側のパワースロットルをひねる。けたたましいエンジン音とともに、アクセルへと変身する。

 

「さあ!...振り切るぜ」

 

片手で軽々とエンジンブレードを持ち上げると、ドーパントに向かって走り出す。そして何度もエンジンブレードで斬りかかった。

 

「なんだあのパワー!」

 

しかし、何度も放たれる冷凍ガスにより流石のアクセルも動きを止めてしまう。

 

『フン...自分が砕ける音を聞きな』

 

ドーパントはアクセルを攻撃しようとするが、アクセルがパワースロットルを一捻りするとあっという間に氷が溶けていき、反撃をする。

 

「なるほど、こういう仕組みか」

 

『ENGINE』

 

アクセルはエンジンブレードを展開し、エンジンメモリをセットする。エンジンブレードは圧倒的な熱量を発し、Wやビルドにまとわりついていた氷が瞬時に解凍される。

 

「おっと...」

 

その熱量のままで斬りかかられるとドーパントはひとたまりもない。

 

『凄まじい戦闘力だ...』

 

『覚えていろ!』

 

ドーパントは冷凍ガスを地面に向かって出すと、凍結した地面をスケートのように滑って逃げていく。

 

「これだな。逃がさん!」

 

アクセルはドライバーを取り外して宙返りをする。すると、その体が変形し出し、バイクのような形になった。

 

「何じゃこりゃ⁉︎」

 

「私、聞いてない!あっ行っちゃった!」

 

ドーパントはジェットコースターの上や池の水面まであちこち凍らせて逃げまわる。それをアクセルはバイクフォームで追いかけていく。急いで俺たちも後を追う。

 

アクセル!マキシマムドライブ!

 

俺たちが追いついた時、アクセルは人型に戻っており、マキシマムクラッチレバーを引いてマキシマムドライブを発動させるところだった。パワースロットルをひねるたびにエンジンの回転数が上がっていき、熱量が増していく。

 

熱量が最骨頂に達したとき、アクセルは走り出し飛び上がるとドーパントに向かって後ろ回し蹴りを放つ。ドーパントは冷気をまとって防御するも、まともに喰らってしまう。

 

「絶望がお前の、ゴールだ」

 

ドーパントは氷のように粉々に砕け散って消えてしまった。

 

「勝った!」

 

「ハードボイルドだ...」

 

「いや、まだだ」

 

よく見てみると、先ほどまでドーパントがいたところには氷が散乱していた。

 

「氷で分身体を作って逃れたか...こざかしい真似を!」

 

照井があたりを見渡すと、少し先には逃げようとしている片平真紀子の姿があった。そしてその手には、ガイアメモリが握られていた。

 

「あとは警察に連行するだけか...」

 

再変身するような素振りはない。警察もここにいるし事件解決だろう。

 

「貴様...!貴様だけは...生かしておかん!」

 

アクセルは生身の片平真紀子にエンジンブレードで斬りかかろうとしていた。

 

「おい...馬鹿!変身解除した人間を攻撃するつもりか⁉︎やめろ!照井!!」

 

俺たちは急いでアクセルを止めにかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ACCELE to iu aratana senshi.

 

Ima no mama dewa kamenrider towa yobenai.




照井初登場回なのでしっかりと描写していきます。
次回もビルドの出番はちょっと少なくなるかも。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。