仮面ライダーW Bの天才/メモリの適合   作:ダイヤモンドリリー

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5874字。

原作23、24話です。


唇にLを/仮面ライダーとは

「ハロ~、若菜姫!電波塔の道化師だよん♪」

 

…これ翔太郎なんだぞ。信じられるか?

 

ライアードーパントを誘き出すために翔太郎が電波塔の道化師になりすましているのだが...完全に変態だ。変態と呼ぶ他に言葉が見つからないほどの格好と行動だ。

 

「叶えたい、夢は、何かな?教えてよ!ポエムを書いてあげるよ。イマイチ、街の皆には、評判悪いんだけどね!」

 

普段ハードボイルドを気取っている翔太郎からは想像できない言動だ。何気に演技力高いな。こっちの方が向いてるんじゃないか?

 

「詩集も出てるんだ!全然売れなかったけどね!」

 

「いい加減にしろ!あんな本でもな、一生懸命書いたんだよ!若菜姫、聞いてくれ。俺が、俺が本物の...!」

 

翔太郎の迫真の演技で痺れを切らした本物がとうとうしゃしゃり出て来た。すると、捉えたとばかりにスポットライトが当たる。翔太郎は被っていたヅラを投げつけるのと同時に、今度は翔太郎にスポットライトが当たる。

 

「ハハッ、よく来たな...嘘つき野郎」

 

翔太郎がメイクを拭う。若干残ってて面白い顔になってる。照井や俺、亜樹子も変装を解除して正体を表す。

 

「貴様ら、まさか罠を⁉︎」

 

「その通り。お前がうっかり園咲若菜のリスナーだという証拠を残したおかげだ。ライアードーパント...いや、沢田さちお!」

 

「嘘つきも意外と騙されやすい、って事だな」

 

「そんな罠に、若菜姫が協力を...?貴様!」

 

ライアードーパントが若菜に詰め寄ろうとする。しかし、足を引っ掛けられ、ハイキックまで喰らわせられる。

 

「本物の若菜さんにこんな危険なことをさせる訳ないだろう?」

 

若菜の正体はフィリップだ。それにしても普段ずっと事務所にいるのにあんな動きできたんだな。いやまぁファングの時はフィリップが戦ってるわけだから当然なんだろうけど。

 

「彼女の協力は、ラジオだけだ」

 

「おお、成程。フィリップ君が入れ替わってたのか...って、ええ⁉︎ちょっと、あたし聞いてない!このシチュエーションなら、これ絶対あたしの役目でしょ⁉︎」

 

そういえば亜樹子には説明してなかったな。

 

「ああいや、俺は亜樹子にやらせてくれって言ったんだけど...」

 

「俺が却下した」

 

「俺も俺も」

 

「え?」

 

「所長では無理だ」

 

「亜樹子はね...なんかすぐにボロ出しそうだし...」

 

それを聞いて崩れ落ちる亜樹子。

 

「女の子のフィリップ君、フィリップ君は女の子で私は男の子、男の子はフィリップ君なのに私が男の子...」

 

「クソッ、貴様ら許さん!」

 

「許せねえのはこっちの方だ!少しは騙される気持ちも知りやがれ。行くぜ、フィリップ、戦兎、照井」

 

「ああ、今度こそきっちり片をつける」

 

『CYCLONE』 『JOKER』

『ACCELE』

『DRAGON UPGRADE!』

 

「変身」「変身」

「変...身!」

「変身!」

 

サイクロン!ジョーカー!

アクセル!

 

「さあ、お前の罪を数えろ!」

『さぁ、お前の罪を数えろ!』

 

「わぁ...本当にお姫様みたい。うう...!」

 

倒れるフィリップを抱き支える亜樹子。すっごい悔しそうにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビルの屋上で戦う俺たち。俺たちのコンビネーション攻撃はライアードーパントを圧倒していた。

 

俺がツインブレイカーを使って至近距離で攻撃を繰り返し、アクセルがエンジンブレードで中距離から攻撃を重ねる。

 

『METAL』

 

サイクロン!メタル!

 

前衛の俺たちがライアードーパントを引きつけている間に、Wはサイクロンメタルへとハーフチェンジする。そしてメタルシャフトにスパイダーショックを接続し、旋風に乗って糸を巻き付かせてライアードーパントの口を塞ぐ。

 

ライアードーパントは嘘を現実にする能力を持っている。ならば、嘘をつけないように口を塞げばいいのだ。

 

「どうだ、ジミーの怒りの分も叩きつけてやる!」

 

Wも攻撃に参加する。メタルシャフトの攻撃も加わり、ライアードーパントを追い詰めていく。

 

「こうなったら...無敵の必殺技だ!」

 

口を塞がれて劣勢だったライアードーパントは奥の手を出すと言う。身構える俺たち...いや待てそれは嘘だ!

 

「え?」

 

「嘘だよ~ん!」

 

それは真っ赤な嘘、と思いきや杖を出して射撃を繰り出してくる。なるほど、無敵の必殺技があると言う嘘を現実にしたのか。その直撃を受けて、Wと俺はビルの屋上から落下してしまう。

 

「世話が焼ける!」

 

それをアクセルがバイクモードに変形してWを跨らせる事で救出する。

 

『このやろっ!』

 

『TAKA』

 

チャージメモリ!入らなーい!

 

ビルから落下する中、俺はタカメモリを起動すると自分の首筋に当てる。そのメモリは俺の体の中には入らない。中身のデータだけが体の表面を通って流れていき、俺の背中にたどり着くとソレスタルウイングが出現する。それを使って一人でビルの屋上に戻ってくる。

 

「危ねえ!助けられた次は、この俺が決めるぜ!照井!」

 

俺が一人で戻る中、アクセルは180度ターンしてビルの壁を走って登る。

 

『TRIGGER』

 

サイクロン!トリガー!

 

ライアードーパントの射撃を回避しつつビル上空まで飛び上がり、トリガーの銃撃を加える。俺もツインブレイカーをビームモードに変形させて撃ち込む。

 

『JOKER』

 

サイクロン!ジョーカー!

 

Wがサイクロンジョーカーに戻る。そしてジョーカーメモリをマキシマムスロットにセットする。

 

ジョーカー!マキシマムドライブ!

 

Wはバイクモードのアクセルのホイールに着地し、ホイールの回転力を利用して超高速の蹴りを放つ。

 

「ジョーカーエクストリーム!」

『ジョーカーエクストリーム!』

 

マキシマムの直撃を受けたライアードーパントは、ビルから落下しつつ爆破する。落下していく沢田を空中で受け止めて地面に下ろす。沢田は地面に下りると、這いつくばったまま泣き出した。その涙が、彼の懐から落ちた和紙に染みていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー...なんだあれ、クマか?」

 

バイクに乗って事務所に戻る最中のことだった。高速で流れていく景色の中に、あまりにもこの町に似つかわしくないものが見えたので、引き返す。どうやら他の3人には見つけることができなかったらしく、3人はそのまま走っていってしまった。

 

「チッ!二体もいやがる」

 

クマっぽいのを見た公園まで戻ってみると、二体のドーパントが俯きながら立っていた。一方は真っ黒に染まったクマのようなドーパント。もう一方は、真っ黒に染まったバラのようなドーパントだった。

 

「黒いの見るとハザードを思い出すな...」

 

『DRAGON UPGRADE!』

 

「変身!」

 

ドラゴンメモリを首に挿してクローズチャージへと変身する。

 

『かかってこいオラァッ!』

 

そう言いながら、俺は勢いよくクマドーパントの方に走っていき、飛び蹴りをかます。吹き飛ばされたクマドーパントとそれを見ていたローズドーパントは、やっと狙われていることに気づいたのか俺に対する攻撃を始める。

 

『こい』

 

ツインブレイカーが左手に装着される。アタックモードのそれを、迫り来るクマドーパントに突き刺す。

 

『ほらお前らこんなモンかァ?さっさと次来いよ!』

 

ローズドーパントから鞭が飛んでくる。それをうまく捌きながら近づき、首筋にレイジングパイルを突き刺す。

 

『弱いなァ1人でも余裕だぞ!』

 

しかし、敵も学習をする。個人で攻撃しても反撃を喰らうだけだと察したのか、コンビネーションをとるようになってきた。流石に人数的に不利なので、ただ捌くだけじゃ少しずつ押されてしまう。

 

『こいつら...!』

 

ならばと攻撃を仕掛けようとする瞬間、ローズドーパントはその隙をついて鞭を絡めてくる。拘束された俺に向かってクマドーパントがゆっくりと近づいてくる。なんとか両手だけは自由だったので、ツインブレイカーをビームモードにして撃ち込もうとするが、その時にはもう目の前にクマドーパントが立っており、巨大な手を振りかぶっていた。

 

『ガァッ!』

 

ギリギリのところでツインブレイカーによる防御が間に合ったが、大きく吹き飛ばされてしまう。ツインブレイカーが壊れていないのが奇跡なくらいだ。

 

『クソッ!お前引っ込んでろ!』

 

『LOCK』

 

ディスチャージメモリ!入らなーい!

 

ロックメモリを首に挿す。データが体の表面をめぐり指先に充填されると、そこから鎖が飛び出してクマドーパントを拘束する。

 

『さぁタイマンだ。覚悟しろローズドーパント!』

 

ツインブレイカーをアタックモードに戻し、蒼い炎を宿したレイジングパイルを突き刺す。ローズドーパントに炎が燃え移り勢いよく燃え上がるが、気にせずにそのまま攻撃を続ける。

 

『オラァッ!もっと燃えろォ!』

 

ローズドーパントは一瞬の隙をついて地面を転がり、炎を消すとそのままの勢いで鞭を飛ばしてくる。その鞭に向かって、レイジングパイルを突き刺す。蒼い炎が鞭を伝って燃え広がっていき、ローズドーパントを再度焼き尽くす。

 

『これで終いだァ!』

 

クローズドラゴン!マキシマムドライブ!

Ready go!

 

レッツブレイク!

 

蒼いクローズドラゴン・ブレイズが現れる。

 

『ハァッ!!』

 

ツインブレイカーを突き出すと、クローズドラゴン・ブレイズがローズドーパントに向かって飛んでいき、その体を貫く。ローズドーパントは耐えきれずに爆発し、メモリを落とす。

 

『次はお前ダァ!』

 

ローズドーパントを倒したのと同じころ、クマドーパントは鎖の拘束から脱していた。ゆっくりと近づいてきてその拳を振るう。

 

『DIAMOND』

 

ディスチャージメモリ!入らなーい!

 

ダイヤモンドメモリのデータが体を走り、右手に集まる。そのデータはダイヤモンドの盾を形成し、クマドーパントを拳を受け止める。

 

『もう一度大人しくしてもらおうか!』

 

落ちているローズメモリを拾い上げ、ロックメモリと共にツインブレイクスロットにセットする。

 

ロック!ローズ!マキシマムドライブ!

 

ツインブレイク!

 

レイジングパイルの先端から鎖と茨が飛び出してクマドーパントを拘束する。クマドーパントはさっきと同じように拘束から逃れようとするが、動こうとするたびに茨の棘が刺さり抜け出すことができない。

 

『お前もこれで終わりダァ!』

 

『MAGMA』

 

ディスチャージメモリ!入らなーい!

 

マグマメモリのデータが右手に集まる。燃えるような熱さを感じながら、今度はマグマメモリをツインブレイクスロットにセットする。

 

マグマ!マキシマムドライブ!

 

シングルブレイク!

 

勢いよく走り出し、クマドーパントの手前で跳び上がる。

 

『オォラァッッ!!!』

 

拘束されて動くことのできないクマドーパントの顔面にツインブレイカーを突き刺し、右拳で思い切り殴り抜く。二つのマグマの力によってクマドーパントはドロドロに溶け出していく。後にはクマメモリだけが残った。

 

『はぁ、はぁ、はぁ、これで終わりか』

 

戦いは終わった。そう判断してクマメモリを拾うと首に挿さっているドラゴンメモリを抜こうとする。

 

『っ!このサイレンの音は...警察か。騒ぎに気づきやがったか』

 

ここでメモリを抜いたら正体がバレてしまう。別の場所で抜かなければ。すぐにその場を去ろうとする。しかし。

 

「そこのお前!動くな!」

 

警察に呼び止められてしまう。

 

(あいつは...真壁じゃねぇか。刃野までいやがる)

 

「おのれドーパント!大人しく投降しろ!」

 

『…は?』

 

なんで俺が捕まらないといけない。俺は仮面ライダーだぞ。

 

「こんなに火を放ちやがって!早く投降しろ!さもなければ撃つぞ!」

 

多くの警察官が銃を向けてくる。よくみると、先ほどの戦いによって発生した炎によって

 

『お、おい。その銃を下ろせよ。俺は仮面ライダーだぞ!』

 

「なに言ってやがんだこのドーパントが!」

 

こいつ...!

 

『クソッ!』

 

『TAKA』

 

チャージメモリ!入らなーい!

 

背中からソレスタルウイングが生える。

 

「おいお前!止まれって!」

 

その声を無視して俺は翼をはためかせて空に逃げていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ何がドーパントだよ。俺は仮面ライダーだぞ...」

 

「ねぇ大丈夫なの翔太郎くん。あれ」

 

「さぁ、あいつが帰ってきてからずっとあんな感じだ」

 

一人でぶつぶつと呟いていると、亜樹子と翔太郎がコソコソと話をしていた。

 

「あー...ごほん!どうしたんだそんなぶつぶつなにか言って。何があった」

 

「あいつらのために戦ってるのに...えっなんだって?」

 

「何をそんなぶつぶつと言ってるんだ?」

 

「……あの後帰る途中でドーパントを見つけて戦っただけだ。ほら、戦利品のローズメモリとクマメモリ」

 

俺は警察と一悶着あったことは隠すことにした。代わりに手に入れたメモリを見せる。

 

「…桐生戦兎。僕は前に言ったよね?僕たちがいない時に変身することは禁止したはずだよ」

 

話を聞いていたフィリップが怒ったような口調で言う。

 

「見つけて引き返した時にはもうみんな先に行っちゃっていたからな。緊急だったから仕方ない」

 

「仮にそうだとしても連絡すればいいだけの話だ。君はそれを怠った」

 

「……」

 

「別に僕は君から仮面ライダーを奪おうとしているわけじゃない。君のことが心配だから言っているんだよ」

 

「……わかったよ。次からは一人の時でも連絡してから変身する」

 

「そうじゃない。連絡して誰かが来てから変身してくれ。変身直後に暴走なり反動で倒れられたらどうしようもない」

 

「…それじゃ遅いんだよ...!」

 

話が通じそうにない。さっさと調整しなければならないというのに。早くガレージに行こう。

 

「おいどこに行くんだ戦兎!」

 

「ドラゴンメモリの調整だ。しばらく一人にさせろ。いいな」

 

バンっとガレージへの扉を閉める。

 

「……くそっ、副作用が出始めてる...メモリに飲み込まれるなよ俺...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー物陰から見てたけどものすごい暴れようだったなぁ。あそこまで攻撃性が剥き出しになるなんてな」

 

「おい石動。早くドライバーをあいつに返せ。あのままじゃ被害が広がりすぎる!」

 

「ああ、あの火事のことか?ありゃ仕方ない。実験のためのコラテラルダメージ?ってやつだよ」

 

「これ以上人を巻き込んだらお前を止めることになるぞ」

 

「無理だな。倒せないし必要だから協力を頼んだのはどこのどいつだったかなぁ?」

 

「……チィッ!」

 

「だから何度も言ってるだろ?俺に任せろ。もう二度と言わねぇぞ」

 

「何が目的だ」

 

「なに、ただ俺はお前の実験を手伝ってるだけだぜ?お前がグリスとして戦兎と戦うってんなら俺はドーパントを使う必要がなくなるんだがなぁ」

 

「…わかったよ。俺が戦う。だからお前は手を出すな。いいな」

 

「へーい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kuroi "DO-PANTO."

 

Nanika totetsumonaku warui yokan ga suru nowa nandedarou.




もう少しずつ副作用が出始めてる戦兎くん。
原作でも使ってたらこうなってたのかな。

ちなみに入らなーい!は潰れなーい!のメモリ版として入れたけどなんかすっごいダサくなった。
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