仮面ライダーW Bの天才/メモリの適合 作:ダイヤモンドリリー
オリジナル回。
「翔太郎!見てくれ!やっとクローズドラゴンの修理が終わったんだ!」
ラビットハザードフォームで暴走してしまった時に蹴り壊してしまったクローズドラゴンがやっと修理できたのだ。粉々になっていたので修理というよりかは一から作り直したという方が正しいが。
「やっと完成したのか。これまた随分とかかったな」
「材料が足りなくなってね。この前のフロッグポットの改造で必要なものを使い切ってしまったんだ」
「いや何やってんだお前」
物理学者として知的好奇心が出てしまったからな、仕方ない仕方ない。痛い出費であったが許容範囲だ。
「ってことはクローズにも変身できるってことか」
「そうそう。まぁクローズの時にハザードを入れられたら多分すぐに暴走するだろうからすぐにやるつもりはないけどね」
クローズドラゴンの時点で適合率はドライバーの防護機能ギリギリまで上げているのだ。ハザードを入れたらすぐに振り切れてしまう。
「それよりもほら!こっちも見てくれよ!」
もう一つ、作ったものがあるので翔太郎に見せる。
「あー...これなんだ?」
「マグマナックルさ」
「マグマナックル?」
それは、プラスナックルを模した赤い拳のような武器であった。
「マグマメモリってあっただろ?ほら、えっと誰だっけ...そうだ津村真里奈が持ってたやつだ。あれ今までドリルクラッシャーとかの普通の武器にしか使ってなかったからな。専用の武器を作ってみたんだ」
「ここにメモリが入るのか」
「そうそう。それで、クローズドラゴンみたいに変身機能をつけようとしたんだけど、ビルドドライバーにはうまく入らないしワンサイドライバーの方は反応しないしで断念したんだよね。マグマメモリは無機物メモリ扱いらしい。だからあくまで武器として使うだけだ」
「新しい武器ねぇ...」
「使いたいなら使ってもいいぞ?これにマグマメモリ入れて殴ればWでも並のサイエンスドーパントなら倒せる筈だ」
「おお!そいつは助かる。Wだとハリネズミしか倒せてないからな。念のためもらっておくぜ」
翔太郎にマグマナックルとマグマメモリを渡す。
ちょうどその時、ビルドフォンがドーパントが現れたことを知らせる。
「ドーパントが出たみたいだ。早速、マグマナックルの試運転といこうじゃないか」
俺たちはいつものように、ドーパント退治へと向かうことになった。
ビルドフォンに従ってバイクを走らせる。途中で探知範囲から外にドーパントが出てしまうも、辺りをくまなく探してドーパントを見つけることができた。
「おい戦兎。あのドーパントってもしや...」
「そうだな。あれは間違いなくフェニックスドーパントだ」
先の戦いで見つけることができなかったフェニックスのメモリ。今回現れたドーパントはそのメモリを使って変身したフェニックスドーパントだった。偶然拾いでもしたのだろうか。
「まぁそこらへんは人間に戻してからじっくりと聞くことにしますか」
それぞれビルドドライバーとダブルドライバーを腰につける。
『RABBIT』『TANK』 『JOKER』
ラビット!タンク!ベストマッチ!
「変身!」 「変身」
鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!
ヒート!ジョーカー!
俺はラビットタンクに変身し、翔太郎たちはヒートジョーカーに変身する。
『なんだこの音...あっ!お前ら仮面ライダーってやつだな?悪いけど死んでもらうぜ!』
フェニックスドーパントがこちらに気付き、炎を飛ばしてくる。飛んでくる炎を左右にそれぞれ跳んで避ける。
「変身音邪魔だな。消音モードでもつけてやろうか」
「そんなこと言ってる場合かよ!」
次々と放たれる炎を避ける。その最中、Wはマグマナックルを持って飛んでくる炎を弾き飛ばし始める。
『うわっと、危ないな』
弾き返された炎を紙一重で避けるフェニックスドーパント。避けたことで炎攻撃が止まる。その隙をついてWはマグマナックルを思い切り叩き込もうとする。
「ハァッ!」
『よっと!危ない危ない』
しかし、その攻撃も避けられてしまう。それにしてもよく喋るドーパントだ。そういえばだがきちんと人間の意識があるドーパントと戦うのは久しぶりな気がする。ここ最近は黒くて無人のドーパントが多かったからな。
「ちゃんと意識があるなら...これが効くはず!」
『FROG』
「行ってこい!」
フロッグポットを取り出し、ボタンを押して投げつける。すると、指向性を持った爆音波がフェニックスドーパントに向かって放たれる。
『っ⁉︎あっぶねぇ!』
しかしこの攻撃も空を飛ぶことで避けられてしまう。
「戦兎お前音量下げろって言わなかったか!」
「下げるよりも指向性持たせた方が効果高くなるし誤爆避けれるしでいいでしょ!それよりもあいつだ。あいつやけに勘がいい。危機回避能力が高すぎる。並の攻撃じゃ読まれて避けられちまうぞ!」
『HARINEZUMI』『SHOBOSHA』
ハリネズミ!消防車!ベストマッチ!
俺はそう言いながらメモリを入れ替える。
「ビルドアップ!」
レスキュー剣山! ファイヤーヘッジホッグ! イェーイ!
ファイヤーヘッジホッグに変身した俺は水を放射する。まずはフェニックスの炎攻撃を無効化しなければならない。空を飛ぶフェニックスドーパントに向かって勢いよく水をぶっかけていく。
『うわわわわっ』
大量の水を浴びせられてバランスを崩したのか、フェニックスドーパントが墜落してくる。
「よっしゃ!マキシマム行くぞフィリップ!」
マグマ!マキシマムドライブ!
マグマメモリをマグマナックルにセットする。
ボルケニックナックル!
十分に助走を取り、落ちてくるフェニックスドーパントを勢いよく殴り飛ばした。当たる瞬間、ほんの少しの火花が生じる。
『いっっっ...たくない?なんだ焦って損したー』
「…おい戦兎!こいつ全然効果ねぇぞ!」
「ドラゴニックイグナイターを起動してないからだ!中央のボタン長押ししろ!」
「そういうことは先に言え!」
Wはもう一度マキシマムをしようとするも、フェニックスドーパントはまた空中に逃げ出し、連続で炎を放ってくる。
「チッ!当たんねぇ!」
再度放水をしてフェニックスドーパントを叩き落とそうとするも、もう読まれてしまっているのか全く当たらない。
「翔太郎!直接あいつ叩き落とす!一撃で決めろ!」
『TAKA』『GATLING』
タカ!ガトリング!ベストマッチ!
「ビルドアップ!」
天空の暴れん坊! ホークガトリング! イェーイ!
ホークガトリングに変身し、大空に飛び立つ。
『お前空も飛べんのか!すげぇな仮面ライダー!』
「落ちろ!」
こちらに向かって火炎放射をするフェニックスドーパント。それを縦横無尽に飛び回ることで避け、首根っこを掴み地面に急降下する。
「翔太郎!」
「ああ!行くぜ!」
マグマ!マキシマムドライブ!
ドラゴニックイグナイターをしっかりと起動し、マキシマムドライブを発動させる。
『ちょちょちょちょまっ!』
「ハアァァァァ!!」
ボルケニックナックル!
「オラァッ!!!」
ドラゴニックイグナイターによって何倍にも増したマグマメモリの力が、パンチの命中と共に炸裂する。ドラゴン型の炎がフェニックスドーパントを包み込み、大爆発を起こす。
「うぐっ⁉︎」
「がっ⁉︎」
大爆発に巻き込まれて後ろに勢いよく吹き飛ばされるWと俺。
「いてて...最っ高だ。さすが俺の発明品!この威力ならやつだって!」
『あっつあっつ!フェニックスって火の鳥じゃなかったっけなんで燃えるんだよ!』
炎の中からフェニックスドーパントが出てくる。
「…マジかよ。あの威力で倒せないのか⁉︎」
『火の鳥だから炎が効かないのか...いや、不死鳥の再生能力か』
「そう何度も復活できるものか!これ使え翔太郎!」
タカメモリを抜き、Wに投げ渡す。
「それで空に打ち上げろ!」
タカ!マキシマムドライブ!
ガトリング!マキシマムドライブ!
Wはマグマナックルにタカメモリを入れ、ドラゴニックイグナイターを起動する。そして俺は残ったガトリングメモリをホークガトリンガーにセットしマキシマムを発動する。
ボルケニックナックル!
俺がリボルマガジンを高速回転させて弾丸を装填する間に、Wのタカメモリのマキシマムが発動する。マグマナックルから炎の翼が発生し、その上昇力を利用してアッパーカットを放ちフェニックスドーパントを空中に跳ね飛ばす。
「ハアッ!」
100発の特殊弾丸をフェニックスドーパントに向けて放つ。たとえ攻撃の予知能力があったとしても、この100発の追尾する弾丸は避けられまい。全ての弾丸が次々と命中し、さらに空中へと跳ね飛ばしていく。そして最後の一発が当たる直前、大爆発が起こり地上にいる俺たちにまで衝撃が走る。
「…ここまで爆発するっけこのマキシマム?」
『戦兎気をつけて!メモリブレイクできていない!』
フィリップの警告を聞きすぐさまその場を転がるように離れる。すると、先ほどまで立っていたところに火球が飛んできた。
「まだ復活できるのかよ⁉︎」
『倒し切る前に自爆しているんだ!フェニックスは自ら死んで蘇る!』
『いってー...不死身でも痛みは残るの辛いなー』
フェニックスドーパントは多少痛がるそぶりを見せるも、傷は一切ない。完全に復活してしまっている。
「メモリブレイクできない...直接メモリを引き摺り出すしかないみたいだな」
先ほどの一撃で倒せないなら、前にロボットドーパントに試したように首から直接メモリを引き摺り出すしかない。そう思い、ツインブレイカーを取り出したその時だった。
『おおー結構苦戦しているみたいだな』
『ん?あっ、お前あんときの!ブ、ブラッド...なんだっけ?』
「ブラッドスターク!!」
どこからともなく、フェニックスドーパントの真後ろに立っていたブラッドスターク。まさに神出鬼没だった。
『そうそうブラッドスタークだ。それでなんの用?この力なら時間かければ余裕で倒せると思うけど』
『いや、このままだとお前は負ける。メモリを無理やり引き摺り出されてな。だから少し手助けしようと思ってな』
『そう?やってくれるなら助かるわ。じゃあ一緒に戦おうぜ!』
『…誰が一緒に戦うつった?』
『HAZARD』
『へ?』
ブラッドスタークはハザードメモリをトランスメモリーガンにセットし、フェニックスドーパントの首筋に突きつける。
『注入』
『ガ、ア゛ア゛ア゛ア゛ッッッッ!!!』
迷いなく引き金を引く。その瞬間、フェニックスドーパントの中にハザードメモリのデータが流れ込む。
「な、何をしたブラッドスターク!」
『手助けしただけだぜ?せいぜい頑張れよ』
少しずつフェニックスドーパントの体が黒く染まっていく。前に戦ったスパイダードーパントや、クマドーパントのような姿へと変わっていく。
「まさか今までの黒いドーパントもこうやって生まれていたのか⁉︎」
言うなればハザードドーパント。ハザードドーパントはこちらに向かって黒い炎を飛ばしてくる。
「くそっ!翔太郎たちはトリガーで援護してくれ!俺が奴を倒す!」
「あ、ああ!受け取れ!」
投げられたマグマナックルをキャッチする。
『LUNA』『TRIGGER』
ルナ!トリガー!
ルナトリガーにWが変身するのを見ながら、俺もメモリを変えようとする。
ハザードオン!
「チッ!邪魔だ!」
いつのまにかハザードメモリがドライバーに挿さっていた。空中にいるハザードドーパントを倒すには空を飛べるホークガトリングにする必要があるが、暴走までの時間が短すぎて倒し切る前に暴走してしまうだろう。
「だったら...これで行く!」
ビルドドライバーを取り外し、ドラゴンメモリに強化アダプターを取り付け起動する。
『DRAGON UPGRADE!』
「変身!」
クローズチャージに変身し左手にツインブレイカーを、右手にマグマナックルを構える。
『まずは空を飛ばないと。奴をぶちのめせねェ!』
『TAKA』
チャージメモリ!入らなーい!
背中からソレスタルウイングを展開し、ハザードドーパントのいる大空に飛び立つ。
「あいつクローズチャージに!」
『いや、この場では最善だ。ハザードで下手に暴走するよりも安全に戦える』
『オラァッ!!』
ハザードドーパントにレイジングパイルを突き刺し、マグマナックルで何度も殴りつける。そして口から放たれた炎を避けるためにレイジングパイルを引き抜き、ビームモードに切り替え撃ち続ける。地上からルナトリガーの弾丸も飛んできて、うまく攻撃と攻撃の間の隙を埋めてくれる。
『そろそろ効果切れか。お前も一緒に落ちろォ!』
マグマ!マキシマムドライブ!
ボルケニックナックル!
全身から蒼い炎が溢れ出し、マグマナックルに吸収されていく。マグマメモリの炎と合わさり何倍にも増幅された炎のパンチをハザードドーパントに叩き込み地面に勢いよく叩きつける。先程Wが使った時と比べると威力は段違いだ。
『テメェはもう終わりだァ!!』
ラビット!ユニコーン!マキシマムドライブ!
ツインブレイカーをアタックモードに戻し、二つのメモリをツインブレイクスロットにセットする。ラビットメモリによってレイジングパイルの回転量が増し、ユニコーンメモリによって貫通力が最大まで強化される。
『ハア゛ァァァァ!!!』
超高速回転したレイジングパイルを首に突き刺す。どんどんハザードドーパントの体が削り取られていき、体の中にあるフェニックスメモリが見えてくる。
『っ!掴んだ!』
フェニックスメモリを掴み取り、一気に引き摺り出す。
『取れた!これで...』
メモリが取れ、ボロボロに崩れ去っていくハザードドーパント。そして後には、何も残らなかった。
『…は?』
おかしい。どうして変身者が....ドーパントの本体が出てこない。どこに行ったんだ。
『ふ、ふふ...』
「ま、まさか、ハザードドーパントを倒したら...!」
『あーはっはっはっは!!!』
ブラッドスタークの笑い声が響く。
『死ん...だ?』
よくよく考えてみればおかしいことだらけだった。今まで黒いドーパントを倒したとき、メモリしか残らなかったのはなぜだ。ドーパントは人間がメモリを挿すことで変身する。つまり人間がいなければドーパントは現れるはずがないのだ。無人のドーパントがいるわけがない。
『そうだよ!ハザードメモリを注入させられたドーパントはその時点でハザードメモリの力に飲み込まれる!ハザードドーパントはなぁ!なった瞬間に死が確定する!言わば動く死体なんだよ!あーはっはっはっは!』
理性があるように見られなかったのは当然だ。そもそも人間の意志そのものが存在しないのだから。そして、ハザードドーパントは元々誰かが変身したドーパントであって、それを倒した俺たちは...
『ひとごろ...ブラッドスターク!貴様ァァ!!』
ドラゴンメモリを引き抜き、ビルドドライバーをつける。
ハザードオン!
ハザードメモリが転送されるも、そんなこと関係ない。今はこいつをぶちのめす。それだけだ。
『RABBIT』『TANK』
ラビット!タンク!スーパーベストマッチ!
「絶対潰す!」
アンコントロールスイッチ!ブラックハザード!ヤベーイ!
ラビットタンクハザードに変身し、超高速でブラッドスタークを蹴り飛ばす。
「お前今まで何人殺した!」
『俺は殺してはない。とどめを刺したのはお前らだろ?』
「お前のせいでこうなったんだろうがァ!」
吹き飛ばされるブラッドスタークに一瞬で追いつき、何度も蹴りを叩き込む。
『何人やったか?そんなもん知らねぇよ。ハナから数える気なんてさらさらねぇからな』
「っ!ブラッドスターク!!」
こいつをこれ以上野放しにするわけにはいかない。これ以上、犠牲者を増やすわけにはいかない。
『忘れたか?まだハザードメモリは挿さってるんだぜ?』
『HAZARD』
スチームアタック・ハザード!
トランスメモリーガンからドス黒い弾丸が発射される。ちょうどブラッドスタークに近づき蹴りを叩き込もうとしていたタイミングであったため、避けることができず直撃する。
「んぐっ⁉︎タンクが...!」
一気にラビットメモリとタンクメモリの力と適合率が上昇する。しかし、上昇量の偏りによってラビットメモリだけが大きく上昇し、左右のバランスが大きく崩れる。
「暴走なんて...してる暇ねぇんだよ!」
『SPARKLING』
ラビットタンクスパークリング!
空いているマキシマムスロットにスパークリングメモリを挿す。
「ビルドアップ!」
ブラックハザード!ヤベーイ!
『三つ目で無理やり安定させただと⁉︎』
スパークリングメモリのおかげで左右のバランスが整う。そして黒く染まったラビットバブルを破裂させてブラッドスタークの背後に回り込むと、これまた黒く染まったインパクトバブルを蹴りと同時に破裂させる。
『ぐっ!!こいつ...!』
ハザードメモリの力が込められたドス黒い弾丸が幾つも飛んでくる。それをラビットバブルの破裂を利用した超高速移動で避け切ると、一気に方向転換して蹴りを放つ。
三つのメモリの力が、スパークリングメモリのおかげで比較的均等に上がっている。すぐさま暴走する危険性は低そうだ。このまま叩き潰すのみ。
ハザード!スパークリング!マキシマムドライブ!
ハザードスパークリングフィニッシュ!
「ハァアアアア!!!!」
黒く染まったディメンションバブルがブラッドスタークを包み込む。そしてハザードメモリの力が内蔵されたその泡によって装甲の剥がれた場所に直接ライダーキックを叩き込んだ。
「ウ゛ッッ!!ぐぶっガハッッ」
変身解除した石動惣一が地面を転がる。ハザードメモリがトランスメモリーガンから外れて遠くに飛んでいく。
「お前は...絶対許さない!」
ゆっくりと石動に近づく。殺すつもりはない。だけれど、警察に突き出す前に少しばかり痛みつける権利はあるだろう。
「は、はは...喰らっとけ」
『HAZARD』
スチームアタック・ハザード!
「なに⁉︎んぐっ⁉︎」
弾丸をまともに受けてしまい、吹き飛ばされる。
「二つ目の...ハザードメモリ...だと⁉︎」
三つのメモリが、いや、この中で一番適合率の高いラビットメモリがスパークリングメモリの補助を振り切るほどにその力と適合率を上げていく。
「バランスが...!」
スパークリングメモリがひとりでに外れる。次に起こる事象は簡単に予想ができた。
「っ!」
ギリギリ意識を保っていられる一瞬。その一瞬に俺は全身全霊をこめ、無理矢理体を動かしてラビットメモリを引き抜く。
「っっ!はぁ、はぁ、はぁ、た、耐えた...」
「チッ、つまんねぇの」
先程弾き飛ばされたもう一つのハザードメモリを拾う石動。そしてすぐさま走り去っていく。
「翔太郎!やつを追え!...翔太郎?」
返答がないのでWの方に振り向こうとする。そういえば一切戦いに関与してこなかったが何をしていたのだろう。
トリガー!マキシマムドライブ!
「トリガーフルバースト!」
『トリガーフルバースト!』
マキシマムの発動音がする。追えとは言ったけどそこまでする?とか思っていたが、振り向いた時その意図を察する。
放たれた弾丸は、いつのまにか現れていたコブラドーパントに命中していた。メモリブレイクされ、変身解除された男が倒れる。
「すまん戦兎。コブラドーパントの対処に手一杯で加勢できなかった」
ここにくるまでにコブラドーパントを生み出していたようだ。全て読んでいたのだろうか。用意周到だ。
「くそ...くそっ!」
俺は地面を思い切り殴りつけた。拳から血が流れ出るのにも構わず、何度も、何度も殴りつける。
それをしたって、どうにもならないのに、何度も殴りつけた。
「石動。のこのこと姿を表したってことは、これからどうされるかわかってんだろうな」
「さぁ、いったい何されちまうのかなぁ?」
無言で石動にトランスメモリーガンを向ける。
「撃つのか?」
無言で石動を見つめる。
「撃てんのか?ラブアンドピースを騙るお前に?」
パンッ!
乾いた音が4発響く。
石動の両手両足に一発ずつ弾丸が命中する。
「んぐっ⁉︎」
「しばらくお前は謹慎だ。トランスメモリーガンは預からせてもらう」
こいつさえ取り上げておけばハザードドーパントは生まれない。ハザードメモリは直接人体には入らないように設定されているのだ。
「これからはローグの仕事だ」
「まったく...いくら撃ったって意味ないってのに」
もう傷は全て治りきっていた。
Hazard wo irerareru to mou tasukaranai.
Shinjitaku wa naiga mou genjitsu to natte shimatteiru.
マグマナックル登場。
クローズマグマになるのはまだまだ先の予定です。
そしてハザードドーパント。
やっぱり戦兎には一回は人殺してもらわないとね。
ちゃんと曇ってほしいけど、上手く書ける自信がない。
まぁ原作とはメンタルとか殺しの状況が違うからあそこまで曇ることはないと思うけど。