目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件   作:通りすがりの邪教徒

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初めに、この小説の最初のお話をご覧いただきありがとうございます。

サブタイトルは某バトロワライダーのサブタイの一部をパクりました。

それではどうぞ!


姉が出来ました
プロローグ:英雄


 

 

 

 ここは北海道の勇払郡安平町にある社台スタリオンステーションという種牡馬を繋養する牧場である。簡単に言うと競馬などで活躍し引退した競走馬たちが多く暮らしている牧場だ。詳しいことは読者の君達でググっておいてね。(メタやめな〜)

 

 おっと自己紹介が遅れてしまったね。僕の名前は北島直人。今年の春から中学1年生になるとある演歌歌手の孫である。なんで僕が引退馬達のいる牧場にいるのかというと、ここには爺ちゃんが馬主として所有している馬が一頭いる。その名も「キタサンブラック」競馬界ではかなり名を馳せた競走馬だ。活躍していた時代はまだ僕も小さかったのであまり知らないのだが、小4の頃にキタサンブラックの活躍を聞いた時は爺ちゃんすごく楽しそうに話してたな……。走っている姿もビデオで見せてもらったこともあり、引退レースである「有馬記念」あれは凄く感動した。騎乗してくれた武さんもありがとう。

 

 そんな僕は今、爺ちゃんの許可をもらってキタサンブラックに会いに来た。デビュー時代の時も引退してからも結構な頻度で会って一緒に遊んでいる。もちろん乗せてもらったこともあった。キタサンブラックの背中はとてもあったかかったな。父や母からは「お前らまるで兄弟みたいだな」と言われたこともある。

 

「おーい! キタサーン!」

 

 僕がそう名前を呼ぶと一頭の黒鹿毛の馬がゆっくりと馬体を起こして僕に顔を近づけてきた。コイツがキタサンブラックだ。因みに僕はキタサンと呼んでいる。

 

「会いにきたよ。キタサン」

 

 そう言いキタサンの頭を優しく撫でると、キタサンは気持ち良さそうにしていた。はぁ……可愛いなぁ。普段は凛々しくてカッコいいのにこういうところ好き。

 

「やぁ直人くん。君たち相変わらず仲いいね」

「どうも、スタッフさん」

 

 僕がキタサンの頭を撫でていると後ろから牧場の女性スタッフさんがニンジンがいっぱい入ってるバケツを持ちながらやってきた。ちょうどお昼時ということもありキタサンもお腹を空かせているだろう。因みに他のお馬さんの分もあるのでご安心を(誰にいってんねん)

 

「コレ、キタサンの分ね。直人くんが食べさせてあげるとこの子、嬉しそうに食べてくれるから」

「はい、わかりました。ほら、キタサンの大好きなニンジンだよ」

 

 僕がバケツからニンジンを取り出してキタサンの口元に近づけるとモグモグと美味しそうに食べていく。キタサンはニンジンを食べている間は食べることに集中するので、今はとてもおとなしい状態だ。

 

「はぁ……なんだかお腹空いてきちゃった。今日の昼は何食べようかな」

 

 今日のお昼ご飯のことを考えながらキタサンにニンジンを与えているといつの間にかキタサンの本日のお昼ご飯は無くなっていた。

 

「終わっちゃった。スタッフさーん! ニンジン無くなりましたよー!」

「はーい! 私はサトノダイヤモンドで最後だからもうちょっと待ってて!」

 

 サトノダイヤモンドか……そういや牧場に来る時はキタサンに会ってばかりでサトノダイヤモンドには暫く会ってなかったな。

 

「キタサン、ちょっと行ってくるね。大丈夫! 戻って来るから」

 

 そう一声かけて僕はスタッフさんもいるサトノダイヤモンドの所へと向かう。

 

「あら、どうしたの? 直人くん」

「せっかく来たんだし、サトノダイヤモンドにも会いたいなって思って……久しぶりサトノ」

 

 僕は空のバケツをスタッフさんに渡して額に白くトランプのダイヤ型の模様のようになっている栗毛の馬。サトノダイヤモンドの頭を撫でた。サトノダイヤモンドはキタサンの現役時代の時にも活躍していた競走馬で、キタサンにとってはライバル的存在の馬でもある。

 サトノダイヤモンドとのレースも爺ちゃんは熱く語ってたっけな。

 

「ふふっ、因みにこの牧場にはもう一頭サトノが居るのを忘れてないよね?」

「そうだった! クラウンにも久々に会いたいです!」

「それじゃあ一緒に行こっか」

「はい! またねダイヤ」

 

 サトノダイヤモンドと別れスタッフさんの後をついて歩って行きサトノクラウンとも久々に会えました。そしてサトノクラウンもまたキタサンとは同世代でありダイヤモンド同様ライバルでもある。

 クラウンとも触れ合い再びキタサンの所へと向かう。

 

「キタサンまたね。今日は楽しかったよ」

 

 お腹が空いた僕は、今日のところは帰ろうと思いキタサンにお別れの言葉を言い厩舎内をスタッフさんと一緒に出た。

 

「スタッフさん。今日はありがとうございました!」

「いいのよ。キタも直人くんが来ると嬉しそうにするし、またいつでも来てね」

「はい! それではまた」

 

 社台スタリオンステーションを後にした僕は、自分が住んでいる千歳市に戻り某有名なハンバーガーが食べられるファーストフード店に立ち寄り簡単な昼食を済ませて、何をしようかと街を歩いていた。

 

「楽器屋さんだ。ちょっと覗いてみるか」

 

 祖父が演歌歌手なので僕も音楽には興味があった。まぁ僕は基本的にロックとかアニメの曲をよく聴くことが多いけど……最近はとあるバンドアニメの影響でギターをやってみたいなと思っていたのだった。

 

「色んなギターがあるな……おっ、この黒色のやついいかも」

 

 キタサンブラックだけにキタサンと同じ色だしな。誕生日が来たらお父さんに欲しいって言えば買ってくれるかな。それでもってギター上手くなって、そしたらキタサンや社台スタリオンステーションのお馬さん達にも聴かせたいな。

 

「よし! このギターお父さんに買ってもらおう。また誕生日の日に会おうぜ!」

 

 そして僕は楽器屋さんを出て家へと帰ることにした。

 横断歩道が青になり僕は車が来ないことを確認し渡っていると反対側から歩く親子に猛スピードでトラックが侵入してきた。

 

「危ない!」

 

 僕はとっさに全速力で走り子供を抱えていた父親を突き飛ばすと目の前が一瞬真っ暗になった。

 

「君、大丈夫か!」

「いや、触らない方がいい!」

 

 あれ? 僕はいったい……そうだ。親子を庇ってそのままトラックに轢かれたのか……。薄れゆく意識の中、庇った親子の他に多くの大人たちの声が聞こえて来る。

 

「おい誰か! 救急車はまだかよ!」

 

 ああ……僕はこのまま中学に上がる前に死ぬのかな。でも親子が無事で良かったかも……キタサンごめん。これからももっと沢山思い出作りたかったな……ギター覚えて聴かせてあげたかったな……キタサンブラックに会いたい。

 

 

 

 

 

 と思いながら彼、北島直人は息を引き取った。翌日新聞の片隅に、彼の行動が「親子を救った英雄」として称えられていたという。

 

 

 

 

 

「う、う〜ん……あれ?」

 

 目が覚めると目の前には知らない白い天井があった。横になりながらチラッと周りを見ると入院をした時に点滴をする……名前思い出せないけどそれが見えた。てことは病院……そうか! 僕は親子を庇ってそのまま……そこからが思い出せない。

 病院ってことは僕助かったのかな? そんなことを思っていると手に微かな温もりを感じ、それと同時に寝息が聞こえた。

 

 ゆっくりと身体を起こし握られている手の方を見ると、僕の手を握ったまま馬のような耳や尻尾をつけている学生服? を着ている黒い髪の毛の女の子が気持ち良さげに眠っていたのだった。

 

 

 

「へ? 誰?」

 

 

 

 





最後まで読んで頂きありがとうございます。

お気に入りや感想お待ちしております。

ウマ娘の小説は初めてだし思いつきなので次の話は思いついたら書いて投稿します。
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