目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件 作:通りすがりの邪教徒
今回は気ままにのんびり、キタ散歩です
それではどうぞ!
テイオーさん、お気に入りのお店。はちみつドリンクの移動販売車で、はちみーを堪能した(姉のせいで半分堪能できなかった)僕たち3人は、次の目的地へと足を運ぶことになった。目的地と言っても次は何処へ行こうか決めてないけどね。
「姉ちゃん、次は何処に行く?」
「そうだな〜」
「ねぇ、あそこ寄ろうよ!」
そう言い、テイオーさんが指を刺したのはゲームセンターだった。東京のゲームセンターか……地元にもゲーセンはあるが、都会のはもっと広くて、色々なゲームがあるんだろうな。
入り口前の横端にはクレーンゲームの台が右と左に、2台ずつある。中に入るともっとあって、地元のゲーセンと比べ物にならないくらいだ。府中……いや、東京スゲー!
「あ! テイオーさんとマックイーンさんのぱかプチがある!」
「ぱかプチ……ってなに?」
「ぱかプチって言うのは、ボクたちウマ娘が2.5頭身程度にデフォルメ化されたのを縫いぐるみにした物なんだ」
小さく縫いぐるみにか……確かに、めちゃくちゃソックリに造られている。製作者の人って凄いな。それと、縫いぐるみが着ているのは、制服となんだろう……見たことの無い服だ。
「姉ちゃん。制服とは別のがあるけど……これって?」
「この衣装は、勝負服って言うんだよ」
「勝負服?」
「ボクが説明しよう! 勝負服とは」
長くなりそうなので、モノローグで「ボクの説明がぁ!」。勝負服とは、GⅠレースのような特別なレースをする際にウマ娘が着る衣装。いわゆる一種のレーシングスーツなんだとか。特注の専用勝負服でGⅠレースに出走し勝利することが、すべての競走ウマ娘の憧れであり目標なんだという。
「因みに、GⅡ以下のレースは、体操服の上にゼッケンをつけて走るんだよ。この前のキタちゃんのレースで見たでしょ?」
「確かに……そう言えば、姉ちゃんって今月は皐月賞あるよね? 勝負服はもう持ってるの?」
「アタシは、まだだよ。来週の土曜日に出来るって連絡が、トレーナーさんを通して来てるんだ」
「ほえ〜」
姉ちゃんの勝負服か……どんな感じになるんだろう。勝負服を着てGⅠレースで勝つ姉ちゃん。想像するだけで楽しみだ。
「姉ちゃん、当日は一緒に取りに行こ? 姉ちゃんの勝負服一番最初に見たい!」
「良いよ! それより早くクレーンゲームしよう! あたし、あのテイオーさんの縫いぐるみ狙いたい!」
あれか……白と青のとは違って、赤を基準にした勝負服か、見た感じ、不死鳥っぽいイメージかな? 何でも、この縫いぐるみを取るために財布を空にしたことがあるんだとか。だったら……。
「僕がやってみようか?」
「いいの!?」
「ああ、いつも姉ちゃんには世話になってるからね。まかせて!」
「じゃあ、お願い!」
「頑張れー! 直人くん!」
僕は、コインの投入口に100円……じゃたりねぇな。500円玉を投入した。2人はいきなり500円玉を入れたのを見てビックリしていた。僕は100円でちまちまやるより、500円で大量にゲットしたい派なのだ。
「一気にいくぜ!」
レバーを操作し、狙いを定めてボタンを押す。アームが降り、タグの穴に引っかかると、テイオーさんの縫いぐるみを掬い上げた。そして縫いぐるみは穴の中にストン。
「YES! はい、姉ちゃん!」
「ありがとう! なおくんってクレーンゲーム上手だね!」
「凄いテクニックだったよ。でも、お金余ってるけど、どうするの?」
「せっかくだし、マックイーンさんのも取ろうかな。僕様にも欲しいかな」
そう言い、同じ台で縫いぐるみを狙うことにした。残り4回も縫いぐるみを取ることが出来た。最後は大きめのテイオーさんをゲッチュ出来た。
「ふぅ……大量だ。このマックイーンさんの縫いぐるみは、ダイヤ姉ちゃんにあげれば?」
「分かった。ダイヤちゃん、きっと喜ぶよ」
「それと、このフライトジャケットみたいなのを着てるウマ娘って誰?」
「あれ? 直人くん。マヤノのレース見たことあるんじゃなかったの?」
これがマヤノトップガンなの!? ヤバっ……何とか誤魔化さないと。
「いや〜……こんな見た目でしたっけ? 見たの結構前だったから忘れちゃったかな? あっははは……」
「ふ〜ん……」
知ったかぶりだって思われてそう。それにしても、このウマ娘がマヤノトップガンか……見た目は確かにヤンチャそう。でも、GⅠを4勝して、あのナリタブライアンといい勝負をしたウマ娘だからな。学園内でバッタリ会えたりして。
「次は……そろそろ、お腹空いて来たな。他にもゲームしたかったけど……」
「そう言えば、もうお昼だった。何処で食べようかなぁ〜」
「じゃあ、ボクから提案があるんだけど」
どうやらテイオーさんは、今まさに、思いっきり歌いたい気分らしい。それなので、カラオケに行こうとのことだった。確かに、カラオケ屋さんなら食事をしながら歌も歌える。まさしく一石二鳥と言った所だろうか。テイオーさんグッドアイデア!
でも僕、恥ずかしながらカラオケって初めてなんだよな。姉ちゃんはライブの歌練習とかでよく行くのだろうか?
「着いたよ!」
ゲームセンターを出てしばらく歩くとテイオーさんがいつも行ってると言うカラオケ屋に着いた。ここがカラオケ屋か……テレビとかでカラオケルームは見たことあるけど、ここのはどんな感じなのだろうか。
店内に入り、店員さんから指定されたカラオケルームに入ると、天井には小さいミラーボールとプロジェクターが付いていた。
「取り敢えず、歌う前に注文しちゃおっか!」
「そうですね。僕はポテトと唐揚げ、あとはピザにでもしようかな。皆んなでシェアし合った方がいいと思って」
「それ良いね。テイオーさん注文お願いします」
「OK!」
食べるものが決まると、テイオーさんが電話機を使って注文をする。あれでやるんだ。しかも人間用とウマ娘用がちゃんとあるの凄いな。
そして注文の品が来るまで、歌いまくる。早速曲を入れたのはテイオーさんだった。曲名は『恋はダービー☆』曲名の下にトウカイテイオーと書いてあった。なんとテイオーさんの持ち歌なんだとか。
このリズムが耳に残る感じ……定期的に聴きたくなりそうなテイオーさんのボイス。そしてサビで何故かステップを踏んでるけど、あれは?
「あれはね、テイオーステップって言うんだ!」
「へぇ〜。って何で僕の考えてることが分かったんだ!?」
「お姉ちゃんだから!」
「答えになってねぇ……」
「歌い終わったよ。次はどっちが歌う?」
「あたし歌います!」
次は姉ちゃんか……いったいどんな歌を歌うのだろう。画面を見ると「俺は海だよ、おっかさん」と言う歌だった。え、演歌……だと!? そう言えば、この世界線での僕らの父さんって演歌歌手だったわ。
「俺はぁぁぁ海だよ〜〜〜♪」
しかもめっちゃ上手い。この、こぶしのきいた歌い声。ガチだわ……僕はとてもじゃ無いがついていけない気がする。姉ちゃんの歌が2番のサビに入った瞬間に、店員さんが料理を持って部屋に入って来た。
「お待たせしました。ポテトと唐揚げとマルゲリータです」
「ありがとうございます」
「終わった〜! あ、料理が来てる! 食べよ食べよ!」
「「「いただきまーす!」」」
僕は、ポテトに手を掴み、一口食べる。うん! 揚げたてで最高だな。するとテイオーさんが僕の方にマイクを渡して来た。
「次は、直人くんだよ!」
「あぁ……姉ちゃん。この機械の使い方教えてくれない?」
「あれ? なおくんってカラオケ初めて?」
「う……うん」
「言ってくれれば良かったのに! じゃあ教えてあげるね。まずここを……」
姉ちゃんに教えてもらいながら曲を入れることにした。アニメの曲とか色々ジャンルで分けられててわかりやすいし、アーティスト検索でも出てくるんだ。
取り敢えず、僕の歌える曲は殆どが特撮ソングとかアニソンばかりだけど、あのバンドの曲なら歌える。
「直人くんの歌、楽しみ〜!」
「あたし、なおくんの歌聞くのは何気に初めてかも」
「あんま期待しないでね」
僕が選んだ曲は「転がる岩、君に朝が降る」だ。この曲はアジ○ンってバンドの曲で、アニメ『ぼっち・○・ろっく』で、ぼっちちゃんがカバーした曲でもある。あれ聞いてア○カン好きになったんだよな。エモいイントロが流れ、歌詞の通りに歌う。そして、最後のサビが歌い終わり一息をつく。
「ふぅ……緊張した……」
カラオケってこんな感じなんだ。マイクを使って歌うのってめっちゃ楽しい! そんな風に浸ってると拍手が聞こえて来た。
「直人くん、すっごく上手いね! ボク、ちょっと感動しちゃった」
「なおくん……カッコいい!」
そんなにか……。この後は、制限時間になるまで、料理を食べながら交互に歌いまくったのだった。
キタ散歩。ご愛読いただきありがとうございました。
また次回、次はいったいどんな所をのんびり気ままに行きましょうか……茶番はここまでで、この世界線での父親は演歌歌手。ゲームのウマ娘と同じにしました。
皐月とダービーの話はどう表現しようかな。バクちゃん何処かで出そうかな?
それでは改めてまた次回! バイニー!