目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件 作:通りすがりの邪教徒
なんとか書いてやりました。
それではどうぞ!
状況が理解できない……誰だ? そして何なんだ? この馬みたいな耳や尻尾をつけた女の子は。僕にはこんなコスプレ好きな女の子知り合いでも友達でもないし見たこともない。
でもよく見ると寝顔可愛いな……ってそうじゃなくて! そんなことを思っていると馬のような耳がピクッと動いた。この耳や尻尾まさかとは思うけど本物だったりするのだろうか。
僕はつい出来心で見知らぬ女の子の馬のような耳を触ってしまった。
「ひゃっ!」
「うわっ!」
マジで本物だった。何なんだこの生き物は……すると女の子は目をうっすらと開けて擦った後に僕の方を見る。
「な……なお……くん?」
「へ?」
「なおくん目を覚ましたんだね! 良かったぁぁぁぁ!」
目が覚めた女の子は目から涙を流しながら僕に向かって思い切り抱きついてきた。突然抱きつかれてびっくりしてしまった。な、何なんだこの女の子は……めっちゃいい匂いするし、何より俺の体に女の子の柔らかいアレがあたっていて変な気分になってしまう。
「あ、あの! あなたはいったい?」
「へ? もしかしてなおくん。事故のショックでお姉ちゃんのこと忘れちゃたの!?」
はい? お姉ちゃん? 僕にはケモ耳や尻尾の生えた姉なんていないし、そもそも一人っ子だ。何かがおかしいな……そんな事を考えていると扉の開く音が聞こえた。入ってきたのは僕のお父さんとお母さんであったのだが……何故か知らんがお母さんにも女の子と同じ馬のような耳と尻尾がついていた。そのコスプレ流行ってるの?
「直人。目が覚めたのか!」
「なおちゃん……良かった……」
「あっ! 父さん、母さん! なおくんがあたしのこと覚えてない!!!」
すると女の子は僕のお父さんとお母さんを自分の親のように呼んでいた。え……マジでこのケモ耳少女が姉だったの!?
「コラ! 病院なんだから静かにしなさい!」
「ご、ごめんなさい」
「キタちゃん。取り敢えずあなたは一旦お家に帰りなさい」
「えっ、でも「帰りなさい」はい……なおくんまたね。今度来る時はダイヤちゃんも一緒に連れて来るから」
「あ? ああ、うん?」
「ばいばい」と言うと女の子が部屋から出て行った。ダイヤちゃんって誰だ? 取り敢えず状況を把握するために情報収集からだ。僕はお父さんに自分の抱いている疑問を話してみた。
「ねぇ、お父さん。あの女の子だれ?」
「俺たちのことは覚えてるのか……それにお前、本当に覚えてないのか? 直人の姉の“キタサンブラック”だぞ」
「マジで姉だったのか……(ん? ちょっと待って?)」
今なんて言った? あの女の子の名前がキタサンブラックだって!? あの女の子が……でも俺の知ってるキタサンブラックは馬だし、それに雄だ! こんなに可愛らしい女の子のはずがないだろ。
「ええ、マジよ。あなた達すごく仲が良くて、姉ちゃん姉ちゃんって呼んでキタちゃんにベッタリだったじゃない」
「へぇ……そうなんだ」
それともう一つの疑問だ。あの女の子についていた馬みたいな耳は紛れもなく本物だ。次はこれについて聞いてみるか。俺はあのケモ耳女の子“キタサンブラック”ではなく、ここからは“姉ちゃん”と呼んで何とかこの状況に乗ることにした。
「じゃあさ……姉ちゃんやお母さんのその頭についてる耳とかお尻のあたりについてる尻尾って何? コスプレとかじゃないよね?」
「何を言ってる? キタと母さんは『ウマ娘』なんだから頭に耳があって尻尾があるのも当たり前だろ」
ウマ娘……聞いたことがあるような無いような……僕は頭を抱えて暫く考えてみた。するとある事を思い出す。
そういえばウマ娘なんてコンテンツが俺が目覚める前にあったわ。まさか僕、トラックに轢かれて死んでウマ娘の世界に転生しちゃったってことぉ!? 言われてみればあの見た目の女の子テレビのCMとかで見たことあった。でも僕は何で無事だったんだろう。
「ねぇ、お母さん。そういえば何で僕、入院してるの? 全然覚えてなくて」
「なおちゃん。親子を庇ってトラックに轢かれたけど、運良く重症でもなかったから何とか一命を取り留めたのよ」
「まぁ暫くは眠っていたけどな。まったく無茶しやがって」
「僕、どのくらい寝てたの?」
「4、5日くらいかしら」
僕そんなに寝てたんだ。それにしても転生か……最近じゃ異世界転生もののアニメが多くて結構見てたけど、まさか自分が転生するなんてな。こんなアニメみたいな展開本当にあるんだ……神様に変な特典をもらってモンスターと戦ったりするファンタジーものじゃなかったのが唯一の救いである。
「他に聞きたいことはないか?」
「ううん、もう大丈夫だよ(本当はもっと聞きたいことは沢山あるけどここら辺にしとこう)」
暫く両親と話2人は部屋を出て俺はベッド上で横になった。僕の入院期間は取り敢えず後遺症がないかの確認とかの様子見のため1週間入院生活をすることになった。結構長いなぁ。
それにしても入院なんていつぶりだろうか……最後に入院した日すら覚えてない。そんな事を考えているとお腹が空いてきた。
時計を見たらちょうど夕食どきの時間だった。お腹が空くのも当然か。
看護婦さんが晩御飯を持ってきてくれて初めてかもしれない病院食を食べてみることにした。そういえば病院食は味が薄くてあまり美味しくないと聞いていた……どれどれ。
「はむっ……う〜ん。確かに薄いなぁ……この食事が退院するまで続くのか。味の濃いもの食べたい余」
よし、決めた。退院したら取り敢えずラーメンかカレー食べに行くぞ! そう心に誓う僕であった。
夕食を食べ終わり、僕はリモコンをとってテレビを見ていた。何か面白い番組はないかとチャンネルを変えているとウマ娘特集なる番組が映り気になったので見てみた。
そういえば目覚める前は、ウマ娘のことはあまり詳しくないんだよな。ちょっとこの世界について調べてみるか。僕は両親に帰り際の時に僕が愛用しているスマホと充電用のコードを置いてってもらっていた。入院中退屈だしちょうど良いしな。
「それにしても事故にあったってのにスマホよく無事だったな。傷やひび割れひとつもないや。めっちゃラッキーだな」
僕がウマ娘についてググろうとしたらある違和感が、『うま』と打っても変換するバーに『馬』という漢字が出てこなかった。出てくるのはウマ娘関連のものばかり……まさかとは思うけど、この世界には『馬』は実在せず、その代わり『ウマ娘』という存在がいるって感じなのだろうか。
他にもウマ娘の歴史やらそれっぽいものを検索してみると壁画っぽい画像が出てきて僕の見慣れた馬っぽい動物が描かれている画像とかが出てきた。きっと過去に存在してたものの何らかの理由で絶滅したのだろう。
あまり難しいのはよく分からないので詳しくは調べないことにした。
スマホの電源を落として僕はテレビの方を見る。するとウマ娘達がレースのようなものをしていた。左上のテロップには「日本ダービー」と出ており姉ちゃんやお母さんと同じウマ娘たちが走っていた。日本ダービーといえば馬のキタサンも出てたな……結果は残念だったけどね。
「成程な。この世界では馬がいない代わりにウマ娘が、そして競走馬の代わりにそのウマ娘がレースをしてるってわけか」
状況を大体把握した僕はテレビの電源を切り就寝時間になるまで、入院中つまらなくならないようにと両親がスマホと共に差し出してくれた任○堂の携帯ゲーム機のライトサイズの物を取り出してゲームをした。
「おっ……転生しても入ってるゲームデータそのまんまだ。去年出た新作のポ○モンとか昨日入れ始めたばっかのメガトン級ム○シもあるし」
暫くゲームをしていると寝る時間になった。ちょっど眠くなったので僕は横になって目を閉じた。これから僕の生活どうなるんだろうか……そんな事を思いながら僕は眠りについた。
「なおくん。来たよ!」
「あぁ……おはよう。姉ちゃん」
「うん! おはよう!」
目が覚めて朝食を食べてお昼の時間までゲームをしていると私服に身を包んだ姉ちゃんが病室に入ってきた。元気なところは元のキタサンそっくりだ。
「今日はね。昨日話した通り、ダイヤちゃん連れてきたんだ! ダイヤちゃんもなおくんの事すっごく心配してたんだよ」
「そっか……(見ず知らずの人に心配してもらえるなんて俺って幸せ者?)」
「キタちゃん。もう入ってもいいかな?」
「うん! 良いよ!」
部屋の外から可愛らしいおっとり声が聞こえてきた。もしかしてこの声の主がダイヤちゃんなる人か……扉が開き入ってきたのは、姉ちゃんと同じく馬の耳と尻尾がついてて、とてつもなくお清楚なウマ娘であった。
「久しぶり、なおくん」
お清楚なウマ娘は僕に優しく微笑む。
ごめんなさい……誰ですか? でもかなりどタイプかも……と僕は心の中でそう思った。
キタちゃんの弟になりたかった。そして性癖をキタサトで崩されたかったですね。
メガトン級ムサシ最近始めたんですけどめちゃくちゃ面白かったです。レベルファイブのゲームはイナイレとダン戦と妖怪ウォッチ以外触れてなかったのでめっちゃ新鮮な気分で楽しめた。
後でころさんのやつ買うか……それではまた次回!
誤字報告等もよろしくお願いします。