目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件 作:通りすがりの邪教徒
キタちゃんの勝負服はエロい
それでは、どうぞ!
今日も新しい朝がやって来た。土曜日だけれど、今回も朝からトレーニングがある。僕は、朝起きて先ず、トレセン学園から配られたジャージを着て、食堂で朝食を食べる。翔一さんからも頑張れと励まされた。音也くんからは朝早くから大変だなと言われた。
何てったってあと1週間経てば、姉ちゃんの初GⅠレース。皐月賞が開催される。姉ちゃんが勝つ為だったら、頑張ってサポートしないと。
僕は、常盤寮を出て、急いでチームスピカの拠点へと向かった。
「トレーナーさん、おはようございます!」
「直人、来たか! お前に頼みがあるんだが良いか?」
「もちろんです! 僕、姉ちゃんの為だったら何でもします!」
「頼もしいな。じゃあ、今日の午後一に、キタと一緒に、これを受け取りにいってくれ。店の場所はURLで送る」
そう言われて、メッセージに送られて来たURLをタップすると、勝負服の仕立て屋さんのサイトに飛んだ。そう言えば姉ちゃんの勝負服が今日出来るって、前に言ってたのを思い出した。
「姉ちゃんの勝負服……無事にミッションを遂行します!」
「頼んだぞ! ん? スズカ、来たか!」
「スズカさん、おはようございます」
「直人くん、おはよう」
チームの部屋に来た最初のウマ娘はスズカさんだった。ジャージを着ており、額に汗が少しだけど流れていた。多分、朝から走り込みをしていたのだろう。
「スズカさん、汗かいてますよ。これ使ってください」
「ありがとう。外の風が気持ちよくて、ついたくさん走っちゃった」
スズカさんに汗拭きシートを渡すと、スズカさんはシートを使って汗を拭う。この人は走るのが好きなんだな。
「僕、スズカさんに聞きたいことがあって。皆が来る前に、お話ししませんか?」
「何かしら?」
「昨日リギルの見学行って思ったんですけど、スズカさんは、何でリギルからスピカに移籍したんですか?」
「……方向性の違いかしら。あのチームだと自分の思うように走れなくて、私はこれからどうしようって思った時に声をかけてくれたのが、このトレーナーさん」
「成程。そこからスズカさんは今までのレースを逃げで勝って来たんですね!」
「ええ。自分しかいない先頭の景色……すごく気持ちが良かったわ。それから、宝塚記念や毎日王冠に勝って、好調のまま進んできた……でも」
「天皇賞・秋ですよね? 大逃げで大きく差をつけてる途中に、故障して失速したって」
「よく知ってるわね」
「過去のレース映像とか見て勉強しようと思って、スズカさんが当時走った天秋を偶然見つけて」
そう、レース中の故障。僕は競走馬のサイレンススズカの天皇賞・秋をYou○ube見たことがある。レースをする中でこんな事も起きるんだなと思い、背筋がゾッとした。大逃げは、逃げを得意とする馬……いや、ウマ娘にとっては諸刃の剣のような物なのだろうか? 凄く早く走れる代わりに、足への負担が相当ヤバいとか……そこら辺は、あまり詳しくない。
「俺も、チームの皆んなも、あの時はヒヤヒヤしたぜ。スズカの走りがもう見れなくなるんじゃないかって、凄く怖かった。」
スズカさんは本来なら、天皇賞・秋を制覇したらその後にジャパンカップへ出走し、勝ったら海外に行く予定だったらしい。それでもスズカさんは、チームスピカや他の方達の協力の元、リハビリを頑張り、復帰戦で何とか1着を取ったと語ってくれた。その後は海外遠征に無事に行くことができ、今はこうして楽しく皆と走ってるんだとか……ウマ娘の姿でも元気でいてくれるだけで僕は凄く嬉しいです。現実じゃ、馬の骨折は症状によっては早々治らないしね。最悪の場合……これ以上は止めておこう。
「スズカさん、貴重なお話を、ありがとうございました」
「どういたしまして、私は初心を振り返る感じができて良かったし、あの時、失速した私を受け止めてくれたスペちゃんには、感謝しかないわ……。と、噂をすれば」
「皆さん、おはようございます! あれ? テイオーさん達はまだなんですか? それに、お2人で何の話を?」
「内緒よ♪」
「ええー!? 気になりますよ! スズカさん、直人くん! 教えてくださーい!」
こうしてスズカさんの昔話を聞いて暫くすると、テイオーさんとマックイーンさんが、はちみードリンクの容器を持ってやってきた。それに続いて、姉ちゃんとウオッカさん、スカーレットさんも来た。ゴルシさんは外でルービックキューブをして遊んでた。
トレーニング中、僕はとある厨房に来ていた。今日みたいに学校の授業がない休みの日には僕が皆のお昼ご飯を作る事になった。そのため、厨房を貸してもらっている。食材はある物なら何でも使って良いよと言われた。
今日は何にしようかな……前はおにぎりに、唐揚げと卵焼きを付けたりはしてたけど……米ものばかりじゃ飽きると思うし、今日はサンドイッチにでもしようかな。
「スペさんは、いっぱい食べるからな。たくさん作らないと」
サンドイッチと言えば、某国民的有名な探偵漫画で、とある人気キャラが作っていたサンドイッチがあったよな。見ててめっちゃ美味しそうだったしな。それにしよう……皆の反応が楽しみだぜ……。
僕は、出来たサンドイッチを大きめのバスケットに入れて、レース場へと足を運んだ。
「皆さん、お疲れ様です!」
「わぁー! 今日は何ですか!?」
「今日はサンドイッチにしましたよ!」
「おおー! 美味しそうですね!」
「スペさん、よだれ出てます」
僕が、レース場に到着すると、真っ先にやって来たのはスペさんだった。この人、食い意地張りすぎだろ。スペさんは最近のトレーニングの楽しみの一つが、僕の作ったお昼ごはんと言ってくれる程気に入ったみたいだ。
「スペちゃん。皆んな、手洗いに行ったわ。早く行かないと、無くなっちゃうわよ?」
「そ、そうでした! 行って来まーす!」
スズカさんが、スペさんにそう言うと、スタコラサッサと手を洗いに走って行った。スズカさんはチームの誰よりも先に洗いに行ったらしい……ここでも先頭の景色は譲れないんですね。そして、手を洗い終わった皆んなが戻って来る。
「はむっ……美味しい! なおくん、天才!」
「中身はハムとレタスで、シンプルなのに、パンに塗ってある味噌マヨネーズが、いいアクセントになってるわ!」
「スカーレットさん、食レポ上手いっすね」
それにしても、今日は良い天気だな。青空の下で食べるサンドイッチは格別だ。ゴルシさんが「こいつは売れるぞ」とボソボソと言っているのが聞こえた。まさか、これを何処かで売ろうとでも?
「ふぅ……美味しかったです」
「直人、俺の分もありがとな。美味かったぞ」
「ありがとうございます。それじゃあ、僕は例のアレに行って来ます! 姉ちゃん。ちょっと良いかな?」
「何? なおくん」
「この前、言ってた勝負服。取りに行くんでしょ?」
「そうだった! 皆さん、あたしたち一旦抜けますね!」
そう告げた僕ら姉弟は、一旦トレーニングを抜けて勝負服を作っている仕立て屋さんへと向かった。
「姉ちゃんの勝負服。どんな感じになるんだろうね!」
「あたしも、昨日からずっと楽しみすぎて、夜しか眠れなかったよ!」
「姉ちゃん。それ普通だよ……」
その台詞は、どちらかと言うとスカイさんにピッタリな奴だと思う。
「着いた。ここか……」
「いらっしゃいませ!」
「キタサンブラックと言います。勝負服を受け取りに来ました!」
「キタサンブラックさんですね。少々お待ちください」
店員さんが、店の奥へと行き、ちょっとだけ待っていると、畳まれた勝負服を持って来た。姉ちゃんは早速試着をしたいと言ったので、試着室へと入った。そして着替え終わった姉ちゃんがカーテンを開けた。
「おおー!」
「なおくん、どう……かな?」
「めっちゃ似合ってるよ! それに、凄く可愛い!」
「か、可愛い!? 流石のお姉ちゃんも照れちゃうな……でも、ありがとう」
黒とオレンジのしましま模様、そして赤い部分には見たことがある花菱。服の下部分に桜模様がある。後ろには紅白の大きいリボンがあり、スカートは短め……あと黒いニーソのせいか太ももがムチっとしてるなと思ったことは、心の中で留めておこう。なんていうか……エッ! だな。
「店員さん、記念に写真をお願いしても?」
「もちろん良いですよ」
「やったー! なおくん。ほら、来て来て!」
「あっ、ちょっと!」
姉ちゃんが、僕の手首を掴み、引き寄せると、自分の谷間に僕の腕を埋めた。いわゆる腕組み状態にされた。今の姉ちゃんの格好で腕組みは刺激が強すぎる。
「撮りますよー!」
「はい! なおくん、何かポーズ!」
「う、うん」
谷間のせいで、思考がショートしてたので、取り敢えず空いてる手で、ピースをすると、シャッター音が鳴る。
「確認お願いします」
「いい感じ! ね? なおくん!」
「ソ、ソダネ」
勝負服姿の姉ちゃんは、このまま帰るわけには行かないので、またジャージに着替えて、勝負服の入った袋を持って学園へと戻って行く。
「なおくん。あたし、頑張るよ!」
「うん! 僕もチームの皆と一緒に、姉ちゃんのこと全力で応援するよ!」
こうして、姉ちゃんは皐月賞に向けて、闘志を燃やすのであった。
次回は皐月賞のライバルとか出そうかな。
アニメ3期のPV見て思ったのが、クラウン出すの良いけど、他のライバル。クラシック二冠を取ったドゥラメンテとかリアルスティールとかってウマ娘として出すのかな?
そこら辺は気になる。今のじゃキタちゃん世代のウマ娘少ないから作りづらそうではあるでしょ?
それでは、また次回!