目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件 作:通りすがりの邪教徒
グリッドマンユニバース観て来ました!
あの映画に点数をつけるなら100億点の映画でした。
それではどうぞ!
第二十四話:天国と地獄
気分転換か……ライスさんに、気分転換をしてみてはどうかと言われてから、その事をずっと考えていた。授業とかはちゃんと聞いてるけどね。そして考え事をしていると、いつの間にか昼休みになった。
スマホから通知音が鳴り画面を見ると、姉ちゃんからメッセージが来ていた。内容を確認すると、「授業終わったらカフェテリア前に集合。一緒にご飯を食べよう」という内容だった。やれやれ……しょうがないな。無視して機嫌を落として、トレーニングに支障をきたしては不味いと思ったのでカフェテリアに行くことにした。
「よっ、姉ちゃん!」
「あっ、来た! も〜う! 今朝からお姉ちゃんと登校してくれなくて、悲しかったんだからね!」
姉ちゃんは、尻尾をブンブンさせながら頬を膨らませる。か、可愛い。
「悪かったって! 今度から寮に出たらメッセージで送るからさ! ね?」
「まぁ、それだったらいいけど……約束してよね!」
この姉、ぶっちゃけ面倒くさい。これってあれかな? メンヘラって言うんだっけ? ホ○ライブのメンバーとかで船長とかがヘラったとか前切り抜き動画で見たことあるし。もしも「弟は私だけの物」とか言ってヤンデレになったら取り返しがつかなそうだな。
そしてカフェテリアに入り、僕らは姉弟揃ってニンジンハンバーグ定食を頼んだ。最近はこればかり頼んでしまう。他にも面白いメニューはあるんだけどね。「天の道を行く麻婆豆腐」とか「脳天痺れる悪魔の激辛カレー」とかね。カレーに関しては、カゲロウくんとか好きそうだよね。
「なおくん。あ〜ん!」
「あ、あ〜ん……美味い」
僕らの選んだメニューは一緒なんだからと、言おうとしたけど……今は素直に従おう。これも姉ちゃんのためだ。今なら分かるぞ……夏色さんの弟くんの気持ちが。ブラコンの姉を持つってこういう事なんだね。
「おや、キタさんではありませんか!」
「バクシンオーさん!」
「私も一緒に食べてもよろしいでしょうか!? それで、そちらの方は?」
姉ちゃんとご飯を食べていると、目が桜模様の元気溌剌なウマ娘が話しかけてきた。
「この子はあたしの弟です!」
「北島直人です」
「キタさんの弟さんでしたか! 私はサクラバクシンオー。クラスで学級委員長をしています!」
ええ!? サクラバクシンオーって……血統的に姉ちゃんの祖父にあたる馬じゃねぇか! レースにおいては、スプリンターズステークスなどの短距離レースを得意とする競走馬で、競馬会では最強スプリンターの内の一頭に入る馬だ。キタサンの血統に関しては爺ちゃんが教えてくれた。
「よろしくっす。えっと、僕の顔そんなに見て……何かついてます?」
「いえ、直人さんからは何か、運命的な何かを感じたもので!」
「う、運命的?」
「あたしも入学した時に、バクシンオーさんにそんな事言われて」
そうなんだ……。それ多分、血縁関係だからじゃないでしょうか? この世界では違うんだろうけど。会長さんとテイオーさん、マックイーンさんとゴルシさんみたいな。そういえば、スペさんとマルゼンさんも前の世界では血縁関係だったな。姉ちゃんに運命的と言うのは分かるが、なぜ僕にもなのだろうか?
「取り敢えず、直人さんの隣よろしいでしょうか!?」
「どうぞ」
姉ちゃんは入学早々、校内を歩いていたらバクシンオーさんに「世にバクシンを広めましょう!」と絡まれたらしい。バクシンってなんぞや?
「直人さんもどうでしょう? 私と共にバクシンを広めてみては!?」
「いえ、自分ウマ娘じゃないんで、やめときます!」
「即答で断られた!!!」
サクラバクシンオーさん。話してみたら意外と面白い人だった。サクラか……僕はカフェテリアの外の桜を見る。そしてバクシンオーさんの桜模様の瞳を見る。
「ど、どうしました? 私の顔を見て……」
「そうだ……これだ!」
「ちょ、ちょわわ!? いきなりどうしたんですか!?」
「なおくん?」
「いえ、バクシンオーさん目を見て閃いたんです。ありがとうございます!」
「よく分かりませんが、お役に立てたなら光栄です!」
その後、食事を終えた僕と姉ちゃんは先にカフェテリアを出た。去り際に、バクシンオーさんが「何か困った事があれば、委員長であるこの私をいつでも頼ってください!」と言われた。
「それで、何を閃いたの?」
「今週の日曜日はトレーニングないでしょ? そこで、外から見える桜とバクシンオーさんの桜の瞳を見て思ったんだ。チームスピカの皆とお花見がしたいって!」
「お花見か〜。確かに、今年の春になってからまだやってなかった。良いかも!」
「じゃあ、トレーニングの時に相談してみようか!」
「いいね!」
そして昼休みが終了し、今日の授業が終わると、いつものようにトレーニングをする為にレース場へとやって来た。
走り込みをする前に、怪我をしないためのストレッチをする。僕は姉ちゃんのペアとして背中を押したりする。前まではテイオーさんとやってたみたいだけど、僕がトレーニングの手伝いとして参加してからは「ストレッチの相手はなおくんがいい!」と言っていた。終わったら、何故か僕もストレッチをやらされた。背中を押す時に、抱きつく感じで押してくるので、柔らかい感触が直に伝わって頭がパンクしそうになる事も多々ある。
ストレッチを終えると、次はツイスターゲームをする事に。これに何の意味があるのか最初は疑問だった。スカーレットさんとウオッカさんもこれ意味なくね? と最初は思ったらしい。トレーナーさん曰く、これも体幹を鍛えるためで、レース中に体当たりされる場合を想定してバランスを崩さないためだそうだ。言われてみればその通りかも。
今回このツイスターには僕も参加する羽目になった。体を鈍らせないのにはちょうどいいけど……体制がキツすぎる余。そういえば今日はお嬢の配信があったわ。因みに、色の指定はテイオーさんにやってもらっている。
「次、左手を青!」
「姉ちゃん。青だよ!」
「分かってる……よいしょ」
「次、右手を黄色だよ!」
「黄色ね。あらよっと!」
「おお! 2人とも粘ってるね!」
「オレとスペ先輩だと、ここら辺結構キツかったからな〜」
「テイオーさん! 早く次の色を言ってください! キツいっす!」
そして、ツイスターゲームをしてから4分くらいが経った。流石に、身体が震えて来た。限界を超えろ……僕の手足よ。
「次、キタちゃんね。左手を黄色だよ〜♪」
「分かりました! あっ、うあああああ!!」
「ね、姉ちゃん!? へあっ!?」
足を滑らせた姉ちゃんが僕に覆い被さるように、体制を崩して来た。すると僕の顔面に、重くて大きなお山が勢いよく襲って来た。
「なおくん、大丈夫!? 生きてる!?」
「何とか……それよりも……ぐ、ぐるじい……」
柔らかいと苦しいを同時に感じる。これが天国と地獄か……即座に離れた姉ちゃんは僕を抱き抱えて、体を揺らす。
「なおくん! なおくん!」
「ね、姉ちゃん……」
「しっかりして! 皆でお花見するんでしょ!?」
「そうだったな……こんな寸劇する場合じゃなかった……よっと!」
「ねぇ、2人とも。お花見って何の話?」
「ああ、実はですね……」
ちょうど良かったので、今度の休みにお花見をしようとチームの皆に相談してみる事にした。
「いいですわね! なら場所の確保は、私が手配しましょうか?」
「いいんですか!? マックイーンさん!」
「ええ、もちろんですわ!」
トレーナーさんもお花見に誘おうとしたのだが、仕事が入っているので行けないそうだ。仕方ない。
今日のトレーニング終わりに、チーム部屋でそれぞれ役割担当を決めた。場所取りはマックイーンさん、お菓子系の用意はスペさんとスズカさんとテイオーさん。ゴルシさん、スカーレットさん、ウオッカさんは何かしら遊び道具を持ってくると言っていた。
「んで、僕と姉ちゃんは、お弁当でも持って行こうか?」
「うん、良いよ! 楽しみだね〜!」
こうして、チームスピカのお花見計画が始動した。どんな弁当を作ろうかにゃ〜。
カフェテリアには他にも「イカタコキムチオムレツ」、「天才弁護士絶賛のシーフードスパゲッティ(ルーム貝は殻ごと食べないでね)」、「これ食ってもいいかな? ミートスパゲッティ」といった変な名前のメニューがある。
そして、ツイスターにて、お姉ちゃんのお胸で死にかけた弟くんは天国と地獄を経験しました。
次回はお花見回です。お楽しみに!