目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件   作:通りすがりの邪教徒

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ゴルシの春天です!

それではどうぞ!


第三十話:天皇賞・564

 

 

 

 雨の日から時が経ち、トレセン学園は長期連休のゴールデンウィークに入った。寮の人の中には帰省をする人もいて、音也くんも実家に帰る予定だそうだ。僕はもちろんチームスピカの手伝いを引き続き行う。ゴルシさんの天皇賞・春が翌日に控えているので、それに向けてのトレーニングと同時に、姉ちゃんの日本ダービーに向けてのトレーニングも並行してやっている。

 

「よーし! 今日のトレーニングはお終いだ!」

「疲れた〜! なおくん成分ほきゅ〜!」

「汗だくでハグするな!」

「いいじゃん!」

「キタちゃんと直人くん。相変わらずだね……ゴルシ。明日の春天、自信ある?」

「あったりめーよ! アタシの走りをゴルゴル星まで響かせてやるぜ!」

 

 ゴルゴル星……はよく分からないけど、今のゴルシさんは見る限り気合十分だ。天皇賞・春のレース場は京都にあるので、明日は朝早くから集合することになった。

 

 トレーニングが終わり、姉ちゃんと一緒に寮へと帰る。

 

「天皇賞・春か……あたしも走れるように頑張らないと!」

「まだ先は長いんだし、先ずは目の前のダービーに集中しようよ」

「うん、そうだね!」

 

 

 

 そして翌日の朝。府中駅に集合し、電車を乗り換えて、東京駅〜京都駅行きの新幹線へと乗る。新幹線なんて初めて乗るかも! 景色を堪能しとかないと。

 

「姉ちゃん。富士山見えた!」

「綺麗だね〜(夢中になってるなおくん可愛い!)」

 

 生の富士山を初めて見た僕は、めちゃくちゃ感動していた。実家の千歳市から近畿やら九州などの場所は遠いというのもあって、外から見える新しい景色に興奮しっぱなしだった。

 それにしても京都か……。京都に来たら個人的に行ってみたい場所がある。清水寺や金閣寺みたいに歴史を堪能できるお寺もそうだが、1番はやっぱり『東映太秦映画村』特撮好きなら一度は行ってみたい場所である。でも、今回の京都は観光をするためではなく、ゴルシさんのレースの為だ……今は我慢しよう。

 

「あっ! 五重塔だ!」

「なおくん、よく知ってるね!」

「歴史は結構好きだからな。最近は小テストで満点取った」

「おお〜! 流石なおくん。よしよ〜し!」

 

 新幹線に揺られながら数時間。京都駅に到着した。駅に着くと、天皇賞・春に出るウマ娘の写真やポスターが柱や壁などに貼られていた。中にはちゃんとゴルシさんのもあった。

 

 京都レース場に着くと、すでにたくさんのお客さんで賑わっていた。売店にはゴルシさん関連のグッズが多く並んでいた。凱旋門賞で活躍したのもあって、相当人気なんだなと思った。

 

「そんじゃ、いっちょ行ってくるぜー!」

 

 ゴルシさんを見送り、姉ちゃん達とレース会場へと向かう。中山レース場も広かったが、京都レース場はもっと広く感じた。

 そういや、姉ちゃんとは他のウマ娘のレースを見るのは初めてだ。

 

「天皇賞・春の特徴は? 2連覇したマックイーンさん!」

「そうですわね。スタミナに加えて、息の長い末脚が要求されるタフなレースになります」

「確かに、3200mと長い距離ですからね。結構キツそうだ……」

「ですが、ゴールドシップであれば大丈夫でしょう」

 

 そうだな……今までのトレーニングを振り返ろう。ゴルシさんは今まで将棋、オセロ、ルービックキューブにトランプタワーと色々なトレーニングをして……あれ? これってトレーニングか? 他にも丸太をハンマーで叩てたり、スイカを連続でツンツン突いてたり。でも姉ちゃん達と併走してるとこは見たことあるし……大丈夫だろ……多分。

 

「あっ! ゴルシさんが来ましたよ!」

 

『続いて登場したのは、2番人気。1枠1番ゴールドシップです!』

 

 ゴルシさんは、勝負服に黒縁のサングラスを掛けた状態で僕らの近くにやって来た。

 

「このレース。勝ったら焼肉な! キタ弟の提案だ!」

「おい! 聞いてないぞ!」

「もう予約してあるっす」

「早いな、おい!」

「まぁまぁトレーナーさん。今はゴルシさんを応援しましょうよ!」

「しょうがないな……勝ったらだからな!」

 

 やったぜ! トレーナーさん太っ腹! ゴルシさんはゲート近くに戻って行くとテイオーさんが「念を送ろう」と言い出した。するとチームの皆が、かめはめ波を放つ時のポーズをとって「焼肉……焼肉!」と言っていた。

 なーほーな。そんじゃ僕も気合いを入れて、念を送りますかね! いつもクールなスズカさんも念を送っていた。焼肉めっちゃ行きたいんですね……。

 

「勝ったら……焼肉!」

「スペさん。相変わらず食い意地が……」

「私はデザートに杏仁豆腐が食べたいですわ……!」

「マックイーンさんまで!? 焼肉よりもデザートだし!」

 

『今、スタートしました! ゴールドシップ。上手く出ました!』

 

 念を送っているうちに、いつの間にかファンファーレも終わっていて、ゲートが開かれた。ゴルシさんは後ろから行く感じだ。先頭のウマ娘たちの先行争いも激しいものであった。ゴルシさんは一番最後の位置で、体力を温存して最終的に追い込んでいく作戦なのだろう。

 

「前半の1000mを通過したな。ここまでは1分1秒4……それほど早いペースではないな」

 

『おーっと! 外からゴールドシップが上がって来た! 凄い勢いだ! 凄い勢いだゴールドシップ!』

 

「ゴルシさん凄い……最初はあんなに後ろだったのに!」

「「いけー! ぶちかませー!」」

 

 姉ちゃんはゴルシさんの怒涛の追い上げに見惚れており、ウオッカさんとスカーレットさんは威勢のいい声で応援する。

 ゴルシさんが3コーナー手前から仕掛けてからどんどん進んで行き、4コーナーを通って直線勝負だ。

 

『外からリアルゲーム! ゴールドシップか! リアルゲームか!』

 

 ゴルシさんがリアルゲームというウマ娘さんと同時にゴールしたように見えた。どっちが勝ったんだ!?

 

「勝ちタイムは3分14秒7。あがりの3ハロン35秒3だが……映像判定になるか……」

 

 映像を見る限り、ゴルシさんが僅かに内で、ゴルシさんが勝っていた。

 

『今回の天皇賞・春。見事制したのはゴールドシップです!』

 

「やったー! 姉ちゃん。やったよ!」

「うん! ゴルシさんやっぱり凄いな〜!」

 

 この後はいつも通りウイングライブをやって、ゴルシさんは、出待ちしていたファンの人たちにサインをしていた。ゴルシさんは子供達にも大人気なんだな。

 

「さてと……勝ったことだし、宴と行こうぜー!」

「ふーっ! 夜は焼肉しょー!」

 

 

 

 京都レース場を後にした僕らは、速攻で東京へと戻り焼肉屋へと足を運んだ。今回来た焼肉屋は羊肉が中心に置いてある所だった。

 

「ゴルシさん。改めて、天皇賞・春。制覇おめでとうございます! かんぱーい!」

「サンキュー! キタ弟!」

 

 乾杯をして、頼んだ羊肉をどんどん焼いて行く。焼けたお肉は、姉ちゃんが皿に移してくれた。

 

「全てのわためいとに感謝を込めて……いただきます!」

「直人さん、わためいとってなんですの?」

「僕が推してるVtuberのファンネームです。そんな事は気にせず食べましょうよ! うん、やみやみ♪」

 

 スペさんはジンギスカンを食べながら、山盛りになったご飯を平らげる。僕は、姉ちゃんに「あ〜ん」をされまくった。

 食べ終わった後のお会計はトレーナーさんのお金が無くなりそうだったので、マックイーンさんがブラックカードを出して支払ってくれた。学生でブラックカード持ちとか……メジロ家って本当にエグいな。ダイヤ姉ちゃんも普通にカード持ってそうだな。

 

「それじゃあ、今日はこれにて解散! 明日のトレーニングは休みだ。ゆっくり休めよ!」

 

 トレーナーさんの掛け声と共に解散して、僕は姉ちゃんと一緒に寮へと戻る。

 

「ラムチョップ美味しかった〜。明日は休みだけど、どうすんの?」

「そうだな〜……。なおくん、明日自主練したいから付き合ってくれない?」

 

 ゴルシさんの走りを見て、居ても立っても居られなくなったんだな。後に続いて頑張りたいって気持ちが伝わってくる。

 

「自主練か……良いけど、あまり無理しないでよね?」

「分かってるって! じゃあさ、明日の朝一緒に走ろうよ!」

「僕、ウマ娘じゃないから姉ちゃんのペースについて行けないと思うんだけど……」

「大丈夫。なるべくなおくんに合わせるから!」

「それだったら、僕も走るよ」

「やったー!」

「じゃ、また明日ね」

「うん! おやすみ〜!」

 

 

 寮に着いた僕らは、明日に備えて早めに寝ることにするのであった。

 

 

 





事実通りのストーリーにするなら、ゴルシも活躍させないとね。有馬記念もあるしね。

リアルゲームの元馬はフェイムゲームです。因みに、リアルゲームの元ネタは仮面ライダーパラドクスのレベル99初登場時に流れた曲名です。Real Game良い曲ですよ。

それではまた次回!
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