目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件 作:通りすがりの邪教徒
タイトルを変えようとした理由です。
最初は競走馬が可愛い女の子になって主人公がトレセン学園で色々なウマ娘と関わる日常ストーリーとして書いていく予定だったのですが、やっぱりウマ娘なんだからレースをしようということで、キタサンブラックの史実をベースにしたお話に路線変更したのがタイトルを変えようと思った理由です。
そのため、今のタイトルじゃ今の話と全く噛み合わないと思い変えましたが、やっぱりそのまんまの方がいいと思い戻しました。
今回は新しいウマ娘を出します。
それではどうぞ!
「ふっかーつ!!」
風邪を引いてから休みが明けた月曜日。僕は完全に復活することができた。喉も全然ガラガラじゃ無いし、熱もなくて最高だ。
カーテンを思いっきり開けて、外の空気を入れようと窓を開けた。
「う〜ん! 今日もいい天気……じゃなくて、朝から暑い……! めっちゃじめじめする〜!」
せっかく治って学校行くぞー! って憂鬱な月曜日に気合い入れていたのに……はぁ、萎えたわ。
「取り敢えず、朝ご飯食べに行こ…….」
朝ご飯を食べて、制服に着替えて寮を出ると、姉ちゃんとダイヤ姉ちゃんが当然のようにいた。コイツら僕の出る時間把握してやがるな。
「なおくん、おはよう! もう風邪は大丈夫?」
「平気だよ。ほら、この通り!」
「ごめんね。トレーニングが忙しくて、お見舞い行けなくて」
「良いんだよ。ダイヤ姉ちゃんにも心配かけちゃったし、僕の方こそごめんね」
「ふふっ、元気になって良かったね。ハグしてあげる♪」
「ちょ、ちょっと!?」
「ダイヤちゃんズルい! あたしも!」
僕はやれやれだぜ……と小声で呟きながら、ため息を漏らす。それと暑苦しいのでそろそろ離れてほしいのと、周りからの視線が痛いです。
「早く行こうぜ。学校に遅れる!」
「「はーい!」」
時間が経ち、カフェテリアでお昼ご飯を食べ終わった僕は、ギターケースを背負って練習するために、いつもの空き教室へと向かう。
「おや、直人くん!」
「会長さん。こんにちは!」
「その顔色なら、もう風邪は大丈夫そうだな」
「会長さん、知ってたんですね。もしかしてテイオーさんからですか?」
「そうだ。それよりも君が背負っているのはギターかな?」
「はい! この後、空き教室を使って練習をと……」
「空き教室よりも、もっと良いところがある。私に着いてきてくれ」
「は、はい!」
僕が会長さんの後をついて行くと、連れてこられたのは防音室と書かれた教室だった。この学園にこんな所があったんだ!
「ここなら音を気にせず出せるし、最新式のギターアンプもある。練習したい時はここを使うと良い」
「おおー! ありがとうございます!」
中に入ると、ウマ娘が1人でギターの練習をしていた。僕はそのウマ娘の演奏を見ていつの間にか聴き惚れていた。
「か……カッコいい!」
指の動きがにも無駄が無い。こ、この人……プロだ。しかもこのギターソロどこかで聴いた事があるような……。
「やぁ、ツヨシ。奇遇だね」
「ん? る、ルドルフ会長!? と誰?」
「彼は北島直人くん。ギターの練習がしたいと言って、私が防音室に案内したんだ」
「そう言う事だったんですね。私はツルマルツヨシって言います!」
ツルマルツヨシって、確かスペさんと同じ世代の競走馬だったよな。あいつって何のレースに出てたっけ……っあ! 思い出した! 京都大賞典でスペさんとオペラオーに勝ったヤツだ。そして親がテイオーさんと同じシンボリルドルフの……それよりも!
「あの! さっきの演奏凄かったです! カッコよかったです!」
「あ、ありがとうございます」
「それでは私は生徒会の仕事があるので、失礼させてもらう」
そう言い、会長さんは防音室を出て行った。そして僕は、ギターケースからギターを取り出して練習の準備をする。それと、歳は僕の方が下なので、敬語は取って喋って欲しいと頼みました。
「そのギター。わ、私とお揃い!?」
「あ、本当だ! えっと……ツヨシさんでいいですか?」
「はい、好きな呼び方で構ないよ」
「分かりました。ツヨシさんはいつ頃からギターを?」
「3年くらい前からです。毎日6時間はやってるんだ! 直人くんは?」
「2ヶ月くらいですよ。まだまだ初心者です」
何でもこのギターはツヨシさんのお父さんが所持していて使ってなかったのを貰ったのがきっかけでギターを始めたらしい。
更には、ギター教室には通っておらず、独学で今までやって来たらしい。独学であんなに上手いのか……凄いな。
「ツヨシさん、ちょっと指を触っても?」
「は、はい! どうぞ……!」
僕は許しをもらってから、指を触ってみた。指先が硬い。ギターの練習を沢山すると硬くなるシーンがあのアニメにあったよな。
「練習、凄く頑張ってるんですね。上手くなって何かしたいことでも?」
「実は、ファン大感謝祭で披露するために練習していて……」
「ファン大感謝祭って何ですか?」
ツヨシさんの説明では、ファン大感謝祭とは、トレセン学園で年に2度。春と秋に行われる簡単に言うと、文化祭のような感じの行事だと教えてくれた。
そしてツヨシさんはその大感謝祭に向けて絶賛練習中とのこと。今日はたまたま一人で、他にもドラムとベースの人もいるらしい。
それと一つツヨシさんのバンドで足りないのがあって悩んでいることがあるらしい。
「ツヨシさんたちのバンドに足りないのって?」
「実は……ギターボーカル欲しいんだ!」
「え? だったらツヨシさんたちの中の誰かが歌えばいいのでは?」
「実は私、虚弱体質で長時間弾きながら歌うのはキツいんだよね。1、2曲がやっとで……ドラムやベースでのボーカルはあまり見たことないし、やっぱりギターボーカルが欲しいってなって話になって」
なーほど。だからギターボーカルか……確かにギターは一人だけだと辛いし、バンドには二人いた方が良いって父さんから聞いたことがある。
ツヨシさんは虚弱体質故に、トレーニングの時に力を出しすぎるとすぐ具合が悪くなってしまうらしい。でも、僕から見たらそんな病弱そうな雰囲気には感じさせないくらい元気そうに見えるけどな。
「あの……それ、僕じゃ駄目ですか?」
「え?」
「今の僕の実力じゃ力不足かもしれません……でも僕は文化祭みたいな舞台でライブしたいってギターを手にしてこの学校に来た時からずっと思ってたんです。こんなチャンス滅多に無い……ツヨシさんのバンドでギターボーカルやりたいです!」
「ええええ!?」
「お願いします! それと、入る代わりに、僕のギターの先生になってください!」
「べ、別にそれは構わないんだけど……良いの?」
「僕がやりたいって言ってるんです。お願いします!」
それに、ギターをプレゼントしてくれた姉ちゃんやダイヤ姉ちゃん……。そしてチームの皆や他の生徒達に聞かせる絶好の場でもあるんだ。
「……分かったよ。その目でお願いされたら断れないし。これからよろしくお願いします。直人くん!」
「……っ! はい!」
僕は手を差し伸べてくれたツヨシさんの手を握り握手を交わす。
「……直人くんの指先も硬い。ギターの練習してなきゃならない指だよ」
「そう言って貰えると、嬉しいです!」
「それじゃ、ギターの練習しよっか! 直人くんは普段どんな曲弾くの?」
「僕は基本的にアニメとか自分の好きな曲ばかり練習してます。ツヨシさんは?」
「ここ最近の売れ線バンドの曲は大体弾けるよ」
「それ、凄いですね! まるで僕が前に見てたバンドアニメの主人公みたいです!」
「えっへへ、取り敢えず直人くんの演奏聴かせてよ!」
「分かりました!」
僕は、マックイーンさんから貰った持ち運びギターアンプを出して曲を掛けながらそれに合わせてギターを弾く。
「その無線ギターアンプ最新のだよね! 何処でそれを?」
「知り合いから譲って貰ったんです」
Bluetoothに繋げて、スマホから音源を流す。選んだ曲は「インパーフェクト」のTVサイズのカラオケ音源だ。ほら、よくCDの中に入ってるでしょ? full サイズとは別にTVサイズとかインストとか色々あるじゃん。
演奏が終わった。歌いながら弾くのって結構大変なんだよな。これが出来るキターンちゃんはすっごく練習したんだな。
「どうでした?」
「上手かったけど……ちょっと走り気味だったかな。でも歌は凄くよかった! 練習すれば下を向かないで演奏して歌えると思うよ!」
「アドバイスありがとうございます!」
「うん! 自信持ってね。直人くんなら上手くなれるよ!」
そして、ギターを教えてもらいながら夢中で練習をしていたら、お昼休みが終わる予告チャイムが流れた。
「もうこんな時間に!」
「直人くん、夢中になってたよ」
「今日はありがとうございました。あの、バンドメンバーとかで集まったりは?」
「だったら、今週の日曜日に感謝祭のライブで歌う曲を決めようって話になってるんだけど」
「分かりました。宜しければ連絡先を聞きたいです!」
「良いよ。スマホ出して?」
僕はスマホを出してツヨシさんとウマインを交換することが出来た。バンドメンバーか……いったいどんな人たちなのだろうか。
「じゃあ、日曜日に!」
「うん! またね直人くん」
こうして僕はツヨシさんと別れて午後の授業に精を出すのであった。
姉ちゃん達にこのこと話したらどんな反応するのかな? 凄く楽しみだ!
という訳で、後藤ツヨシさんに登場してもらいました!
コミュ力つよつよの後藤ひとりですなw
残りのバンドメンバーのドラムとベースは誰なのか……次回も初登場のウマ娘を出します!
それではまた次回!