目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件 作:通りすがりの邪教徒
推しの子見ました。泣いた。
それではどうぞ!
ツヨシさん達の所属するバンドに入った僕、そういえばバンド名を聞いてなかったのと思いウマインでツヨシさんにメッセで送ると名前は『スターリオン』と返ってきた。
スターリオンか……意味は分からないけど、響きだけでもカッコいい名前だな。
「なーおくん!」
「おお! 姉ちゃん、おはよう」
姉ちゃんが後ろから思いっきりハグをしてきて、その衝撃で前に倒れそうになった。背中に柔らかいのが当たってる余。
「今日はご機嫌だね! 何かいい事でもあった?」
「実はね……」
僕は姉ちゃんにバンドに入った事を報告した。他のメンバーはウマ娘だとちゃんと言いました。
「また他のウマ娘と知り合いに……因みにどんなウマ娘なの?」
「ギターがツルマルツヨシさん、ベースがアグネスタキオンさん、ドラムがサトノクラウンさんだよ」
「クラさんもいるの!? でもなおくんがやりたいって言い出したんでしょ? お姉ちゃんとしては好きな事やって欲しいって思ってるし……分かった! なおくん、あたし応援してるよ!」
「ホント!? ありが「ただし!」え?」
「あまり他のウマ娘とイチャイチャしないでね? ダイヤちゃんは特別に許してるけど……」
「は、はい……分かりました!」
姉ちゃんの顔が怖い……笑顔なんだけど後ろから「ゴゴゴゴゴ!」とジョジョを思わせるような擬音の文字が具現化したのが見えた気がする。
弟は姉には逆らえない……もちろん力でもだ。ウマ娘とはいえ女の子な訳で、一人の男としてなんか悔しい。
「それじゃ、ライブ楽しみにしてるね!」
「うん!」
こうして姉ちゃんに報告をした後に学校に着いて、いつも通り授業を受ける。
今日は練習復帰の日だ。チームの練習を休んでから暫くするけど、スペさんやスズカさん達は元気にしているだろうか? 学校が終わったら姉ちゃんと一緒に行こう。
今月末にはゴルシさんの『宝塚記念』があるらしいので、今はそれに向けて練習しているそうだ。
宝塚記念は6月末に兵庫県宝塚市の阪神レース場で開催される距離は2200mの中距離GⅠレースだ。
この宝塚記念とゴルシさんが前に走った天皇賞・春と3月末に開催される大阪杯を制すと『春の三冠』という称号を得られると本に載っていた。この内容の文を読んだ時は、三冠ってクラシックやトリプルティアラだけじゃないんだなと学んだ。
他にも『秋の三冠』という称号もあり、これを得るには『天皇賞・秋』、『ジャパンカップ』、『有馬記念』の3レースに勝つと手に入れることができるとか。
どのレースも難易度高そうだな……中央のGⅠで勝つって簡単に言うけど実際は結構大変なんだよな。
「も〜う! お姉ちゃんと一緒に行きたいだなんて、なおくんってば甘えん坊さん♪」
「はいはい……僕は甘えん坊ですよ〜」
どちらかと言うと姉ちゃんの方が僕に甘えん坊だと思うんですけど。スピカの部屋へと向かっていると、スカーレットさんに偶然出会って一緒に行くことになった。
「キタサン、今日から練習再開でしょ? 気合い入れるわよ!」
「はい! またよろしくお願いします!」
部屋に向かっている途中の時。姉ちゃんは自分の胸に手を添えて苦しそうにしていた。どうしたんだろう?
「姉ちゃん、なんか具合悪い?」
「ううん……そうじゃなくてね。最近胸の辺りがキツくなってきて……どうしよう」
「分かるわ……成長期ってのも考えものよね……」
な〜んだ。心配して損した……。この悩みをテイオーさんかマックイーンさんにしようと思っていたらしく、僕は絶対に止めておきなと言っておいた。理由は言いたくないです。
その胸に関して共感するスカーレットさん。確かにスカーレットさんも中学生かよってくらい胸囲が結構ある……ゲホンゲホン。
「と、言うわけで……な〜おくん! 今週の休み、一緒に下着を買いに……「イヤだ余!」なんで!?」
お前アホか!? 女性者の下着を買いに行くのに何で僕も同行しなきゃいけないわけぇ!? 僕を精神的に殺すきか! そういうのは女の子同士で行くもんだろ。胸の苦しみを分かち合える共感者のスカーレットさんと行ってこいや!
「家族なんだしいいじゃん! それに……お姉ちゃん、なおくんの好みの色とか知りたな〜って……」
「絶対に理由、後者の方が強いだろ!」
「バレちゃった……テヘッ♪」
何が「テヘッ♪」だ! 可愛らしく舌ペロって出しやがって……この後も嫌だと拒否しまくったら駄々をこね始めた。更には「なおくんが行くって言わないとトレーニング行かないから!」と言い出した。
「うぅぅぅう……分かった! 行くよ!」
「うわぁい! なおくん大好き!」
(これもきっとゴルゴムの仕業だ!)
「直人くん……よく頑張ったわね」
「スカーレットさん。今の僕に慰めはいりません……」
スピカの部屋に着き、中に入ると、チームの皆が揃っていた。でもトレーナーさんが居ないな。遅れてくるのかな?
トレーナーさんが来る前に、僕がツヨシさんのバンドに入って秋のファン大感謝祭でライブをする事を報告したら、皆はめちゃくちゃ驚いていたけど応援してもくれました。
「直人くんが歌うんだよね! ボク、凄く楽しみにしてるよ!」
「直人さんの歌は凄くお上手だとテイオーやキタさんから聞きました。私も楽しみですわ」
「そこまで期待させると緊張するな」
「タキオンさんってベース出来たのね。意外だわ……」
「スカーレットさん知らなかったんですか?」
「ええ、いつもは実験室に篭って何かを作ってるくらいのイメージしかなかったわ」
「あの……タキオンさんってどんな人なんです?」
と、現実ではアグネスタキオンの娘であるスカーレットさんに聞いてみた。
タキオンさんは文字通りのマッドサイエンティストで、自身を含めた「ウマ娘の肉体」に強い関心を持っていて、持続的に身体能力を向上させる研究を主軸に様々な薬品や機械を作り出しながら、他者を研究に躊躇なく巻き込むため、学園からはマークされているとのこと。
何かが閃いた時には毛並みが逆立つらしい。どこのてぇんさい物理学者だ。
なんかタキオンさんの事を聞いてると、何であの人バンドでベースやってるんだろうって思い始めちゃった。
「はぁはぁ……皆、待たせたな!」
「おい! おっせーぞ! 何してたんだよぉ!」
「いででで! 悪かったって!」
大急ぎの様子で入ってきたトレーナーさんに対して首固めをするウオッカさん。これで無事で済むとか……この人いったい何者なんじゃ? ナンジャモ。
「実は、とんでもないニュースが飛んできたんだ!」
「とんでもないニュースって何ですか?」
「直人、良いニュースと悪いニュース。どっちから聞きたい?」
えぇ……何ですかその選択肢は。トレーナーさんが真剣な表情で聞いてきたので、どうしようか迷っている僕の答えは。
「じゃあ良いニュースからで」
「よし……キタ、お前の秋初戦として、セントライト記念への出走登録をした。それに向けて今日からまたトレーニングだ。絶対に菊花賞掴み取ろうぜ!」
「トレーナーさん、ありがとうございます!」
ほっ、良かった……。
「それで、悪いニュースって?」
「これを見てくれ!」
「こ、これって!?」
「そんな……デュラさん……」
トレーナーさんが見せてくれた新聞の内容はとんでもない内容だった。
姉ちゃんと一緒に走り、クラシックレースで皐月賞と日本ダービーを制し二冠を達成したデュラハンテさんがトレーニング中にて骨折が発覚し、全治6ヶ月と診断され、菊花賞への出走が絶望的と記事に記載されていた。
「ボクの時と同じだ……」
「デュラさんと走るの、凄く楽しみにしてたのに……」
これってデュラハンテさんを応援してたファンからしたらショックなんだろうな……。なんてったって、菊花賞に勝てば三冠だったもん。
僕はラッキーだなんて思わない。姉ちゃんの気持ちを尊重してあげたいし、姉ちゃんがデュラさんに勝つところ見たかったから。
「姉ちゃん……レースにだって色々あることは分かってると思うけど、テイオーさんのように怪我をして三冠を掴み損ねる者も居れば、クラシックで二冠を取っても菊花賞で敗れ、三冠を逃した者もいる」
例えをあげるならブルボンさんとかね。
「世間ではデュラさんの三冠を期待してた人も多いかもしれない。けど、僕は見てみたいんだ。ダービーの時に、距離がどうのって言ってた人達があっと驚くようなレースをさ! もちろん、デュラさんの想いも乗せてね」
「なおくん……」
「それで勝って……世の中にどう思わようとも……姉ちゃんの最強で最高の一番の味方がここにいるからさ……胸張って走れよ」
「うう……なおぐん……ありがど〜〜!!!」
姉ちゃんがチケットさん並みに大号泣して僕にハグをして来た。
「直人くん、今のセリフカッコよかったよ? ボク、ちょっと惚れちゃった!」
「よーし! そうと決まったら早速トレーニングだ! なおくん、行こう!」
「お、ちょっと! 急に引っ張るなよ!」
こうして僕は姉ちゃんに手を引かれて、チームの皆とのトレーニングが再開した。
「なおくん! しっかりして!」
「うっ……うゔ……」
トレーニング開始早々。ストレッチの後のツイスターで姉ちゃんの胸に押しつぶされて、死にかけましたとさ。
スターリオンという名前はツヨシさん達も意味を知らずに付けました
駄々をこねるお姉ちゃん。お嫁さんの因子でも入ってるのか?
という訳で、史実通りにデュラハンテ(ドゥラメンテ)の骨折を書きました。放牧先で骨折が判明という事でトレーニング中に発覚した感じにしました。
次回からゴルシの宝塚や夏合宿の話を書いていきます。
ご意見や感想お待ちしてます
それではまたお会いしましょう!