目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件   作:通りすがりの邪教徒

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今回は夏祭り回だっちゅん!

それではどうぞ!


第四十六話:わっしょい! 夏祭!

 

 

 

 夏合宿が始まってから1ヶ月が経ち、7月から8月へと変わった。

 

 夏合宿のおかげか、姉ちゃんのスタミナやパワーはどんどんと鍛えられて行き、僕から見てもセントライト記念でも勝てるかもしれないと思うくらいの成長をしていた。

 これまでも、砂浜でのダッシュ50往復や合宿所の近くにあった神社の階段ダッシュでの記録を更新したりと体力も向上しているのも見ていて分かる。

 

 時々チームカノープスのメンバー達とも合同でトレーニングをしたりもした。

 そのトレーニングの時に、カノープスのトレーナーさんとも交流を深めることができた。

 

 夜のお風呂上がりには、スピカメンバー全員の脚をマッサージをしたら「直人くんのマッサージすっごく気持ちよかった!」とテイオーさんがカノープス全員に広めた瞬間に話題となって、やって欲しいとの要望のもと、カノープス部屋に行き脚マッサージを実施する事になりました。

 

 ネイチャさんの「あ〜……効くわ〜!」という台詞が完全におじさんぽくて内心笑っちゃったのは内緒です。

 

 そして今日のお昼は、皆でBBQをした。マックイーンさんが持ってきてくれた高級なお肉や野菜も美味しかったけど、野菜においてはニンジンだけ刺さっている鉄串の方が圧倒的に多かった。

 

 ニンジンはスペさんの実家から送られてきた大量のニンジンを消費する機会がちょうどこの夏合宿だということで、自分の寮の部屋から大量に持ってきたんだという。

 

 まぁ僕もニンジンは昔から大好きだし、これはキタサンの影響をもろに受けてるってのもあるけどね。

 

「ん〜……! ニンジン美味しい〜!」

「スペさんって本当に美味しそうに食べますよね。オグリさんに似てます」

「直人くん、オグリさんと知り合いなの?」

「はい! この前偶然食堂で知りあって、その時はタマモクロスさんも一緒でした」

「凄い偶然なんだね! そういえば、もう直ぐで合宿所の近くにある神社で夏祭りがあるんだけど、一緒に屋台回らない?」

「良いですね! あっ……姉ちゃんも良いですか? それとスズカさんも」

「分かった! じゃあスズカさんには私から言っておくね!」

「じゃあ僕は姉ちゃんに言っときます」

 

 こうして僕はニンジンを食べているスペさんを見ながらをお肉を食べ続けた。

 スペさんの食べているところ見ると可愛いなって思うんだけど……めちゃくちゃ腹が出ててそっちの方に気を取られてしまう。妊婦かよってくらい食うから、太らないのかが心配である。スペさんだけダイエットの秋にならなきゃ良いけど。

 

 そういえばタマさんで思い出したけど、たこパはいつやるんだ? まだ日程は決まってないのだろうか。

 

 

 

 そして、昼のBBQを楽しんだ僕とスピカメンバー達は残りの時間もトレーニングに一生懸命励み、気がつけば太陽が沈む寸前までになっていた。

 

「海に沈む夕陽……。何度見てもエモいな〜」

「なおくん、前から気になってたんだけど「エモい」ってどう言う意味なの?」

「エモいの意味は、簡単に言うと「心が揺さぶられてなんとも言えない気持ちになる」ことだよ」

「なるほど……。なおくんが可愛すぎてエモい! とか?」

「まあ……間違ってはないよ」

 

 そんな事は置いといて、ひと休憩した僕らは合宿所へと戻って行く。

 戻る途中で、姉ちゃんをスペさんとスズカさんも加えた合計4人でお祭りの屋台を回る相談をしたら、即OKしてくれた。

 

「お祭り楽しみだな〜! なおくんと最後に行った夏祭りはあたしが小学6年生くらいの時だったっけ?」

「うん、そうだね」

 

 と言っても……その記憶は今の僕にはないけれど、姉ちゃんとこの世界での僕にとっては、良い思い出になったんだろうな。

 

 今の僕の記憶だと、夏祭りの時期は毎年爺ちゃんの演歌を近くで聴いた思い出がある。

 去年の夏の時に歌ってくれたのは、確か「ありがとうキタサンブラック」だったかな。

 当時リクエストして爺ちゃんと一緒に歌ったのを今でも覚えているし、歌詞は今でもちゃんと覚えている。

 

 数日後の合宿トレーニング休みの日。ついに夏祭り当日がやって来た。

 姉ちゃんは「早く夕方にならないかな〜」と朝っぱらからお祭りのことを考えており、一緒に回るスペさんとスズカさんとでどの屋台に行くか朝食を一緒に食べながら話し合っている。

 

「せっかくのお祭りだし、浴衣を着たいわね」

「そうですよね。浴衣がレンタルできるお店があると良いんですけど……」

 

 スズカさんの意見を聞いて、考えるスペさん。僕はスマホを出してネットで近くのレンタル浴衣屋を検索してみると、徒歩20分くらいの所にちょうど良いお店があった。

 

「あの……こんなの見つけたんですけど」

「流石なおくん! 朝ご飯食べ終わったら行きませんか?」

「良いわね」

「私も賛成です!」

 

 こうして朝食を食べ終わった僕らは、食休みをした数時間後に浴衣をレンタルしにお店へと向かい、無事にレンタルすることが出来た。

 

 そして日が暮れる時間帯になり、スマホでゲームをして待っていると、浴衣に着替えた姉ちゃん達が合宿所から出て来た。

 

「なおくん、お待たせ!」

「おお〜!」

 

 スペさんの浴衣は勝負服の薄い紫っぽいカラー寄りになっており、花模様がとても可愛いらしいデザインの浴衣。

 

 スズカさんの浴衣も勝負服と同じ緑色で、もみじのような形をした模様が入っている浴衣だ。スズカさんは凛々しくてめっちゃ綺麗だ……。

 

「どう? なおくん!」

「めっちゃ似合ってるよ。可愛い」

「か、可愛い!? ありがとう……」

「キタちゃん、凄く嬉しそうね」

 

 姉ちゃんの浴衣は、全体的に黒で赤い金魚の模様が入っていて、勝負服を彷彿とさせるような感じであった。

 

「なおくんは浴衣着なくて良かったの?」

「ああ……僕はこっちの方が動きやすいから!」

 

 僕の格好は上がタンクトップに赤いアロハシャツで、下はライトグリーンの短パンという格好である。

 これにデストリームドライバーでもつければ五十嵐家のパパさん完全再現できますね。

 

 他のスピカメンバーもお祭りには一緒に行くが、大勢で固まっては行かずに、班に分けて行くと言う感じにしている。

 

 

 

 神社に着くと、多くの家族連れやウマ娘が何人か既に屋台で食べ物を買って食べているものもいれば、金魚掬いなどで遊んでいるカップルも見えた。

 

「スズカさん、あそこに行きましょう!」

「慌てなくても、屋台は逃げないわよ」

「分かってますけど〜!」

 

 取り敢えず、最初はスペさんの後に続いて屋台を幾つか寄ったんだけど……全部食べ物系の屋台だったのはスペさんらしいなと思った。

 

「チョコバナナに綿飴にリンゴ飴! どれも美味しい〜♪」

「あっ! スカーレットさんにウオッカさんだ!」

 

 スペさん以外の僕らは片手にチョコバナナを持って歩いていると、ウオスカの2人が射的の屋台にいるのが見えた。

 

「どっちが景品を多く取れるか勝負だ!」

「望むところよ!」

 

 相変わらずバチバチしてるな。多分あの2人ことだから、遊び系の屋台で勝負しまくるに違いない。

 

 次は何処に行こうかと歩いていると「出張版・表はあっても占い」という気になる小さな占いの館っぽいのがあった。

 せっかくだし、これからの事を占ってもらおうかな。

 

「姉ちゃん、ここ寄ってみても良い?」

「良いよ!」

「失礼しま〜す」

「いらっしゃいませー!」

 

 中に入ると2人のウマ娘がいた。1人は目が椎茸みたいになっており、背中に招き猫を背負っている。

 もう1人のウマ娘は瞳が渦巻き状になっていて、口元が猫口っぽく見える……あと何がとは言わないけどデカすぎるモノを持っているウマ娘がいた。

 

「おや? スズカさん!」

「こんばんは。やっぱりフクキタルのお店だったのね」

「スズカさんの知り合いですか?」

「ええ、クラスメイトなの」

 

 スズカさんのクラスメイトなんだ。スペさんと姉ちゃんもこの人の事は知ってるぽい。

 

「では、自己紹介しますね。マチカネフクキタルと言います! そしてこっちが」

「メイショウドトウですぅ〜」

 

 あ〜! 菊花賞を制したあのマチカネフクキタルか! 名前の通りウマ娘だと占い師やってるのか。

 そしてドットさんことメイショウドトウもやっぱりいた! オペラオーいるからもしかしてと思ったけど、まさかこんな所で会えるとは。

 

「自分は北島直人です。よろしくお願いします。フクさんとドットさんと呼んでも良いですか?」

「構いませんよ!」

「私も……。なんだか懐かしい呼び方ですぅ」

 

 こうして僕も自己紹介をした後に、今後の姉ちゃんを占って欲しいとフクさんに頼むんだ。

 

「占ってしんぜましょう! ムムムムムム……ハッ!」

「どうですか?」

「救いはあるのでしょうか?」

「出ました! 祭り……祭りです!」

「祭り?」

「はい! 今の君のお姉さんに相応しいラッキーワードです!」

 

 祭りか……いったいどんな意味を示しているのか。

 

「お祭り……そうか! レースってお祭りと一緒なんだよ!」

「どゆこと? 姉ちゃん」

「お祭りって下準備が大切でしょ? そのためにレース本番まで、下準備という名のトレーニングで鍛えて、それでレースを制したウマ娘に対して、会場のお祝いの歓声がお祭りみたいだなってデビュー戦の時に思ったんだ!」

「確かに……。スプリングSの時も僕もそんな感じした!」

「あたし、トレーニングで協力してもらった皆に恩返しがしたい! もちろんなおくんにも!」

「姉ちゃん……よし! そうと決まれば菊花賞目指して張り切って行こー!」

「それ! お姉ちゃんのセリフー!」

 

 占ってもらった後に、テイオーさんから「この後花火があがるから一緒に見よう」と言うメッセがスピカのグループウマインに飛んで来た。

 

「フクさん、ありがとうございました!」

「いえいえ……キタさんの菊花賞。応援してますね!」

 

 

 

 こうしてフクさんにお礼をした僕らはテイオーさん達と花火を見て夏祭りが幕を閉じた。

 

 

 





マチカネフクキタル、メイショウドトウ。この小説にて初出走となります。

直人くん、お姉ちゃんのセリフである「張り切って行こー!」をパクる

次回からセントライト記念に向けてのトレーニング編にします。

夏合宿の最終日もその回で消化する予定です。

それではまた次回!
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