目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件   作:通りすがりの邪教徒

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新しいウマ娘出します

それではどうぞ!


第四十七話:合宿後のタコパ

 

 

 8月の中旬。太陽が照り付けて、今日も物凄く暑かった。

 

 流石は夏といったところだろうか、頭が痛くなりそうなほどの猛暑があるのはもうしょうがない事だ……あっ! この駄洒落を会長さんの前で言ったら大爆笑してくれるだろうか? その時はエアグルーヴさんがいませんように!

 

 そして夏合宿は今日で最終日といっても夏休みはまだ終わっていない。今日はトレーニングはせずにトレセン学園に帰るための準備をしていた。

 

「姉ちゃん、何か忘れ物とかないよね?」

「うん! お姉ちゃんのパンツとブラもちゃんとあるよ!」

「ブフッ! その情報はいらねぇよ!」

 

 それにしても夏合宿……なんやかんや大変だったけど、結構楽しかったな。最初は女の子だらけの部屋になんで! って思ったけど、皆にアニメとか布教できたりしたし、カードゲームとかお喋りしたりして結構楽しかったな。

 

 こうやって一緒に寝る仲のルームメイトの人が姉ちゃんたちには、帰ってもいるのだから凄く羨ましく思う。

 

「そういえば、皆さんって夏休みの課題って終わってるんですか?」

「ゔっ!」

「スペさん、もしかして……」

「まだ残ってる……。帰ったらエルちゃん達と片付けないと」

 

 他の皆は終わってるっぽいな。ま、スペさんは応援するとして、残りの夏休みは何をしようかな? トレーニングは夏休みが明けるまでないし……。そう考えていると携帯から着信音が鳴り、取り出すとタマさんからメッセが来ていたので内容を確認した。

 

『タコパの日程決まったで! 今週の日曜日の昼、場所はトレセン学園のカフェテリア。オグリの他にも2人呼んだから楽しみにとき! 直人も友達連れて来てもええで! ほな!』

 

 との事だったので、僕は『了解です。誘う人決めたら再度連絡します』と送っておいた。

 そうだな……姉ちゃん誘ったら来てくれるかな? 1000%の確率で行くと言うだろう。

 

 そして荷物をまとめた僕らチームスピカは、行きの時にも使った車に揺られながらトレセン学園へと戻って行く。

 

「姉ちゃん、今週の日曜って何か予定ある?」

「特にないよ。何か付き合って欲しいことがあるの?」

「うん! 実はタマモクロスさんってウマ娘さんにタコパ誘われててさ」

「なおくん、タマモさんと知り合いだったの!?」

「この前偶然、食堂でね。オグリキャップさんも一緒に」

「オグリさんとも!? いつの間に……なおくんって最近ウマ娘の知り合い多すぎない?」

 

 と、姉ちゃんはジト目つきでほっぺたを膨らます。別に僕は彼女を作りに来た訳じゃないからね?

 

「大丈夫だよ。僕はいつだって姉ちゃんのこと一番に考えてるから!」

「そ、そう? だったらウマ娘の知り合い増えても、お姉ちゃん何も言わないよ!」

 

 満面の笑みでそう答える。めちゃくちゃ嬉しそうだな……。それとどっか小声で「シスコン」って聞こえたぞ?

 

「おっと……話が逸れたな。それで、姉ちゃんはタコパ来る?」

「うん! 行く!」

「決定だね。タマさんに伝えとくよ」

 

 タマさんに『姉を連れて行く』とメッセを返信した後に、急激な眠気が僕を襲った。

 

「ふわぁ〜……姉ちゃん、眠い……」

「お姉ちゃんのお膝使う?」

「お言葉に甘えて……おやすみ」

「着いたら起こすね」

 

 

 

 そして車に揺られて暫して、僕らはトレセン学園に到着した。姉ちゃんの膝枕が心地よくて、ぐっすりと眠れた……のに……。

 

「なおくん、起きて〜! ふぅ〜」

「ひゃっ!」

 

 姉ちゃんが僕の耳に息を吹きかけたせいで目覚めが悪かった。

 

「おはよう!」

「……おはよう」

 

 車から降りて、トレーナーさんが号令を掛けた後に僕らは学園前で解散して、それぞれ自分の寮へと戻っていった。

 

「よっ! 直人!」

「音也くん。なんか久しぶりだね」

「合宿はどうだった?」

「楽しかったよ。毎日姉ちゃんと一緒に寝たのはキツかったけど……」

「毎日一緒に……だと!? お前まさか、スピカのメンバー全員と同じ部屋で寝たのか!?」

「うん、そうだけど」

「てめぇだけ羨ましいぞ! このハーレム野郎がぁ!」

 

 音也くんに皆と同じ部屋で過ごしたと言い出したら、いきなり血涙を流しながら走り去っていった。なんなんだあいつ? そんな事は置いといて、風呂入って寝るか。

 

 そしてタマさんとタコパをする約束をした当日の日曜日。夏休みだけど、学校の中に入るので一応制服に着替えた。

 

「制服に袖を通すのも終業式以来だな……」

 

 持ち物は何も持たなくて良いと昨日の夜にメッセが来ていたので、僕は手ぶらで行くことにしました。

 

「姉ちゃん、おは!」

「おはよう! 昨日はよく眠れた?」

「うん! それよりもカフェテリアに急ごうぜ!」

 

 こうしてカフェテリアに向かうと、キッチンにはエプロン姿のタマさんがいた。

 

「おお! 来たか直人。それにキタサンやないか! もしかしてアンタら姉弟やったんか!?」

「そうなんです。タマモさん今日はよろしくお願いします!」

「おう! オグリはもう来とるで。他の2人ももう直ぐで来るから、もうちょい待ち!」

 

 キッチンを見渡すと、ひょこっと涎を垂らしながらタコを見ているオグリさんの姿が見えた。

 

「こんにちは。オグリさん!」

「やぁ直人。タマのたこ焼き早く食べたいな……!」

「ははっ、そうですね」

 

 それから暫く、僕はオグリさんと夏合宿での思い出を話していた。姉ちゃんはタマさんのタコパ準備の手伝いをしていた。

 

「おうおう! タマ、来てやったぜ!」

「タマちゃ〜ん。お待たせしました〜!」

「おお! 来たか2人とも!」

 

 そうこうしている内に、タマさんが呼んだ残りの2人がやって来た。やっぱりどっちもウマ娘だったわ。

 

 一人は江戸っ子っぽい見た目で、狐のお面を頭につけており、髪の毛をツインテールにしているウマ娘。

 もう一人のウマ娘はおっとり系で身体中からめちゃくちゃ母性が溢れ出ていて、つい“お母さん”と言ってしまいそうな見た目のウマ娘だ。

 

「あらあら、見ない子ですね。今年から入った子ですか?」

「は、はい! 北島直人です!」

「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。それに、ちゃんと自己紹介できて偉い偉い♪」

 

 そう言われて、母性つよつよウマ娘さんに頭を優しく撫でられる。なんだろう……この人に撫でられると甘えたくなってしまう。

 

「おい、クリーク! そのガラガラしまわんかい!」

「そうですよ、クリークさん! なおくんを甘やかして良いのは、お姉ちゃんのあたしだけなんですから!」

「ハッ! 本能でつい……すみません」

 

 タマさんが突っ込みを入れた時に我に帰ると、母性つよつよウマ娘の片手には赤ちゃんをあやす為に使うガラガラがあった。この人、僕に何をしようと!?

 

「そ、それで……お二人の名前は?」

「自己紹介が遅れましたね。私はスーパークリークと言います」

「そしてあたしがイナリワンだ! いっちょよろしくな。直人!」

「最強世代が揃ったー!!!」

「おわぁ!? ビックリした! なんでい、いきなり?」

 

 スーパークリーク、イナリワン共にオグリキャップと同じく当時「平成三強」と呼ばれた凄い奴らだ。

 スーパークリークは菊花賞を制した後に、天皇賞の春と秋を両方制した戦績を持っていて、イナリワンは芝とダートの両方で活躍したって聞いたことがある。

 

「すみません、オグリさんの世代には強いウマ娘がわんさか居たって聞いたことがあったので、その中でピッアップされたのがあなた達の名前だったので、会ってみたかったんですよ!」

「そういう事でしたか〜」

「最強世代つっても……あたしらより後々すげぇ奴らも結構いるけどな」

「お〜い! 揃った事やし、タコパ始めるで!」

 

 

 

 準備が終わり、タコやたこ焼きに必要な具材がたくさんテーブルに並んでいて、その横には大きなたこ焼き器と何故か白いご飯の入った炊飯器もあった。

 

「じゃ、焼いてくで!」

 

 タマさんは生地になる液体や具材を慣れた手つきでたこ焼き器の中に入れて行く。

 

「上手ですね。慣れてるんですか?」

「まぁな! 食って腰抜かすなや!」

 

 そう言われると益々楽しみになってくる。タマさんは次々と焼き目がついた生地を、これまた慣れた手つきでくるくるとたこ焼きピックでひっくり返して行く。

 

「よし、完成や! オグリ、米の用意を!」

「了解した!」

 

 オグリさんはコクコクと頷いて、炊飯器としゃもじを手にした。

 主食をおかずに主食を食べるのは関西の人はよくやるけど……タマモクロスって関西出身じゃないよね? 北海道生まれだよね?

 

 ま、細かい事は気にせず食べるか。この世の全ての食材に以下省略。

 

「いただきます! はむ……ほっほっ、うめぇ!」

 

 外の生地はふわふわで中はとろとろ。上にかかっている定番のソース、マヨ、鰹節、青のり、最高に美味なり。

 

「美味しいね、なおくん!」

「タマのたこ焼きは相変わらず美味いな」

「せやろせやろ!」

「粉物があるのに、主食に主食って不思議でしたが……やっぱり美味しいですね」

「ま、うどんは流石におかずにはしないけどな!」

「はぁ!? うどんはおかずやろ!? このインチキ江戸っ子が!」

「だから、それは一番言っちゃダメなやつだろ!?」

 

 タマさんとイナリさんが謎の言い合いをしている間に、オグリさんはたこ焼きをあっという間に食べ終わっていた。

 

「じゃあ、次は僕が焼きますよ」

「直人がか! それは楽しみだ!」

 

 僕はタマさんが焼いていた時のと、地元でも食べたたこ焼きが有名なチェーン店の焼き方を思い出しながらたこ焼きを作った。

 

「たこ焼き回すの、なかなか上手いな」

「動画とか参考にしてます」

 

 そして、焼いている途中に油をマヨビームみたいな感じで入れる。

 

「出来ました!」

「はむっ……う、美味い!」

「さっきのとは違って、生地がカリッとしてますね」

「そうか! 途中で油を入れる事によって生地がカリッとするんやな!」

「大正解です!(動画の知識ですが)」

「流石なおくん! 天才!」

 

 こうして、最強世代の人たちとタコパを楽しんだ僕らは、残りのたこ焼きを食べ尽くした。

 

「今日は楽しかったです。また呼んでください!」

「おお! もちろんええで! 今度はタコパじゃなくて粉物パーティしようや!」

 

 たこ焼きだけじゃなくてお好み焼きも良いよな……。今後が楽しみだ!

 

「それじゃあ、またの機会に!」

「タマモさん、また寮で!」

「ほな! 二人とも、きいつけて帰りや!」

 

 タマさん達にお礼をして、カフェテリアから出た僕らは、それぞれ寮へと戻って行くのであった。

 

 





スーパークリーク、イナリワン共に初出走です。

直人くんがクリークによちよちされたら、キタちゃんが黙ってないと思うので気をつけた方がいいですぜ、クリークマミー?

それではまた次回!
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