目が覚めたらキタサンブラックの弟になった件 作:通りすがりの邪教徒
ラモーヌ完凸しました。
それではどうぞ!
「みんなー! ご飯できたわよ!」
「お母さん、手伝うよ」
「なおちゃん、ありがとう。今夜のおかずはニンジンハンバーグよ」
僕は出来た料理を運ぶ手伝いをしようとキッチンに向かった。ハンバーグか……お母さんの作るハンバーグは大好物だ! でもニンジンって頭に付いてるから普通のハンバーグとは違うのだろう。
「じゃあ、お願いね」
「お、おぉ……(ニンジンハンバーグってそう言うこと!? こいつは派手だな)」
このニンジンまるまる一本がハンバーグのど真ん中に刺さったニンジンハンバーグは、どうやら姉ちゃんの大好物だそうだ。
テーブルに料理を並べ終えると家族みんなで椅子に座り夕食を食べ始める。この雰囲気すごく久しぶりだな……それとニンジンハンバーグ美味しい。ニンジンは僕も大好きな食べ物だ。
「カフェテリアで食べるニンジンハンバーグも好きだけど、やっぱり母さんのが1番だよ」
「ふふっ、キタちゃん、ありがとう」
「姉ちゃんの学校には学食みたいな所があるんだね」
「うん! 他にも色々な施設があるから、なおくんが学園に来たら案内してあげる!」
他にも、姉ちゃんが所属しているチーム『スピカ』という所にも連れて行きたいと言った。『スピカ』にはトウカイテイオーやメジロマックイーンの他にも沢山のウマ娘がいると姉ちゃんが教えてくれた。テイオーとマックイーンのいるチームだ。きっと他のウマ娘達も強者揃いなのだろう。
「ますます楽しみになってきたよ。早く4月にならないかなぁ……」
「アタシも、待ちきれないよ!」
晩ご飯を食べ終えると、お母さんが「お風呂が沸いてるから入ってきなさい」と言われたので僕は姉ちゃんより先に、お風呂に入ることにした。
「ふぅ……久しぶりの風呂は最高だな」
僕は今、入院生活で入れなかった久しぶりの温かいお風呂を満喫していた。そして頭と身体を洗おうと湯船から出ようとしたその時だった。
「なおくーん! 久しぶりに、お姉ちゃんが背中流してあげるね!」
「ちょ、ちょっと!? 何で入ってくるんだよ! あとタオル巻いてから来いよ!」
何と姉ちゃんが入ってきたのだ。無駄に発育のいい身体が一瞬目に入ってしまい、僕は慌てて壁の方を振り向いた。分かってる……馬のキタサンブラックは雄だってのは分かってる。でもこれは流石にキツい。
「いーじゃん別に、姉弟なんだからさ! ち・な・み・に、父さんと母さん公認だから♪」
姉ちゃんは、満面の笑みでサムズアップをする。何やってんだ……おやぁ!
「ウソだ……ウゾダドンドコドーン!」
僕が風呂から逃げるために風呂場から急いで出ようとすると、姉ちゃんに全力で阻止されました。腕をがっしり掴まれ、解こうとしてもなかなか解けなかった。ウマ娘の力強いなぁ……ウマ娘ってスピードもパワーも元の馬と一緒なのか……諦めよう。そのまま、姉ちゃんに強制的に椅子に座らされて頭と背中を洗ってもらった。
「おかゆい所は、ありませんか〜?」
「右の肩甲骨の所お願い……」
「ここかな?」
「そうそう……(めっちゃドキドキする)」
背中を洗ってもらいシャワーで泡を流すと、次は姉ちゃんが背中を洗って欲しいと言ってきた。ウマ娘……と言うか女の子の背中を流すの初めてだな。馬のキタサンは洗ったことあるけどね。
「じゃあ、洗うよ?」
「うん! お願い♪」
姉ちゃんの背中を洗って思ったこと……髪はサラサラで、身体も日頃レースのためにトレーニングをしているからなのか、体付きも良くシュッとしている。それとシルクのようにサラサラした尻尾が僕のお腹あたりに当たってちょっとくすぐったい。
「痒いところある?」
「尻尾の付け根のちょっと上かな」
「うい」
「背中洗ったら次は前をおねが「そこは自分でやれや」ええ!! なんで!?」
流石にそこまですると物語が抹消されてしまうと思ったので、頭と前は自分で洗えと言った。(メタいメタい)
頭と身体を洗い終えた姉ちゃんは、僕が入っている湯船の隣に入ってきた。「何で後ろ向いてるの?」と言われたけど……俺に質問するな! と心の中で思った。
「いやぁ〜……なおくんとお風呂に入るのも久々だね〜」
「ソ、ソウダネ(今の僕にとっては初めての感覚なのだが)」
「もう! 壁の方向いてないで、お姉ちゃんの方向いてよ〜!」
「うぐっ……!」
背中に柔らかい衝撃が走った。後ろをチラッと見ると、姉ちゃんが後ろから抱きついていたのだ。こ……これまずい、非常にまずい。
「僕、そろそろ出るよ」
「待って、なおくん」
「なに?」
「お姉ちゃんがお風呂から上がったら、なおくんの部屋に行ってもいい? 話したいことがあって……」
「うん? ああ、いいよ」
僕は急いで湯船から出て、洗面の鏡を見た。僕の顔はめちゃくちゃ赤くなってた。ヤバいな……僕、実の姉を意識しちゃってるのかな。
バスタオルで濡れた部分を拭き、僕は冷蔵庫の中のコーヒー牛乳を飲んで歯を磨いてから自分の部屋へと向かった。
「なおくん、入るよ?」
「いいよ」
僕がベットの上で今日買った漫画を読んでいるとパジャマ姿の姉ちゃんが入ってきた。何だろう……自分の姉ながら、めちゃくちゃ可愛いと思ってしまった。
僕は漫画を閉じて起き上がると、姉ちゃんはベットの空いてるスペースに座り込んだ。
「で、なに? 話って」
「あの〜……その〜……ごめん、なおくん!」
「へっ? おわっ!」
姉ちゃんが話し始めようとしたその時。いきなり姉ちゃんが抱きついてきた。その勢いで僕は背中からベットに倒れ込む。何だ何だ? 姉ちゃんにどいてと言おうとしたが、姉ちゃんの身体は少々震えており、啜り泣く声が聞こえた。
「姉……ちゃん?」
「良かった……。なおくんが元気になって……本当に良かった……グスッ」
「へ?」
「あたしね。なおくんが事故にあった日、トレーニング中にいきなりトレーナーさんからこの事を聞かされた時、怖かった……」
「姉ちゃん、落ち着いて……ゆっくりで良いから……」
「ありがとう。なおくんは優しいね……」
それから姉ちゃんは、事故にあった日以降の事を話してくれた。帰省するまでは、トレーニングもろくに集中できず、夜も眠れず寝不足気味に、そしてご飯も喉を通らなかったと言う……こんなに心配させちゃったんだ。何だか不思議と罪悪感が湧いてくる。
その状態の姉ちゃんを放っては置けず、僕のために姉ちゃんを家に帰らせたんだそうだ。学校の理事長さんや寮長さんなども快くOKしてくれたんだとか……姉ちゃんの学校には優しい人が沢山いるんだな。
「世界で1番愛してる。世界で1番大好きな、なおくんがいなくなっちゃうと思うと、怖くて……怖くて……たまらなかった! でも、なおくんが目覚めて、今日一緒に出掛けられて、すごく嬉しかった……!」
僕は泣いている姉ちゃんの背中をそっと撫でながら話を聞き続ける。
「そこで……これからのこと、そしてトレセン学園に来たら、約束して欲しいことがあるの」
「約束?」
「うん! もう一生……お姉ちゃんの前から……いなくならないって約束して! それともうあんな無茶はしないでね……」
姉ちゃんの抱きしめる力が少しだけ強くなる。ちょっと……苦しいけど。
「わ……分かった! 約束する! だから一旦離れて……苦しい(ミシミシって音が……僕また入院しちゃうよ!)」
「あっ……ごめん。つい……グスッ」
姉ちゃんは離れると涙を手で拭う。擦ると目に悪いと思った僕は近くに置いてあったハンカチを姉ちゃんに渡した。ついでに鼻水もちょっと出てたのでティシュも取ってあげた。
「ふぅ……いっぱい泣いたから疲れちゃった。このまま、お姉ちゃんと一緒に寝よ?」
「仕方ないな……特別だよ?」
「やったー! なおくん、大好き!」
僕は電気を消して姉ちゃんと一緒にベットで横になる。
「なおくんと寝るのも久しぶり♪」
「ふっ……」
「なおくん、おやすみ……チュッ」
僕はほっぺたにキスをされ、姉ちゃんは僕に抱きつきながら眠った。幸せそうな顔しやがって……今の僕って世界一の幸せ者……なのかな。
「おやすみ……姉ちゃん」
ただの家族団欒です。決してエッではありません。
キタちゃんとお風呂入りたい……背中流して欲しいし流したい。
そしてキタちゃんは……ドスブラコンでした。
それではまた次回! 感想待ってます!