欲望に忠実な先生と苦労する生徒   作:メヴィ

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(/ω・\)チラッ


アビドス編:chapter7

 

 おはようございます。ムゥです。

 

 えぇ~………皆さんは寝起きで気づいたら不思議な事になっていた、なんて体験はありませんか?

 

 ムゥは前世含めてわりと、かなりあります。

 

 そして今回は起きたら幼女(フールちゃん)を抱き締めていた。そんな状況です。

 

 なんでこうなったんですかね?

 

 

 「てめぇが寝ぼけてっからだろ」

 

 「あ、いたのれすね、ルインさん」

 

 

 声かけられるまで気づきませんでした。

 よくよく考えればフールちゃんがいるのだから当然父親のルインさんもいますよね。

 

 とりあえず白湯ください。

 

 

 「ちっ………茶は何処だ?」

 

 「お茶はねぇれす。ココアかコーヒーならポットの左下れす」

 

 

 ルインさんはまた舌打ちをして、ココアのスティックを口で破って注ぎました。

 

 ルインさんは基本的には良いヒトなのですが、荒っぽいというか雑というか………流石モノホンのヤの付くヒト、と言っておきます。

 

 

 「ほら、あちーから気ぃつけろ……フーに溢したらお前で鞄作るぞ」

 

 「……趣味わりーれす」

 

 

 言われた瞬間に尻尾をベッドの中に引っ込めました。

 

 すっっごい悪い顔をしながら尻尾を見て言うので、怖いです。

 

 

 「……うっんん……」

 

 

 もぞもぞとして、頭をグリグリしてくるフールちゃんの頭を撫でると耳がピコピコと動きます。

 

 それにしても、やっぱり子供体温は暖かいです。

 

 そんなことを思って和んでいると、突然ルインさんが口を開きました。

 

 

 「薬はどこで手に入れた」

 

 「……くすり?」

 

 

 くすり………くすり……薬……はて…、?

 

 なんかルインさんがいうと薬物みたいに聞こえますね。

 

 

 「お前がぶっ倒れた原因の奴だ。とぼけてんじゃねぇ」

 

 「………あぁなるほど、」

 

 

 ()()()()のことですね。

 薬って言われてわかりませんでした。

 

 

 「言っておきますけど、あげませんよ?ロクなことにならないのれ」

 

 

 ルインさんなら信用はできますけど………そうやって前に失敗したので今回は絶対に教えません。

 

 そもそも、作り方を知ったとしても大したものでもありませんし、宴会芸位でしか使えません。

 

 ムゥの虎の子ですけど。

 

 

 「………宴会芸……つか、製法を知ってンのか?」

 

 

 えぇ、もともとウドゥラは()()()()()()()ですし。

 前に苦肉の策で卸してたりしてましたけど、好き勝手されてこっちまで余計な被害を貰って……だからもう誰にもって、なんですか?その顔。

 

 

 「お前なんの話をしてんだ?」

 

 「何っ()、ルインさんか話せ()いったじゃないれすか。ウドゥラ(使った薬)のことを」

 

 「………俺が聞いてンのはトリガーハッピーの事だ」

 

 「…………なんれす?それ」

 

 

 ムゥ、それ知らないです。

 

 

 ◻️

 

 ◻️

 

 「………」

 

 「………俺ァ、謝らんからな。そもそもはお前が元凶だ」

 

 「ちっ……」

 

 

 はい。とても、とてもとてもすさまじく面倒なことになっています。

 

 まずムゥが使った薬、ウドゥラなのですがこれは前世での知識から作った()()と言えるものです。

 

 詳しいことは省きますがとある民族が狩りや戦闘などの前に自身の身体強化を目的に身体に取り入れるのです。

 実際、滅茶苦茶に強くなります。

 あいつらとは二度と戦いたくないです。

 

 

 

 そのウドゥラをこの世界でも作れるのを知ってから緊急時にのみ使うようにしていたのですが、製法を売ったのです。はい。

 

 それが成功したことで今生きていると言っても過言ではありませんでしたが、それと同時に大失敗でした。

 

 買った相手が、ウドゥラを改造して売り捌いてたのです。

 効能を高めるためにアヘンも混ぜて。

 

 

 ウドゥラは効能を高めることは、部族の中でも最も禁忌とされて禁じられていました。

 

 ウドゥラの効能は痛みを快楽へ変換し、アドレナリンを大量に分泌させ、鎮痛剤の役割も果たします。

 

 まぁ要するに痛みでは止まらないバーサーカー状態へとなるのです。

 

 ただ、肝臓の強さによって変わりますが、効果はだいたい10~20分程で無くなるのです。混ぜ物無しであれば。

 

 

 ウドゥラにモルヒネ……まぁアヘン。麻薬ですね。

 それを混ぜられたウドゥラは()()()()()と呼ばれます。

 

 そして、効能を高めることを禁じられていた理由なのですが、

 ヴァショルを使うことで()()()()()()()になるからです。

 

 

 とりあえず、説明が長いのでここまでにしますが、ルインさんの言うトリガーハッピーはヴァショルのことです。

 こっちではそんな痛い名前で呼ばれていたのですね。

 

 そして問題は、面倒なことに先生やアビドスの皆さんがムゥがヴァショル(トリガーハッピー)を使っていたと思われていることです。

 

 ルインさんによれば先生や皆さんはほぼお通夜の空気だと言いますし……めんどくせぇですね___と、フールちゃんが起きましたね。

 

 

 「おはようございます。フールちゃん」

 

 「おはよぉ」

 

 

 まだ寝ぼけているのか、とてもふにゃふにゃした声で返されました。そして胸にグリグリと頭を押し付けてきます。

 

 その、ギプスをつけているので固いだけなはずなのですが……お顔、痛めますよ?

 

 

 「ん~……えへへ…」

 

 「………」

 

 

 ……やっぱり、子供の表情と言うものは良いです。

 とても、とても愛おしく感じます。

 

 しばらくそうして戯れているとルインさんがフールちゃんにココアを入れて持ってきました。

 湯気がたっているのに冷まさずにゴクゴクと飲んでいて驚きました。ルインさんが狼なのだから猫舌ではないのですかね?

 

 それからはフールちゃんのお話を聞いて、一緒にお昼を食べたりしました。

 

 昨日はお粥でしたが今日はしっかりとした固形物で食べた感じはしたのですが……やっぱり匂いが薄かったです。

 病院食の味が薄い、というのは共通ですね。

 

 もっとも、味なんてわかりませんがね。

 

 

 「ムゥちゃん、これあげる~」

 

 「__ぉ?」

 

 

 フールちゃんが突然差し出してきたのは苺とホイップのサンドイッチでした。

 ちょっと近づけられただけでも生クリームの甘い匂いと酸っぱいイチゴの匂いがします。

 

 正直、もう病院食でお腹がいっぱいなのですが……こう、善意でしてくれるのを無下にするのは……一口だけ頂きますか。

 

 

 「はむ………んく、ありがとうございます。……なんれす?」

 

 「ムーちゃんの歯、おとーさんみたい」

 

 

 そしてフールちゃんはほら、と言わんばかりにルインさんの口をこじ開けました。

 

 すると見えたのは立派な犬歯です。

 

 確かに似てはいますね。

 ムゥの歯も全て尖っているので。

 

 それより……ルインさんが歯を剥き出しにしてると、結構怖いです。

 

 

 ◻️

 

 

 「れは、ありがとうございました」

 

 

 本当に大丈夫?など声をかけてくれる看護師さんに適当に返して、松葉杖(前腕の)をつきながら病院をあとにします。

 

 松葉杖に関しては単純に骨折がまだ完全には治っていないからと頂きました。

 貸し出しではなく、貰い物です。

 理由はだいたいがボロボロになって返ってくるからだそうです。

 

 入院中はソシャゲーをやってて忘れてましたが武器と爆弾がおしゃれの範疇の世界ですからね

 

 アルミの棒なんてやろうと思えば誰でもへし折れますし。

 

 

 それはともかく、あれです。

 

 普通の松葉杖より物凄く歩きやすいですね。

 

 脇に当てる奴は肩も脇も痛くなりましたし。

 

 

 というか……ルインさん達以外、誰も来ませんでしたね?

 そもそも先生からすらも連絡がありませんでしたし……ワカモからもあれっきりで既読無視しますし……

 

 

  

 「…………まぁ、会えばわかりますかね」

 

 

 ここから(病院から)なら微妙にシャーレの方が近いですし、一旦シャーレに帰ってからアビドスへ行きましょう。

 

 モモフレ成分が、足りないです。

 

 

 

 ◻️

 

   ◻️

 

     ◻️

 

 

 

 

 【ピコン】

 

 「ん?」

 

 

 ヒトがせっかく、数日ぶりにスカルマンの巨大クッションに埋もれて成分を補給していると言うのに………あれ、非通知です。

 

 

 「………新手の詐欺ですかね?」

 

 

 開いてみると座標らしき数字が並べられていました。

 とりあえず調べてみますけれど………アビドス砂漠?

 

 ………はい?

 

 あの、何故?

 

 迷惑メール……というにはアレですし………そういえば、前世のアニメでこういうのありましたね。

 

 別に、行っても……や、何だか行くべきな気がしてきました。

 

 ですがどうやって……アビドス内は交通機関はほぼありせんし………う~ん……タクシー…、を使うにしても経費が馬鹿になりませんし、そもそも行ってくれるわけが……運転免許は…免許?

 

 

 「あ、」

 

 

 そういえば、押収した戦車がありましたね。

 

 戦車は免許いらないので大丈夫ですよね?

 

 

 

 

 格納庫へ行くと、そこには少しだけ埃を被った戦車が心なしか不機嫌そうに居座っていました。

 

 確か、消臭ビーズを中にぶちまけてあった筈ですけど____はい、臭いもしませんしビーズも殆ど消えてるかB.B弾みたいになって転がっています。

 

 さて、燃料は……大丈夫そうですね。

 少しだけ減ってるのが気がかりですが……まぁ、戦車内は広いですから予備の燃料も積んでいきましょう。

 

 

 【戦車のエンジンを掛ける】

 

 

 「おぉ~…」

 

 

 エンジンを掛けるとモニターらしきものが出てきて外の様子がよくわかりました。

 

 最近の戦車はすごいですね。

 

 なんなら暖房、冷房、換気システム……もう車ですね。

 

 

 「さて……パンサー(パンツァー)、フォー」

 

 

 某アニメの掛け声をやってみたかったのですが……舌が回らないのは今更ですね……

 

 

 

 

 

 ◻️

 

 

 

 そしてアビドス砂漠を目指してから数十分程。

 

 シャーレから出発したというのにもうアビドス郊外へこれました。

 

 この戦車、速いです。体感的には70㎞は出てます。

 

 戦車に関しての知識は運転以外ド素人なのでわかりませんが、この鉄の塊が車と変わらない速度で走るのは凄いってことはわかります。

 

 まぁ流石に曲がる時はノロマになりますが、そこはムゥの技術の問題でしょう。

 

 さて、こんな事を考えているうちに砂漠に突入しましたが、えぇと座標は………あと17㎞程ですか。

 

 では最大速力で行くとしましょう。

 こんな広い砂漠で安全運転なんてしても意味無いでしょうし。

 

 

 

 【ピコン】

 

 「おろ?」

 

 

 座標まであと数分で付くと言うところで連絡が入りました。

 

 速度を落としながら携帯を見ると《あ!繋がりました!!》

 

 

 「え、アロナ?」

 

 《はい!アロナです!繋がってよかったぁ……》

 

 

 メールを開いた瞬間にアロナが出てきました。

 とりあえず一旦停車します。

 

 

 《あ、退院おめでとうございます!生きてて良かったです!》

 

 「ありがとう?」

 

 

 死ぬつもりはありませんでしたけど、どういう反応をすれば良いのでしょうね?

 

 

 「座標を送ったのはアロナれす?」

 

 《そうです!砂嵐や距離が遠くてなかなか通信ができなくて……あ、今新しい座標を送りますので》

 

 【ピコン】

 

 「………」

 

 

 新しい座標を確認すると、現在地から右後方6㎞でした。

 

 いえ、その前に何故?

 というかそこには何があるのですか?

 

 

 《先生達が干からびそうになってます!》

 

 「……はぇ?」

 

 

 

 ◻️

 

 

 

 「つまり、カタカタヘルメット団をまた強襲しに行ったは良いものの、車を破壊されて途方にくれた挙げ句、徒歩でアビドスへ帰ろうと?」

 

 

 ムゥが纏めるとアロナはそうです!と元気に返事をしました。

 

 いや、皆さん何をしているのですか?敵討ち?

 そんな面倒な事をよくやりますね。

 というかだから入院中は誰もこれなかったと。

 

 ん?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 ワカモは何を?て、え?貸しってこれのことですか?

 

 





 ウドゥラについて追記しておきますね
 _人人人人人人人人人人_
> ハイパーツルギ薬 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

 多分これで先生達はわかる。メイビーオソラクキット

 ムゥちゃんがぶっ倒れたのは熱が籠りすぎたからです。
 そのための拘束衣の冷却機能です。

 本当はこれを本編に入れて説明しなきゃ行けないんだろうけど、
 わすれてた!!ごめん!!

 ヴァショルはfateのバーサーカーランスロットになる奴だと思ってください。こまけぇことはいいんだ


 あと評価と感想と誤字報告がモチベーションなのでオネシャス

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