知らん話書いてると脳が疲れる、いや、震えるネ。
あと今日から2週間は何があろうと更新できないデス。よろしゅう
8月3日には更新できそう。
「おいおい、急に何だってんだよ! これから王になろうって奴が物騒だな、おい! エミリアたんに手ェ出したらただじゃおかねぇからな!」
殺伐とする王選候補者の会話に、一人の道化が参入する。
発言の許可もなく一介の使用人らしき少年が、賢人会、王位継承候補者、近衛騎士から高位の貴族まで集まるこの場で、私言を叫ぶこと、それは勇気か蛮勇か。
どちらにしろ覚悟の要る行いだろう。
「この世界において、禁忌の存在たる魔女の映し身に与する道化め。貴様、妾を誰と心得る」
「スバル、下がってて」
「エミリアたん……」
「全然大丈夫なんだから」
「あまり早々図に乗る出ないぞ──不愉快じゃ」
「言っとくが、姉ちゃんにも同じことしようとしてんなら無駄だぜ。あたしの加護はあたしの傍にいる奴全員を護れるからな」
「誠に不愉快な者共よ。ならば、その身の程がどれほどのものなのか、妾が直々に試してくれる! 己が分をその身をもって知るがいい!」
怒りが頂点に達し、その額に青筋を浮かべて加護の出力を高めていくプリシラ。
溢れ出した『陽』のマナがその身に溢れんばかりに満ち、周囲を熱気が支配した頃。
彼女がそれを解き放とうとしたその瞬間だった。
「──そこまでよ」
本気でフェルトを平伏させようとしたプリシラに、冷然たる声がかかった。
それは、静かに怒るエミリアのもの。
あの日、初めてできた友達を守る為、それを傷つけようとする者に対する義憤を募らせる。
エミリアは己の内に秘められた極大のマナを解放する。
熱気に支配されていたその場が、否、その場だけでなく会場全体が、極寒とは言えぬまでもそれまでとは格段に気温が下がる。
当然、怒っていても彼女は冷静かつお人好しだから、この場に集う人々が凍えるようなことはない。
むしろこの真昼間で蒸し暑い時間帯に、涼しいとすら思える清涼な空気が満ちる。
しかし、それを直接向けられているプリシラはその限りではない。
彼女の加護は正午である今が最大にして最高。
しかし今、その最大最高出力でもって相殺することしか叶わない。
その上、エミリアにはまだまだ余裕があるように見える。
凍えこそしないが、その事実を理解して彼女はその顔に苦渋を浮かべ……
「……姫さん、そこまでにしようぜ」
いつの間にか、そこには兜の従者が傅いていた。
「何をしに来た、アルデバラン」
「もう十分試せたろ? ライバルが一筋縄じゃいかねーことも、その資格足りうる器があることも、な?」
「………わかっておる」
従者の忠言を聞き入れ、ようやく我儘姫の横暴は諫められた。
「──ふぅ」
それを理解し、エミリアは息を抜き、解放していた力を抑え込んだ。
「謝る気は、ないのよね」
「ふん、妾の行いは天意じゃ、謝る必要などない。それとも、貴様は生まれながらの天命すら謝ってみせるのか? その銀髪に紫瞳を生まれ持ったハーフエルフよ」
「あなたって、すごーく素直じゃない。それにすごーく頑固ね。人を試すようなことばっかり言って……やっぱりあなたとは気が合いそうにないみたい」
「みたいではなく、事実そうであろうよ。元より慣れ合うつもりもない。立場は等しくともいずれ敵対する候補者、なればこそ早いうちに潰すに限ると思うたが──どうやら、少し前とは幾分変わったようじゃの、それもかなり不愉快な方向に」
「もう、そんなに観察眼があって、どうしてもっと当たり前のことが見えないのよ」
「ふん」
「ほんとに、すごーく頑固……ホムラみたい……」
「全員、お気は済みましたかな?」
そう発言したのは賢人会の長、マイクロトフ・マクマホン議長だ。
「全員って、ぎゃーぎゃーよろしくやっとったのはそこの三人と従者らだけやろ? ウチらはなぁんも関与しとらん。まったくイイ迷惑やわぁ」
「それも仕方のないことだろう。彼女らはまだ若いのだから」
「それ、ウチらが年増言うとるみたいで良うないよ、クルシュさん」
「静粛に願います」
再び、進行役である騎士団長により遮られる。
そうしてようやく、
「では、今これより王選の、神龍王国の歴史に永劫刻まれるであろう政事の開幕を宣言致し──」
バタン!
大扉が勢いよく開かれた。
そうして悠々と、堂々と、その者はこの神聖なる場に現れる。
その後ろには戦々恐々とした巨人族らしき老人がいた。
誰もが口を失う。
この場に現れた侵入者のあまりに堂々たるその振舞に誰もが閉口する。
場を飲むような異様な空気が世界を満たし、招かれざる客は自信に満ち溢れた満遍の様相で、神龍王国の歴史に未来永劫刻まれるであろう言葉を声高に宣言した。
「──我が名はホムラ! いずれ王都に名を轟かす正義の味方! 今は一介のお尋ね者!」
名乗る、己が名を。
名乗る、己が信念を。
名乗る、堂々と、胸を張って、宣言する。
「そして此度、攫われし姫を救いにここへ参上した──フェルトの騎士だっ!」
彼女は──ホムラは声高に、意気揚々と、この場にいるすべての者に喧嘩を売った。
◆◇◆
タイトルどういう意味かって? 考えるな、ニュアンスを感じ取るんだ
原作との相違点がいくらかあって……まずスバルくんが普通に参加してること、勿論騎士としてではない。まぁ、実は幾分か強くなってたりするんだけど……。んで、エミリアたんがだいぶメンタル強者になってる、かな? いや、まぁ自信がついたみたいなもんだと思う。あと友達ができた。でぇ、フェルトちゃんは謎に強烈な加護に目覚めていて、まぁ、乙女ゲーで言えばフェルトこそが主人公なわけで、それで言うとエミリアが悪役令嬢なんだけど、仲良しですね。ホムラ様様ですわ。あと話の都合上ラインハルトがちょっち穏やかじゃない。可哀そうに。出会いが悪かったばかりに。
あとワタシがスバルくんを甚振るのが好きじゃないので、それに比例してプリシラやらクルシュさんやら、アナスタシアやらがちょっと(都合の)良い人化しています。ご了承くださいまし