転生ハイエンドのヒーローアカデミア   作:雑多書き

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スマホを買い替えて原神がサクサク動くことに感動したので初投稿です。


原作開始前
1話


 転生……というものをご存知だろうか?

 

 生き物が死んでその魂は新たな命として生まれ直す的なアレだ。最近なら異世界転生といった方がピンとくるかもしれない。

 

 まあ……なんだ。ざっくりいうと俺こと空木凛士(うつろぎりんじ)は一度死んで転生してきた身だということだ。それも『僕のヒーローアカデミア』の世界に。

 

 まさかネット小説のような出来事を自分自身がナマで体験するだなんて欠片も思ってなかったため最初は夢だと思ったさ。

 

 だが、頭上から落ちてくる大量の鉄骨を最後に記憶が完全に途絶えてること、転生して間もない頃に超能力……いや、【個性】を自身の手で発動させたことで紛れもなくこれが現実であると確信した。

 

 そんな事情もあってヒロアカの世界に転生してきた訳だが……実のところ俺は特殊な身の上であるため、頭を抱えるような厄ネタが幾つもあるのだ。いや、もはや俺の存在自体が厄ネタといっても過言じゃないかもしれん。

 

 どういうことか色々ややこしいかもしれないが、理解してもらえるよう頑張って説明したい。

 

 

 まず最初に……俺は特殊な身の上であるため、転生した直後から普通の人間なら必ずあるはずの家や戸籍、学校などの恩恵を受けることが出来ず、文字通り身分も含めて何一つ持たない身だった。

 

 敢えてあるものを挙げるなら転生した我が身と自身の記憶、諸事情で()()()()()()くらいか。

 

 それらを使って俺はまだまだ未成年にも関わらず、生きるのに必要なことは全部自分でどうにかするしかなかった。

 

 いやー……これが昔は本当にきつかった。運が悪かったり判断ミスがあればそのまま何処かでのたれ死んでただろう。

 

 なんせ前世では当たり前に持っていたものが今世では何一つ持ってなかった訳だからな。あって当たり前だったものがなくなるとその有り難みが分かるとはよくぞいったものだよ。

 

 だからこそ……俺はせめて日銭を稼ごうとバイトを探したが、戸籍もないし得体もしれない未成年を雇う物好きはいなかったし、いても無知な未成年から搾取しようと企む悪党だけだった。

 

 そのため一時期はホームレスとして路上で生活したり、どこかの山に篭って獣や山菜を狩る……リアルモ〇ハンみたいな生活をしてたことすらある。

 

 だから必要ならば前世の価値観や倫理観を一部ドブに投げ捨ててでも生きることを優先したこともあり、そのおかげで俺は今日に至るまで生きてこれたが……あの頃は本当に大変だった。

 

 …………と、ここまで聞いてそこまで追い詰められて何故警察や公的機関、ヒーローに頼らないのか?と疑問に思う人もいるかもしれない。

 

 これに関しちゃ転生してからの生活に余裕がなさすぎてそういった発想が思いつかなかったのがまず一つ。俺もホームレスのおっちゃんからこのことを指摘されるまでこの手の発想が浮かばなかったし。

 

 もう一つは……他者にバレてはいけない秘密が幾つもあることだ。

 

 この世界の未来の出来事を知ってる転生者であること、自身の個性に関すること、これまでの来歴など人に知られたらまずいことは山ほどある。

 

 この超人社会、どこにどんな個性の奴がいるか分からないし、何処から俺の情報が漏れるか分からないからな。

 

 そしてなにより…… 今もそうだが特定の場所に長く居着いてもし()に居場所がバレたら経験上洒落にならないことになるからだ。ぶっちゃけこれが俺の抱える厄ネタの中でも特にやばいものになるな。

 

 ()の追跡から逃げて見つからないように一つの場所には長く留まらず定期的に電車やバスは勿論、時には徒歩などのあらゆる方法で日本中を移動しながら生活をしてると言っても過言じゃない。

 

 幸い俺の個性の一つがこういった潜伏生活に非常に適したものであったため今もこうして逃げ隠れできているが、それでもごくたまに俺を見つけ出して追ってくるからな。

 

 そうなれば俺だけでなく周囲の一般人も巻き込みかねないし、下手に頼れば()はそれを察知して此方を捕捉してくることもあって公的機関やヒーローへ頼ることは避けたい、というわけだ。

 

 

 さて、そんな厄ネタだらけの俺の今世だが、それでも今はそこそこ人間らしい生活ができてる。

 

 満喫で寝泊まりしたり、銭湯にいって身体を綺麗にしたり、ご飯にありつけたり、中古だがちゃんと服も着たり……昔の山を半裸で駆け回って鹿やら猪やらをブッ転がして焼いて食う頃と比べると随分と文明的な暮らしができてると言っていいだろう。

 

 仮にこれらが束の間の平穏だったとしても……俺にとっては幾多のしがらみの中、ようやく掴み取れた普通の生活、というわけさ。

 

 どん底から今の生活を維持できるようになるまでに本当に色々あったし色々やったが、まず間違いなく言えるのは俺自身の個性のおかげだ。どれか一つでも欠けていれば今の生活はないと断言できる。

 

 そしてその中でも特に重宝し、何度もお世話になってきたのが個性:変形だ。

 

 これは自身の手に触れているモノを自由自在に変形させる個性……なのは間違いないがその効果は自分にしか適用されない。

 

 しかしその分できる範囲と精度は極めて高く、何年も毎日使い続けて練習し続けてきたことや訓練を積んだ経験もあって自身の顔は勿論身長や体型、果てには指紋や声帯なども自由自在に変えられる。

 

 似たような個性のトガヒミコと区別するなら俺の変形は服は作れないし、たとえ相手を真似たからといって相手の個性が使えるわけでもない上、まともに扱うのもかなりの練習量が必要だが、その分擬態する性能に特化したと言ったところか。

 

 奇しくも彼女と同じく逃亡生活を余儀なくされ、容姿を別人レベルにコロコロ変える俺にとっては必要不可欠な個性だ。

 

 正直なところこの個性がなかったら俺は今のような生活を送れている自信はないし、確実に()に見つかってとっくの昔に捕まっていただろう。

 

 二つ目の個性は超再生。名前の通り、短時間に極めて大きなダメージを負わなければ大体の傷はすぐに再生出来る。

 

 だからといってダメージを喰らったり治したりする過程で相応の痛みは生じるが、その辺は変形で痛覚などの神経系を弄って一時的に遮断することで克服した。やっぱり痛いのは嫌だからな。

 

 それに……追手の(ヴィラン)は殺さなきゃ何してもヨシ!って考えてる節があるのか、割と情け容赦なく腕や足を吹っ飛ばしてくるし。

 

 故に戦闘は勿論日常生活の打撲や切り傷などもすぐに再生することもあって怪我や欠損に苦しめられることがないのは切実にありがたい。

 

 次に三つ目の個性は筋力強化。あそこまでめちゃくちゃな出力ではないが、OFAのように純粋な身体能力を強化する増強型の個性だ。

 

 やはり身体能力が大幅に向上するのは単純だが強力だ。単純な基礎力を強化させれば出来ることも格段に増えるため、何かと使うことが多い。

 

 それに……緑谷出久のフルカウルやエアフォースなどのお手本があるのも大きい。この個性の鍛える際の指標と参考にさせてもらったが、そのおかげで個性の熟練度はかなり成熟している。

 

 オールマイト?あの人は個性(OFA)の出力もそうだが本人も色んな意味で規格外過ぎてオンリーワンな戦闘スタイルだからな。

 

 動画は勿論直接見たことも度々あるが……あの人、本当に弱体化してるのか?知ってても俄かに信じがたいんだが……控えめに言って凄すぎて引く。

 

 まぁ……気を取り直して四つ目だが、スキャンという探知系の個性だ。

 

 効果としてはまず調べたいものを目で直視することで見てるモノの情報を読み込み、おおよその構造を脳内にイメージとして出力できるというものだ。

 

 例として建物をスキャンすると角材や鉄骨などで肉付けされる前の骨組みのイメージで出力されるし、人間なら男女共に人体模型のイメージが出力されてくるといったところか。

 

 勿論ほんの一瞬しか情報を読み込めなかったり、対象が映像に映ってるものだったりすると失敗するし、調べたいものが大きいor複雑であるほどスキャンと出力に時間は掛かる上、最悪個性が処理落ちするのか猛烈な頭痛に襲われる。

 

 まあ、人間くらいの大きさならすぐにスキャン可能できるし、精度もある程度調整できるのでそんなことは滅多に起こらないが……

 

 最後の五つ目は鱗化……全身のどこからでも鱗を生やして操れるシンプルかつ応用性に富む個性だ。

 

 おっと、たかが鱗と侮るなかれ。単純な強度でも鋼をも上回る強度を誇るので攻防ともに優秀だし、鱗を高速で射出することで遠距離にも対応してる優等生な個性なんだから。

 

 癖もなく扱いやすくて強い……単体でもいい個性といえるが俺的にポイントが高いのは自身の保有する別の個性とのシナジーがある点だな。

 

 例えば……原作では緑谷出久が発勁とOFA、黒鞭による遠心力を組み合わせて擬似的なOFA100%を再現してただろ?あんな感じに鱗化と他の個性を組み合わせて使ってる。

 

 今使ってる組み合わせだと鱗化+変形で鱗化の形状変化の速度と拡張性の強化、鱗化+超再生で鱗の生える速度上昇によるの出力の強化の二つか。

 

 どちらも鱗化との相性がいい個性だったこと、そして()()()()の手を借りたこともあってなんとかモノにしたが、それでも難易度はかなり高い。

 

 なんせ片方の手で絵を描きながらもう片方の手で字を書くようなものだからな。完全に独学だったら習得するのにもっと時間がかかってただろう。

 

 とまあ、以上が俺の個性だ。

 

 それから……おっと、いけないいけない。一番肝心なことを説明し忘れてたな。

 

 何故俺がこんなにもややこしい身の上をしているのか?そして何故一人一つのはずの個性を五つも所有しているのか?についてだ。

 

 大体の人ならもうとっくに気づいていると思うが……俺の正体が脳無と呼ばれる化け物だからだ。

 

 脳無……ヒロアカに出てくる敵の一体であり、死体を改造して複数の個性に耐えられるようにした……いわゆる改造人間という奴だ。

 

 見た目としては瞼のないギョロっとした瞳、筋肉質な身体、そして脳みそがむき出しという異様な姿の怪人であり、その戦闘力はかなり高い。

 

 なんせ比較的弱い脳無でも複数の能力、再生力、常人離れしたパワー、強靭な肉体など並のヒーローなら苦戦は避けられない強さを誇る訳だからな。

 

 そして脳無の中でも一際強力な個体であるハイエンドは人語を理解して会話できるほど高い知能、状況を理解する思考能力、相手を観察して考えそれを活かす洞察力を持つなどこれまでの脳無を一線を引くほど高い自立思考能力を持つ。

 

 加えて身体能力や個性も同種の脳無どころか強力なヒーローにも引けを取らないスペックを持つなどまさにハイエンド(高性能)と呼ぶに相応しい性能だ。

 

 そして俺は何の因果なのか、この世界で脳無、それも脳無の中でも一際強力なハイエンドに転生してしまった、という訳だ。




主人公が雄英に行くまでの流れはおおよそ出来てますが基本的に投稿は書きあがってすぐにしてるため、少し不定期となりますのでしばらくお待ちください。

評価、感想、ここ好き、誤字脱字指摘などをくれると喜ぶしモチベも上がるのでどうぞよろしくお願いします。

そしてもし物語の展開に何か矛盾やん?この展開おかしくねぇか?ってなることがあれば指摘してくださると嬉しいです。
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