【完結】機動戦士ガンダム実況_カルト教祖プレイ   作:すも

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番外編その7です。今回は前後編の前編です。


番外編⑦<宇宙世紀100年のMS開発状況(前編)>

<宇宙世紀100年のMS開発状況(前編)>

 

―こちらはフォン・ブラウン市内にあるアナハイム・エレクトロニクスのイベント会場です!この巨大な敷地内ではアナハイムが経営する多種多様な企業の展示会が開かれており……―

 

「いや本当に大きいな。ウチ(アナハイム)が複合企業だとは知っていたけど多過ぎるだろう」

 

宇宙世紀100年1月、宇宙世紀が始まって100年となる記念すべき年であり、月にあるフォン・ブラウン市内では宇宙世紀100年を記念してアナハイム・エレクトロニクスによる巨大イベントが開かれていた。アナハイムのMS関連企業に勤めているカミーユ・ビダンは仕事をする中でテレビに映るイベント会場の様子を見ていた。

 

「すまないねビダン君、急に仕事が入ってしまって君に手伝わせてしまうなんて。折角の休みに息子さんと行く予定だったらしいのに本当に申し訳ない」

「いえ、大丈夫ですよ。ラウルは親父と一緒にイベント会場に行きましたから。あの2人も今頃楽しんでると思います」

「フランクリン氏か。お爺さんが付いてくるならラウル君も安心だな」

「ええ、親父も孫と一緒に行けて喜んでいるでしょうね。ラウルの事を溺愛してますから」

 

アナハイムが企画した巨大イベントは地球圏に住む人類の関心を集めており、連日満員御礼の状況であった。本来は休日を利用してカミーユとラウルの親子2人でイベント会場を巡る予定だったのだが、急な仕事が入ってきてしまい、急遽祖父のフランクリンがラウルと一緒に行くことになったのである。ちなみにフランクリンは孫を溺愛しており傍から見れば好々爺そのものであった。

 

「しかしテレビで見ているだけでも物凄い人混みだな……親父達大丈夫か?」

「うーむ、地球圏全域から人が来ているという話だからな。息子さん達は何を見る予定なのかね?」

「予定ではこの前発表された新型ガンダムを見に行くつもりだったんですが」

「ああ、あそこか……MS部門は人気だからなぁ。しかもアムロ・レイが乗る新型ガンダムとなれば大行列だろうね」

「ですよね」

 

平和になった地球圏でもMS部門は未だに根強い人気があり、しかも新型ガンダムの発表もあって大行列が予想されていた。カミーユが上司と会話している中テレビではMS部門の様子を映していた。

 

―いやースゴイ行列ですね!ここに並ぶ人達のお目当てはやはり新型ガンダムですか?―

―はい、ここにいる方達は皆ガンダムを見る為に並んでおられますね。でも今回の展示ではガンダム以外にも注目すべきMSがありますよ―

 

イベント会場の広報担当者がレポーター達を案内する。

 

―こちらがアナハイムが自信を持って売り出す民間向け小型MSの第一号……MS-05RF、通称RFザクⅠとなります―

―へぇ、これが―

 

テレビに映る新型MSはかつて一年戦争でジオン公国が使っていたMS-05……通称旧ザクに酷似していたが、広報担当者が言う通り既存のMSと比べて一回り以上小型であった。

 

―確かに隣に立っているオリジナルと比べて小さいですね―

―えぇ、でもMS-05RFは性能についてはオリジナルを凌駕していますよ。一年戦争で出てきたどのMSよりも高性能だと断言できます。ハイザック等には劣りますがね―

―こんなに小さいのにあの伝説のガンダムよりも!?それはスゴイですねぇ―

―MS-05RFはムーバブルフレームの他に最新技術を惜しみなく投入されていますからね。黎明期である一年戦争のMSに比べたら高性能なのは当然ですよ。それに製造コストや操縦性、整備性と拡張性についてもMS-05RFは素晴らしい完成度を誇り……―

 

「おおビダン君、ウチが開発に携わっていた小型MSが出ているぞ」

「あ、本当ですね。でもあの機体は安くて頑丈で悪くない機体だとは思いますが、軍から旧式MSが大量に払い下げられている現状で売れるんですかね?」

 

テレビに映る小型MSを見てカミーユは以前から気になっていた疑問を口にする。現在の地球圏は平和で安定しており、軍は軍縮を進めていていた。その影響で軍から旧式MSが民間向けに払い下げられているのを知っていたカミーユはMS-05RFが売れるのか少し心配だったのだ。

 

「いや、それは大丈夫だろう。これから地球圏や火星と木星の開発を進めるにあたってMSは作業重機として重宝されるだろう。しかし今後の開発規模を考えたら旧式MS達だけでは全然数が足りないよ」

「だから小型MSの出番ですか」

「ああ、製造コストや維持費用が安く済む小型MSは経営者や現場の人間達から歓迎されるだろうね。MS-05RFの性能はハイザックに及ばないらしいが作業用と割り切れば十分過ぎる性能だ」

「まあ作業重機に高出力ジェネレーターや全天周囲モニターなんて必要ないですよね」

「うむ、大事なのは数が調達できるかどうかだよ」

 

―今後アナハイムでは下取りキャンペーンとして旧式MSを送っていただければ新品のMS-05RFと交換することを予定しております。テレビをご覧の皆様も是非ご検討を……―

 

「下取りキャンペーンって、まるで車だなぁ」

「ハハハ、確かに……さて、イベント会場の様子も気になるが仕事を優先しなくてはな」

「ええ、そうですね」

 

商魂逞しいアナハイムの姿勢にカミーユは少し呆れつつも仕事を進めていくのであった。

 

 

 

「お父さんお疲れー!」

「お疲れカミーユ、急に仕事が入るなんて大変だったな」

「ラウル、親父」

 

夕方になって仕事が無事終わったカミーユはラウル達と合流していた。

 

「ラウル、ガンダムは見れたのか?」

「うん!すごかったよ!動いてる所を見たけどまるで忍者みたいだった!」

「え?忍者?」

 

息子のラウルが楽し気に話すのを微笑まし気に見ていたカミーユはラウルの言葉を聞いて疑問符を浮かべていた。それを見てフランクリンがフォローを入れる。

 

「ああ、ラウルの言った通りさ。新型ガンダム……νガンダムの模擬戦の様子を見る事が出来たんだが、本当に分身していたんだ。確かにあれはラウルと一緒に見たアニメに出てきた忍者のようだったよ」

「分身って……スゴイ技術だな」

「うむ、それにビームシールドなる物も装備していて革新的技術のオンパレードだったよ。宇宙世紀100年という節目の年に相応しい機体だったな」

「へぇー」

 

フランクリンから差し出されたパンフレットを読んだカミーユは科学の進歩に感心していた。

 

「あ、でもミノフスキードライブは流石に搭載してないのか」

「あれは出来たばかりの新技術だからな。MSに搭載出来るレベルまでの小型化はまだ厳しいだろう。最低でも10年くらいは掛かるんじゃないか?」

「いーざーいーかーんー みちなるせかーいへー♪」

 

カミーユとフランクリンが会話をしている中でラウルは奇妙な歌を歌っていた。

 

「ん?何だあの変な歌?それにラウルが持っているMSのぬいぐるみは?」

「あー、それは……非公認マスコットキャラのヅダ吉君だ」

「は?」

「ははなる星をはなーれてー 宇宙にとびだそおー♪」

 

フランクリンの発言を聞いてカミーユは思わず困惑する。

 

「非公認マスコット?」

「私もよく知らないのだが、ミノフスキードライブを搭載したMSを開発しようとツィマッド社出身の技術者達が中心となって進めているプロジェクトのマスコットキャラらしいぞ」

「行くてはー おわりのなーいー ほーしのーうみー♪」

 

「ツィマッド社は推進器の開発が得意だったようでな、ミノフスキードライブをMSに搭載するなら自分達がやって見せるとやる気をだしていたよ」

「へー、あのぬいぐるみは新型MSのデザインなのか?」

「みはてぬ夢をーおいもとめー ミノフスキードライブぜんかいだー♪」

 

「いや、技術者から詳しく話を聞いたらどうやら一年戦争前にザクⅠと競合していた機体がモデルらしくてな……でも試験中にエンジントラブルで空中分解した曰くつきの機体らしい」

「は?」

「フールースロットルーでー おそれることなくつきすすめー♪」

 

「なんだそれ、縁起が悪いじゃないか。しかもよりによってエンジントラブルって……絶対公認されないだろ」

「うん、私もそう思う。でも技術者達は今度こそ成功させると真剣な様子でなぁ」

「宇宙をきりひらくひかーりー その名はー……ヅゥーダァーー♪」

 

楽しそうに歌うラウルを見てカミーユとフランクリンは複雑な表情を浮かべていた。ちなみに非公認マスコットキャラのヅダ吉君はその後公認されることはなかったが、技術者達が着ぐるみを着てまでアピールする様子が受けてネタキャラとしての人気を確立したのであった。

 

そして10年後ミノフスキードライブを搭載した新型MSのVガンダムが開発されたが、その5年後民間の有志達が協力して作り上げたミノフスキードライブ搭載機のRFヅダ(非公式)が民間機として初めてMS単体で大気圏を脱出した記録を打ち立てたのであった。ちなみにその試験に興味本位で立ち会っていた某天才のコメントは

 

「ロマンを追い求める姿勢は理解できる、できるのだが……あのヅダとやらにそこまで情熱を向ける価値があるのか?MSの設計だけでなく煩雑な事務手続きまでする熱意は一体どこから来るのだ……?」

 

と終始困惑した様子であったことをここに記す。

 

 

 

 

<オリジナル機体の簡単な説明>

 

●MS-05RF……RFザクⅠ

 

全高     14.0m

本体重量   12.0t

全備重量   15.5t

出力    1.150kW

武装     なし

 

→小型MS第一号として開発された機体。作業用重機として割り切られた機体で全天周囲モニターは廃止されているが、オプションで付ける事も一応可能。一年戦争時の機体と比べたら高性能ではある。

 今後宇宙開発の為に数を揃える事を重視しており製造コストは安価で、整備や維持費用についても非常に安く済むという経営者と現場が喜ぶ機体である。

 オプションで外装を総入れ替えし外見をジムにすることも可能。

 

 

 

●EMS-04RF……RFヅダ(非公式)

全高     14.5m

本体重量   15.0t

全備重量   20.8t

出力    1.800kW

武装     なし

 

→ヅダをRF……したわけではなくMS-05RFの外装をヅダにした非公式の機体である。特徴としては背中のミノフスキードライブであり、ミノフスキードライブを搭載するために機体の耐久性を強化、ジェネレーターの出力向上を図った為重量が増加している。事前の検査によりミノフスキードライブの出力に機体が耐えられることは判明しており、その後煩雑な申請作業の後試験することができた。MS単体で無事に大気圏を突破したのを確認した有志達はお祭り騒ぎだったという。

 ちなみに無理矢理ミノフスキードライブを搭載したので直進行動はできるが方向転換などは非常に苦手である。




νガンダム?については後編で書きます。



番外編を後数話ほど予定しております。更新速度は遅くなりますが頑張って投稿していこうと思います。
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