ダンジョンに訳ありデビルハンターがいるのは間違っているだろうか   作:EGO

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Mission36 迷宮(ダンジョン)に舞う

 遠くに聞こえる神獣の触手(デルピュネ)の咆哮が、グレイとステラの怒号によって掻き消える。

 同時に放たれる数十の斬撃が互いを弾き合い、刃がぶつかる度に魔力が弾け、極彩色の火花が乱れ舞う。

 

『グルゥオオオオオ!!!』

 

 下からかち上げるように振るわれた剛撃がステラの刀を握る両手諸共に真上に弾きあげ、無防備に晒された腹に拳を放つ。

 瞬間、ブン!と魔力による空気が歪む異音がグレイの耳朶を撫で、放たれた拳が空を打つ。

 ドン!と大気の壁を殴りつける衝撃音を響かせ、大気を震わせた瞬間、脳天を撃ち抜く衝撃に体がくの字に曲がる。

 

『流石に硬いですね……ッ』

 

『それはお互い様だろ!』

 

 ステラは踵に感じる硬質な手応えに舌を弾き、グレイが鼻で笑う。

 そして脳天を撃ち抜いた彼女の脚を掴み、半月を描きながら地面に叩きつけようとした間際、キン!と鋭い鍔鳴りの音が静かに響く。

 グレイを球状に囲むように空間が歪み、斬撃が弾けようとするが、彼は止まらない。

 渾身の力を込めてステラを地面に叩きつけ、斬撃が弾けるよりも速く彼女の頭を蹴り飛ばす(サッカーボールキック)

 快音と共に吹き飛ぶ彼女には一瞥もくれず、斬撃が弾ける間際にその爆心地を確認。

 そこと自身の間に腕を捩じ込み、斬撃が弾けた瞬間に魔力を盾にして防ぐ(ブロック)

 ゴリアテ越しの防御ではあってもその衝撃は殺しきれず、大型の悪魔に殴られたような衝撃がグレイの体をのけ反らせる。

 自身の『ロイヤルガード』では防ぎきれない事実を嚙み締めながら、痺れる腕を誤魔化すように振りながら笑う。

 

『慣れりゃいけんな、これは』

 

 拳の開閉して具合を確かめたグレイはそう告げ、今の感覚を脳内で反芻させる。

 タイミングをドンピシャで合わせられれば(ロイヤルブロックであれば)、完全防御も可能なはずだ。いいや、できねば勝ち目はない。

 

『──の、ようですね』

 

 ある種の確信を抱く彼の耳に届くのは、何の感情も抱いていなさそうなステラの声だった。

 防がれたのなら仕方ないと割り切り、下手に使えばもう通用しなくなると理解し、それでも欠片も気にしていない風な淡々とした声音。

 少しは動揺して欲しかったんだがと胸中で舌打ちを漏らしたグレイは大剣を肩に担ぎながら翼を広げ、腰を落として突撃の体勢を取る。

 対するステラも翼を広げながら刀を鞘に納め、半身になりながら迎撃の構えとなった。

 動き出すのはほぼ同時。音を置き去りに斜線となった二人は、何度も交わりながらその度に金属音を響かせ、周囲の炎が剣圧のみで吹き消されていく。

 燃え盛る18階層の片隅から、だんだんと鎮火されていく様を知る者はいない。それを視認できるほどの上空にいられる人物は、それこそグレイとステラのみだ。

 燃えかすばかりの森の中を二体の悪魔が駆け抜け、ついに斜線が正面衝突を起こす。

 階層が揺れるほどの衝撃と共に鍔迫り合いに移行した二人は超至近距離で睨み合い、ほぼ同時に後ろに跳んだ二人は着地と同時に跳躍。

 そのまま空中での斬り合いが始まり、数十の斬撃の軌跡が柱のように階層の天井までを一気に駆け上がっていった。

 

『『ッ!!』』

 

 二人がほぼ同時に着地したのは階層の天井。

 上下が逆転した世界の中でも、常に頭上に向けて重力に引かれる感覚があっても、二人の動きに澱みはない。

 足を天井にめり込ませ、地上となんら遜色のない動きをもって得物を振るい、斬り結ぶ。

 頭に溜まろうとしている血を魔力により強引に全身に流し、魔力の炉心たる心臓の鼓動が強くなる。

 大剣を薙ぎ払いながら天井を蹴って後ろに跳躍。ステラは大剣の一撃を容易く受け流し、刀を鞘に納めた。

 その姿を視界に納めながら翼を広げ、大剣を肩に担ぎながらすぐさま突撃。

 音の壁を突き破る衝突音と共にグレイが掻き消え、間合いが瞬時に零に。

 それでも彼の動きをステラは捉えていた。彼の肉薄に合わせるように、居合いの一閃を放つ。対するグレイも大剣を振り下ろす。

 同時に放たれた一閃が互いの得物を掠め、金属が擦れ合う不快な高音を響かせながら二人がすれ違う。

 先に振り向いたのはステラ。軸足を天井にめり込ませ、強引に反転。

 振り向き様の一閃でグレイの翼を落とし、機動力を奪わんとするが、そんな彼女の胸に凄まじい衝撃が撃ち抜いた。

 

『カハッ!?』

 

 鱗皮を貫く衝撃に肺の空気を根こそぎ吐き出すステラ。

 驚愕に見開かれた彼女が見たのは、こちらに背を向けたまま、脇の下から散弾銃(コヨーテB)の銃口をこちらに向けたグレイの姿だった。

 振り向きもせず、正確にこちらを撃ち抜いてきたのだ。勘にせよ、魔力の探知力にせよ、それを信じて行動に移せる胆力は凄まじい。

 師匠直伝──バックスライド。後方の敵へと迎撃手段の一つを魅せたグレイは、今度こそ反転しながら痛苦に喘ぐステラに向け、大剣を投擲。

 反転の勢いを寄せ、人外の膂力も乗せられたそれは残像で円を描きながらステラへと迫り、彼女は身を屈める事でそれを回避。

 ふわりと揺れた髪の先が逃げ遅れた事で綺麗に切り揃えられ、毛先が頭上へと落ちていく。

 背後では溶けかけた水晶に大剣が突き刺さり、手元に戻すよりも先に溶けたそれに巻き込まれて落下していった。

 屈んだ体勢から鍔鳴りの音が静かに響き、グレイの足元とその周辺に破砕音と共に大量の斬撃痕と亀裂が生じ、音を立てて天井の一部が崩落する。

 天井に立ったまま頭上に向けて落下していく。地面が頭上から迫ってくるという不可思議な感覚に思わず笑ってしまうグレイだが、その瞬間に足場が細切れにされて崩壊。

 飛び散る瓦礫に混ざり、くるりと体を回転させて足から着地しようとするグレイだが、周囲の瓦礫を蹴る疾駆の音が耳に届いた瞬間、縦軸反転と同時にゴリアテを纏った右拳で裏拳(バックフィスト)を放った。

 

『ラァ!!』

 

『シッ!』

 

 そして彼の背後から迫っていたステラの一撃と彼の拳がぶつかり合い、甲高い金属音が鳴り響く。

 同時に力負けし、吹き飛ばされたのはステラの方だった。膂力に物を言わせた豪快なまでの反撃が、彼女の力を上回ったのだ。

 だが、力による勝負においてはグレイの方が有利なのは既に承知のこと。不意を打れてばあるいはと探りを入れたわけだが、結果は見ての通り。

 空中で身を捻り、左腕をグレイに向ける。鞘と一体化している腕を髑髏の意匠が施された魔銃──ナイトメアγが覆い、口を開いて銃口を露出。

 ゴゥン……と低い唸り声にも似た音と共に魔力が充填され、銃口から溢れ出す。

 

『ッ!』

 

 砲撃を察し、ゴリアテによる吸収の構えを取るグレイだが、そんな彼を嘲笑うようにナイトメアγの魔弾が放たれた。吐き出された瞬間に十発に分裂した、散弾として。

 その全てがグレイを避けるように直線的に動いていたかと思えば、突如として進路上に現れた魔法円(マジックサークル)に当たると反射。

 前後左右、さらに上下。十の魔弾が複雑な軌道をもってグレイを完全に包囲し、彼の意識を撹乱していく。

 彼の両目が忙しなく動き、魔弾の軌道を追ってしまうが、その一瞬の間にステラが魔弾の包囲網の中に突入し、間合いに捉えた瞬間に刃を振るう。

 グレイもすぐさま拳をもって彼女の剣戟を迎撃し、ゴリアテと刀による攻防が始まった。

 斬撃、刺突、鞘による殴打。様々な連携(コンボ)が瞬き一つの間もなく放たれる中、それを直感と反射でもって反応し、拳や蹴りを合わせていく。

 無論、死角から迫る魔弾の回避や迎撃にも余念なく、体を傾け、時には舞踏じみた動きで回転さえも織り交ぜながら、回避と攻撃を同時に行う事さえもある。

 

(前にステラがいる以上、正面からは来ねえよな?)

 

 魔弾の軌道を意識しながら、確実にこちらの急所に向けて振るわれるステラの一閃を紙一重のタイミングで弾くグレイは、思考の隅でそんな推察を行っていた。

 魔弾も魔力の塊である以上、放った本人でさえも当たれば多少は怯む。放った攻撃を跳ね返され、そのまま隙を晒す悪魔も多いのだ。

 ステラもそんな間抜けな一人であれば楽なのだが……。

 

(──なんて事、思いますよね。普通は)

 

 グレイに斬撃の嵐を浴びせながら胸中で溜め息を吐くステラ。

 確かに魔弾が当たれば無事では済まないが、そこまで間抜けではない。

 事実魔弾が自分の後方に飛ばないように細心の注意を払っているし、行ってしまっても上手く反射してすぐさま攻撃に参加させている。

 グレイが警戒しているのは左右と背後。そしてステラの動作のみ。

 細心の警戒を払うグレイだが、次の瞬間には目を見開いた。

 ステラが攻撃動作を中断し、半歩分後方に下がったのだ。

 迎撃に振るった拳が空を打ち、大気が唸る音と衝撃が虚しく響く。

 瞬間、ステラが刃を振るう。だがグレイは間合いの外。彼の鼻先を掠める程の距離に、切先が通り過ぎていく。

 ステラが間合いを読み違えた──そんな予想はすぐに否定された。

 空間が悲鳴をあげ、次元の穴が現れたのだ。

 悪魔の出現、あるいは不意打ちを警戒し、すぐさまその場を飛び退こうとするグレイだが、彼の背後を飛び交っていた魔弾が全て姿を消した。

 突然の魔力の消失にグレイの注意がほんの一瞬背後に向く。

 そして、彼の視線には確かに捉えていた。魔法円(マジックサークル)が裂け目に変わり、魔弾を呑み込んでいたのだ。

 入り口がそこだとしたら、出口は──。

 グレイの意識が正面に戻る。時間にして半秒足らず。そんな零コンマの隙は、この二人での決闘においてはあまりにも長い。

 消えた十の魔弾。吐き出されたのはグレイの正面に口を開く次元の穴。

 彼がそれを認識したのと、凄まじい衝撃と熱に全身が襲われたのはほぼ同時。

 

『ガッ!?』

 

 隙間もなく叩きつけられる十の衝撃。鱗皮を焼く超高熱と骨の髄まで響く衝撃に短い悲鳴をあげ、吹き飛ばされる。

 勢いのままに地面に叩きつけられ、背中と翼で地面を削っていくグレイ。

 それでも彼はステラを睨みつけ、地面に両の踵を叩きつけて体を浮かせた。

 バク宙の要領で体勢を整えたグレイは左手を地面にめり込ませ、勢いを殺して無理やり停止。

 同時に変身が解け、腹部が焦げた戦衣装(バトルクロス)と焼き爛れた腹筋が露わになった。

 

「いってえな……!」

 

 肌が剥がれ、筋肉が剥き出しにされた激痛に悪態を吐くが、次の瞬間には魔力の蒸気が噴き出して傷が治癒されていく。

 軽い腹痛に襲われているように腹を摩る彼を見つめながら、ステラもゆっくりと着地する。

 同時に変身を解き、深く息を吐く。

 燃費はだいぶ改善されているとはいえ、ナイトメア系列の魔銃は撃つだけで魔力を持っていかれる。グレイに痛痒(ダメージ)を与えられる威力の魔弾十発は、流石のステラとて消耗してしまう。

 だが許容の範囲内だ。グレイの変身も解ける程度の打撃を与えられた、なら問題ない。

 腹の治癒も終わり、立ち上がったグレイはステラに右手を向けた。

 何の武器も握らず、ただ掌を向けるだけの動作にステラが視線を鋭くして警戒する中、背後から微かに聞こえた風切り音にハッとして身を翻した。

 直後、彼女の心臓があった位置を大剣が通過していく。

 先程落下した大剣の回収。グレイはそれを攻撃として利用してきたのだ、驚きはすれど対応できない訳ではない。

 大剣の刃に映る自分の顔に苛立ちをぶつけるように蹴りを入れ、回転を加えてグレイが受け止められないように嫌がらせをしておく。

 だがグレイは受け止めない。乱回転して迫る大剣を避けながらステラに向けて突貫し、両手に構えるはユースティティア。

 刀身に光を纏う双剣を携え、間合いの遥か外にいるにも関わらず刃を振るった。

 ガシャン!と刃が割れる金属音と共に変形し、ワイヤーで繋がる連なる刃がステラに迫る。

 水平に並んだ二つの聖光宿す刃を前にステラは怯まない。その場で跳躍し、体を回転させ、刃を飛び越える形で回避。

 空を斬った光が斬撃となってそのままステラの後方まで飛んでいき、進路上にあった燃えかすの木々や岩を両断していく。

 そんなものには目もくれず、ユースティティアの刃を引き戻し双剣に戻したグレイは、ステラが着地すると共に斬りかかる。

 一段目は上から。ステラは刀で防ぐ。

 二段目は右から。ステラは鞘で受け止める。

 二振りを塞がれた瞬間、グレイは不敵な笑みと共に叫んだ。

 

「光れ!!」

 

 ユースティティアの鍔が開き、閃光が溢れ出す。

 熱さえも孕んだ凄まじい光量に二人の視界は白く塗り潰され、互いに次の一手が遅れる。

 ステラがその場を飛び退き、視界回復の為の数秒を稼ごうとした瞬間、グン!と何かに引っ張られた。

 ジャラリと鎖が揺れるような音も聞こえ、視界が潰される中でも彼女の冷静な部分が素早く判断を下した。

 

(双剣を鎖代わりに私の武器を……!)

 

 ユースティティアで視界を潰した瞬間、双剣を蛇腹剣に変形。それをステラの刀と鞘に絡め、逃げようとした瞬間に引き寄せたのだ。

 そしてその答えにたどり着いた瞬間、今度は腕を掴まれた。

 万力の如き力で腕を握り潰され、ステラが痛苦に喘いだ瞬間、その顔面にゴリアテ装備のグレイの拳が叩き込まれ、頬骨を砕かれる。

 その勢いのままに拳が振り抜かれ、ステラの体が殴り飛ばされた。

 灰を巻き上げながら体を水切りの石のように何度も地面を跳ねさせ、遠くの岩に激突することでようやく止まる。

 

「がっ……げほっ……まったく、容赦ないですね」

 

 口から魔力の蒸気を吐き出しながらゴキゴキと首を鳴らし、赤く腫れた頬を撫でた。

 その腫れもすぐに引いていき、砕かれた骨もパキパキと乾いた音と共に治癒されていく中、大剣を肩に担ぎ、ユースティティアを腰に帯びたグレイが灰の霧の中から姿を現す。

 

「あんまりやると目が悪くなるな、こりゃ」

 

「どうせここで死ぬんですから、後の事など気にするだけ無駄ですよ」

 

 目頭を押さえながら呻くグレイに、ステラは何度も瞬きをして焦点を合わせながら言い返す。

 同時に二人が思うのは、もうこの手は使えない(使ってこない)という断定だった。

 上級悪魔との戦いにおいて騙し討ちが通用するのは初見時のみ。

 二回目以降も通用するのは、単に相手との力量差が大きい時だけだ。

 互いに手札を確認するように思考を巡らせる中、ステラは溜め息と共に刀を鞘に納め、四肢のベオウルフ弐式を起動。

 

「殴り合い、というのはどうです?」

 

「上等」

 

 難しいことを考えず、ステラは拳を構えた。

 対するグレイも獰猛な笑みと共に拳を構える。

 他の武器を使ってもいいだろう。何なら距離をとって立ち回っても誰も文句は言わない。

 だがそんな逃げるような真似をできる程、グレイの矜持(プライド)は低くない。

 睨み合いは一瞬。踏み込みは神速。地面を砕く程の踏み込みと共に、グレイの炎を纏った拳が、ステラの光を纏った拳が放たれ、正面から激突。

 凄まじい衝撃と震動が、階層を揺らした。

 

 

 

 

 

 縦横無尽に斜線が駆け回る。

 床を蹴り砕き、時には神獣の触手(デルピュネ)の巨躯さえも利用し、アレンの加速は止まらない。

 銀槍が鱗を砕き、翼を穿ち、目玉を抉る。全身という全身から血を吐き出す神獣の触手(デルピュネ)は悲鳴にも似た咆哮をあげ、蝿を払うように体を揺すり、苛立ちのままに炎を吐く。

 

「あいつ、こっちの事も考えろよな!?」

 

「だが奴がいなければ攻めきれん!」

 

 雨のように降り注ぐ火の粉から逃れながら悪態を吐くライラに、輝夜が表情を険しくしながら舌を弾く。

 アイズも、ガレスも、リヴェリアも、アリーゼも、リオンも、この場にいる冒険者全員が目の前の怪物(モンスター)を葬りさらんと全力を尽くしている。

 だが、足りない。魔石の位置はリャーナの魔法で捉えてはいるが、問題はそこに至るまで肉を削りきれない事だ。

 都市(オラリオ)最高の魔導士たるリヴェリアが最大火力ではあるが、神獣の触手(デルピュネ)は彼女が詠唱を開始すると、その魔力に反応したように彼女への攻勢を強め、それはガレスとアスタの盾役(タンク)二人がかりでも凌ぎきれないほど。

 

(やはり二人が万全ではないのもそうだが、我々の階位(レベル)も足りておらん!)

 

 アレンが撹乱している隙にアリーゼとリオンが斬りかかるが、二人の攻撃は強靭すぎる鱗に阻まれ弾かれる。

 自分の攻撃とてそうなのだ、魔導士二人(リャーナとセルティ)の魔法の効きも悪い。

 

「深層から上がってきただけのことはありやがる。私達の攻撃がまるで効いてねえ!」

 

 ライラは苛立ちを隠そうともせず、様々な道具を駆使して神獣の触手(デルピュネ)を攻め立てていくが、巨竜はそんな彼女の攻撃をものともせず、リヴェリアの詠唱を潰すように炎を吐き出す。

 リヴェリアに迫る地獄の業火をガレスが受け止め、アスタも彼を支えるように盾を掲げるが、二人がかりでも炎を受け止めきれずに吹き飛ばされ、余波でリヴェリアさえも吹き飛ばされる。

 それでも魔力の制御を手放さず、魔力暴発(イグニス・ファトゥス)を起こさないのは流石と言うべきか。

 だが、代わりと言わんばかりに詠唱を終えたリオンが【ルミノス・ウィンド】をゼロ距離で放ち、無理やり鱗を打ち砕く。

 その瞬間に放たれた魔導士二人(リャーナとセルティ)の魔法が傷口を抉り、続け様に炎を纏ったアリーゼの一撃が締めくくりとして叩き込まれる。

 神獣の触手(デルピュネ)は痛苦に悲鳴をあげ、我武者羅なまでに炎を撒き散らし、巨大な尾を振り回して冒険者達を蹴散らしにかかる。

 素早く退避する冒険者達だが、尾に砕かれ、炎に焼かれ、燃える礫となった地面や岩石が彼らに迫る。

 無論そんなものに当たる冒険者達ではないが、隊列を掻き乱され、連携の呼吸が乱される。

 

「流石に固い、今まで戦ってきたモンスターとは別格!」

 

「ですが、やらねばならない!地上で戦っている皆の為にも!」

 

 アリーゼが頬の汗を拭い、リオンが呼吸を整える。

 遠くからグレイとステラの戦闘によるものと思われる打撃音と衝撃が階層に轟き、それに反応するように神獣の触手(デルピュネ)が首をもたげた。

 その瞬間にアレンが喉笛を切り裂き、大量の出血を強いる。

 声を封じられ、声もなく悲鳴をあげる神獣の触手(デルピュネ)

 

「【目覚めよ(テンペスト)】!」

 

 瞬間、(エアリアル)を纏ったアイズが懐に飛び込み、アレンがつけた傷を抉るように銀剣を、そして暴風を叩きつけた。

 鋭い一閃が傷口に滑り込み、内側で暴れ狂う風が肉を裏返し、更に出血させる。

 リヴェリアはその隙を見逃さない。攻撃魔法第三階位の最大火力を叩き込むべく、詠唱を加速。

 魔力の高まりに神獣の触手(デルピュネ)は反応し、彼女に炎を吐こうとするが、

 

「させない!」

 

「ぬぅらぁ!!」

 

 アイズの風が、ガレスの剛腕が神獣の触手(デルピュネ)の顎をかちあげる。

 一瞬とはいえ出口を失った炎が暴発を起こし、大爆発を起こす。

 頭部の顎先をごっそり吹き飛ばされながら、それでも斃れない神獣の触手(デルピュネ)

 ぶくぶくと肉が膨れ上がり失われた顎が再生され、出力を下げながらも火炎を吐き出そうとするが、そこにすかさず叩き込まれる炎と雷の魔法。

 リャーナとセルティの同時砲撃が治りかけの神獣の触手(デルピュネ)の頭部を再び吹き飛ばし、攻撃を中断(キャンセル)

 それでも爪で大地を抉り、裏返した地面を岩石として投射するが、それをアリーゼ、リオン、輝夜の三人が爆砕し、切り刻み、細かい礫となったそれをマリューが防ぐ。

 更なる追撃を阻止するべく、イスカとノインが鱗に弾かれる前提で挑みかかり、少しでも意識を逸らさんと猛攻する。

 鱗に弾かれようと、拳が割れようと、構やしない。ここで負ければ全てが終わるのだ、ならば全身全霊で挑むのみ。

 アリーゼ、リオン、輝夜の三人も前衛に合流し、更に撹乱させていく。

 その間にも詠唱は加速し、足元に展開された魔法円(マジックサークル)の輝きもより強く、色味も深くなっていく。

 神獣の触手(デルピュネ)が咆哮をあげ、尾を振り上げた。

 それで冒険者達を蹴散らさんとしているのだろう。彼らを影が覆い、死の予感と共に圧倒的な質量が振り下ろされるが、アレンとガレスがその横合いにぶち当たり、アレンは速度を、ガレスは膂力を武器に軌道をずらす。

 直後、轟音と共に大量の砂塵が舞い上がる。冒険者達のぶち撒けられた風圧に悲鳴をあげ、その体を硬直させるが、その奥で輝く魔力光に澱みはない。

 そして、砂塵が晴れると共に詠唱が完成する。

 神獣の触手(デルピュネ)の足元に展開された巨大な魔法円(マジックサークル)から、怖気を感じる程の魔力が解き放たれる。

 冒険者達の視界を塗り潰す魔力の閃光が、神獣の触手(デルピュネ)の骨肉を削り、噴き出した血液さえも次の瞬間に蒸発し、治癒の間もなく肉を削り続ける。

 魔力光が止み、冒険者達の視界が回復した瞬間に飛び込んでくるのは、神獣の触手(デルピュネ)の胸部で輝く特大の魔石。

 鱗を剥がされ、肉を削がれ、骨を溶かされ、ようやく姿を見せた最大の急所。

 疾走し続けていた戦車(アレン)の足が止まる。殺意が爆発し、体が沈む。

 次に放たれたのはまさに『最速』の一撃だった。

 駆け出すと同時に地面が爆砕され、超速の矢となって神獣の触手(デルピュネ)に迫る。

 アリーゼ達は動かない。打ち損じなどあり得ないとわかる、都市最速の男が見せた空間ごと相手を貫く凄まじい突貫。

 禍々しく輝く魔石に、銀槍が突き刺さる。

 

「──これは私がいただきますよ」

 

 その瞬間、耳障りな嘲笑が冒険者達の耳朶を撫でた。

 アレンの目が見開かれ、自分の真横に開いた次元の裂け目を見た。

 それでも神獣の触手(デルピュネ)の撃破を優先しようとするアレンだが、その首を裂け目から伸びてきた漆黒の籠手が彼の槍を掴んだ。

 そのまま飛び出してきたのは、半ば残骸と成り果てた黒騎士(アンジェロ)だった。

 それはそのままアレンに掴みかかり、突撃の勢いを殺し、体勢を崩してしまう。

 彼はそのまま落下していき、魔石から遠ざけられる。

 

「チッ!」

 

 だがそれも一瞬のこと。銀槍が翻り、黒騎士(アンジェロ)をバラバラに解体する。

 そして槍圧に押されるようにして、その中身が飛び出してきた。

 血に塗れた一人の男──ヴァニタス。グレイから逃れ、どこかに姿を消していた弱き悪魔は醜悪な笑みを浮かべ、神獣の触手(デルピュネ)に目を向けた。

 その仮初の肉体を突き破り、単眼のムカデが口から飛び出したかと思うと、尾から魔力を噴射して急加速。

 

「あいつ、何を!?」

 

 速度だけは一級品の動きにガレスが驚愕し、アレンが再度地を蹴ってヴァニタス諸共全てを終わらせようと飛び出していく。

 だが銀槍が魔石を貫くよりも、ヴァニタスが魔石を貫く方がほんの一瞬速かった。

 単眼のムカデが魔石にヒビを入れながら内側に入り込み、それぞれの足先から根を張るように何かが伸びていく。

 直後に銀槍が魔石に当たるが、硬質な手応えと甲高い金属音と共に弾かれる。

 驚倒に目を剥くアレンと冒険者達。魔石という急所が、ヴァニタスが根付いた事で急所ではなくなってしまった事実だけが、叩きつけられる。

 彼らの戦慄を他所に神獣の触手(デルピュネ)は白眼を剥き、体を痙攣させながら我武者羅に炎を撒き散らし、痛苦に悶え苦しんでいた。

 バキバキと音を立てて骨格が歪み、肉が破れ、いくつもの触手が体を突き破るように生え始める。

 その触手の先にもそれぞれ口を有し、呼吸にも似た動作をしながら火の粉を吐いていた。

 

「おいおいおい!ふざけんじゃねえ!何しやがった、あの野郎!?」

 

 ライラが冷や汗を隠そうともせずに語気を荒げる中、神獣の触手(デルピュネ)の変異は止まらない。

 翼が更にもう一対生え、瞳は六つに。角が更にいくつも生え揃い、牙や爪はより鋭く、強固に。

 魔石、そしてヴァニタスがいる胸部は骨肉の鎧を纏い、さらにその上からより強靭な鱗皮が覆う。

 更に死角を無くすように鱗皮の上からいくつもの瞳が現れ、射角を確保するように更に多くの口が現れる。

 

『オオオオォォォォオオオオオオオオオオオ!!!』

 

 変異した神獣の触手(デルピュネ)──いいや、もはや魔獣と成り果てた神への尖兵が咆哮をあげた。

 増えた口からも怒号があがり、階層が──いいやダンジョンが震えた。

 

『いい、いい!力が漲ってくる!この力があれば、私は──』

 

 神獣の触手(デルピュネ)だった魔獣のいくつもある口が動き、ヴァニタスの声が漏れ出る。

 増えた瞳がそれぞれ冒険者達を睨む中、ぎょろりと動いた頭部の瞳の全てがグレイとステラが戦っている方に向く。

 そして口が開き、胸が膨らむ程に大気を吸い込んでいく。

 口内に炎が迸り、圧縮に圧縮を繰り返し、温度が上がったのか色も赤から青へ。

 地獄の業火を──いいや、炎獄の業火が向けられるのは、冒険者達ではなくグレイとステラの方向。

 

「まずい……っ!グレイ……!」

 

 ヴァニタスの意図に真っ先に気付いたのはリオン。

 悲鳴にも似た声をあげながら、いまだに戦闘を続けているだろうグレイ達の方向に目を向けた。

 瞬間、業火が吐き出された。反動で神獣の触手(デルピュネ)がのけ反り、頭部を溶解させる程の熱量を孕んだ火球が、さながら隕石のように尾を引きながら階層の片隅に向けて放たれた。

 

「「え?」」

 

 そんな気の抜けた声を幻聴した瞬間、火球が着弾、炸裂。

 18階層の一部が抉り取られ、立ち上った火柱が天井を貫き、更に上の階層にも甚大な被害を与えていく。

 

『まさに絶大!あの失った体ほどではありませんが、よい肉体です!』

 

 再生された頭部が歓喜に満ちた声でそう高らかに嗤い、体中の口がそれに応じるようにゲタゲタと嗤い声をあげた。

 

「あ……ぁぁ……そんな……っ」

 

 大量の火の粉が舞い落ち、天井からも大量の瓦礫が降ってくる中、リオンは崩れるように両膝をついた。

 あれは無理だ。例えグレイだとしても、あの攻撃に耐えられる訳がない。

 

『このまま地上に進出し、世界を終わらせてあげましょう!全ては我が主人の──』

 

 そして天井を見上げて上を目指そうとした瞬間、二条の閃光がヴァニタスの両翼を斬り落とし、更に大量の斬撃が巨竜の体に叩き込まれ、噴き出した血が雨のように降り注ぐ。

 バシャリ!と血溜りを踏み締めながら着地したのは、二つの人影。

 

「あっちぃな、くそが……!」

 

 火傷まみれの肌から魔力の蒸気を噴き上げながら現れたグレイは焦げた髪をかき上げ、裾の焦げたコートを翻した。

 

「グレイ!」

 

「おう、無事だ。くそ、コートが焦げちまった。ヘファイストスから渡された物だってのによ」

 

 リオンが彼の無事に喜び声をあげ、グレイがそれに応じる。

 そして肌と癒着したコートの袖を力任せに引き剥がし、そのまま余分な布を千切りながらそう吐き捨てた。

 その隣で溜め息を吐くのは、くるりと刀を回して弄ぶステラだ。

 

「コートが焼けた程度がなんですか。子供じゃないんですよ」

 

 はぁと再び溜め息を吐き、周囲から向けられる敵意剥き出しの視線を一瞥し、興味なさそうに視線を外した。

 

『ステラ!?貴様、何を!?』

 

「先に撃ったのはそちらです。なので、反撃を」

 

 ヴァニタスも驚愕の声をあげるが、ステラは軽く受け流す。

 そして忌々しそうにヴァニタスを見上げ、額に青筋を浮かべながらグレイに告げた。

 

あれ(・・)、邪魔ですね」

 

「邪魔、だな」

 

 グレイも大剣を担ぎながら彼女の言葉に答え、ふんと鼻を鳴らす。

 

「おい、リオン!いつまで休んでんだ、さっさと立て!」

 

「な!?ま、待ってください!なぜステラと二人で!?」

 

「一時休戦です。あれがいると、兄様と一対一(タイマン)ができなさそうなので」

 

 リオンの疑問にステラが答え、溜め息を吐く。

「もっと早い段階で消しておくべきでしたね」とぼそりと呟き、戦意を膨らませる。

 

「おい、待て。ふざけんじゃねえ!」

 

 そんな彼女に槍を向けたアレンは憤怒に表情を歪めながら吼えた。

 

「てめえは敵だろうが、何を味方面してやがる!」

 

「利害の一致というやつですよ。あのモンスターがモンスターのままであれば、手を出すつもりはなかったのですが」

 

 僅かに目を伏せ、何か懐古する様子を見せるステラ。

 そのまま視線を持ち上げ、どこかで見ているだろうエレボスを探すように視線を巡らせた。

 見える範囲にはいない。神威も抑えているようだ、これならそう簡単には見つからないだろう。

 

「モンスターと冒険者の戦いに水を差し、穢してはならない正邪の決戦の形を歪めた。これ以上エレボスとの契約を違えるなど、あってはならない事です」

 

 怒りで紅に染まった瞳を爛々と輝かせながら、ステラは淡々と告げる。

 エレボスとの契約というのは冒険者達にもグレイにもわからない。

 だが彼女とエレボスの間で、先程までの神獣の触手(デルピュネ)対冒険者、ステラ対グレイの構図になるように何かしらの取引があったようだ。それをヴァニタスがぶち壊した。

 

「今更貴様に背中を預けろと?都合が良すぎる、信じられん」

 

「別に背中は預かりませんよ。ただ暴れるので、巻き込まれないように上手く立ち回ってください」

 

 今にも斬りかからんばかりの迫力を放つ輝夜の言葉を、ステラは受け流す。

 

「それに背中から斬ってきても構いませんよ?もちろん、反撃はしますが」

 

 そして手元で弄んでいた刀を握り、切先を輝夜に向けた。

『覇者』としての威風を放ちながら、弱者の意見をねじ伏せる。

 そのまま順々に冒険者達に視線を向け、殺意全開で睨んでくるアイズに微笑みかけた。

 

「どうします?別に今から乱闘でも構いませんよ」

 

 声音からわかる最後の提案。ヴァニタスの方も肉体の治癒が進み、体勢を立て直そうとしていた。

 これで首を縦に振ろうが横に振ろうが、彼女は動き始めるだろう。

 

「こいつの化け物っぷりはあたしらだってよく知ってる。業腹だが、手を借りるのはアリだと思うぜ」

 

「すぐに割り切れるものでもあるまい。じゃが──」

 

「互いに互いを利用する、か」

 

 ライラがいつかにぶった斬られた時の情景を思い出し、ガレスとリヴェリアもまた敗北の記憶が掘り返される。

 だが彼女の手を借りて神獣の触手(デルピュネ)を撃滅し、その後余力を残したグレイかアレンをぶつける事ができれば、ステラの制圧も容易になるだろう。

 

「別にこいつを信じる必要はねえよ。俺も信じてねえし」

 

 そうして思案を深める冒険者達に、グレイが不敵な笑みと共に告げた。

 

「だが使える物は使わねえとな。何か怪しい動きにしたら、問答無用でぶった斬る」

 

 そしてリヴェリアが言ったようにこれは『利用』だと強調し、アリーゼに目を向けた。

 その瞳が『どうする?』と静かに問いかけ、彼女の覚悟を問うてくる。

 意地を通して世界滅亡への危険性(リスク)を高めるか、世界を救うために敵とも手を取り合うのか。

 

「……いいわ、協力しましょう」

 

「団長、正気か?」

 

「正気も正気。私だってアストレア様との件とか、上で暴れ回ってくれた件とか、言いたいことは山ほどあるわ。けど──」

 

 アリーゼの視線がステラに向けられる。

 ただ敵を見据える少女の横顔は、その雰囲気はどこか見覚えがある。

 何か覚悟を決めた人の顔。

 全てを投げ出し、何かを成し遂げようとする人の顔。

 ステラの思惑はわからないが、それでもその顔をしている人は大概何かをやらかしてくれると相場が決まっている。

 

「今は手を取り合いましょう。二時間後に殺し合いになるとしても!」

 

 そしていつもの笑顔と共にそう告げれば、団員達から一斉に溜め息を吐いた。

 こうなった彼女は止まらないとわかっているからこその諦めと、彼女を信じるからこその反応だ。

 アレンは不愉快そうに舌を弾き、「せいぜい利用してやるよ」と不機嫌そうに吐き捨てる。

 アイズは無言のままステラから目を離すと、リヴェリアを護るようにステラと彼女の間に入る。

 そして冒険者達とグレイとステラ、一時的な同盟軍は一斉にヴァニタスに目を向けた。

 傷の治癒を終え、翼を広げる巨竜を見上げながら、アリーゼがステラとグレイに訊く。

 

「一応聞くけど、何とかできそう?」

 

「やるだけやる、とだけ言っておきます」

 

「ま、何とかなるだろ」

 

 彼女の問いに二人は曖昧な返事をすると、ステラは刀を鞘に納め、グレイは大剣を肩に担ぎ、ヴァニタスに向けて歩きだす。

 

『貴様も裏切るのか、ステラ!!』

 

「先に手を出したのはそちらでしょう。自分を棚にあげないでください」

 

「だとよ。いい加減くたばれ、ムカデ野郎」

 

 そう言い終わるや否や、グレイとステラがその場から掻き消える。

 そして剛撃と鋭撃のニ閃がヴァニタスの体を切り裂き、悲鳴をあげさせた。

 

さあ、踊ろうぜ(Let's Rock)!」

 

「ハッ!かかって来なさい(Try me)!」

 

 グレイとステラは揃って不敵な笑みを浮かべ、くいくいとヴァニタスに手招きするのだった。

 

 

 

 

 

 




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