学校は夏休みに入り、誕生日配信も終わった。待ってました長期休み!!
「あ、はい」
私はなんで事務所に……??いや、なんでと言われれば昨日の誕生日配信だ。ジブリルさんが明日、つまり今日、事務所に来るといいものを渡してやるって言うから来たんだけど…。
「何故…???」
私は小さな部屋で椅子にかけて言われた通りに待っていた。3分ほど待っていると、勢いよく扉が開いた。それと同時に夜須玖さんと、もう1人、赤色のメッシュが入った短い黒髪の男の人が、部屋に入ってきた。
「わっ」
声でっっっか!!!ってこの声…………まさか……
「ジブリル……さん……??」
「えっ、あっ、はい!初めまして……?」
と、いきなりのことに驚く。そんな私の反応を見て、ジブリルさんが声をかけてくれた。
そう言い、ジブリルさんはバッグの中をガサゴソと漁り始めた。………言い方悪いなこれ…。ジブリルさんは探し物を見つけたのか、それを取り出し私に手渡した。
「………これ…」
渡されたのは、ぬいぐるみ。アニメなどのコラボグッズでよく出るような、小さなものだ。そのぬいぐるみは、
「ジブリルさんが……?」
……意外と可愛い趣味してるんだ………。多分そこらの女子より女子力高いぞ…。見た目が少し厳つい……と言うか、ヤンキーみたいな感じだから……激しいギャップを感じる。………。これ……作ってくれたんだ……。
「…ありがとう……ございます」
変な人だ……。変な人だけど、いい人なんだろう。昨日初めて話した人の誕生日プレゼントを、作って渡す…なんて人、そうそういないだろうし……。
プレゼントを貰い少し話した後、ジブリルさんがそう聞いてきた。
「?…はい、この後は特に何もないです…!」
そう、私が言うと、ジブリルさんは
と誘ってきた。何人かとのお昼ご飯………。緊張からか、心臓の鼓動が速くなっている。
「…ふぅー」
深呼吸……と言うほどでもないけど、少し、鼓動を落ち着かせようとすると、ジブリルさんが言ってくれた。
…優しい。………確かにそうだ。苦手なことに、わざわざ自分から近付く必要なんて…ない。なんなら、私は昨日頑張った方だろう。話したことない人と、あんなに話していたんだから。………でも何で、私は……「遠慮します」の一言も言えないんだ?
「えっと……」
……遠慮して、それで?家に帰って、動画観ながらゴロゴロと過ごす?私はVtuberに、何でなろうとした……?今の私を変えたいと思ったからだ。…………
「行きます!」
ジブリルさんの車に乗せてもらい、事務所から15分ほどしたところにあるファミレスに来た。
「ファミレスって久しぶりかもです……」
お店を見て、私はそう言った。
お店に入る、チリンチリンと鈴?の音が鳴り、店員さんが来てくれた。
「!?」
!?!?敬語!?ジブリルさんが!?
「いや…あの……敬語使えて声量下げれるんだと思って」
ブンブンと首を横に振る。
席に案内され、2人で座って5分ほど待っていると、私たちが入ってきた時と同じように、鈴の音が鳴った。
入ってきたのは、背の高い男の人1人と、おしゃれな服を着た女の人2人だった。………美男美女だ……!とそんなことを思っていたら、その3人は、私たちの座っていたテーブルに近付いて来た。
私をじっと見つめてる………。なにっ!?何かしましたか……!?
「………え?????」
長いブランドカラーの髪の女性が急に抱きついてきて、私はきょとんと固まってしまう。
とジブリルさんが3人を座らせる。
女性3人と男性2人で向かい合って座る。とジブリルさんが自己紹介をしようといい、それぞれ名前と年齢をいうことになった。
あっ、本名も言うのか……そりゃそうか………。
あ……!青影さんか………。全然気付いてなかった…。身長高いな…。青影さんは、私より頭1つ分くらい大きく、座っていても分かるくらい差があった。
さっき私に抱きついてきた人が話し出す。
明星さん!女神か…!昨日よりも少し、元気な印象が強めで、雰囲気も綺麗目な印象から可愛い感じで……気付かなかったっ!でも………可愛い服も似合ってて……いい!…………限界オタクかな私。限界ではあるか…。
明星……じゃない、暁月さんがそう言ったあと、私の方を見てきた…。私の番ですね、…はい……。
「えーっと…よ、夜兎咲こと…、黒崎夜春…です!」
「と、歳は16…でしゅ」
………噛んだ……。噛んだっ?!噛んじゃった!?……やっちゃった!
「………」
黒色のボブヘアーの女の子が笑ってくれた。笑ってもらえた方が救われる……!!そのままその子が自己紹介をする。
|「歳は19歳です、よろしくお願いします!」
一通り自己紹介が終わって、それぞれ簡単に昼ごはんを食べ始めた。
1時間ほど話してわかったのは、葛城さんはみんなをまとめるのが得意…と言うかリーダーシップがある?感じの人っぽい。華能さんは昨日配信で話したまんまのみんなに好かれるお兄ちゃんみたいな人で、暁月さんはお洒落なお姉さん?ギャル…と言われる部類には入ってるんだろうなって感じだと思った。篠原さんは………あまりわからなかった。みんなと話してる時に、会話に合わせて笑ってるみたいな………私と似た匂いを感じた。
集まって2時間ほど経った頃、みんなで帰ることになった。私と華能さん、篠原さんは、葛城さんが車で家まで送ってくれるらしい。暁月さんは家が近いらしく、歩いて帰っていった。ちなみに、ご飯は華能さんと葛城さんが全員分を奢ってくれた。…またなんかお返ししないとな………。車の中では、今日はどんな配信をしようとか、コラボいつするとか…そんな話をしていて、1日でこんなに距離が縮まるのかと思った。って言っても私は振られた話に一言二言で返してただけなんだけども。
19時頃に、家に着いた。
「今日は……ありがとうございました!」
「あ、いや!全然そんなことは!」
そう言って葛城さんは、車を走らせて帰っていった。車が完全に見えなくなってから、私は家に入った。
「ただいまー」
返事はなく、部屋は暗いまま。いつもの家だ。
「ふぅー!!」
部屋に着いてすぐ、ベッドに寝っ転がる。
「お風呂入って配信しよ」
そんな1日から、私の夏休みが始まった。
随分と期間が空いてしまいましたね……。ほんとに……なぜ??
テストとか学校行事とか受験とかで色々ありまして……。ゲームとかもしてたんですけどもね……(^^;;
書くのやめるとか、そんな中途半端なことはするつもりないので!気長に待って読んでもらえたら嬉しいなーと思います!では!!
次出す予定の『僕と先輩の恋ラスト』の方はもうちょっと早めに出せるかなーとか思ってるので、そちらも読んでいただければ喜びます!