これは、今から4ヶ月後の未来の話。
10月31日、ハロウィンの日、私は学校で白羽さんに呼ばれた。昼休み、屋上に行くと早速白羽さんに話しかけられた。
「え……まぁ、いいけど」
そんな訳で、現在白羽さんの家にきていた。白羽さんの部屋にお邪魔すると、すぐ声をかけてきた。
は??コスプレ?コスプレってキャラクターとかの衣装を着る?
「っ!無理無理無理!!」
全力で首を横に振る。
………う~!!そんなに悲しそうな顔しなくても……!
ていうか、私だって誰かとハロウィン過ごすとかしたことないんだけど!!
「い~っ」
そう言って頭を下げてきた。
「えぇ?!そんなに!?」
頭下げるほどコスプレしたいの…?
「……んー!あーもう!やればいいんでしょ!やれば…」
そういった途端、白羽さんはバッと頭を上げて部屋を出てった。
「は?」
部屋に残された。一体なんなんだ…。
30秒ほど経つと白羽さんは戻ってきた。
その手に持っていた衣装を見て、また私は
「は?」
と声を上げた。白羽さんの手にあったのは4つの衣装。その中で白羽さんが勧めてきた服は、4つの中で1番肌面積が大きく、カジノ等で見れると言われている衣装だった。察しがいい人はわかっただろう。……バニースーツだ。
「それだけは絶ーっ体に着ない!」
……流されんぞ私は…!
「そんなにバニーガール見たいなら自分で着ろよ!」
「じゃあ自分が嫌なものを他の人に着させるなよ!」
「他の衣装は!」
他の3つの衣装は『ヴァンパイア』『魔法使い』『キョンシー』の衣装だった。
「うーん、これで」
私が選んだのはヴァンパイアの仮装。長袖にベストとマント。正直ちょっと可愛い。
残念がらないでほしいんだが!
白羽さんが選んだのは魔法使いの衣装だった。
それぞれ着替えて部屋で軽めにパーティーか何かするのかなと思っていた。が、
「えっ?」
急にそんなことを言われた私は、もちろんそんな素っ頓狂な声を上げた。白羽さんは私を引っ張って玄関まで連れていった。
「やだ~!!それだけは!それだけは~!」
「あんな人がいっぱい居るとこ行きたくない~!!!」
「やだ~!!!」
「っ!」
そう言った白羽さんの顔は悪い顔をしていた。……秘密…とは2週間ほど前、私がVTuberをしていたことが白羽さんにバレたのだ。
「~!」
「わかったよ!行く!」
この子…ほんとに陰キャだったのか疑う程引っ張ってくるな。
そんなこんなで渋谷に来た。早速白羽さんとはぐれた。原因は…私だ!思ったより人がいて、ぶつからないように歩いてたらいつの間にか白羽さんの姿が見えなくなっていた。
「えっ?」
急に肩を叩かれた。振り返ると、仮装した2人のお姉さん達がいた。
「な、なな、なんでしょぅ…」
髪の毛?
「えぇっと」
杏奈と呼ばれていたお姉さんは、急に私の方を向いて謝ってきた。
「あっ、いや別に…」
さっき肩を叩いた人が杏奈さん、もう1人の落ち着いてる人が詩月さんらしい。
またその話に戻った。
「え、っと地毛…です…」
へぇー、ここら辺に私と同じ白髪の子居るんだ。
遠くから杏奈さん達を呼ぶ声がした。
そう言って2人は居なくなった。
暫く歩いて白羽さんを探していると、人にぶつかった。今度は背の高い男の人だった。
「ぁっ、すみません」
そう言い通り過ぎようとすると、今度は肩を掴まれた。
その顔は笑っていて、今から何かされると直感で感じた。
「え」
私は腕を引っ張られながら路地裏に連れて行かれそうになった。
「ちょっ!」
「いやっ!」
引きこもってろくに運動していない私と男では、力の差は圧倒的で、そのまま路地裏に連れてかれた。
「…離して…!」
そう声を出すと、他の人の声が聞こえた。
白髪の女の子だった。
男はその女の子を見ると、また、ニヤリと笑った。
女の子は何か考えた後、1つ私に聞いてきた。
私は小さな声で助けを求めた。本当なら、私と同じくらいの子にこんな事お願いしたくなかったが、私は恐怖でまともな考えができていなかった。
「…助けて………!」
……………………男は10秒ほどで女の子に倒されていた。
そう言うと女の子は人混みの中に消えてった。
1分程、私はその場で固まったままだった。
と、私を呼ぶ白羽さんの声が聞こえた。どうやら私を探してるらしい。人の間を通りながら白羽さんまで歩くと、
「ご、ごめん…!」
あれ?てっきりもうちょっと何か言われるかなーと思ってたけど…。まぁいいか。
「うん、私もう疲れたし帰ろう…」
「うん、ほんと」
私達は白羽さんの家に戻ってきた。
「もうこれ着替えていい?」
流石にもう仮装しなくていいだろ。
「1人で着替えるよ!」
そう言って私は白羽さんの部屋から出て、家を出る前に着替えた所で、また着替え直す。着替えて白羽さんの部屋に戻ると、
と聞いてきた。
「いや、今日はもう疲れたし配信もしたいから帰るよ」
そのまま玄関に行って
「じゃあまた。」
家に帰ってきた。時間は20時だったので、夜ご飯を食べてから配信しようかなと考えながら台所に行くと、カレーがあった。
「?」
カレーなんか作った覚えないんだけど…?机を見ると1枚の紙が置いてあった。
『カレー作ってるからお腹空いたら食べてね! 母より』
お母さんが作ってたらしい。……いつ帰ってきたんだ…?
「まぁいっか。カレー食べよ。」
カレーを温めて食べ、お風呂に入った後、私の部屋の椅子に座った。配信の準備をして、skatterで配信の告知をしてから配信を始めた。
「はーい夜兎咲でーす」
チャット:
チャット:
チャット:
「うんちょっと友達に誘われて、仮装して渋谷に行ってて」
チャット:
チャット:
チャット:
チャット:
「ちょっと失礼じゃない?」
あれ?何故だ?
チャット:
「どんな仮装?吸血鬼の仮装したよ。友達が仮装いっぱい買ってたみたいでその中の1つを」
チャット:
チャット:
「捗らなくていいよ!」
そんな感じて1時間くらい配信した。
「おつラビ〜」
と言って配信を切る。仰向けでベッドに寝転んで
「疲れた~!」
と声を出す。1日がとても濃かった気がする。
「もう寝るかぁ」
明日も頑張らないとな。
「おやすみ」
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夜鈴を知らない方はもう1つ書いてる方を読んで頂けると分かると思いますのでそちらも是非!
怪異の力で生きる道
https://syosetu.org/novel/315558/