大文豪に私はなる!   作:破戒僧

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今回も閑話って感じですが……なんか説明回っぽくなっちゃったかも。



第199話 順調、順調

 

 

「……うちも結構な大所帯になったなあ」

 

「いや、元から海賊団の規模としては結構なアレじゃったと思うが?」

 

 私の独り言に、隣でお菓子をぱくついていた我が娘の1人……スズが、そんな風に返してきた。

 

 ああ、まあ確かに……もともと『金獅子海賊団』は、傘下のそれも含めれば、パパがかなり大規模なそれで維持してたもんね。

 さすがに全盛期ほどではないとはいえ、20年経った今でも『金獅子』のビッグネームには人が集まってくるもんなんだなあ、と感心させられてた。

 

 なのでその頃からすでに、海賊団としては、『偉大なる航路』全体でも上から数えた方が早い、と言っていいレベルの規模ではあった。

 

 けど最近は、そこにさらに、私こと『海賊文豪』の存在が加わったことや、長いこと潜伏していた『金獅子』が、やっぱりというか今でも現役だってことがわかって、より一層増えてるんだよ。『金獅子海賊団』そのものへの入団希望も、傘下に入りたいっていう海賊団も。

 『楽園』と『新世界』の両方でね。なので、数千万、数億ってレベルの粒ぞろいの面子も少なくない数いる。

 

 なので、主に『頂上戦争』の前後で見て比べてみるだけでも……うん、増えたなって思う。

 巷じゃ、規模だけ見れば『準四皇級』なんて言われてるらしいし……実際そうなんだよな。万を軽く超えるレベルの勢力に既になってるから。

 

 しかもそれが、私の『七武海』としての不逮捕特権のおかげで、大手を振って海を闊歩しているというね。海軍も取り締まれないというね。

 もちろん、『七武海』としての規約違反になるような無法を働かない限りは、だけど。

 

 それらを全部きちんとそつなく統率しているあたり、やっぱ『海賊艦隊提督』の名は伊達じゃないんだってことを理解させられる。

 パパってやっぱり、悪党としては超一流なんだな。

 

 ……名前だけ受け継いだ、なんちゃって提督の私とは大違い……いやそもそも比べることがおかしいんだろうとは思うけどね。

 今まさに言った通り、『名前だけ』ってのを前提にして受け継いだわけだからね。

 

 ……話がそれたな。

 ともかく、最近の『金獅子海賊団』は規模がどんどん成長してきてるのだ。量的にも質的にも。

 

 しかも、だ。

 そうして最近加入した新顔の中には……私や、私の娘達が勧誘したり紹介したりして、加入することになった者もいる。

 さらにその中には、ワンピース原作に登場していた面子すらいたりする。

 こないだのボニーとその一味や、パパがスカウトしたエネル一派……それに、傘下の海賊が拾ってきたワポルとかみたいにね。

 

 

 

 例えば、こないだアリスがすげえ大きな、しかもかなりの規模の海賊団を丸ごと傘下にして従えて帰ってきたことがあって……あの時はびっくりさせられた。

 

 しかもそいつら、見覚えあるんだもんよ、原作で。

 船首についている狐をかたどった像?に、ちょっと絵心が感じられない海賊旗を掲げてて……

 

 確認してみたら、『フォクシー海賊団』でした。

 原作でもルフィ達の敵だった『銀狐のフォクシー』が率いている、かなりの規模の海賊団。空島編の後に戦ったんだったっけ?

 

 しかもその展開って言うのがちょっと珍しく、他の海賊団みたいに普通に抗争とかする感じじゃなくて、『デービーバックファイト』っていう、仲間を賭けて競うゲームを他の海賊団にふっかけて勝ち続けることで規模を拡大させている、珍しい海賊団だ。

 

 そいつらが勝負を吹っ掛けてきたのが、偶然にもうちの傘下の海賊団だった。

 というか、ガスパーデの海賊団だった。

 

 しかも、彼らにとってはさらに運が悪いことに……ちょっと用事があって、アリスがその船団を訪ねていた時だったもんで……『面白そう』だっていう理由でアリスもそれに参加。

 

 結果……フォクシー海賊団、全敗。

 全敗にして、惨敗。

 

 負けを取り戻そうとして5戦も挑んだらしい。

 あのゲーム、1戦あたり3試合だから、計15試合して、その全てに負けたそうだ。

 

 ……負けを取り戻そうとしてさらに負ける。ギャンブルで沼にはまる、一番やっちゃいけないパターンである。

 

 しかも最後の試合、何を血迷ったのか『地獄の500人賭けルール』とやらを持ち出して来て……ええとつまり、普通にやると1試合につき1人仲間を奪うところを、500人奪うと。

 で、それでも負けたと。

 

 結果、『オヤビン』こと『銀狐のフォクシー』以下、海賊団丸ごと奪うことになったので、海賊団に取り込むんじゃなくて、『フォクシー海賊団』という形は保ったまま、そのまま傘下に加えることにしたんだって。ルール上はそれでも問題ないらしい。

 

 フォクシー海賊団、ルフィ達以外じゃ『DBF』でほぼほぼ負けなしだったそうだけど……さすがに『新世界』クラスの海賊に勝てると思っちゃだめだよね。

 そもそもフォクシーの懸賞金って二千万ちょっとだったと思うし。ガスパーデは、撤回前、かつ覇気習得前でも9000万超えてんだから……よく喧嘩売ったな。ああでも、1億だった頃のルフィにも喧嘩売ってたもんな。競技なら勝ち目あると思ってたのかな。

 

 しかし、アリスはもちろん、ガスパーデや、その部下のうち数名も『覇気』使えるようになってたから、得意の『ノロノロビーム』も効かなかった。

 というか、そもそもアリスは能力でビーム反射してたらしい。……相性も何もかも最悪だな。

 

 対抗手段である『鏡』以外には無敵だと思ってたそれが、普通に手で『ぺしっ』って払われた時の顔は必見だったと、その時のことを思い出してアリスが語ってくれました。

 

 そんなわけで、うちの傘下に入ったは入ったものの、基本的に今まで通り『フォクシー海賊団』として彼らはやってます。

 『金獅子海賊団』に迷惑が掛からないようにとか、『七武海』の傘下になったわけだから、市民への略奪はNGとか、いくつかルールは伝えて、それらを守っていれば好きなことしていい、と。

 

 そんでアリス、その中で何人か……主に彼女の食指が動いた美女数名を選んで『メルヴィユ』に連れ帰ってきて、そばに置いてたりする。

 誰だっけ、ええと……幹部クラスのポルチェって子とか、『お色気船大工』の……ジーナ、だったかな……? 他数名。相変わらず欲望に忠実なことだ。

 

 なお、意外にもと言えばいいのか、フォクシー海賊団の面々は『勝負に負けたから』とそれにはきちんと従っていて、文句とかは出してないらしい。『原作』でもそうだったけど、そのへんは潔く受け入れる感じの……スポーツマンシップ的なのがあるみたい。

 ……妨害攻撃とか裏工作は普通にやってたけどね。

 

 

 

 続いて、次もアリスが拾ってきた子達だ……気合入りすぎじゃなかろか、あの末娘。

 まあ、こっちは偶然見つけて拾ってきたらしいけどね。

 

 しかも、ちょうど……と言っていいのかどうかわからないが、所属していた海賊団が壊滅してしまったところで、その残党を拾ってきた、という感じだったそう。

 そして、その海賊団の名前が……まさかの『ベラミー海賊団』。こっちは空島編の前にルフィ達に絡んでた奴だわ。

 

 船長の『ハイエナのベラミー』は確か、『2年後』にドレスローザで再登場してたっけ。

 『空島に行った』『黄金の柱を持ち帰った』『仲間を失った』と……色々あったっぽい状態になってたことはうっすら覚えてる。ドフラミンゴに心酔してて、そのファミリーに入ろうと頑張ってるっぽかったことも。

 

 で、確か……今言った通り、『空島』に行くにあたって、その途中で『仲間を失った』とのことで……その『失った』仲間が、今回アリスが拾ってきた子達だったわけだ。

 全員じゃないみたいだけどね。むしろそのごく一部。

 

 船医だっていうミュレって子をはじめとして、見たことあるようなないような……さすがに覚えてなかったなー。

 

 ベラミー海賊団の壊滅に関してはショックだったみたいだけど、行く当てもないってことで全員そのままうちに入りました。

 今のところ、何も特に問題も起こさず、徐々になじんできている……と思う。

 

 なお、そのベラミー本人は拾ってきた中にはいないので……原作通り、ドレスローザ編あたりで出てくるのかな?

 

 

 

 もちろん、アリス以外も拾ってきている。

 

 ここにいるスズは、こないだ、なんと巨人族の傘下を2人連れて来た。

 二人一組で活動している、ボビーとポーゴっていう2人。

 

 おかしなことに、この2人、きちんと海賊として手配されているんだけど、本人達は海賊のつもりはなくて、自分達は『漁師』だといっているんだそうだ。

 ただ、獲物がかぶっちゃって取り合いになった時に戦いになったり、そんなことを繰り返してたら指名手配されちゃったそうで……血の気が多いな、さすが巨人族。

 

 てっきり政府お得意の冤罪かでっちあげかと思ったんだけど、割と自業自得だったわ。

 

 で、そんな2人と偶然出会ったスズが、同じ第一次産業従事者(?)ってことで気が合ったみたいで。

 ダメ元で誘ってみたら、OKもらって傘下に入ることになったそう。

 

 元々、巨人族だっていう上に海賊だから、普通の町に立ち寄ったり滞在するのも難しく、拠点をどうするかっていうのは常に頭を悩ませてきた問題だったんだそうだ。

 まあ……普通の町じゃ、巨人なんて受け入れる設備はまずないもんね。下手したら接近しただけで怖がられて迎撃されるかもだし。

 

 そこに、広い範囲にナワバリを持っていて、自分達みたいなのでも受け入れてくれるのなら、ということで所属を決めたらしい。

 むしろ、『七武海』の傘下なら海軍に追われることもなくなるからかえってありがたいって。

 

 ガッツリ海賊になっちゃうわけだけどそれはいいのか、とも聞いたそうだけど、今更だってさ。

 

 

 

 あと、海賊以外にも仲良くなって仲間にしたとか、ナワバリにしたってパターンも中にはある。

 

 『七武海』になって、大手を振って色々なところに『取材』に行けるようになったので、『4つの海』漫遊の時には行けなかったような場所、時間見つけて回ってるんだよね、私。

 その一環でこないだ『東の海』に行ったんだけど……その時立ち寄ったとある島で、レオナが仲良くなった子がいた。

 

 アピスって子なんだけど、『ヒソヒソの実』っていう悪魔を食べた能力者で、動物とかが言っていることを理解できる能力者だった。

 

 以前『龍骨』の採取の関係で行った『軍艦島』ってところで知り合いになって……どっちも動物大好きだからそのまま意気投合したみたい。

 

 レオナとしては、動物と話せる能力者なんて、珍しい上に、彼女の『メルヴィユ動物王国』に一緒に来たら絶対面白いからって誘ってたみたいなんだけど、アピスは故郷である『軍艦島』を離れたくないそうで。

 強要することもできないので、しぶしぶ引き下がったそうだ。

 

 一応、変な海賊とかにちょっかい出されないように、『軍艦島』はうちの縄張りにした。

 これで安全はある程度確保できると思うし、いつでも遊びに行けばいいよ。

 

 

 

 あとびっくりしたのが、こないだパパがスカウトしてきた奴なんだけどさ……まさか、元とはいえ政府の人間をスカウトしてくるとは思わなかったからさすがに驚いた。

 しかも、原作キャラだし。かろうじて覚えてた。

 

 名前は、『海イタチのネロ』。

 確か、ウォーターセブン編で出てきた、『CP9』の新入り。

 海列車で戦いになった末にフランキーに負けて、その後ルッチに見限られて『使えませんでした』という判断で粛清されてしまったお人。

 

 どうやら生き延びて……しかし政府には戻れなくて、アウトロー……というかチンピラ同然の体で放浪してたみたい。

 そこを、どっからかぎつけたのかパパが見つけて……拾い上げた。

 

 今は、自身の実力をさらに鍛えるのと並行して、傘下の海賊団の中でも見込みのある面々に体術の指南を行う指導員として活躍しているそうな。

 海賊が『六式』を使うようになるのか……しかも、捨てたはずのメンバーがそれを教えているという……なんか皮肉、なのかな?

 

 自身も、捨てられた悔しさをバネにする形で、自分を見限ったルッチ達を見返すんだとばかりに訓練に励んでいる。……その結果次第では、結構な成長を遂げるかも、と、割と楽しみな1人でもある。

 本人、理屈は理解してるし指導ノウハウもあるけど、まだ『四式』だったはずだしね。

 

 

 

 とまあ、こんな感じで色々な人材が揃いつつあるわけだ。

 順調に『金獅子海賊団』の戦力は充実し始めている。揃っているという意味でもそうだが……今後、時間をそれなりにかけて、それらの人材をさらに教育して育てていけば……原作的な意味で世界が動き出す『2年後』では、もっと大きな力になっていると思うし。

 

 しかし、それでもまだまだ足りない……というか、満足しちゃいけないんだろうな、とも、同時に思う。

 

 だって、もしかしたらだけど……この先私達は、『ビッグ・マム海賊団』と戦うことにすらなるかもしれないわけだし……それに加えて、パパが色々と考えていることもあるし。

 戦力はどれだけあったって過剰ってことはない。むしろ、もっと、まだまだ、貪欲にいかないとな……と思う。

 

 引き続き、人材集めは行っていくことになるだろうな。

 

 ……できればだけど……単体としての戦力が大きいってのもいいけど、それだけじゃなく……こう、海賊団全体の戦力強化に貢献できるような人が来てくれるといい、のかも?

 ネロみたいに、他者を指導して育てられる知識とかスキルを持ってるとか。

 

 まあ……そんな人材、そうそう見つかるもんじゃない、ってのはわかってるけどさ……。

 

 

 

 

 

「それはそうと母上、明日の出発は……何時じゃったかの?」

 

「ん? ああ……朝食食べてちょっとゆっくりしてからだから、10時頃だよ。ええと……スズもレオナもアリスも、みんな一緒についてくる、ってことでいいんだよね?」

 

「うむ。……きちんと挨拶しておきたいからの。母上の……『育ての』の方の父君と母君に」

 

「お墓も何もないけどね。……久しぶりだなあ、私も、あそこに行くの。海賊になっちゃった、ってきちんと報告、ないし白状しなきゃね。あと、娘ができたって報告もか」

 

「わしら、ついでか何か? まあよいけども……ええと、場所ってどこじゃったかの?」

 

「ええと、ルルカ諸島の端っこの……これっていう目印とか、有名な何かがある島でもないからなあ。近くにそういうのもないし、……迷子にならないようにしないとね。……明日行った時に磁気を記録して『永久指針』作っちゃうのも手かな」

 

「ついでにその島もナワバリにしてしまえばよいのではないか?」

 

「んー……でも、その島もう誰も人住んでなかったと思うし、ナワバリにする旨味がなあ……まあでも、避暑地か何かみたいにあくまでとらえてればあり……なのかな? 考えとこ」

 

 

 

 

 





アピス:アニメオリジナル『千年龍の伝説』編より
ボビー&ポーゴ:劇場版『デッドエンドの冒険』より

あと、フォクシー海賊団のところの『500人賭け』ルールもアニオリ……だったはず。

今回紹介した仲間加入の面々は、もし今後気分が向いたらエピソード的に詳しく書くこともある……かも?



【おまけ】
金獅子海賊団 組織構成(現時点)

提督:スゥ
側近:ブルーメ、ビューティ、
   スズ、レオナ、アリス 他
顧問:シキ 他
幹部:Dr.インディゴ
   他、多数(シキの時代から)

幹部格以下の構成員:
・マリアンヌ他、元BWメンバー
・ワポル、ネロ他、スカウトした者ら
・インペルダウンより脱獄囚多数

傘下海賊団:
・ガスパーデ海賊団
・ボニー海賊団
・フォクシー海賊団 他

同盟相手・友好関係:
・九蛇海賊団
・グラン・テゾーロ
・元・神の軍勢(エネル配下)
・世界経済新聞社 及び系列各社
・麦わら海賊団(一応)

全部並べるとややこしくなるので意図的に省いてるのもあります。
もし抜けてるのがあったら教えてください。
また、スゥの『側近』は、幹部格であると同時にスゥが個人的に仲良いのでそばに置いてる面々、という感じの解釈です。

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