大文豪に私はなる!   作:破戒僧

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今回ちょっと長くなったので2話に分割して投稿しております。

1つ前の第238話を未読の方はそちらからどうぞ。

なお、割とガッツリとパロディないしクロス要素が入っているのに加え、結構えぐいです。苦手な方ご注意ください。


第239話 『プラーガ』と『カドゥ』

 

 

 その昔、どこかの海のとある島で、土着の小規模な宗教団体がひっそりと活動していた。

 

 その宗教団体は、いわゆる『邪教』と呼ばれるそれだった。

 そういった団体にありがちな、狂気的な教えや度を越して排他的なふるまい――余所者に対して有無を言わさず、殺害という手段すらとって排除に動いていた――さらには、生贄を用いた儀式なども行っていた。

 

 今現在、その島には、何も残っていない。

 その団体を危険視した当時の政府の決定により、『バスターコール』が発令され、教団もその構成員も、その島の『全て』もろとも消し飛ばされて消失していた。

 

 ……その直前に島から持ち出された、ある研究サンプルを除いて。

 

 今となってはこの世から消滅してしまった彼らだが……大きな特徴として、教団は、ある生物を利用して島を支配していた。

 それが、寄生生物『プラーガ』である。

 

 クモとムカデが合わさったような外見をしているこの寄生虫は、卵の状態で他の生物の体内に入り込み、孵化し……その生物の神経系と自分の体を接続し、体の主導権を奪う。つまりは。宿主を乗っ取ってしまうわけだ。

 

 その際、宿主本来の脳細胞には甚大なダメージが入り、自我はほぼ失われる。

 しかし、知能はある程度残しているため、普段通りに、まるで生きているかのようなふるまいを続けることはできる。……実際は、寄生・同化が完了した時点で、既に人間としては生きているとは言えない状態になっているのだが。

 

 また、副産物として、体がプラーガにとって都合のいいようにある程度作り替えられるためか、宿主の生命力や身体能力が大きく強化される、という性質も併せ持っていた。

 

 教団はこの性質を利用し、信者達にプラーガを寄生させ、意のままに動く奴隷としていた。

 

 

 

 前述のとおり、教団そのものは滅んでしまっているが……その直前に流出したサンプルが、巡り巡って……ある海賊団の、ある研究者の手に渡っていた。

 その研究者……ソゥは、その性質に着目し、研究の末に、プラーガの持つ『神経と接続し、宿主の肉体を強化する』という性質を、人体改造に応用する手法を確立した。

 

 そしてそれを……病と改造手術によって体のあちこちが蝕まれ、ガタが来ていた自分の体に施し……見事に全盛期と同等、あるいはそれ以上の肉体を手に入れることに成功したのだった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「そんなわけで、寄生生物の持つ性質を利用して、ダメージを受けていた私の神経系を補修すると同時に、身体機能もある程度強化することに成功したのよおお!」

 

「つまり、ばあ様は今、その寄生虫を体の中に入れている……いや、体内で『飼っている』状態……ということか?」

 

「ざっくり言っちゃえばそういうことねええ!」

 

「大丈夫なのかそれ!? 寄生されると脳がこう、その……破壊されるんだろ!?」

 

 とんでもないことを聞かされてぎょっとして聞いてくるレオナ。

 当然の反応だと思うけど、ママは全然平気そうに、変わらず軽い感じで返す。

 

「心配いらないわああ、全然大丈夫よおお! そのへんはきちんと調整しているし、そもそも脳が破壊されちゃうのは『従属種』で、私が今体に入れてるのは『支配種』だからねええ!」

 

「『支配種』に……『従属種』? プラーガに種類があるの?」

 

「あるわよおお! そもそもそれを利用して信者たちを『支配』してたんだからねええ!」

 

 ママ曰く、『従属種』はさっき言った通りの性能。

 宿主の神経と接続して乗っ取る。宿主の脳は破壊され、人間としては死亡する。

 

 それに対して、『支配種』に分類されるプラーガは、宿主の神経と接続するまでは同じだけど……宿主の自我が失われないという特徴がある。それでいて、身体機能の強化はきちんと発生する。

 教団の幹部達はこれを利用し、信者達に『従属種』を、自分達には『支配種』をあえて寄生させて、信者達(を乗っ取ったプラーガ)を意のままに操っていた、というわけだ。

 

 そしてママも、それをそのままじゃないにしても、ある程度改造した上で『プラーガ』をわざと自分に寄生させている。卵のまま寄生させたんじゃなく、『オペオペの実』の能力で直接体に取り込んで、自分でプラーガと神経を接続させたんだってさ。すげーことするな……。

 

 結果、病気と人体改造の影響でダメージを受けていたママの神経系は、元通り以上に修復され、おまけとして身体機能も改善することになったとさ。

 

「となると、母上達は先日の『話』の際、この話を聞かされたのですか……それは、さぞや……」

 

「うん……びっくりしたよホント。病気治して体元に戻すために、寄生虫使うっていうんだもん。いくら『オペオペの実』の能力でいい感じに調整するつもりだって言ってもさ」

 

 いやホント……成功したからよかったけどさ。

 

 

 

 ……さて、ここまでで半分である。

 うん、半分である。

 プラーガについて解説したわけだが……もう片方のやばい代物が……『カドゥ』が残っている。

 

 そして、これももれなくママの『第二次改造手術』にかかわっているブツであるため……きちんと解説してもらう必要があります。

 聞くの怖いけど皆、もうひと頑張りだ!

 

「母上。わしら、巻き添え」

 

「細かいことは気にしない!」

 

「おう、そこにさらにじーちゃんから最高顧問命令もプラスだ。付き合えガキ共」

 

「でしたら私は退出しても……」

 

「おめーはデフォルトで強制参加に決まってんだろDr.インディゴ。そもそもお前今立場的にソゥの上司だろが」

 

「今日の保護者陣営タチ悪いわぁ……」

 

「……??? よくわからないけど皆たいへんねええ!」

 

「「「………………」」」

 

 ……ツッコんでいても疲れるだけなので、さて続きを始めよう。

 

「じゃあコレについても簡単に説明するわねええ! この『カドゥ』は、私が『エイプスコンサート』の廃船の中で見つけた、古代の研究資料なんだけどおお、『プラーガ』と同じように、他の生物に寄生する性質を持ってるんだけど、見た目からわかる通り虫じゃないわああ! これは『菌類』……カビやキノコの仲間なのよおお!」

 

「キノコなのかよコレ……見た目、エイリアンか何かみたいなのに……」

 

「寄生すると、宿主の体を作り替えてしまうのは『プラーガ』と同じなんだけど、『カドゥ』自体に自我はないから、上手く適合できれば脳破壊とかそういうリスクはないのが大きな差ねえええ! 適合できないと、人間としての自我や理性がトんで化け物になる危険はあるけどねええ!」

 

「どっちにしろヤバいってことね……で、今迄の流れからすると……ママこれも体に入れてるってこと?」

 

「そうよおお! 『プラーガ』は神経の補強・補修に使ったのに対して、『カドゥ』は機能不全を起こした内臓の機能をカバーしてくれてるわああ! コレには宿主の体に適応して自分自身の性質も変化させる性質があるから、薬品や『オペオペの実』の能力である程度調整してあげれば、狙った臓器の代替として機能させることも可能なのおお! おかげで私今、ばっちり健康よおお!」

 

 そう言ってその場で、きららジャンプでぴょんぴょん飛び跳ねて元気アピールをするママ。

 うん、まあ、確かに元気にはなってるみたいだけど……その中身は割とガチの異形と化しているのだと思うとちょっと怖えな……。

 

 いや、うん、繰り返すけど、元気になったのは喜ばしいことなんだけどね?

 

「そんなわけでええ! 私がこれまでしてきた『プラーガ』と『カドゥ』に関する研究と、それを応用して私の病気の問題を完全に解決することができたってことで、報告させてもらいましたああ! 何か質問とかありますかああ?」

 

「じゃあ、はい」

 

「はい、スゥちゃああん!」

 

「研究の内容についてはわかったけど……ママとしてはその2つを今後、どんな風に『金獅子海賊団』で活用ないし運用していくことを想定してるの? まさかとは思うけど、その滅んだ『教団』みたいに、それを使って部下や奴隷を増やして強化する……みたいな感じで考えてる?」

 

「それはありえないから安心してええ! 確かにコレなら裏切る心配のない忠実な下僕が出来上がるけどおお、まともな思考能力もなく、申し訳程度の知能しかない人間からなる軍勢なんて、海賊団としてアウトもいいところでしょおお? それに、親分さんもそういうのは全然魅力的には思わないでしょおお?」

 

「あたりめーだろ、そんなもんはゾンビと同じだ。自分で考えることもできねえバケモンの軍団の親玉になって、お山の大将ごっこがしてえわけじゃねえんだよ」

 

 それを聞けて安心した。

 いやまあ、万に一つもそんなことはないだろうとは思ってたけどさ……そんな、パニックホラー系の展開待ったなしな運用されたら、さすがに私もその前にママを止めなきゃいけないところだ。

 

「……まあ、実際にゾンビを部下にしてその親玉に君臨してるのいますけどね、うちに」

 

「話がややこしくなっから茶々いれてくんなインディゴ。まあ確かにいるけどよ」

 

 ああ、うん、いるね。『キシシシシ! 俺を海賊王にならせろ!』って言ってる他力本願が。

 傘下と言っても、恩返しを理由にした暫定だけど。

 

「でもじゃあ、おばあちゃんそれをどう使うつもりなの?」

 

「基本的には私にやったように、怪我を理由に戦線離脱せざるを得なくなった部下の治療とかに使えると思ってるわああ! また海賊として戦いたいけど体が動かない、って人は、神経や内臓の異常が原因ならコレを使って治せると思うからああ! ある程度体質的に適合する必要があるから、絶対とは言えないけどねええ!」

 

「特にそう言う意思はなくて、そのまま引退ないし隠居するつもりの人には使わない感じ?」

 

「まあ、そうねええ! 使っても本人にもこちらにも特段メリットないものおお! ああでも、隠居するけど内臓とかの病気でそのままだと余命残りわずかとか、介護が必要でかえって人手的にコストがかかるような場合は要検討かしらねええ! それまでのうちへの貢献度とか、これからの活躍の期待値とかが判断の指標になるかしらああ!」

 

 なるほど……手段そのものはともかく、運用方法は比較的まともだな。

 決して通常の医療としてというか、慈善事業的に扱うつもりはなく、あくまで『金獅子海賊団』の利益を考えたうえでの運用である点は、海賊団おかかえの科学者らしい、のかも。

 

 パパも同じように考えたのか、顎に手を当てて割と真面目な表情で考えてる。

 

「わかった、これに関しては今後要検討だな。きちんとお前の意見も聞いて考えるから、また勝手に何か暴走すんじゃねえぞ」

 

「はああい、ごめんなさああい!」

 

「……待て、何でお前謝った? いや、うん、これまでの自分の勝手な行いを反省してのことだとかだったら別にいいんだけど、なんかニュアンス違うな? 俺すげー今嫌な予感してんだけど」

 

「……私も。ねえ、ママ、正直に言って? 何か……すでにやらかしてたりする?」

 

「ごめんなさああい!」

 

「「やったなオメー」」

 

 こ、このまま終わってくれれば、中身自体の衝撃度はともかく、まだ……まだまともな成果報告の範疇に収まったものを……っ!

 吐け! 何をやった!?

 

 私やパパだけでなく、インディゴや、娘達5人も……全員疲れと不安が半々になった表情で見守る中――イリスやスノウすらこうなってるあたり、ママという人物を正確に理解ないし把握できたようで何よりだ――ママは特に気にした様子もなく続ける。

 

「説明するより見てもらった方が早いわねええ! ちょっと見ててねええ?」

 

 そう言ってママは、白衣の内ポケットから、ナイフを取り出した。

 サバイバルナイフだ。ママが使うにはちょっとサイズが大きいんじゃないかと思うくらいに……戦闘にも使えそうなくらいに大きい。

 

 それをどうするのかと思ったら、ママはそのナイフを右手に持って、左手を机に置いて……その手の甲にナイフをいきなり突き立てた。

 

 突然の凶行に、全員が『!?』って驚愕して目を見開いたけど……その直後、もっとわけのわからないことが起こった。

 

(……? 血が、出ない?)

 

 目の前で、ナイフは明らかにママの左手に刺さっている……というか、刃の大きさからして完全に貫通している。

 なのに、傷口からは一滴も赤い血が流れ出てくる気配がない。

 

 ママがその左手を持ち上げ……あ、やっぱ貫通してる。

 そして、ナイフをずぼっと抜いて、左手に穴が開いている光景が見えても……それでも血は出てこない。

 

 それどころか……その傷口から、黒いドロドロしたものが噴き出して傷口を覆い……いや違う、傷口だけじゃない。左手の手首から先全部がその黒いドロドロに変わって、崩れた。

 けどそれは一瞬で、また元の……ママの左手の形に戻った。

 そして、戻った時には……傷口はきれいさっぱり消えていた。

 

「傷口だけをささっと消すつもりだったんだけど、やっぱ『自然系(ロギア)』はコントロールが難しいわねえええ!」

 

「……自然系(ロギア)……? え、おばーちゃんオペオペの実……『超人系(パラミシア)』でしょ?」

 

「でも今の感じ、スズの手が泥に変わって元に戻る時のやつに確かに似てたけど……」

 

 確かに、私もそれ思った。

 見た目もちょうど、スズが『ドロドロの実』の能力で出せるもののうち、粘性がかなり高い『泥』と同じようなやつで……まるで本当に、『自然系』の能力みたいだった。

 

 けどそれはありえないはずだ。だって、悪魔の実は1人につき1つしか…………っ!?

 

「……まさか、ママそれ……『プラーガ』と『カドゥ』を利用して……?」

 

「あらスゥちゃん、一瞬でわかっちゃうなんて、さすがの想像力ねええ! だとしたら、『もう1つ』もパパっと見せちゃった方がいいわねええ!」

 

 感心したように言うと、ママは着ていた白衣を脱ぐ。

 その下に来ていたのは、背中が大きく開いた、いわゆる『童貞を殺すセーター』だった。アリスが大喜びしそうな服だ。

 ちょっと今はそんな雰囲気じゃないからか、さすがのアリスも何も……あ、いやちょっと前のめりになってきちんと背中注視してるな。さすがだわ。

 

 しかし、その開いた背中から……『(はね)』が生えた。

 昆虫とかが持ってるような、向こう側が見えるくらい薄いそれだ。めっちゃ早く動かして『ぶぅぅぅん』って音出して飛ぶような奴。

 

 っていうか、実際にそんな感じで飛んで見せ……

 

 

 ―――ゴン!! べしゃっ!

 

 

「あたた……これも練習が必要ねええ!」

 

 上手く飛べず、天井に激突して落ちてきた。うわ、顔から落ちたぞ……。

 

 そして、いつの間にか『4本』に増えて、しかも昆虫の甲殻みたいなもので覆われている腕で、『よっこらしょ』と立ち上がって、頭をさすっていた。

 

 これは……やっぱり……

 

「おいソゥ、ちゃんと説明しろ」

 

「わかりましたああ! 皆さん知っての通り、『悪魔の実』の能力は本来、1人の人間につき1つしか持てないでしょおお? 2つ目の悪魔の実を口にしてしまうと、体が粉々に吹き飛んでしまうからああ! けどそれはつまりいい……『1人』じゃなくなれば解決するのよねええ!」

 

「「「…………!」」」

 

 この説明を聞いて、パパやインディゴ、それにアリスといった察しのいい面々が気付いた。

 それにやや遅れて、イリスもか。

 スズ、スノウ、レオナはまだちょっと厳しそうだな。前2人はもうちょっと、ギリギリのところまで来てる……か?

 

「結論を言っちゃうと、私は今、体の中に『プラーガ』と『カドゥ』を飼っている状態でしょおお? そして、寄生ないし共生関係にはあるものの、それら2つはまぎれもなく、『私の支配下にあるけど私自身とは違う生き物』なのよおお! つまりいい……それらはそれらで、悪魔の実を食べて能力を得る余地がまだあるのおお!」

 

「じゃあ、さっき見せた泥みたいなのと、虫みたいな翅は……」

 

「そういうことおお! 私の中の『プラーガ』と『カドゥ』にそれぞれ悪魔の実を食べさせてあって、その能力を、主導権を握っている私が自在に使えるのおお! つまり私は今、3つの悪魔の実の能力を使える存在、ってわけねええ!」

 

 超人系『オペオペの実』。

 『手術室』のフィールドの中にあるものを、執刀し、自在にいじくり回す『改造自在人間』。

 

 動物系『ムシムシの実』、モデル『シロアリ』。

 その名の通り、シロアリの能力を使うことができる『シロアリ人間』。

 

 自然系『カビカビの実』。

 カビの胞子や菌糸なんかに体を変化させ、自在に操ることができる『カビ人間』。

 

 四皇『黒ひげ』すら超える、3つの悪魔の実の能力を併用する存在。

 間違いなく前代未聞、外に知られたら激震どころじゃないとんでもなさすぎる爆弾をこの人は……この人はまた……っ……!

 

「というか、それに使った『悪魔の実』はどしたの? 私、ママに『未来産』のはあげてないよね?」

 

 あの大量の『悪魔の実』は、横領や紛失が怖いので、提督である私が一括管理することにして、全て『エニグマ』に封じた上で私の体の中に収納している。

 食べさせるべき相手が見つかった場合や、きちんとした理由付きで使用申請があった場合にのみ取り出して渡す感じで。

 

 なので、『冷蔵庫のプリン勝手に食べちゃった。ごめんね?』みたいな感じで勝手に持ち出すことは不可能だ。

 

「そりゃ、2つとも私が独自に手に入れた悪魔の実だからねええ! 『ムシムシの実』は、この間アリスちゃんと一緒に行った闇バザーでポケットマネーで手に入れてええ、『カビカビの実』はエイプスコンサートから持って帰ってきた荷物の中にあったのおお!」

 

「そういうのもちゃんと報告してよぉ……」

 

 横の方でアリスが『あっ!』って感じの顔になってた。何、そんなおでかけしてたのあんた?

 え、『悪魔の実』を買ってたことまでは知らなかったって? ちょっと目を離した隙に買ったんだと思う? 目を離すなこんな危険人物から!

 

「というか、お前そんなに悪魔の実の能力手に入れてどうすんだよ? 別にそれ使って戦うわけじゃねえんだろ? お前そっち方面は相変わらずからっきしだしよ」

 

「そうですねええ! でも色々使い道はあるんですよおお? 特に『シロアリ』と『カビ』の能力が手に入ったってことにむしろ私は運命的なものを感じてますからああ!」

 

 怖い……その2つの能力をどんなふうにママが活用するつもりなのか、聞くのが怖い……!

 

 『自然系』である『カビ』だけなら、まだ不意打ちとか流れ弾防止の護身用くらいに思えなくもないけど……いやそれにしたって過剰な気がするけど……。

 だって『カビ』なんて、普通のそこら辺にある奴でも時には呼吸器疾患の原因になるくらいには割と有害な面があったりするし……創作の世界ではそれこそ怖いよ。

 

 某奇妙な冒険の第5部の世界には、『よ~しよしよしよしよしよしよし』で有名な大量殺戮系カビ能力者だって……そういやあのキャラも医者だったな……。

 そして相棒は『泥』の能力者だったな……いや別にだからって何でもないけど。

 

 そういえば『カドゥ』もカビ由来の存在なんだっけ? そっちと関連してる可能性はあるな。

 

「はぁ……とにかくママ、今後はホントに……本っ当に。やらかしは控えてね? ちゃんと事前に相談してもらえれば、よっぽどやばいもんでもない限りは……あるいは有害さが度を越えるようなものでもない限りは私もパパもちゃんと検討するから。ね?」

 

「わかったわああ! 善処するわねええ!」

 

 それ、絶対しない人が言うやつ……もういいや、疲れた……。

 

 

 

 

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