大文豪に私はなる!   作:破戒僧

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第299話 DANGEROUS MUSICAL

 

 

「“皇帝剣(コニャック)”……“破々刃(ハハバ)”ァ~~ッ!!」

 

「一刀流……“聖天環(せいてんかん)”!!」

 

 大上段から振り下ろされるビッグ・マムの炎の剣を、スゥは大きく体を回転させ、その勢いで横一閃に振り抜いた翡翠の炎剣で迎え撃つ。

 

 が、打ち合って拮抗したのは一瞬で、受け流すようにして刃を下にそらし、自分はそこから急加速してビッグ・マムの首元に回り込み……肩口めがけて、腕を切り落とす勢いで剣を振り下ろす。

 

 その刃は、強靭な肉体と覇気によって止められてしまうが、無傷とはいかず……翡翠の刃は深々とビッグ・マムの体に食い込んだ。

 サイズ差からすれば微々たるダメージではあるが、日頃ダメージとは無縁も無縁のビッグ・マムが。明確にその体が傷つけられたという意味は決して小さくはない。

 

「痛てェじゃねえかよ……小娘ェ!!」

 

 食い込んだ部分の筋肉に力がこもって盛り上がり、引き締める。

 このままだと筋肉で刃を締め付けられ、抜けなくなりかねない。

 

 即座にスゥは剣を引き抜き、正面ではなく斜め後ろに抜けるように退避した。

 直後、一瞬前まで自分がいたところを、剣から分離したプロメテウスの炎が通過していく。

 

 ヘラに乗ったまま、ビッグ・マムは180度旋回するが、そこに既にスゥの姿はなかった。

 が、『見聞色』でその気配を辿り、さらに振り向きざまに、という形で剣を真横に振るう。

 

 ギィン、という金属音。

 斜め後ろから飛来し、首元めがけて斬りつけて来ていたスゥの刃を、『ナポレオン』の巨刃が止めていた。

 

 しかし、そこから反撃しようとビッグ・マムがさらに動く、あるいはホーミーズ達が動くよりも早く、スゥはまたしても、翠の光の軌跡を残して消える。

 そしてまた、どこからかすさまじい速さで飛んできて斬りつける、この繰り返し。

 ビッグ・マムの方は、それに反応できれば防げる。反応できなければ、小さいながらもダメージが体に刻まれる。

 

 普段であれば、剣など受けたところでダメージなぞ受けることはないのだが、目の前にいるスゥの剣は、そこに込められている『覇気』は、自分に届きうる強さであると、もうすでに十回二十回と斬りつけられた体の傷が証明している。

 

 その様子は、離れたところで見ている者達も、驚愕しながら、固唾をのんで見守っていた。

 

 

 

「たまげたなこりゃ……あの嬢ちゃんの剣、ママの肌を斬ってやがるぞ」

 

「こんなことができる奴がいたなんて……!」

 

 お茶会での暗殺の際、『ママに武器は通じない』と、最初から独力で傷つけることを諦めていたベッジと、その妻シフォン。その腕には、息子ペッツも。

 不可能と断じていた所業を容易く可能にし、幾筋もの傷をビッグ・マムの肌に刻むスゥの戦いを、遠くから双眼鏡で、興味深そうに見ていた。

 

頭目(ファーザー)、逃げなくていいんレロ? 今なら誰も追ってこねえ」

 

「今じゃなくても同じことだ……こんだけの戦争になったんじゃな。やれやれ、一枚噛めてればまた面白かったんだろうが……欲をかいてたら死んでた場面もあったからな、文句はいうめェ。だがせめて、この戦いの行方くらいは見届けて行こうじゃねえか」

 

 ファミリー達の乗る『ノストラ・カステロ号』を、いつでも出港可能な状態にだけキープさせつつも、ベッジはここを動くつもりはないようだった。

 ちらりと横の方に視線をずらせば、同じように遠くに停泊している『麦わら』の船が見える。

 考えることは同じだな、とベッジは短く笑った。

 

「ここからの数時間、あるいは数十分で、世界は大きく変わる……その場に居合わせながら、その瞬間を見届けられねえなんて間抜けなことはあるめェよ……!」

 

 

 

 ベッジ達と同様に、ルフィ達も……さらには、復活したビッグ・マムを追っていたアマンドや、その様子を『ホールケーキアイランド』に中継している部下達、その映像を見ているモンドール達……皆、その戦いを見ていた。

 

 

 

「すげェ……スゥも……ビッグ・マムも……」

 

「『四皇』と互角に渡り合うなんて……しかも、回避一辺倒じゃなくて、剣受け止めたり弾いたりもしてたし……」

 

(あれが、今のお嬢の力……いや、まだまだ全力には見えねェ。本気で戦ってはいるが、手札をいくつも隠しているはず……むしろ、ここからが本番か……?)

 

 

 

「お、おい、大丈夫なのかよこれ……?」

 

「ママが、ほとんど一方的に……!? まさか、このまま負けちまうんじゃ……!」

 

「バカ野郎、そんなわけあるか! お前らママを信じられねェってのか!?」

 

「で、でも……カタクリ兄ちゃん達だって、無敵だと思ってたのに……」

 

「カタクリ兄貴達を悪く言うつもりはねェが、それと比べてもママは別格で絶対だ! つまらねえこと考えたり口に出すんじゃねェよ! 戦争後に居場所がなくなってるのが嫌ならな!」

 

 

 

 ある者はただ驚愕し、あるものは感心し、ある者は憧れ、ある者は恐怖し、ある者は不安を覚え……それぞれの思いを胸に、この戦争の最終決戦となるかもしれない、ビッグ・マムと海賊文豪の戦いを見守っていた。

 

 

 

「あァ~~~うっとうしいねェ!!」

 

 全身にチクチクと走る痛みがいい加減煩わしくなってきたのか、ビッグ・マムは大きく動く。

 乗っているヘラに力を大規模に解放させ、周囲一帯に無差別に雷撃を振りまき始める。

 

「“天満大自在天神”!!」

 

 空間ごと全てを焼き焦がすかのような勢いで四方八方、前後左右上下に迸る雷。

 普通なら反応することもできないであろう飽和攻撃の中を、スゥはその反射神経と『エナジーウイング』のスピードを武器に、かいくぐって飛ぶ。

 

 そして、死角となっている背後に回り込んで斬りつけようとして……しかしその瞬間、突然、ビッグ・マムの後頭部に『顔』が現れた。

 

「い゛!?」

 

「見つけたぞぉ~~小娘ぇ!!」

 

 否……正確にはそれは、ビッグ・マムの髪に宿ったプロメテウスの顔。

 燃え上がる炎の中に、怒りと笑いが一緒になった激しい形相が浮かび上がっていた。

 

 その顔から背後に、カウンターとばかりに吹き付けられる火炎、

 それもスピードを武器にしてどうにか回避するが、無理な動きがたたってか、一瞬その動きが精細を欠いた。

 

「ヘラ!」

 

「はい、ママ! “震御雷(フルゴラ)”!!」

 

 直後、スピードの緩んだスゥめがけて、マムの足元のヘラが雷撃を放つ。

 回避は間に合わない。直撃を免れないコースだが……

 

「サーヤ!」

 

『はい! “絶対守護領域”!!』

 

 その瞬間、六角形の光の板が何枚も集まって、スゥの体を覆うように半円形の壁が出来上がり……ヘラの雷撃を完璧にシャットアウトし、防いだ。

 スゥの体には……焦げ跡一つない。

 

 体内に収納した、七星剣の鞘のホーミーズ・サーヤが、『バリバリの実』の能力でバリアを発生させ、よけきれないとっさの攻撃から彼女を守った。

 そもそもこれこそ、彼女の本分ないし役割だったわけだが。

 

 基本は回避主体。バリアの防御力には頼りきりにはならない。

 回避しきれない攻撃が来たり、不意の一撃が襲ってきた場合は、サーヤがバリアで守る。

 

「小癪な真似……おォ!?」

 

 攻撃の失敗にビッグ・マムが悪態をついた瞬間、脇腹に刺すような痛みが走った。

 というか、実際に『刺す』……ないし、刺された痛みだった。

 

(一体何が……は?)

 

 見下ろしてみると……そこに、スゥがいた。

 スゥがいて、自分の脇腹に、1本の剣を突き立てていた。

 

 しかし、スゥは今しがた、バリアで雷を防いだ後、距離を取ったはずだった……というか、その距離を取ったスゥは、そっちはそっちで目の前にいる。飛んでいる。

 

 これもお得意の小細工か何かかと、ビッグ・マムはすぐそこにいる方のスゥめがけて剣を振り下ろす。そのスゥは、すぐさま剣を抜き取って離れようとしたが、もう間に合わない。

 次の瞬間には、巨大な刃で真っ二つにされている……はずだった。

 

 ―――ギィン!!

 

 しかし、振り下ろされたその刃を……また別なスゥが、しかも今度は2人現れ、受け止めていた。

 

「何だァ一体、次から次へと……!?」

 

 最初の1人も含め、4人のスゥは……全く同じ姿をしていた。

 顔や服装はもちろん、背中の『エナジーウイング』すら同じ。同じようにすさまじい速さで飛び、合流して4人並んでその姿を見せつけてくる。

 

 ただし、明確な違いが1つ。手に持っている武器が全員違う。

『七星剣』を持っている者は1人だけ。残る3人は、うっすら紫色がかった刀や、黒い刃の西洋剣、最初に使っていた仕込み刀をそれぞれ持って構えている。

 

(4人に増えたのは、能力か何かで作った人形ないし偽物、ただし武器だけは本物ってところかい……色々と引き出しの多い小娘だねぇ……!)

 

 そしてその4人が、一斉にビッグ・マムめがけて飛翔し、突っ込んでいく。

 逃げも隠れもせず、全員まとめて迎え撃つつもりでビッグ・マムは構える。ヘラとプロメテウスも、号令1つで総攻撃できるようにスタンバイして迎え撃つ。

 

「そんな子供騙しがおれに通じると……はァあ!?」

 

 が、次の瞬間……4人のスゥは、さらにその1人1人が4人に分裂した。

 

 4人×4人で、合計16人のスゥ。

 その全員が『エナジーウイング』を持ち、全員が『翡翠の炎』を身に纏い、全員がすさまじい速さで飛び……しかし分裂と同時に、全員が違う方向に飛んで散開する。

 その大半はビッグ・マムの視界から外れていった。おそらく、囲むように飛散したのだろう。

 

 そして、見えたのは一瞬の間ではあったが、その時の見間違いでなければ……やはり全員が違う刀剣を持っていた。

 

「「「子供騙しかどうかは……」」」

 

「「「身をもって判断してもらうよ!!」」」

 

 次の瞬間、全方位から襲い掛かる全てのスゥが、ビッグ・マムのその身を傷つけうる刃で総攻撃を仕掛けてきた。

 

 ナポレオンを大きく振り回して薙ぎ払おうとするも、軽々とかわされてしまう上、応戦できるのはせいぜい3~4人が限度。

 それとは別にプロメテウスやヘラも炎と雷を放つが、それでも全員を抑えるには足りない。

 他のスゥと囮に、攻撃全てをかいくぐったスゥが襲い掛かり、先ほどまでに倍するペースでビッグ・マムの全身に傷が刻まれていく。

 

(何だってんだいこりゃあ!? 全員がさっきまでの小娘と同じレベルの動きで、かわして、受け流して、攻撃して来るだと!?)

 

 ビッグ・マムは、この本物以外の15人のスゥは、『パサパサの実』の能力で作った分身だと思っていた。

 そして、そういった形で作った分身というのは、何かしらの面で本体よりも劣る『劣化コピー』になるものだ。本物よりも知能が弱く単純な行動しかできないだとか、耐久力がなく、受けたダメージが限界を超えると消滅するだとかの形で。

 

 実際それは間違っていない。スゥの作る分身もまた、反応速度や耐久力などの面で本体には劣っており、『劣化コピー』に過ぎない。

 

 しかしそれは、分身自身に動きを任せる、いわゆる『自動操縦』であれば、の話である。

 

 今のこの16人のスゥは、全てスゥ本人がマニュアル操作で動かしている。日頃の執筆活動その他で鍛えた、常識外のマルチタスク能力により、16人全員に自分と同レベルの全力戦闘を可能にしている。

 

 腕力などはさすがにやや劣るが、生み出した際に覇気と『翡翠の炎』、そして『翡翠の光』を分け与えているため、総合的な戦闘性能は大差ない。きちんと回避主体で動かしてやれば、攻撃性能は本物のスゥとそこまで変わらないそれを発揮できる。

 

 もちろんビッグ・マムはそんなことは知らないし、知ったところで『ありえない』と言うだろう。

 たった1人の頭、1つの脳で、16人分の視界を見て、16人分の戦況を把握し、16人分の体をそれぞれ別個に動かすなど、普通に考えてできるはずもない。

 

 実際、修業の中でそれを聞かされた娘達は、一様に『ありえない』という反応を示したが、それに対してスゥはその時、

 

 

『だって頭の中で戦闘シーンとか考えてる時、キャラ何人も何十人も同時に動かして、セリフとか心の声とかも同時進行で考えたりするし……なんなら他のシーンの進行も同時に考えることも多いし……実際に動かすか動かさないかの違いはあるけど、私割といつもやってることだから。さすがに練習は必要だったけど、慣れれば割といけたよ?』

 

 

 あの時ばかりは娘達も、大好きな母親に対して、理解できないものを見る目を向けたという。

 

 1人を防ぐ間に2人に斬りつけられ、2人を追い払うと同時に3人に刺される。

 動きが単調になることもなく、法則性を見出して対処することも難しい。

 (スゥに言わせると、『そんなん読者に飽きられるし書いてる私も楽しくない』)

 

 全方向から、1秒として同じ位置にはおらず、同じ動きもせず襲い来る16人のスゥ。

 こちらの攻撃は当たらず、一方的に傷が増えていくばかり。さすがにビッグ・マムも急激に苛立ちが募り、冷静さを欠きそうになる。

 

「があぁぁああ~~鬱陶しい! “天満大自在天神”!!」

 

 再びヘラに命じ、全方位に無差別に雷をばらまいて攻撃する。

 しかしそれらも全て、察知してスゥ達は全員察知して防ぐかかわすかしてしまうが……

 

「うわっと!?」「熱ちゃっ!」「痛ったぁ!?」

 

 3人……防ぎきれずにダメージを追ったスゥがいた。

 覇気で防いだため、それほどの痛打にはなっていないし、次の瞬間には今まで通り飛び始めていたが……その反応に、ビッグ・マムはもう1つ、オリジナルのスゥとの違いに気づく。

 

「なるほどねェ……覇気は使えるが、“バリア”は使えないわけか。それなら本物よりは殺しやすいってことだねェ! マママママ……ごばぁっ!?

 

 しかし、高笑いして大口を開けた瞬間、2人のスゥがその顔の真ん前にやってきて、『えい』とその口に何かを放り込んだ。ショックの大きさからのけぞるビッグ・マム。

 見るからに甚大なダメージを与えたそれは、小型で強力な爆弾………………ではなく、

 

「おえっ、げぼっ、ぉぅ……うぉえぇぇ……何を、食わせやがったァ、小娘ェ!?」

 

「サルミアッキ(徳用5㎏)」

 

「くだらねェ真似してくれてんじゃねぇよボケがぁ!! おれはリコリス菓子は大嫌いなんだよ!」

 

 もちろんそれを知った上でやっているスゥ。

 怒りと不快感で強制的に精神の余裕を奪われるビッグ・マム。実に効果的な嫌がらせだった。

 

 なお参考までに、サルミアッキを含む『リコリス菓子』に使われている甘草は、漢方薬に使われることもあるほど強力な薬効がある素材であり、過剰摂取すると健康被害も引き起こす。特に妊婦や持病持ちは気安く食べてはいけない食品であり、キロ単位とか普通に劇物であろう。

 

「よっぽどおれを怒らせ……あん?」

 

 ふと気づくと、今の一瞬の間に、16人のスゥ達は、ビッグ・マムをぐるりと取り囲むように布陣し……これまでと違って、皆、一様に同じ構えを取ってみせていた。

 しかし、その構えが……ビッグ・マムには、激しく見覚えのあるものだった。

 

 幼少期を、巨人族の総本山『エルバフ』で過ごし、その武に触れながら育った彼女には、

 自らの使う『威国』と同系列のその技は……何度も見たことがあるものだった。

 

(まさか……!)

 

 最上大業物『かぐや紫』。

 名刀『浮雲』。

 名刀『春雨』。

 名刀『蒼燕』。

 名刀『日神(ヒノカミ)』。

 名刀『飛天』。

 妖刀『ひな』。

 名剣『クライスト』。

 大業物・妖刀『皆尽(みなづき)』。

 業物『春疾風』。

 妖刀『祢々切丸』。

 魔剣『アヌビス』。

 良業物『兎咬(とがみ)』。

 妖刀『紅桜』。

 妖刀『裏正』。

 そして……宝剣『七星剣』。

 

 それぞれ違う、本物の武器を手に持った、16人のスゥ達は……二人一組になり、後ろに引き絞るように剣を振りかぶって構えていた。

 それらの剣には、いずれも、バチバチと黒い稲妻のごとく覇気が迸っている。

 

「「あんまり得意な技じゃないけど」」

「「こんだけ撃てばそれなりの威力にはなるでしょ」」

「「あんたみたいなのに効かせるには」」

「「このくらい豪快にいかないとだしね」」

「「本家本元を知ってるあんたからしたら」」

「「未熟もいいとこだろうけど許してね?」」

「「そういうわけで……」」

「「見様見真似……!!」」

 

 

 「「「“覇国”!! ×8」」」

 

 

 ―――ズドドドドドドドドォオォン!!!!

 

 

「ごへあぁぁああああぁああ!?」

 

 

 全方位から降り注いだ、未熟ながらも『巨人族の槍』。

 1発1発の威力は、ビッグ・マムの『威国』にも遠く及ばないだろうそれだが、それが全方位から合計8発、彼女に集中砲火で降り注いだともなれば、到底無傷ではいられず……ぐらりとその巨体を傾け、島の地面に墜落させた。

 慌ててヘラとプロメテウスが「「ママ~~!?」」と飛んでいく。

 

 これまでの、文字通り小刻みながらも確実に、『積み重ねて』いた攻撃とはまるで違う大技。しかも、明確にビッグ・マムに対し、大きなダメージを与えた。

 その光景に、見ている者達もあんぐりと口を開けて驚愕していた。

 

 これはさすがに効いたか、死んだんじゃないか……そんな言葉が誰からともなく飛び交う。

 

 四皇『ビッグ・マム』が無敵であると信じているビッグ・マム海賊団の面々であっても、さすがにああまで大ダメージを受けた姿は見たことはなく、冷静でいられない。わなわなと震える者もいれば、冷や汗を滝のように流す者もいた。

 

 しかし、そんな数多の視線が、直接あるいは電伝虫の投影映像ごしに向けられる中、

 

「こんなに痛ェ思いをしたのは、いったいいつ以来だろうねェ……!! もう何十年もなかった気がするよ……!!」

 

 土埃の中から、ゆっくりと立ち上がる巨体。

 目に見える大きな傷を作り、あちこちから血を流しながらも、しっかりと危なげなく、二本の足で地面を踏みしめて立つ、ビッグ・マムがそこにはいた。

 

 上空にいるスゥ達を見上げて睨みつけつつ……しかし、すぐにヘラに乗って飛んでくるということはなかった。

 

「認めてやるよ、小娘……いや、ベネルディ・トート・スゥ……!! おめェ本気でおれを殺しに……このおれの座を奪いに来たんだねェ……!」

 

 言いながらビッグ・マムは、その手の平から……ポワン、と光る玉のようなものを取り出した。

 

 それは、今までも何度も彼女が使っていた……『魂』だった。

 ただし今取り出したそれは、税金代わりに『万国』の住民たちから奪ったものでも、ここに来る途中に『金獅子海賊団』から奪ったものでもない。

 彼女……ビッグ・マム自身の『魂』だった。

 

「おれの寿命、一年分を使うよ……これじゃなきゃ、おれを強くすることはできねェ……!」

 

「「「……え?」」」

 

 16人のスゥ全員の口からぽろっとこぼれた、今何て言った、とでも言いたげな声。

 そんな彼女達を含む皆が見ている前で、ビッグ・マムは、今取り出した自分の『(ソール)』をぱくりと食べてしまった。

 

「ウオオォォオオォ~~~~ッ!!」

 

 そして直後に……その姿を大きく変容させる。見ている者達全てが、目を疑うような姿に。

 

 

 

「「「きょ……巨大化ァ~~~~!?」」」

 

 

 

 ただでさえ巨大だったビッグ・マムの姿が、さらに何倍もの大きさに膨れ上がり……目もまるで本物の怪物のように、ギラギラと凶悪な光を放つ。

 さらにその彼女の強化に引っ張られるように、プロメテウス、ナポレオン、ヘラまでもがその体を巨大化させた。

 

「「「もうマジで怪獣じゃんコレ……サイズも、見た目も……」」」

 

「「「そりゃそうか……奥の手の1つや2つ、用意してたっておかしくないよね」」」

 

「「「今更泣き言言ったって、何が改善するわけでもなし」」」

 

「「「やってやろうじゃん! こっちだって覚悟決めて来てんだよ!」」」

 

「ハ~ハハマママママ!! あっちからこっちから同じ声で騒がしいねえ……口動かしてるだけじゃあおれには勝てねェぞ! その剣で、力で、奪ってみろ!! 『四皇』の座をよォ!!」

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 スイートシティ中心部、ホールケーキ城跡地。

 

「あんな姿のママ、初めて見る……」

 

「こんな奥の手があったのか……ハハッ、すげえ! やっぱりママはすげえよ!」

 

「あれなら小娘ごときに負けるはずがねェ! やっちまえママ!」

 

「俺達が……ビッグ・マム海賊団こそが最強だァ!!」

 

 苦戦するビッグ・マムの姿を見て不安になり、あるいは絶望しかけていたところを、その光景を見て息を吹き返し、雄たけびを上げる者達もいれば……

 

 

 

 金獅子海賊団旗艦『ストロングライオネル号』。

 

 その逆。ビッグ・マムの……敵のあまりの変容ぶりを見て、不安になってしまう者もいた。

 

「な、なんだあの姿……!?」

 

「あれが、『四皇』ビッグ・マム……本物の化け物じゃねえか、あんなの……」

 

「だ、大丈夫なんだよな、お嬢……!? 勝てるよな!?」

 

「バカ、疑うんじゃねえよ……大親分が太鼓判を押して送り出したんだ。大丈夫だ、きっと……!」

 

 

 

 同艦、『ひな壇』待機スペース。

 ここでは、戦いを終えたスゥの娘達が、疲れを癒しつつ、母の最終決戦を見守っていた。

 

「では……提督への加勢は必要ないので?」

 

「見るからにやべーバケモンでてきてるけんども……?」

 

「不要じゃ。母上を信じてこのまま待て……そもそもお主ら戦闘苦手じゃろうが。お主らの仕事は……わしらが勝ったその後にこそ来る。準備をしておけ」

 

「そうそう。まあ、その前に邪魔くさいのが出て来たり、暴れ出すようなら、あたし達の軍は出る必要があるけどな……その準備だけしといてくれ、皆!」

 

「「「押忍ッ!!」」」

 

「アリスお嬢様……私達は?」

 

「さっき言った通りだよ。スズんとこと同じで、僕らの出番も戦争が終わった後。いや、正確に言えば……お母さんがビッグ・マムに勝ったその直後、かな。そうなったらあわただしいというか、時間との勝負になるから……準備だけ万全にしておいてって伝えて」

 

「承知しました。ふふふ……楽しみですねっ!」

 

 

 

 洋上……『サウザンドサニー号』甲板。麦わらの一味。

 

「つくづく……俺達の想定が甘ったるいもんだったってのがわかる光景だな」

 

「あのレベルが、『四皇』の本気の戦いということね……それを、見事にスゥは、たった1人で引き出してみせた……」

 

「逃げ回って隠れて、どうにか目的を達成してまた逃げて……という繰り返しの我々では、到底見ることができなかったであろう光景ですね。ヨホホホホ」

 

 遠くに見える、怪物同士の死闘。

 しかしそれが、決して自分達にも他人ごとではない。

 

 なぜなら、同じく『四皇』の一角である、『百獣のカイドウ』に、自分達は喧嘩を売っているのだから。

 

 アレと同じような存在が、いつか自分達の前に現れ、力を振るう可能性がある。

 それを認識して、恐怖と不安で震える者もいれば……今から武者震いを抑えきれない者もいた。

 

 しかし、未来でどうなるにせよ……今は皆、目の前の光景から目を離せない。

 16人に分身し、光の翼で夜空を駆けるスゥと、見上げるどころではない巨体に変容し、全てを薙ぎ払い打ち砕く勢いで猛攻をかけるビッグ・マム。

 

 2人の戦いは、いよいよクライマックスを迎えようとしていた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「“マーマ急襲(レイド)”ォ!!」

 

 巨体で振りかざした剣に、さらに電撃を纏わせて、回転しながら振り下ろすビッグ・マム。

 その巨大な一撃を、スゥ達は数人がかりで受け止め、いなして受け流す。

 

 それとは別な数人が飛翔し、ビッグ・マムに同じ方向から挑みかかる。

 

 今までであれば、全方向から別々に襲い掛かって斬りつけていたが……ただでさえ巨大なビッグ・マムがさらに大きくなったことで、小さな剣では、たとえ覇気を込めて斬りつけても痛打を与えることが難しくなっていた。

 

 ゆえに、スゥ達の戦い方は……

 

「「二刀流……“餓龍頭乱舞(がりゅうずらんぶ)”!!」」

 

 2人のスゥが協力して、1人ではできない規模の、弾幕のごとき斬撃を繰り出す。

 ビッグ・マムはそれをナポレオンで受け止めるも、受けきれない斬撃が、小さくだが体に傷を作る。

 

 畳みかけるように、今度は3人のスゥ。

 

「「「三刀流……“暴威獣乱舞(ぼういじゅうらんぶ)”!!」」」

 

 さっきの『二刀流』よりも激しい勢いの、斬・突入り混じった豪雨のごとき攻撃。

 しかし今度は、力任せに強引に、ビッグ・マムはナポレオンを振り抜いてその攻撃を食い破り……さらに踏み込んで、3人のスゥを薙ぎ払った。

 3人とも分身体。バリアが使えず、剣で受け止めるものの、パワー負けして大きく吹き飛ばされてしまう。

 

 そこに追撃をかけるビッグ・マムは、ホーミーズ3体を剣に宿らせ、その刀身をすさまじい勢いで発光させる。

 

「消し飛びなァ!! “鳴光剣(メーザーサーベル)”!!」

 

「“絶対守護領域”!!」

 

 降りぬかれようとしたその剣の射線上に立ちはだかったのは……七星剣を持つ、本体のスゥ。

 次の瞬間、展開したバリアが、後ろにかばった分身達を守り、強烈極まりない光の奔流の刀身を阻み、散らし、防ぎきる。

 

 しかし、あまりに攻撃範囲が広く、込められていたエネルギーも多かったため、バリアで囲み切れなかった個所から熱と光が飛び散って被害を出していた。

 

「熱っつ……今度は、こっちの番だ!」

 

 バリアを解除すると同時に、16人全員のスゥが本体を中心に集結する。

 また先ほどのように、ばらけて全方向から突っ込んでくるのかと身構えるビッグ・マムだが……予想に反してスゥ『達』はその場にとどまったまま……全員で同じように、大きく体をひねって、振りかぶるように剣を構える。

 

「十六刀流……!」

 

 その刃に、バリバリと音が響くほどの覇気を込め……次の瞬間、全員同時に振り抜いた。

 

「 “(アン)(ソロ)(ジー)”!!」

 

 全く同じタイミングで、同じように放たれた16の必殺の斬撃は、空中で束ねられるように1つに合体し……極大の1つの斬撃となり、ビッグ・マムに直撃する。

 

「ぬ、ぐ……おぉああぁっ!?」

 

 超のつく巨体を袈裟懸けに深々と切り裂き、そのサイズに比してなお『大傷』と呼べるようなダメージを叩き込んだ。

 

 その威力に、盛大に流血し、大きく怯みつつも、ぎろりと怪物の眼光で睨み返しながら、剣を握り直すビッグ・マム。その刀身が再び輝いて、大きく振りかぶられる。

 

 それを見てスゥ達も即座に反応し、また陣形を変えて集まる。

 今度は、また本体が中心ではあるが、今度はその周囲に円を描くように浮遊する。

 

「“母訪砲(バホウほう)”……!」

 

「十六刀流……“八条大槍”……!

 

 

「“三千里(ミザリー)”~~~ッ!!」

 

「“熱凍螺連(ねっとうられん)”ッッ!!」

 

 

 ビッグ・マムが降りぬいた刀身が、ホーミーズが合体した巨大な女性の姿になって襲い掛かる。

 

 スゥ達が放った8発の『覇国』が、矢じりのような形に束ねられて飛んでいく。

 

 “攻撃”そのものが意思を持って暴れ出した『三千里(ミザリー)』は、そのままスゥ達のところに突っ込んで、腕を振り回して大暴れしてスゥ達を蹴散らした。

 

 『覇国』8つを束ねた矢じりは、勢いと鋭さを増して飛び、さらに互いの衝突と摩擦で自然発火を起こし、炎を纏って燃え上がりながら……巨大化したビッグ・マムのみぞおちに突き刺さり、倒すまでは行かなくとも大きくたたらを踏ませた。

 

 両者大きく体勢を崩すも、まだまだ戦意は衰えず。

 互いにぎろりと睨み返し、すぐにまた構えなおす。

 

「「「一刀流……“終鳳(ついほう)斬舞(ざまァ)”!! ×10」」」

 

 なおも追撃しようとしてきた『三千里(ミザリー)』を、10人がかりで放った斬撃の乱舞で細切れにして撃退。しかしその後、ヘラとプロメテウス、ナポレオンに分離して元通りビッグ・マムの元に戻っただけだった。

 

 しかしそこで、とうとうスゥの分身たちの力が尽きて来たのか……目に見えて動きが悪くなり……さらには、背中のエナジーウイングが消えて、地上に降りてしまう。

 あらかじめ込めていた覇気が切れそうになっているのだ。

 

 そのまま消滅してしまう前に、分身たちは次々とスゥの中に戻っていく。それぞれが手に持っている刀も一緒に。

 僅かばかりの覇気を回収してやや回復したスゥだが、その代わりに本体1人に戻ってしまった。

 

「サーカスは終わりかい、小娘……まだまだおれは遊び足りないんだがねえ……?」

 

「心配しなくてもちゃんと最後まで付き合うよ……! 賑やかしがいなくなっちゃったのは悪いけどね……」

 

「まだまだやる気ってわけかい……マママママ……小せェナリでよく頑張った方じゃねえかよ。ここまでてこずったのは本当に久しぶりだったよおれは……だがもうさすがに疲れたよ。ぼちぼち終わらせて、この戦争もさっさと片付けなきゃならねえ……」

 

「遊び足りないんじゃなかったの?」

 

「お前じゃなくてもいくらでも遊べる相手はいるさ……お前は、墓の下からでも羨ましそうに眺めてなよォ!!」

 

 そう言い放って剣を構えるビッグ・マムだが、ふと手を止める。

 また(・・)いつの間にか、スゥの隣に……誰か知らない少女が立っていた。

 

 ちょうど、ナナとサーヤが現れた時と同じだと思い返すビッグ・マム。

 

 しかし、今回現れたその少女の姿は……スゥによく似ているのは同じだが、年の頃は、先ほどの2人よりも少し年上に見えた。髪色は明るい茶色で、幼さはなく凛々しい印象を受ける。

 

「またよくわからねェ手下かい? 加勢でもなんでも好きにさせりゃいいが……全く、ちょこちょこ小出しに呼び出して見せやがって……いい加減鬱陶しいねえ」

 

 呆れたように、あるいはうんざりしたように言い放つビッグ・マム。

 

「おれは別に気にしたこともないけどよ……よく言われる言葉で、『戦力の逐次投入は愚策だ』って知らねえのかい? 小難しい話をいくつも書いてる作家様がよォ!?」

 

「それはわかってるけどね……でも、割と物語ってそういうもんだからなあ。最初から全力で一気に決めちゃうんじゃなくて、徐々に盛り上がっていかないと面白くないじゃん」

 

「それで息切れして力が出なくなって、しまいにはやられちまうんじゃ世話ァないねえ! 幻想と現実の区別ってもんもつけられねェで……そんなんでやっていけると思ったのかい!?」

 

 

 

「それができるから……私は『文豪』なんだよ」

 

 

 

 すっ、と手を掲げるように出すスゥ。

 それと同時に、傍らに立っている少女……ユゥとの間に一瞬だけアイコンタクトを交わすと、次の瞬間、ユゥの姿が変わる。

 

 彼女が変身したその姿は……1冊の本だった。

 ふわりと浮かんでスゥの手に舞い降りて来たその本をスゥは受け止め、そのまま腕から体の中に取り込んでしまう。本もまた『紙』である以上、『紙人間』である彼女には容易なこと。

 

 しかし今、ユゥが変身した本を取り込んだというその行為は……サーヤの時と同様で、ただ収納しただけではない。

 

「難儀なもんだと自分でも思うけどね……ちょっとずつ温まっていかないと、ちょっとずつ盛り上がっていかないと……上手いこと使えないっぽいんだよ、こっちの『能力』は。やっぱ、同じ『魂』でも、私自身の能力じゃないってのが大きいのかな」

 

 ユゥは、『図書館』のホーミーズ。

 そして、元となっている『(ソール)』は……未来の世界のスゥ自身の『魂』。

 

 ゆえに、吸収ないし融合の相性は、(サーヤ)を取り込んだ時以上であり……そのレベルは、ユゥが持っている『悪魔の実』の能力を、スゥが自在に使用可能になるほど。

 

「まあでも正直、この仕様も悪くないというか、嫌いじゃないんだよね……私、作家だもん」

 

 ユゥもまた、ナナやサーヤと同様に、ホーミーズ化した後に、『未来産』の悪魔の実を食べ、その能力を授かった。

 そしてその能力は、『図書館』であるユゥに最適な能力であると同時に……融合相手であるスゥにとっても、パサパサの実と同等か、あるいはそれ以上に相性がいいと言える能力だった。

 

 

 

 超人系『ブクブクの実』。

 食べた者は、様々な本を操ることができる『書籍人間』となる。

 

 

 

 現代において、ビッグ・マムの息子の1人、モンドールが持っている能力であり……本の中の世界を現実に投影したり、本の中にものを……それこそ、生物無生物問わず封じ込めることができるなど、応用できる幅の広い強力な能力。

『本の中には無限の世界が広がっている』という、ビッグ・マム自身の言葉のとおり、使い手の想像力次第でいくらでも強力になり、またできることが広がっていくのが、この『ブクブクの実』の能力の真髄と言えた。

 

 そして今、ユゥという『ホーミーズ』との融合を介して、その能力を手にしたスゥは……『想像力』という一点において、世界最高峰とすら言っていい力の持ち主である。

 

 それが一体何を意味し、何をもたらすのか。

 ビッグ・マムは、世界は……すぐに知ることになる。

 

「右手に『パサパサの実』……」

 

 スゥの右手に、1枚の紙……小さなしおりが現れる。

 

「左手に『ブクブクの実』……」

 

 スゥの左手に……1冊の本が現れる。

 先程取り込んだユゥが変身した本とはまた別な、題名のない本。

 

「私がこの人生の中で、考え、書き上げ、形にして来た全ての物語が、今、私の力になる……とくとご覧あれ、これが、これこそがこの『海賊文豪』の集大成だ……!!」

 

 無造作に本を開いたスゥが、そのページにしおりを挟み……本を閉じ……直後に、勢いよくそこからしおりを引き抜いた。

 まるで、カードを機械にスラッシュして読み取らせるかのようなその仕草と同時に……

 

「発動―――」

 

 世界が……変わる。

 

 

 

「―――“イノチノシヘン”」

 

 

 

 




★おまけ★

スゥがここまで使った技の名前とその元ネタについて。新世界編版です。
リクエストもらってたのでまとめてみました。例によって、抜けてるのあったらすいません。

・亜龍・銃蜂(ありゅう・じゅうばち)
→R18

・聖天環(せいてんかん)
→性転換

・餓龍頭乱舞(がりゅうずらんぶ)
→ガールズラブ

・暴威獣乱舞(ぼういじゅうらんぶ)
→ボーイズラブ

・闇独刃(アンソロジー)
→アンソロジー

・熱凍螺連(ねっとうられん)
→NTR(寝取られ)

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