〜キヴォトスに降臨した転生人・第一期〜 作:アルティ2 SS投稿速報から転生
〜アビドス対策委員会部室〜
ガララ…
リセイ「よう。待たしたな。」
アヤネ「あ…せ、先生…」
リセイ「……そう怯えるな。みんなを取って食おうと言う訳じゃない。君たちにも、答えられる範囲でなら質問に答えよう。」
ホシノ「…それじゃあ…」
ホシノ達はリセイの超次元の力、アビドスのグラウンドの事、その他の事を話し合っていた
リセイ「まぁグラウンドのことは俺に任せろ。ちゃんと修復するから。あの場面、ああでもしなきゃ鎮静化しなかったしな。生徒が他の人と問題を起こしてしまうと、生徒たち自身もめんどくさいことになるし、問題がさらに増えてしまう。君達の立場なら尚更だ。」
シロコ「ん…ありがとう先生…先生が居なかったら私たちきっと…」
セリカ「……ねぇ先生。超次元の力って、私たちも使える可能性があるのよね…?」
リセイ「そうだけど、それがどうかしたか?」
ノノミ「セリカちゃんと同じことを聞こうと思ってました!私達5人の中で一番超次元の力を開花させやすいのって誰だと思います?」
リセイ「……ホシノ。その次にシロコ、その次にセリカだ。」
ホシノ「えぇ!?おじさんが一番使いこなせるの!?」
リセイ「あくまで超次元適性の話だ。君たち全員ちゃんと覚えることは可能なはず。やり方さえ教えればな。」
セリカ「……それ、教えてって言ったらヒントを教えてくれたりはする?」
リセイ「まだだめだ。今君たちにはやることがある。カイザーPMCの基地に調査をしに行かなきゃな。」
シロコ「……単純な興味だけど、先生は超次元じゃなくて他の力もあったりする?」
リセイ「…もちろんある。でもそれは見せびらかすために付けた力では無い。いずれ君たち全員、いや、キヴォトス都市の生徒達にも見せる時が来るだろう。」
アヤネ「………凄い…」
リセイの謎の能力に驚きを隠せない5人は、興味津々であり、少し恐れていた…
リセイ「…まぁ、俺のことは最後でいい。カイザーPMCの情報は俺が集めておくから、今日のところは一旦解散しようか。とても会議ができる精神じゃないだろ?しばらくはアビドスには何も予定が無いんだろ?借金の取り立ても無く、何か特別な用事があるわけでもないし。」
ホシノ「う、うん…まぁそれはそうだけど…いや、そうだね。おじさんもおじさんで少し自分で調べてみるよー。」スタスタ…
シロコ「……私はちょっと走ってくる…モヤモヤが収まらない…何かしてないと八つ当たりしちゃいそうでやだ…」スタスタ…
ノノミ「ホシノ先輩…シロコちゃん…」
セリカ「ごめん…あたしもちょっと一人になりたい。あの便利屋のことはもちろんだけど…カイザーPMCかコーポレーションか知らないけど…あたしも頭冷やす…ちょっといっぱいいっぱいよ…」スタスタ…
アヤネ「……先生…これで良いんでしょうか…私達…これからどうすればいいか…」
リセイ「……君たち二人も、セリカの言う通り、頭を冷やしてこい。みんな一人一人思う事がある。まずは心の整理から、その間に俺は出来ることをしておくさ。君たちを不安にしせたりはしない。」
ノノミ「……はい…わかりました…」スタスタ…
アヤネ「じゃあ私も…すみません先生…色々と…」
リセイ「今はゆっくり休みな。後のことは任せろ。あ、そうだ。この後の昼だけ、一度全員集合するようにスマホにメッセージを送っといてくれ。見せたいものがある。」
アヤネ「え?はい…わかりました…先生も、休める時は休んでくださいね…では…」ぺこ…スタスタ…
リセイ「……………ふぅ…やっと一人になれた…昼にグラウンドを直すところを見てもらわないとな。だがその前に、今日はまだ朝…カイザー組織について探るとするか…ったく面倒な役回りだ…つってもまぁゲマトリアだか何だか知らんがそう言う組織が絡んでるらしいからな。情報が脳に入ってくるのも億劫になりそうだ…だるい…」
シュン!
ピコン!
アロナ『先生!』
シッテムの箱が空間から現れ、アロナが声をかけてきた
リセイ「おう、アロナ。そう言うわけだ。ちょっと忙しくなりそうだけど…着いてきてくれるか?」
アロナ『もちろんです先生!アロナは先生の秘書ですから!でも…流石に先生のあのお力…アロナもびっくりしました…どうして教えてくれなかったんですか?』
リセイ「悪かった。言いたかったけど、言うタイミングが掴めなくてな。いずれはアロナには伝えるつもりだったけど、俺はそもそも自分の身は自分で守れるくらい強さはある。」
アロナ『……詳しい事はきっと、生徒さんたちと同じように、まだ内緒にされるのですね?ふふっ!大丈夫ですよ!アロナはいつだって先生を信じてますから!』
リセイ「………ありがとう…アロナ。それじゃ、早速行動開始だ。いくぞ!」スタスタ
アロナ『はい!先生!』シュン!
リセイは対策委員の部室を後にし、アロナもまた空間へ消えた…
〜キヴォトスデパート付近〜
リセイ「まずはアビドスから少し離れて、ゲマトリアの観察と行きたいところだが、直に乗り込んで偵察するほど大胆に行ってるほど暇ではない…カイザーPMCの連中から聞き出したいが…」
リセイはまた道に迷ってしまっていた
リセイ「………自分が嫌になりそうだ…毎度毎度…誰かこの方向音痴を治してくれ…つかどこだここは!」
???「随分と長い独り言ね。シャーレの先生…」
リセイ「!」(ゲヘナ風紀委員会…四人勢揃いか…こんなところで会うとはな…)
チナツ「お久しぶりです先生!私の事は覚えていますか?初めて会った時以来ですね。あれからたったの数週間で、かなり評判が上がっているようで…」
リセイ「誰かと思えば、チナツじゃないか。もちろん覚えてるさ。それから、君たちのこともちゃんと知っているぞ。ゲヘナ風紀委員長空崎ヒナ、風紀委員行政官天雨アコ、風紀委員戦闘スペシャリスト銀鏡イオリだな?」
ヒナ「……ええ。こちらのことを良く知ってくれているようで嬉しい。」
アコ「先生も噂通りのお方ですね。あらゆる情報を誰よりも早く入手して、未解決事件や大規模なトラブルを解決する未曾有の人物がシャーレに現れたと。」
リセイ「おいなんだその変に評価を上げまくったような噂は。俺は人間だぞ?俺にできたんだから君達にだって余裕で出来るだろ?」
イオリ「冗談じゃない…私達だって人間と過ごし方はそんなに変わらないんだ。先生のような化け物じみた体力と行動力はないぞ。」
リセイ「……一言余計な言葉が混じってた気がするがまあいい…君たちはどうしてここに?」
ヒナ「パトロールよ。と言っても、ここ最近はキヴォトスで不可解な事件が起き過ぎてるから、今はどこの学園も一部の生徒をパトロールに出してるくらいね。」
リセイ「ふーん…ご苦労な事だよほんと…」
チナツ「先生はなぜこの時間にこの辺りにいらっしゃるのですか?」
リセイ「…君達になら言っても良いだろうな…」
(ゲヘナ風紀委員会はキヴォトスでトップの検挙率を誇るらしいから…いざと言う時に味方は作っておくほうがいいだろう…)
ヒナ「…?」
リセイはアビドス高校から要請を受けて支援に来た事、アビドス高校を陥れようとするカイザー組織とゲマトリアについてを事細かく話した。
アコ「……失礼ですけど、一体どうやってそこまでの情報を?たった一人で集められるほど軽いものでは無さそうな事件に聞こえますが…?」
リセイ「まぁそう言うと思ったよ。すまないがまだ秘密にさせてくれないか?俺自身のことよりも、アビドスの生徒達を何としても救ってあげたいのさ。」
ヒナ「……小鳥遊ホシノが居るアビドスにゲマトリアが絡んでいる…まさかまた…?」
リセイ「何か知ってそうだな。悪いがゲマトリアについて何か教えてくれないか?」
ヒナ「……ごめんなさい…先生…確かに私達はゲマトリアについて多少なりと情報はあるけれど、どれも不確定なものばかりで、役に立てるかどうか怪しいのよ。」
リセイ「それでもいい。場所とか奴らの目的とか些細なことでもいい。それに、ゲマトリアはキヴォトスでも最も不明な奴らだ。そんな奴らの情報を得ていると言うことは、相当価値がある。」
アコ「………委員長?いかがいたしましょう…」
ヒナ「わかった。ゲマトリア組織はそもそもアビドスの砂漠に眠る古代の機械を掘り出そうとしているらしいの。私たちも正直ここまで情報を得られるとは思えないほど簡単に知ることができたけど、運が良かったと言うべきかもしれないわね。でも、逆に言えば私たちはその程度のことしかわかっていないの。アビドスがカイザーコーポレーションと関わりがあるかどうかとかは、言い方を悪くすれば私達の知ったことではないからね…」
イオリ「それについさっき、アビドス高校のあたりからとてつもない震源を確認してる。ゲマトリアか、カイザーPMCか、それともアビドスの奴らが何かをしたかだろうけどね…」
リセイ「ああ、それなら俺がやっちまった。」
チナツ「え?」
リセイ「実はカクカクシカジカコレコレ級って訳で…って言っても伝わりにくいな…ほらよ。」パチン
アビドス高校のグラウンドで起きた騒動を指を鳴らして記憶を見せた
ヒナ・アコ・イオリ・チナツ「…………」(絶句)
リセイ「………まぁ、どうせ信じやしないと思うが全て本当のことだ。何ならアビドスまで一緒に来て見てみろよ。」
イオリ「……な…何…今の…」
チナツ「一瞬であんな光景が…記憶を…見せたと言う訳ですか…?」
アコ「……こんなこと…ありえるのでしょうか…?一生に一回しか経験できないことを味わったかもしれないですね…」
ヒナ「……私も初めてこんなこと……先生…先生の力に興味がないわけではないから、アビドスのことも他の力のことも、ぜひ拝見させて貰おうかな。」
リセイ「君たちも君たちで飲み込みと受け入れが速いな。話が早くて助かるぜ。」
チナツ「委員長!?パトロールは…」
ヒナ「先生やアビドスに関することが先。それに、もしも先生の言ったことが事実なら、アビドスに向かう時までもパトロールをしているのと変わりない。」
イオリ「……委員長がそう言うなら…」
アコ「わかりました!私達もお付き合いします!少々退くtu…オホン!この辺りの異常は確認されませんでしたので、アビドスへ事実確認しにいくのも良いでしょう!」
ヒナ「先生…そう言う訳だから、私たちも一緒に行くわよ。ところで、さっき迷っていたと言ってたけど、帰り道は流石に分かるわよね…?」
リセイ「ああ…仮に忘れたとしてもシッテムの箱がルートを教えてくれるからいいんだけどな。」
イオリ「……道ぐらいはちゃんと覚えろよ…」
リセイはゲヘナ風紀委員会のメンバーたちを連れて、アビドスに戻る事にした。
〜アビドス高校周辺〜
アビドスに向かう道中、ヒナ達と他愛無い話をしながら歩を進めていた
ヒナ「……小鳥遊ホシノに会えるのね…もっとも、彼女は私の事を知らないでしょうけど…」
リセイ「アビドスに来る理由は何だっていい。君たちだってこれが仕事なんだから、俺も何も言わないさ。治安維持及び、俺への警戒…それで良いよ。普通はああ言う力を身に染みれば怖くもなるだろ。」
アコ「べ、別に怖がってなど…ですが…確かに、いかにシャーレの先生と言えど、私達も取るべき手段を取らざるを得ない場合がありますから…」
ヒナ「……アコ…大丈夫。私の勘がそう言ってる。悪い人ならとっくに私が取り押さえてる。」
イオリ(………委員長がここまで言う人は初めてだ…この先生…ほんとに何者なんだ…?)
チナツ「…初めて私と連邦生徒会で会った時もそうでしたが…先生は何やら普通の人から感じられないオーラを感じました…異空間に迷い込んだような…」
リセイ「それは直感ってやつか?それとも、ただの偏見かな?」
チナツ「あ、いえ!そう言うわけでは…」
リセイ「ふっ…アビドスの生徒たちも同じ感じだったよ。だから君たちが感じた印象は間違いではないさ。実際リンにでさえちょっと驚かれたんだからな。」
イオリ「連邦生徒会の行政官にまで驚かれてるのか…先生自身はそこまで人と違うことに違和感を感じないのか?」
リセイ「良い意味で驚かれるのと、悪い意味で驚かれる方で、どっちがいいかなんて前者に決まってる。みんなそれで俺を受け入れてくれた。だから俺も困ってる人や、生徒がいるなら助けるさ。例えそれが悪人であったとしてもだ。そう言う場合は後で罪を償わせるだけ。」
ヒナ・アコ・イオリ・チナツ「…………」
風紀委員の四人はリセイの後ろ姿を見つめて、感心に近い想いを抱きながら、リセイと共に歩いていた
そこへ…
アル「み、見つけた!先生!ちょっと待って!」
リセイ「ん?便利屋68か!君たちがどうしてここに…」
ヒナ・アコ・イオリ・チナツ「!」
リセイとヒナ達が話しているところに、便利屋68が現れた
カヨコ「探したよ先生…先生に用があるからアビドス高校を観察してたけど、人気(ひとけ)がないから辺りを探してたけど居なくて…って、後ろにいるのはまさか…」
ハルカ「あ、あわわ…!風紀委員会の人たちがどうしてここに!?」
ヒナ「…………」ギロ…
イオリ「お、噂をしてれば…」
チナツ「……アビドスに依頼で襲った方々ですね…」
アコ「あら、事件の発端の一部が居るなんて都合がいいですね。少々お話しをしましょうか?」
アル「ちょ、ちょっと!?話を聞いてよ!せめて耳を傾けるくらいしたっていいんじゃないの!?」
ムツキ「うわぁ…ちょっとまずい感じかな…」
イオリ「言い訳は後で聞こうか…」
リセイ「まぁ待てヒナ達。俺に用があるって言ったな。話はそれを聞いてからでもいい。そうやって焦りながら俺を探すほどなんだから余程のことがあったに違いない。一体どうしたと言うんだ?」
アル「ほっ…あ、ありがとう先生…でもそれは、アビドスの子たちにも聞かせてあげたいから、みんなを集めてくれないかしら…そしてそのついでに…その…謝罪もしたいし…」
リセイ「へぇ…アル、君は結構プライドが高いやつだと思っていたが、それほどまでに心を入れ替えたと言うのか?他のみんなも…」
アル・カヨコ・ムツキ・ハルカ「………」(先生の力があまりにも凄すぎるせいです…)
リセイ「…わかった…君たちを信じよう。アビドスの生徒たちはいま解散してるところだから、アビドスのグラウンドに着く頃には昼になってる頃かな。みんなに一度昼に集合するよう言ってあるから、話はその時に聞こうか。」
アル「あ、ありがとう先生…!」
ヒナ「……その優しさも噂通りね…最後の最後までどんな存在にもチャンスを与えるところ…先生がそうするなら、私ももう少し様子を見るわ。ただし、貴女たちはゲヘナの生徒…何か少しでも妙な真似をすれば、連行させてもらう。」
ハルカ「ひぃい!」
ムツキ「くふふ!そんな簡単には捕まったりしないけどね!」
イオリ「なに…?試してみるか?」ジャキン!
カヨコ「ムツキ…相手は風紀委員なんだから挑発しないで…面倒なことになる…」
リセイ「こら。どっちもやめとけ…もうすぐ着くんだから。」
チナツ「イオリ、銃を下ろしてください。今ここで争っても無意味ですよ。」
イオリ「…まぁ仕方ない…ヒナ委員長と先生が決めた判断に従うさ…」スッ
カヨコ「………ところで先生は何でゲヘナの風紀委員会と一緒に居るの…?」
リセイ「まぁ色々あったのさ。そのことについても、ホシノ達が集合したら教えるよ。」
ムツキ「そっかぁ…とりあえず早く行こ!私たちの話も緊急性があるわけじゃないけど…結構重要だしね!」
ハルカ「はい…なるべく早く伝えたい…って言うか…」
リセイ「君たちの目を見れば嘘を言ってないことくらいわかるさ。ムツキの言った通り、緊急性が無いなら焦らなくてもいい。落ち着いて伝えてくれりゃあな。」
アコ「……ふぅ…そろそろ着く頃ですね。アビドスの生徒達はもう来ている頃でしょうか?」
リセイ「真面目な奴らだからな。その通りかもしれない…」
アル「なら急ぎましょう!皆で話す方が話が纏まりやすいでしょ?」
ムツキ「アルちゃんにしては一理あるねぇ!」
アル「ムツキ!「しては」ってどう言うことよ!「しては」って!」
リセイ「ぷっ…」
ハルカ「アル様…私は一生ついていきますぅ…!」
〜アビドスグラウンド〜
スタスタスタ…
ホシノ「お、先生来たねぇ!見せたいものってなに…ってあら?なんか大勢引き連れて…」
アヤネ「っ!?ゲヘナ風紀委員会と便利屋のみなさんが…どうして先生と一緒に…」
セリカ「ちょ…どう言うこと先生!?」
リセイ「どっから話せばいいかな…」
ヒナ「…先生、まずは私に話させて。……小鳥遊ホシノ。」
ホシノ「!おじさんのことを知ってるの?私はゲヘナの風紀委員長の名前だけは知ってたけど、今初めて会った気がするけどなぁ…」
ヒナ「おじ…さん…?私と同い年でしょ貴女…それに女の子だし…そんなことより、貴女の事はアビドスのあの事件からマークしている。忘れるはずがないけど…随分と印象が変わったわね…」
ホシノ「………」
ヒナ「…いや、今はそのことも後回しにするべきね。便利屋68、前に出なさい。」
アル・カヨコ・ムツキ・ハルカ「…え?」
ホシノ・ノノミ・シロコ・セリカ・アヤネ「え?」
ヒナ「いいから。」
リセイ「…………」(へぇ…ヒナの奴…律儀があるな…流石は風紀委員長…器のデカさもちがう。)
アル「わ、わかったわよ…」
ヒナに言われるがまま、アルたちはヒナと並んでホシノ達の前に立った
ヒナ「……」すっ…
ホシノ・ノノミ・シロコ・セリカ・アヤネ「!?」
アコ・イオリ・チナツ「委員長!?」
アル・カヨコ・ムツキ・ハルカ「!?」
何とヒナはホシノ達に頭を下げた…
ヒナ「ごめんなさい。貴女達の学校を襲わせてしまった、私たちゲヘナ学園の失態…及び管理ミスでもある…貴女達も頭を下げなさい!」
アル「あ、ご…ごめんなさい…色々と…」
ハルカ「し、死んで詫びます!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」
セリカ「い、いや…死ぬことないでしょ…」
カヨコ「……」スッ…
ムツキ「…まぁ、元々大半の理由がこれだしね…依頼とは言え、あんなことしてごめん…先生にも…」ぺこ…
リセイ「俺に関してはいい。こうして無事にピンピンしてんだから。」
アコ「……なるほど…ならば…」スタスタ…すっ…
アコもヒナに続いて頭を下げた
ホシノ・ノノミ・シロコ・セリカ・アヤネ「!?」
ヒナ「…アコ…」
アコ「委員長だけの責任ではありません。ゲヘナの問題はゲヘナが責任を取るべきです。ならば私にも責任はありますよ。」
チナツ・イオリ「………」スタスタ…すっ…
チナツも頭を下げて、イオリも会釈程度ではあるものの、頭を下げて謝罪をした
ヒナ「イオリ…チナツ…」
アル「ちょっと!あなた達まで頭を下げることないわよ!?どうして…」
イオリ「勘違いするな。お前達のために下げたわけじゃない。ゲヘナに属する者の過ちを認めざるを得なかっただけだ。」
カヨコ「…………」
ホシノ「あはは…もういいよ〜こうしてみんな揃って謝ってくれたんだから、頭を上げて?」
ノノミ「……みんなこうやって来てくれただけでも珍しいのに…まさか風紀委員の方々達が謝罪までしてしまうなんて…先生…一体どう言う…」
リセイ「………」パチンッ!
リセイは先ほどのヒナ達同様、指を鳴らして記憶を見せた
シロコ「……こんなことまでできるなんて…」
ホシノ「さっきまで先生が経験した記憶を、私たちに見せたってことかな…全く…原理もクソも無くなってきちゃうね…先生ってばほんとに〜…」
イオリ「正直言って私達も驚いているんだ。こんな力、ほかのどこでも見ることはできないと思えるほどさ。」
リセイ「……あんまり俺の力に関することは口外しないでくれよ。俺自身の経歴について広められると動きずらいからな。」
カヨコ「実際にこの目にしなきゃ誰も信じないと思うからそんな気にしないでもいいんじゃない?」
ノノミ「………先生が、『言っても信じやしない』って言っていた意味がよく分かりますね…」
ヒナ「…それにしても…」チラッ
ヒナが目を向けた先にはアビドスのグラウンドが半分以上無くなって、黒い空間を生み出していた…
アコ「…記憶を見せて頂いたとはいえ…まさか事実だったなんて…本当にこれを拳一つで…」
ムツキ「キヴォトスの作る兵器でもこんな簡単に大穴開かないよ多分…!」
リセイ「………みんなを集めたのはこのグラウンドを直すところを見ていてもらいたいんだ。ヒナ達はそれを見届けに、アル達は…まぁついでにな。一応当事者だし。」
ハルカ「…で、でも一体どうやって…」
リセイ「すぅ〜……」
ブォン!
パッ!
リセイは息を吐きながら両腕を勢いよく広げて強く念じた
全員「………は?」
アビドスのグラウンドは破壊される前の綺麗な状態に戻った!
全員「ええええええええええ!?」
リセイ「これでいい。改めてすまなかったなホシノ達。」
ヒナ「……信じられない…一体私は何を見ているの…」
アル「…………」(白目)
ホシノ「……先生…もう私だけじゃないと思うけど…なんて言ったらいいかわかんないよ…」
リセイ「テメェの目に見える景色ぐらいテメェ自身で認知しろ。それができないで何がこの世界の住人だ?」
イオリ「いや流石にこれはすぐに受け入れられるわけないだろ!?何を言ってるんだ!」
アヤネ「夢でもみているんでしょうか…」
リセイ「……意外だな。」
セリカ「……え?」
リセイ「今まで俺に出会って、こう言う力を目にした奴は俺をバケモノ扱いして距離を置いて、離れて、恐れて、果てには親の仇のように追い出しを食らったこともあるのに…君たちは…」
シロコ「ど、どうしてそんなこと!確かに驚きはするけど、怖くなんて無い!だって先生は私たちを助けてくれているから…先生は…優しくてかっこいいよ…アヤネの手紙を見て来てくれなかったら今頃は…」
リセイ「似たようなことさっきも聞いたよ。その気持ちだけでありがとう。だよ。ゲヘナ風紀委員と便利屋68…君たちもありがとう。俺を信じてくれて。」
チナツ「先生…」
リセイ「……話を元に戻そう。いつまでも同じことにかまけてられん…ホシノ、数時間たった程度だけど、些細なことでも気になることはあったか?」
ホシノ(………この人なら…私の隠してること全て…打ち明けてもいいかもしれない…賭けてみる…って言い方はおかしいな…信じてみても…良いかな…ユメ先輩…大人を…先生を信じてもいいかな…)
「……ちょっと、長い話になるかもしれないんだなぁ〜…みんなで対策委員の部室に行こう!立ち話してると疲れちゃうしねー」
リセイ「……それもそうだな。ノノミ達もそれでいいな?」
ノノミ「えっ、あの…でも…」
ホシノ「……」コクッ…
ノノミ達はこんなにも多くのギャラリーをアビドス学校に入れることは久しぶりなため、ホシノに目を向けたが…ホシノは頷いて、案内するように促した
ヒナ「……ここまで関わっておいてさよなら…なんて出来ないわね…付き合えるところまで付き合うわ。それに、ますます先生…貴方に興味が湧いた。」
セリカ「え!?ゲヘナの風紀委員会が首突っ込んできていいの!?別に私たち悪いことしてないと思うんだけど!?」
アコ「まぁ、良く言うなら貴女達の観察、悪く言うなら先生のおかげで私たちの仕事がパトロール程度しかないことですから…」
リセイ「それは良いことだろうが。仕事が楽になってんだから少しぐらい感謝して欲しいもんだぜ。」
アコ「冗談に決まっているでしょう。とにかく私達も手を貸すことにします。」
ヒナ「アコの言う通り、先生のキヴォトス各地での活躍が凄まじすぎて、私たちはやることがないのよ。もっと言うなら暇だと言うことね。」
イオリ「まさか私たちも本当にパトロールだけしかしなくなるとは思わなかったけどね…」
チナツ「ふふっ!アビドスの皆さんが抱えている問題を、私たちにも聞かせてください。何か力になれることがあるかもしれません。」
カヨコ「先生…風紀委員会にここまで言わせるって…一体何をしたの…」
ノノミ「あはは…先生は何もかもが先んじて行動出来ていますね…」
アル「あ!私達も貴女たちに伝えないといけないことがあるんだったわ!行くなら早く行きましょ!」
ムツキ「ちょっと堂々としすぎじゃなーい?アルちゃん…でもそう言うとこが楽しいんだけどね!」
アヤネ「な、何が何だか…いえ、とにかくご案内します!こっちです!」
ハルカ「せ、先生…私たちも中に行っても良いんですか!?」
リセイ「もちろん、それはホシノたちも望んでるさ。さぁ行こう。」
リセイ、アビドス対策委員会、ゲヘナ風紀委員会、便利屋68はアビドスの対策部室へと向かった
〜アビドス対策委員会部室〜
シロコ「……改めて見ると凄い眺めだね…」
ホシノ「うん〜まさか敵だったところとゲヘナの風紀委員達がこのアビドスに集うなんてねぇ…」
アル「まずは私たちから話させてもらおうかしら。」
ヒナ「…今私たちにできるのは話を聞くだけだし、好きにしなさい…」
アル「……とりあえず先に言っておきたいことは…また私たちに依頼が来たわ。それも、ここを襲わせた依頼主と同じのね…」
カヨコ「それから、内容もまた同じ。今度はちょっと違うけど…」
ホシノ・ノノミ・シロコ・セリカ・アヤネ「!?」
ヒナ・アコ・イオリ・チナツ「!」
リセイ「…それで?内容はどうだ?」
アル「…これもついさっきのことなのだけど、電話があったのよ。…カイザーの依頼主からね…」
アコ「ふむ…」
ムツキ「私達の依頼がどうなったかを聞いてきて、失敗したーって言ったら、もう一度チャンスをやろうー!なんて感じでね。」
アヤネ「先生の言った通り…やっぱりカイザーコーポレーションが…」
ハルカ「そ、それで今回の方法は…アビドス高校に侵入して校舎の一部を爆破しろって…」
ホシノ「…………」
シロコ「どこまでも卑怯なことを…」
イオリ「…カイザー組織ってのはそう言う陰湿な奴らなのか…?」
リセイ「今回そのことをわざわざ自白しに来たってことは、アビドス対策委員会に警告をしに来てくれたってわけか。」
ヒナ「……」
アル「……す、少なくとも反省はしてるのよ!?そうでなきゃこんなアビドスの連中の前で堂々と依頼内容を言いに来ないでしょ…」
ノノミ「大丈夫ですよ。その事を伝えて来てくれる地点で、貴女達は心を変えてくれたって伝わりますから…」
カヨコ「そ。私たちもやることやって近づきにくかったけど、先生にあそこまで思い知らされて報復しようなんて気は起きないしね。だから、依頼を遂行するよりも、いっそ密告してやった方がいい気がしたよ。」
アル「依頼してきたカイザー組織の奴らは、私たちが裏切ると思ってないんでしょうね…それを利用して、貴女達の前に来たってわけよ…」
チナツ「……ヒナ委員長…どう思いますか?」
ヒナ「………言えることはまぁ、貴女たちがそこまで反省しているのは、やっぱり先生のおかげだと言うことなのよね?」
リセイ「俺だけの功績じゃない。ホシノ達が身体張って頑張ったからこそ、俺も的確な指示が出せたのさ。そもそもヘルメット団や日雇い部隊がすんなりとこんなめんどくさいことに横から茶々入れたりしねぇし、明らかに誰かからの横流した物資とかが絡んでやがるな…」
セリカ「…先生の指示が良かったからこそあたし達も上手く動けただけよ…ただそれだけ…」
アコ「それで、カイザーコーポレーションへの対策はどうするのですか?」
ホシノ「……そこからはおじさんが話すよ。本当はあんまりこんな大勢の前で言いたくないんだけどねぇ…」(でも…先生も居る…信じてみたい…)
リセイ「………」(ここで全部さらけ出すつもりかホシノ…お前も流石は元アビドス副生徒会長だな。覚悟を決めたのか?)
ヒナ(目つきが変わった…よほど重要な事をここで言うのかしら…)
アヤネ「ホシノ先輩?それってどう言う…」
ホシノ「うん。みんなゲマリトアについては知ってるかな?私はそのゲマトリアに2年前からずっととある取引を持ちかけられてたんだ。」
カヨコ「ゲマトリア?なにそれ…」
チナツ「キヴォトスで正体不明とされる謎の組織です…ここ最近でそのゲマトリアの活動がキヴォトスで活発になっているようです。」
ノノミ「え…2年も前に…そんな前からゲマトリアっていう組織と繋がりがあったんですか!?」
ホシノ「……私の先輩…アビドスの生徒会長が死んでからすぐだね。あいつ…『黒服』が現れたのは。」
リセイ「『黒服』…?」(ゲマトリアの一人でホシノやそいつ自身がそう呼んでるだけらしいがな。後でそのボンクラシメてやる…)
シロコ「……取引って一体なに?」
ホシノ「それを話す前に、みんなここに一度集まる前の話になるんだけど…その黒服から呼び出されたんだよね。決心はついたか?って…」
ヒナ「…私達が先生と会っている頃ね…」
ホシノ「……アビドス対策委員会を辞めて、カイザーPMCに来ないか?ってね…」
ノノミ・シロコ・セリカ・アヤネ「!?」
ヒナ・アコ・イオリ・チナツ「!?」
アル・カヨコ・ムツキ・ハルカ「!?」
リセイ「……………」(大した覚悟だ。その一言を言うだけでどれだけの勇気を振り絞ったんだ?ホシノ…)
ホシノ「……そうすることで、アビドスのかかる借金の大半をゲマトリアで負担するって言ってたね。私一人がカイザーPMCに行くことでそんな破格の条件を出してくれるなら…そう思ったけど、そんなことできるわけがないよね…だっておじさんたちの学校はここしか無いんだからさ。けれど、黒服は笑いながら、決断を急ぐことはありませんだのなんだの…」
シロコ「……ホシノ先輩…どうしてそれを今まで…」
ホシノ「……こう言うことに巻き込みたくなかったんだよ…みんな私の大事な後輩だし、せっかくアビドスのために一生懸命身を削ってくれているみんなにこんな話…できるわけない…」
アル(……そう言う事情を抱えてる学校を襲ってたの!?私たち…)
ムツキ「……正直こっちに来て正解かもねぇ…」
セリカ「ホシノ先輩のバカ!!逆に何でもっと早くそんな大事なことを言ってくれないのよ!あたしたちがゲマトリアって奴らのことを聞いて、ホシノ先輩がカイザーPMCに行くかもしれないことを聞いて、アビドス対策委員会が逃げると思ってたの!?」
ホシノ「……」
ノノミ「そうですホシノ先輩…!私たちはそれを聞いていたとしても、逃げませんし、ホシノ先輩を行かせたりしません!私達は5人で対策委員会なんです!」
アヤネ「ホシノ先輩…私は…いえ、私たちはホシノ先輩が居なかったらここまで来れてません!ゲマトリアに関することをそうやって話してくれたと言うことは、私たちと一緒に居てくれるんですよね…?」
ホシノ「………最初はね…みんなのことを思って一人で解決しようと思ってたけど…先生が来てからは…」
ホシノがリセイの方に顔を向けた。そしてその場の全員がホシノにつられてリセイを見た
ホシノ「………」
ノノミ・シロコ・セリカ・アヤネ「……」
ヒナ・アコ・イオリ・チナツ「……」
アル・カヨコ・ムツキ・ハルカ「……」
リセイ「………」
リセイは腕を組んで目を瞑って話を聞いていたが、みんなの視線を感じて目を開いた
ホシノ「……この大人の…先生が来てからその考えが無くなったよ。ゲマトリアは大人の力ってのを見せびらかして、アビドスに圧力をかけてた。でも、私は戦うことにするよ。ここに居る対策委員会が居てくれる…おじさん…一人じゃ戦えないから、みんなの力が借りたい!」
シロコ「何を今更…元々みんな離れるつもりはないよ。」
セリカ「そう言うこと…最後の最後まで一緒に決まってるでしょ?」
ノノミ「うんうん!」
アヤネ「もちろんです!」
ホシノ「……みんなありがとう…」
イオリ「…口を挟んで悪いんだけど…なんで君なんだ?小鳥遊ホシノただ一人をゲマトリアが狙う意味がわからない…」
ホシノ「ああそれは…「ミメシス」?だか何だか知らないけど、世界の裏側、神秘が何たらかんたら〜って言ってたね。私を実験してやりたいことがあるじゃないのかな。「ホシノさん。貴女一人が犠牲になることで、アビドスの学校は救われるのです。自分1人のために後輩達を苦しめる事はありません。」とかも言ってた。先生が来てくれる前は、誰にも言えなかったし、明らかに間違ってるとも思ってたけど…私は一人で戦っていたから、やつらを拒絶し続けて居たから、納得してしまっている自分が居たね…」
アル「ふ…ふざけたことを…私たちを利用しただけじゃ飽き足らずに…生徒一人を丸め込もうとするなんてね…」
ヒナ「その上、実験体として小鳥遊ホシノを壊そうとしていた…まさかそこまで外道な組織だったとはね…」
アコ「……委員長…一刻も早く壊滅させるべきでは…?」
ハルカ「あ、でも…その人たちがどこに居るかとかがわからないままじゃ…」
セリカ「…ちょっとホシノ先輩…そいつらの拠点とかどこにあるか知ってる?どうにかしてやんないと気がおさまらないんだけど…」ハイライトオフ
アヤネ「セリカちゃん!目に光がありませんよ!?拠点が分かったとしても一人では行かせませんよ!」
セリカ「じゃどうしろってのよ!?ホシノ先輩をここまで追い詰めたあいつら…カイザーコーポレーションもゲマトリアもぜーーーーーーったい許さない…ッ!!!」
リセイ「セリカ…」
セリカ「何よ!今更止めようったって私はごめんだからね…あいつらの拠点か基地かどこかわからないけど…見つけ出して全部破壊してやる…」
リセイ「その怒りは本当にそいつらを見つけてからにしてくれ。今はまだ向こうの出ところも次やろうとしてることも不明だからな。その分溜め込んで、思いっきり発散させてやるよ。君達の後ろから全力で支援してやるさ。」
シロコ「……ん。私も先生の言うとおり、今は我慢する。セリカだけじゃない。ノノミやアヤネも同じ気持ちだから。」
カヨコ(……上手い…激情に駆られてるセリカやシロコたちを抑えつつフォローした…言葉の使い方がちゃんとして、巧みに誘導されている…何でもありかな先生は…)
ホシノ「ははっ…おじさん今まで何を悩んでたんだろうねぇ〜…もっと早くにみんなに言っておけばよかったよ…」
ノノミ「私も一緒に戦いますよ!ホシノ先輩を陥れようとした人たちを許すことはできません!それに…先生も一緒に居てくれるなら、私たちは自信を持って戦えます!」
チナツ「…ホシノ先輩は2年間もこのことを一人で抱え込んでいたのですね…普通の人にこんなことはできません…健気で我慢強いお方なんですね…」
ホシノ「ちょ、ちょっと〜急にそんな褒めないでよ〜///おじさん照れちゃう…」
リセイ「……一区切りつけようか…随分と話し込んでしまったし、昼飯時だしな。」
ムツキ「あれ?もうそんな時間かぁ…」
リセイ「今回は俺が飯を作ろう。少し待ってくれ…調理する器具を用意する。」
ホシノ「え?先生が作ってくれるの?」
ヒナ「調理器具をどうやって用意するの…?」
リセイ「グラウンドに出ようか。そこで出すよ。」
アヤネ「あ、はい…」
アコ(……また何か理解の及ばない力を使うのでしょうか…)
リセイの能力をまた拝見することになるホシノ達は密かに好奇心を抱いていた…
アビドス編第3話に続く…