こんな縄張り争い見たい…見たくない?   作:サクラン

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評価が赤バーに戻った!ありがとうございます!

それと活動報告を更新しました。今後に関わる内容なので、余裕のある方はご覧ください。アンケートの方もよろしくお願いいたします。

古龍級トリオはどうにかして別々の古龍に当てたかったけど思い付かなかった…

頑張って強さが分かる描写をして行きたい…

それではお楽しみください!


荒らし屋達の集い

“古代樹の森”

 

 

今この地は地獄の有り様だった。自然と生命に溢れていた筈のこの場は、植物と一個の生命を除いて全て感じられなかった。古代樹の麓では、大量の血で赤に染まっていた。そして―最後の希望とも言えたこの地の主だった蒼火竜も抵抗虚しく物言わぬ屍となり、その一個の生命に貪り喰われていた。

 

 

その生物は蒼火竜を貪り喰らっていた。全身を不吉な深緑の鱗に覆われ、大木に匹敵する程の太い尻尾を持っている。斬竜や砕竜と同じ、二本の足で地面を捉えているが、胴体の盛り上がった体格は彼らを上回っている。その時点で十分目を惹く特徴だが、最も目を惹くのは頭部だろう。裂けるように開いた顎からは止めどない涎が溢れ、生えた牙は鋭く、どんな物だろうと貫けそうだ。その姿は正に“モンスター”、見る者によっては悪魔と呼ぶかもしれない。そして実力も見た目に相応しい実力だ。砕竜や斬竜以上の危険度とされているその獣竜の名は―

 

 

“恐暴竜”

“イビルジョー”

 

 

「ガツガツ…ムシャムシャ…」

 

 

恐暴竜は一心不乱に蒼火竜の屍を喰らっている。そう、恐暴竜こそが蒼火竜を屠った張本人であり、古代樹の森に住む全生物を喰らい付くしたモンスターだ。その身体にはいくつか蒼火竜から受けたであろう傷が付いており、血を流しているが、その傷を気にすることも無く喰い続けている。

 

 

それだけでも異常だが、ハンターが見れば、蒼火竜を大きな傷を負うこと無く屠ったことの方に驚くだろう。原種の火竜の時点で元々環境の主を張れる実力者だが、それを上回る実力を持つ蒼火竜など、対等に張り合える者だけでも希少だ。

 

 

だが恐暴竜が相手となれば、恐暴竜の実力を知る大抵のハンターが「仕方ない」と言うだろう。なぜなら恐暴竜の実力は古龍にも迫るものとされているからだ。むしろ多少でも傷を与えた蒼火竜が褒められるべきだ。

 

 

だが、古代樹の森において最強だった蒼火竜が敗れた時点で、ほとんどのモンスターが敵わない相手だ。おそらく恐暴竜は蒼火竜以外にもうこの地に生物がいないと悟ると他の地に向かい、その地の生物を喰らい尽くすだろう。止められるとしたら、古龍あるいはそれに準ずる強者のみだ。

 

 

 

 

 

ポトリ

 

 

 

 

 

「?」

 

 

恐暴竜の前に、何か黒い物体が落ちる。恐暴竜は目の前に落ちて来た物に気付き、蒼火竜を喰らうのを止めてその物体が食べられる物かと匂いを嗅ぐ。すると目の前の物体は黒から焼き付けるような赤に変わると―

 

 

 

 

 

ドゴォン!!

 

 

「グオオオ!?」

 

 

 

 

 

―凄まじい威力で爆発した。流石の恐暴竜も突然の爆発には驚く。喰う為なら古龍相手にも恐れず挑み掛かる恐暴竜だが、驚いたりする感情が無くなる訳ではないのだ。

 

 

「…オオオオン…!」

 

 

「!」

 

 

どこからともなく咆哮が聞こえた。それを聞いた恐暴竜は新たな餌が現れたかと、周囲を見回す。すると―

 

 

 

 

 

「アオオオオォォォォン!!」

 

 

「グオオオオ!?」

 

 

 

 

 

―空から黒い影が恐暴竜に襲い掛かり、大爆発を起こして恐暴竜を吹き飛ばした。

 

 

その影は、巨大な飛竜だった。頭部と尻尾は松ぼっくりのような凹凸が目立つ甲殻に覆われている。何より他の飛竜と比べて目立つのは、頭部から胴体、そして尻尾の下から生えた特徴的な鱗だろう。それは先程恐暴竜の目の前で爆発したものだった。その飛竜は新大陸において、古龍を除いたモンスターの中だと特級の危険生物とされている飛竜―

 

 

“爆鱗竜”

“バゼルギウス”

 

 

「アオオオ…!」

 

 

爆鱗竜は目の前で倒れている恐暴竜を睨み付ける。この地に来た理由は、一言で言うと気紛れだ。爆鱗竜は各地を自由気ままに放浪し、腹が減れば地上に降りて食事を取る。そんな生活を悠々と送り、今回も古代樹の森に住む草食種のモンスターの肉を味わいたくて訪れたのだが…恐暴竜に全て喰い尽くされていた為、味わうことが出来なかった。その恨みを晴らすべく、恐暴竜を爆殺しに来たのだ。そもそも恐暴竜は最初の強襲で死んでしまったのではないか?と思う者もいるかもしれないが―

 

 

 

 

 

「グオアアアア!」

 

 

 

 

 

―この程度で死ぬようなら古龍級生物は名乗れない。雄叫びを上げながら樹木を突き破って来た。

 

 

「グルルル…!」

 

 

そして恐暴竜は爆鱗竜を睨み付ける。食事の邪魔をされた怒りもあるが、それ以上に目の前の相手は間違い無く上玉の餌だ。逃がすという選択肢はない。

 

 

そうして二匹の視線が交差し―

 

 

 

 

 

「グオオオオォォォォ!!!」

 

 

「アオオオオォォォォン!!!」

 

 

 

 

 

―金獅子と並んで古龍級生物の代表格とされる者達が激突した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グオオオ!!」

 

 

恐暴竜が涎を撒き散らしながら爆鱗竜に噛み付こうとする。他のモンスターも行う噛み付き攻撃だが、恐暴竜のそれを食らえば決して離されず引き摺り回され、唾液に含まれる強酸によって溶かされた後、恐暴竜に骨も残されず喰らい尽くされることになる。

 

 

「アオオオ!!」

 

 

爆鱗竜もその攻撃の危険性を感じ取ったのか、後方に飛び退くと同時に滞空する。そして恐暴竜の上に素早く移動すると―

 

 

 

 

 

「アオオオン!!」

 

 

「グオオオ!?」

 

 

 

 

 

―全体重を掛けて恐暴竜にボディプレスを仕掛けると同時に、身体の下の爆鱗の一部を起爆して恐暴竜にダメージを与える。そしてまた飛び立とうとすると―

 

 

 

 

 

「グオオオオ!!」

 

 

「アオオオ!?」

 

 

 

 

 

―恐暴竜が爆鱗竜の首に齧り付き、思い切り地面に叩き付けた。その背中を見ると爆鱗の爆発による痕は残っているものの、大ダメージと言う程ではない。硬い甲殻に覆われている訳でもないにも関わらず、何故傷を受けていないのか―それは恐暴竜の凄まじい筋肉が鎧の役割を果たしているのだ。恐暴竜の発達し過ぎた筋肉は、並大抵の攻撃では傷付かない。一つで簡素な家一軒程度なら軽く吹き飛ばせる爆鱗竜の爆鱗でも、恐暴竜の筋肉の防御を突破することは容易ではない。

 

 

「グオオオ!!」

 

 

「ッ!アオオオ!」

 

 

恐暴竜が地面を抉り、大岩を飛ばす。爆鱗竜はまた飛び立ち滞空することで躱す。

 

 

「グオオオオ!!」

 

 

「アオオオ!?」」

 

 

躱すことで少し視線を恐暴竜から離した隙を狙って、恐暴竜が跳躍して爆鱗竜に噛み付いて空中から引き摺り降ろし、脚で押さえ付ける。

 

 

こうなればほぼほぼ詰みだ。爆鱗竜も身体能力は高いが、押さえ付ける恐暴竜を押し返す程の力は無いし、千刃竜のように脚が発達して武器になるという訳でもない。このまま恐暴竜の餌食となってしまう。―爆鱗竜でなければの話だが。

 

 

 

 

 

「アオオオオォォォォン!!!」

 

 

「!?」

 

 

 

 

 

―突然爆鱗竜が吼え、黒かった爆鱗が一気に赤熱化し、甲殻の隙間から熱の光が漏れ出る。これは爆鱗竜が興奮状態に至った証だ。爆鱗が赤熱化したのは、興奮したことによって体温が向上した為だ。そして赤熱化した爆鱗は正にいつ爆発してもおかしくない爆弾だ。

 

 

 

 

 

―そして恐暴竜はそんな危険な代物に噛み付いている。

 

 

 

 

 

「アオオオオ!!」

 

 

ボゴオオオオン!!

 

 

「グオオオオ!?」

 

 

 

 

 

爆鱗竜が吼えると同時に、胴体の爆鱗が全て爆発し、恐暴竜を引き剥がした。本来一つ爆発するだけでも十分なダメージを与えられるものだが、それが口内で数十個一気に爆発したとなれば、流石の恐暴竜も大ダメージを受けた。

 

 

「グ…オオオ…!」

 

 

恐暴竜は口内から血を流し、身体をふらつかせながらも立ち上がる。そして身体の様子が変わっていった。

 

 

胴体の筋肉が隆起していき、それに伴って、深緑の体色が赤に変わっていく。これは恐暴竜が興奮し、身体に力が入った拍子に、今まで受けて来た古傷が開き、鱗で押さえていた筋肉が見えるようになる為に赤色に染まったのだ。当然傷が開く為、恐暴竜の身体には激痛が走っている状態だ。それから来る恐暴竜の猛攻は、古龍であっても中々止められないものだ。

 

 

「グオオオオォォォォン!!!」

 

 

そして恐暴竜は底なしの食欲と怒りを募らせた咆哮を轟かせた。その見た目も相まって、正に悪魔と呼ぶに相応しい姿だ。例え大型の飛竜であったとしても、その姿には多少の恐怖を抱くだろう。

 

 

「オオオ…!」

 

 

だが爆鱗竜は恐暴竜の怒りを真正面から受けてなお戦意を滾らせる。確かに恐暴竜は強いが、爆鱗によってかなりのダメージを負っている。まだ油断は出来ないが、勝ち目が無い訳ではない筈だ。

 

 

そうして爆鱗竜も改めて戦う姿勢を示し―

 

 

 

 

 

「グオオオオォォォォ!!」

 

 

「アオオオオォォォォ!!」

 

 

 

 

 

―健啖の悪魔と気高き愚連の爆撃機が激突した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グオオオオ!!」

 

 

間髪を容れずに恐暴竜が仕掛けた。恐暴竜は怒りに燃えているが、先程の爆鱗の一斉起爆で爆鱗竜の胴体の爆鱗がほとんど消費されたことを目敏く見ていた。そして爆鱗の供給ペースは早いものの、一気に消費すると供給が間に合わないことがあるのも分かっていたし、何より爆鱗竜は身体能力は高いが、武器になるようなものは爆鱗しか無いということだ。

 

 

つまり爆鱗が無い間、爆鱗竜の戦闘能力は激減する。そして胴体の爆鱗を全て消耗した今こそ、爆鱗竜に一方的に大ダメージを負わせるチャンスだ。爆鱗が残っていると、先程のようにどこまで追い詰めても相討ちまで持ち込まれてしまう。特に接近戦がメインの恐暴竜はあの爆鱗は脅威だ。絶対に今ダメージを負わせなければ面倒になる。そう思考し、恐暴竜は爆鱗竜に向かって突っ込む。

 

 

「オオオン!!」

 

 

だが、爆鱗が無い間が隙になることなど爆鱗竜自身分かっている。ならば当然、爆鱗が無い間の戦闘法も考えている。

 

 

爆鱗竜は後方に飛び退きながら尻尾を恐暴竜に向かって振り抜き、赤熱化した爆鱗をばらまく。そして赤熱化した爆鱗は当然―

 

 

 

 

 

ドドドドン!!

 

 

 

 

 

―爆鱗竜の身体を離れれば爆発する。その爆発によって煙が発生すると同時に、恐暴竜は怯んだと思われたが―

 

 

 

 

 

「グオオオオ!!」

 

 

 

 

 

―恐暴竜は身体から煙を上げながらも、爆鱗竜に向かって煙を振り切って突っ込んで来た。が、突っ込んで来ていたのは、恐暴竜だけではなかった。

 

 

「アオオオオ!!」

 

 

「グオオオオ!?」

 

 

爆鱗竜もまた、恐暴竜に向かって勢いを付けて突っ込んで来た。爆鱗がまだ生え揃っていなかった為、爆発こそ起こらなかったが、全長二十メートルを越える爆鱗竜が思い切り突っ込んで来れば、十分脅威となる―相手が恐暴竜でなければの話だが

 

 

「グオオオオ!!」

 

 

「オオオオン!?」

 

 

恐暴竜は爆鱗竜の突撃に対して一瞬驚き、受け止めた際に多少後ろに後退したものの、大してリアクションせずに爆鱗竜の背中に噛み付いた。爆鱗竜の攻撃は悪いものではなかったが、何分恐暴竜に対して肉弾戦を挑んだのが致命的過ぎた。蒼火竜の毒爪による攻撃すら大したダメージを負わずに済ませてしまう恐暴竜を肉弾戦で怯ませられるとしたら、金獅子の拳や特殊なモンスター、あるいは古龍の爪牙位しかないだろう。

 

 

「グオオオオ!!」

 

 

「オオオオン!!」

 

 

恐暴竜が爆鱗竜の背中に強く噛み付き、爆鱗竜は痛みに悲鳴を上げる。翼や脚をバタつかせて暴れるが、恐暴竜は力を一切力を弱めない。ここで爆鱗竜の爆鱗以外武器がないという弱点が祟った。そして遂に爆鱗竜の背中からミシミシと軋むような音が聞こえ始め、爆鱗竜も―ここまでか…!?、と諦めが一瞬頭を過ってしまう。

 

 

―その時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クオオオオォォォォン!!!」

 

 

 

「「!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古代樹の森の空から、凄まじい咆哮が聞こえた。その咆哮は生物の発する声というよりも、まるで天の神が猛っているようにも聞こえた。そして咆哮が聞こえると同時に一気に空が曇り、不穏な雷鳴が聞こえ始めた。

 

 

その突然の変化に思わず恐暴竜と爆鱗竜は動きを止める。そして何となく遥か上空で動いている存在の気配を感じ取り、察する―この相手にはどう足掻いても勝てない、と。必要とあらば古龍にすら挑み掛かる二匹だが、生物が皆身に付けている必要最低限の生存本能位備えている。だが、大型古龍相手にすら勝負出来る二匹が勝てないと感じるということは―この相手は大型古龍をも超える実力の持ち主だと言うこと。

 

 

すると突然、渦を巻くように荒れている空の中心に、不自然な穴が開いた。何だと思い、恐暴竜がその穴を見詰めていると―

 

 

 

 

 

ズドオオオオォォォォン!!

 

 

「!?」

 

 

 

 

 

―恐暴竜のやや上の樹木を、凄まじい激流ブレスが貫いた。恐暴竜と爆鱗竜は、直接当たった訳でもないにも関わらず、その威力に驚愕する。そしてそのあまりの水量に、擬似的な洪水が起こる。

 

 

「グオオオオォォォォ!?」

 

 

「オオオオォォォォン!?」

 

 

洪水とあっては、恐暴竜も爆鱗竜を押さえ付けたままには出来ない。爆鱗竜と共に流され、その途中で爆鱗竜はどうにか恐暴竜の拘束から抜け出し、そのまま空に飛び立つ。恐暴竜も何とか洪水から抜け出した。爆鱗竜を逃がしたことへの苛立ちはあるが、それ以上に今空にいる生物に目を付けられたくない。今は仕方なく、身を隠すことを優先することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

 

天を舞う“それ”は眼下で逃げて行く二匹を見る。初めて来た場所だった故に、少しからかってみたが、流石に自身に喧嘩を売るような度胸と実力がある生物は中々いないようだ。―そう簡単にいても困るのだが。

 

 

まあその辺りは追々だ。取り敢えず今は住む場所を決めねばならない。この地も悪くはないが、少し高さが足りない。それに妙に強い力を感じる場所があるのも気になる。まあこの大陸もかなりの広さがあるようだし、そう焦る必要もないだろう。強大な力を持つ“それ”はあまりにも人間のような考え方で、悠々と天を舞って行った。




モンハンって話が纏まらなくてもこういう風に乱入で片付けられるの良いよね。

いやごめんなさい…出来る限り引き分けさせたいと思っていたのですが、ジョーの殺意が高過ぎて手打ちにさせられるタイミングが見つからなくて…

多分これからも収集つかなくなった時は乱入を使うと思いますが、そんな時は生暖かく見守って下さい…

評価、感想もよろしければお願いします!

それでは次回をお楽しみに!

メインモンスター+αでコイツが好き

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