誰が誰と当たるのか、予想しながら読んでみて下さい!
それではお楽しみください!
鬱蒼としたツタ植物に溢れ、空から降り注ぐ日の光の強さとジメジメした熱帯雨林を思わせるこの場所の名は“密林”。その名の通り、暖かな森などに生える樹木ではなく、細く縦に長い、しかし確かな力強さを感じさせる木が多く生えている。また、巨大な水場にも面しており、時折ここを通して海竜や魚竜が訪れることもある。また、北側には遺跡もあり、太古の歴史と今でも続く生命の鼓動が感じられるのが、この密林という場所だ。
そしてこの密林を地図で見た場合、中央に遺跡にも続く道がある洞窟がある。その洞窟内から聞こえる筈のない音が聞こえるのだ。それはまるで―
ガギギ…、ガギギギ…
―巨大な刀剣を研磨するような音だった。
その音の発生源、そこには巨大な竜がいた。翼は持たず、全身を燃え上がる焔を思わせるような形の青い甲殻と赤い鱗に覆われ、その巨体を支える二足の足からは凄まじい力強さを感じる。―二足で直立し、前傾姿勢で歩行するのは獣竜と呼ばれる種族の特徴だ―これだけでも重厚感溢れる強さが感じられるが、何より目を引くのはその尻尾。
身体の半分以上を占める巨大さもそうだが、一番の理由は大きさではない。尻尾が大きいだけなら迅竜を筆頭に他にも何匹か存在する。
一番の理由は…その形だ。まるで巨大な刀剣のようになっているのだ。身体を覆う青い甲殻と同じ…いや、それ以上の輝きを放つその尻尾を竜はまじまじと見つめている。そう、その尻尾こそこの竜の異名の由来だ。―あらゆるものを斬り裂くその竜の名は―
斬竜は、基本的に尻尾が武器であり、その切れ味が落ちるということは、自身が外敵に勝てる可能性の低下と同義だ。だからこそ、斬竜は己の尻尾の手入れを怠らない。
「グルルル…♡」
自身の尻尾を見て、満足そうに唸る、どうやら納得の行く輝きになったようだ。
―その時だ。
「ギシャァァァァァァ!!」
けたたましい咆哮が洞窟内に反響する。即座に周囲を警戒する斬竜の前に現れたのは―
―鋭く刺々しい、虫のような甲殻に覆われた身体。頭部からは鶏冠が伸びており、尻尾は鋏のような形をしており、まるで獲物を求めているかのように開閉を繰り返している。骨格は火竜と同じ、二足歩行で一対の巨大な翼を持っている。だが、翼膜もまた、虫の羽に近い輝きを放っていた。全体的に竜と虫を足して二で割ったような姿をしているが、その赤い瞳から感じられる殺意は虫の無機質な瞳とは似ても似つかなかった。空の王である火竜にすら怖れず襲いかかるその凶暴さから“電の反逆者”とも呼ばれるその竜の名は―
「ギシャァァァァァァァァ!!!」
「ゴガァァァァァァァァァ!!!」
電竜が斬竜の存在を確認した瞬間、即座に咆哮を放った為、斬竜も即座に威嚇の意味を込めて尻尾を振り上げながら咆哮を放った。
普通なら相手の対応を見る意味も込めて威嚇を挟んだり、見つめ合ったりしてそれでも互いに退かないようなら最終警告とも言える咆哮を放って戦闘状態へ移行するのが普通なのだが、産まれた瞬間から独り立ちを強いられる電竜にはそんなものは存在しない。生きて行く為には相手を殺し強くなるしかなかった。だからこそ電竜の中には向き合った相手を逃がすなんて慈悲は何処にもない。殺して自分の糧にするだけだ。
そして斬竜も産まれて即独り立ちという訳ではないが、凶暴性は電竜にも引けを取らない。一度自身の縄張りに入ったからには敵だ。どんな相手だろうと斬り捨てるのみ。
こうしてとある地方では“四天王”と謳われる程の強さを持つ二匹の竜が激突した。
「ギシャァァ…!ァァァン!!」
電竜が身を低くして構えると、凄まじい勢いで斬竜に向かって突っ込んで来た。斬竜はそれを見て、押し倒すつもりだろうと考えると、サイドステップで電竜の突進を躱すと―
「グオオ…!ゴガァァン!」
―一瞬力を貯めると、その巨大な尻尾を全身を使い、電竜に向けて振り下ろす。
斬竜の尻尾は強力な武器だ。どんなモンスターでも自分の武器や強みを持っているものだが、一撃の威力という点では、一般的なモンスターの中ではトップクラスの威力を誇る。それこそ古龍級生物にも引けを取らない。斬竜の尻尾を受け止められるとしたら、古龍や古龍級生物を除くと全身を堅牢な甲殻に覆われた鎧竜、甲殻が黒曜石で出来ている砕竜、溶岩が冷え固まった時の炎戈竜などが候補になるが…これらのモンスターでも大ダメージは避けられないだろう。
当然、それは電竜にも言えることだ。電竜も流石にその一撃は危険だと思ったのか、横っ飛びでその一撃を躱すと同時に、翼を振り上げる。
「ギシャァァァン!!」
振り下ろした後の隙を狙った一撃。斬竜はそれを見て悟る。―躱せない。だが、それは無抵抗でやられることと同義ではない。電竜の翼撃が斬竜の胴体を殴打する。斬竜はその直前に―
「グゴオオオン!!」
「ギシィィィン!?」
尻尾を横になぎ払うことで斬るというよりも尻尾の腹で電竜の胴体を殴打するようにする。翼と尻尾が交差し、互いに大きく吹き飛ばされる。が、電竜も斬竜も即座に体勢を立て直す。
「ギシャァァ…!」
「ゴルルルル…!」
今の一連の流れで互いの実力は分かった。手強いことは分かったが、その程度で退く二匹ではない。
「ゴガァァン!」
次に仕掛けたのは斬竜だ。先程の尻尾を使った攻撃は強力ではあるが、避けられた時に反撃を食らう可能性が高い。故にまずは威力は低いが、隙も少なく、後の対応もしやすい噛みつきで様子を見る。斬竜の噛みつきに対する電竜の対応は―
「ギシャァァン!」
横に飛ぶと同時に滞空し、鋏型の尻尾を震わせて電気を纏わせ、斬竜に向かって突き刺すように突き出した。斬竜はその攻撃に対して尻尾を身体の後ろに引くように構えると、電竜が突き出すのと同時に尻尾を地面に擦らせながら振り抜くことで、電竜の尻尾を弾いた。
「ゴガァァン!!」
「ギシィィン!?」
電竜はその斬竜の対応に驚いたが、戦いの流れを斬竜に渡さない為に、電竜は攻め続ける。翼をはためかせ、斬竜から距離を取ると、電竜は口から電気のブレスを放つ。そのブレスは直ぐに地面に着弾すると、電気が滞留し、不規則な軌道を描き、斬竜の動きを牽制する。斬竜が強引に攻めようかと迷っているような素振りを確認すると、電竜は今度は斬竜に向かって飛んでくるブレスを放つ。斬竜がそれを避けると、電竜はその隙を見計らい、斬竜に向かって翼を振り上げ、突っ込んで行った。これまでの斬竜の傾向を見ると回避からの尻尾の振り下ろしをしてくる可能性が高い。それは別に構わない、その時の対策はちゃんとある。そう思い、斬竜の対応を見極めようとすると、斬竜はなんと―
「ゴガァァァァァ!!」
―雄叫びを上げながら、尻尾をさっきと同じように地面に擦らせながら、こちらに向かって振り抜いてきた。
ズドォン!!と、生物同士のぶつかり合いとは思えないような音が辺りに響く。ほんの僅かな時間拮抗したが、二匹共弾き飛ぶように飛び退き、距離を取る。
そして二匹は感じる。自身の身体のボルテージが最高地点に到達したことを。そして、出し惜しみはしない。目の前の相手も退く気はないようだ。ならば当然自身の体力なんぞ考えている場合ではない。
―そして二匹は変わった互いの姿を確認する。
「ゴオオオ…!」
斬竜は唸り声を上げながら喉を赤く染め、斬竜の怒りに呼応しているのか、全身の身体の赤みが増す。何より変わったのは尻尾だ。―先程まで深い青い輝きを放っていたその尻尾は熱したように明るい橙色に染まっている。尻尾をよく見ると、先程の電竜の翼撃との衝突の跡が見える。傷は付いているが、その尻尾は正に斬竜の異名の内の一つである“灼熱の刃”そのものだった。
「ギシャァァ…!」
電竜も唸り声を上げ、鶏冠や翼膜を震わせている。が、斬竜と同じように外見も変わっている。鶏冠、翼、尻尾に明るい緑色の電気を纏い、赤い瞳でさえ纏った電気の色と同じ瞳になっているのだ。―翼を良く見ると、先程の衝突で折れたのか、翼爪がいくつか無くなっており、翼の形も多少歪んでいる―電竜もまた、“電の反逆者”としての真の姿を表したのだった。
「ギシャァァァァァァン!!!」
「ゴガァァァァァァァン!!!」
互いに“四天王”として相応しい力を解放した二匹は、相手を倒す為に全力の戦いに臨むのだった。
「グゴオオオン!!」
先に動いたのは斬竜だった。尻尾を地面に擦らせながらこちらに向かって振り抜こうとするが、明らかに距離が離れ過ぎている。届く筈のない攻撃だが、擦った地面と尻尾の間で炎が発生しているのを見て、咄嗟に電竜はその場から飛び退く。次の瞬間―
ゴオオオッ!!、と電竜のいた場所を火炎が走り抜けた。
そのままその場に留まっていれば、あるいは正面から突っ込んでしまっていたら、火炎を食らっていただろう。
「ギシャァァァァ!!」
次に攻勢に打って出たのは当然電竜だ。空中で大きく羽ばたくと、そのまま斬竜に向かって突っ込んで行く。斬竜は電竜を睨め付けたままその場から動かない、と思われたが、電竜が地面に到達する数瞬前に斬竜は横に動き、口から火炎を滾らせながら全身を使って周囲をなぎ払う電竜に向けてブレスを吐き出す。
「ゴガァァァァァ!!」
電竜はブレスを確認すると即座にまた飛び退き、優れた飛行能力で斬竜に近づき、電気を纏った尻尾で突き刺そうとする。が、斬竜は身体を捻り、下がりながら自身の尻尾で電竜の尻尾を逸らした。
三度距離を取り、埒が明かないと思った二匹は奇しくも同時に自身の最大の技で勝負を終わらせることを決める。
電竜は空高く飛翔し、全身の部位の電力を極限まで高め、斬竜は身体を捻って自身の尻尾に強靭な顎の力で噛み付き、力を貯める。そして―
「ギシャァァァァァァン!!!」
「ゴガァァァァァァァン!!!」
―灼熱の刃と反逆者の翼撃が交差した。
後日、密林で確認されていた斬竜と電竜が互いに激突してから行方不明になったことが確認された。争ったと思われる洞窟内からは、血痕や二匹が争っている内に身体から取れたとされる甲殻や鱗は確認できたものの、死体は発見出来なかった為に勝負自体は引き分けたが、双方共に深手を負った為、回復の為に何処かに身を隠した可能性と、血痕の量がかなり多く見つかった為、移動は出来たものの、その先で息絶えた可能性も十分あるとのこと。弱っているとはいえ、危険度の高いモンスターが何処にいるか分からないのは狩猟場に乱入の可能性もあり危険な為、ハンターを動員し、調査を進めて行くというのが今後の方針のようだ。
あの二匹がどうなったのか、そもそも生きているのか、勝負が引き分けたということ以外誰にも分からなかった。
5000字行かなかった上、後味の悪い終わり方にするとか何考えてるんだよコイツ…(呆れ)
いや本当に申し訳ないです…
オウガさんやナルガさんみたいな爽やかエンドはこの二匹の性格上どうしても想像出来なかったんです…
最初はディノ君を退かせる形で終わらせようかなとも思ったんですけど…ゲームで見られない派手な戦いを伝えたいと思って書いているので、それを考えると私の能力ではこれが限界でした…
争いの展開もワンパターンにならないようもっと精進しなけば…
こんな感じで私の力量不足か垣間見える場面も見られると思いますが、こんな私でよろしければこれからも応援よろしくお願いいたします…
評価、感想もよろしければお願いします!
それでは次回をお楽しみに
メインモンスター+αでコイツが好き
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今回の司会ちゃん