ホロライブラバーズ −熱き決闘者−(休載中) 作:774043
皆さんに読んでいただけるおかげで、毎日投稿のモチベーションが保てています!
集いし絆が力になるプレイ動画、はじまるよ〜
視点が遊人君に戻りましたね……それにしても、何処かで何かを見落としていたのでしょうか?
>無心で階段を駆け上ると、いつのまにかオレは高台のような場所に居た。
>そして、目の前には大きな城が聳え立っている。これが覇王の拠点なのか?
>息を整え、後ろを振り向くが、沙花叉の姿は見えない。
遊人「沙花叉……」
>キツく握った拳が震える。喪うとは、こういう事なのか。
かなた「そういえば、沙花叉が最後に渡してくれた物ってなんだろう?」
>オレは胸ポケットに手を入れると、古びたパスケースが出てきた。
>黒に赤いラインが入ったそれは、何処か沙花叉を思わせるようなデザインをしている。
>開いてみると、古い写真が1枚と、カードが2枚、そして手紙が1枚仕舞い込まれていた。
>写真には、オレの両親と一緒に親しげに映る沙花叉……そして幼いオレの姿があった。
かなた「うわ!遊人君ちっちゃくてかわいい!というか、沙花叉この頃と見た目かわってないね?」
遊人「いや、それ以前にオレは昔沙花叉と会っていたのか……?」
>震える手で手紙を開く。そこには読むのが難しい文字で、こう書かれていた。
【遊人君がこれを見ているということは、もう私は居なくなってるかな。
どんな形であれ、みんなの役に立てる形で消えられたのなら、本当に嬉しいな。
まだ私の事を友達と思ってくれているかはわからないけれど、どうか悲しまないで。
ホロライブ学園で会った時から、既に私は死んでいたようなものなんだよね。
君たちと一緒に過ごした私は、決闘盤にセットした『死の王 ヘル』から、エネルギーをもらって動いていた、決闘に使うモンスターと一緒だったってこと。
でも、ずっと起動しっぱなしだったから、もう壊れかけでいつ故障するかわかんない状態で、沙花叉もいつ消えてもおかしくなかったって訳だからさ。
本当に責任とか感じなくていいんだよ。
もし私が自らを投げ打って消えたのだとしても、それは目的の為、勝利の為。
悲しまないでよ、決闘でモンスターを犠牲にするのとおんなじなんだから。
沢山伝えたいことがあるけど、この一言に纏めます。
遊人君、ストームバスターズのみんな。ありがとう、友達になってくれて。
それだけで沙花叉クロヱは、幸せでした】
遊人「沙花叉……」
>涙が抑えきれない。あんな飄々としてたのに、ずっとこんな事を隠していたのか?
かなた「僕……悔しいよ!何か力になれる事があったかもしれないのにさ!」
遊人「本当は、地下で話した事も秘密にしたかったんだろうな……それにしても、決闘盤を起動しっぱなしになんてしていたか?」
かなた「そっか!あのお見舞いに行った日のクローゼットの中にあった古めの決闘盤、あれだったんだ!」
遊人「ああ、かなたが確認したあれか」
>疑問が1つ解決した所で、次は2枚のカードだ。
>そこには『閃珖竜スターダスト』のカードと、学園長からもらったブランクカードが収められていた。沙花叉はオレがこのモンスターを召喚した時、本来持っているはずのないカードだったから驚いていたのか……?
>おそらく、このカードに触れれば沙花叉がオレから抽出した記憶が蘇るのだろう。
>かなたの方を見ると、力強く頷いてくれる。
>そうだ、何を思い出そうが、ホロライブ学園で紡いだ絆は無くなったりなんかしない!
>深呼吸してから、『閃珖竜スターダスト』を手に取った。
回想シーンですね、これで前回屋敷の地下で明かされた話が補強されるのでしょうか?
ストーリーの先も気になりますが、確認していきましょう!
>ある暖かな春の日、桜の季節。その人は家にやって来た。
>綺麗な銀色の髪の女の人。どこか緊張しているのか、学習発表会のボクみたい。
>お姉さんはボクを見つけると、少し腰を落としてボクに目線を合わせて、挨拶してくれた。
「初めまして、遊人君。沙花叉クロヱです」
>その日から、ボクら3人家族が4人になった。お父さんもお母さんもよく家を空けるけど、そんな日はクロヱお姉ちゃんがボクと遊んでくれた。
>ご飯もとっても美味しくて、コツを聞いたらレシピをしっかり守る事、なんて言ってた。意外だよね。
>ボクが学校の話をしたら、とても楽しそうに話を聞いてくれる。いろんな事を質問してくれるから、ついつい沢山の事を話しちゃうんだ。
>ボクには魔法の才能はなかったけど、魔法使いに憧れてた時があった。その話をしたら、クロヱお姉ちゃんは次の日くらいに秘密のおもちゃをボクにくれた。
>ボクの頭の中にだけ居たドラゴンや、憧れていたヒーローの剣だとか、そのおもちゃは沢山のボクだけの物を綺麗な映像として目の前に生み出してくれたんだ。
>触ったりは出来なかったけど、それだけでもとても嬉しかった!
>それから季節が変わって夏、ボクが密かに憧れていたすいせいちゃんに、夏祭りに誘われた。ボクは2つ返事でお誘いを受けて、楽しい時間を過ごせた。本当に楽しかったんだ、本当に。
>その帰り道、近くの公園を通った時に、すいせいちゃん……いや、すいちゃんは公園の滑り台に上り、ボクを指差してこう言ったんだ。
「すいちゃんの歌を聴けー!」
>満天の星空を背景にして、綺麗な歌声を披露するすいちゃんに、ボクは一気に引き込まれちゃった。
>そうだ、きっとすいちゃんはこれから沢山の人を魅了していくんだ!
>ボクだけのステージを見せてくれたすいちゃんに、ボクができる事は何かないかな?そう考えた時、カバンに入れてあった、クロヱお姉ちゃんから貰ったおもちゃを取り出し、ボクだけのドラゴンを呼び出した。
>ボクがドラゴンを呼び出すと、すいちゃんも目を輝かせて、ボクの隣でドラゴンが夜空を飛ぶのを一緒に見ていた。
「とってもきれい!遊人君のドラゴンもきれい!」
>2人でひとしきりはしゃいだ後、すいちゃんはボクに向き直った。
「すいちゃんね、みんなの心の夜空に輝く星になりたいの!でもね、星は1人じゃ自分が輝いてるのかわかんないんだ。遊人君もそう!きっと君だって星なんだよ!だからさ、これからも、すいちゃんの隣でずっと、すいちゃんの輝きを見ていてくれる?すいちゃんも、君の輝きを1番近くで見ていたいな……だめ?」
>憧れていたすいちゃんに、こんな事を言われたら、頑張らない訳にはいかない。
「わかった!ボクも、すいちゃんに相応しくなれる様に頑張るよ!」
>この後、帰りが遅いボクを心配したクロヱお姉ちゃんが迎えに来てくれて、すいちゃんとはお別れしたんだ。
>そんな事があったから、ボクは早く大人になりたくて、お父さんにおねだりして仕事場まで連れて行って貰った。
>大きな装置を使って、遠くに一気に飛ぶ。視界がぐちゃぐちゃになって少し怖かったけど、お父さんやお母さんも居たし、なによりクロヱお姉ちゃんが手を握ってくれていたから何とか耐えられた。
>何だか病院みたいな場所の先の大きな広い部屋に入り、壁際の椅子に座らせてもらう。ここからならクロヱお姉ちゃん達の仕事がしっかり見える。
>お父さんが機械の前で何か弄っていて、お母さんはモニターを見ながらメモを取っている。
>クロヱお姉ちゃんが、ボクにくれたおもちゃと同じような物を左手につけて、何か操作をした瞬間、ドクロと蛇が一緒になったような恐ろしい化け物がこの空間に現れた。
>凄い恐ろしいけど、多分ボクのドラゴンと同じような映像だけなのかな?なんて思っていたら、その化け物がお父さんに襲いかかった!
>化け物の尻尾の先の蛇の頭が、お父さんの首に噛みついた瞬間、部屋に赤い血飛沫が飛ぶ。
「遊人!」
>お母さんがこっちに走って来て、部屋から出そうとボクを引っ張ってくれたけど、ボクの身体は恐れと困惑で思う様に動いてくれない!
沙花叉「私が時間を稼ぎます!お母さんは遊人君を外に!」
>クロヱお姉ちゃんが化け物に飛びかかっていくけど、映像の様に姿がぶれるだけで、その攻撃が効いてないみたいだった。
>そこからは本当に酷い時間だった。
>お母さんはボクを抱き抱え、化け物の攻撃から守ってくれようとしてた。
>化け物はクロヱお姉ちゃんを無視しながら、持ってた鎌でお母さんの身体を少しづつ削っていった。
>お母さんとクロヱお姉ちゃんの聞いたことのない様な悲鳴が響き続ける。
>ボクの心は耐えられなくなり、失神してしまった。
>目が覚めた時、血まみれのクロヱお姉ちゃんがボクを抱きしめながら弱々しい声で
沙花叉「ごめん……ごめんね、これは私のせい。私が全部悪いの。せめて遊人君だけは光の世界に帰してあげるからね」
>そう言って、ボクの手に嵌められたおもちゃから、何かを抜き取った。
>全てを思い出し、猛烈な吐き気に襲われる。そうか……オレの両親は、沙花叉の心が生み出した化け物、『死霊王 ドーハスーラ』に殺されていたのか。
かなた「遊人君!大丈夫!?顔色が酷いよ!」
>父親の絶望した表情、母親の無惨な姿となった死体がフラッシュバックする。
>沙花叉も明らかに致命傷を受けていたのに、それでも何よりも先に、オレのこの記憶を消去する事を優先してくれていた。
>過ぎた事だからこそ、変えようがない現実に胸が張り裂けそうになる。こんな苦しみを、沙花叉もずっと抱えて来たというのか?
>何故沙花叉は、オレにここまでしてくれたんだ?それに、最後の時まで自分のやった事を否定せず、恨んでくれとでも言うような態度だっで取っていた。
>くそ、くそ!全て本人の口から聞ければよかったものを!もう沙花叉は、沙花叉は……!
遊人「うおぉぉぉぉ!!」
>オレの慟哭が虚しく響き渡った……
希望のバトンが渡された裏で、もう2つの暗雲が行手を阻む。
投げられるコインの表と裏は一体誰が決めたのか?
轟く咆哮は進むべき道を示すか、それとも希望の灯をかき消すものか。
次回、2人の王者
決闘スタンバイ!
その身に潜むものは、誰か。
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