ホロライブラバーズ −熱き決闘者−(休載中) 作:774043
集いし絆が力になるプレイ動画、はじまるよ〜
視点が遊人君に戻りました!なんだか久々な気がしますね。沙花叉が持っていた遊人君の記憶が収められていたカードを確認した所でしたね。
>抑えきれない複雑な気持ちを叫びにすることで無理矢理モチベーションに変えて、身体に力を入れ直す。
>沙花叉が繋いでくれた想いに報いる為に、オレたちは先に進まなければならない!
遊人「沙花叉……今までありがとう。さあ、これからはオレたちの番だ!」
かなた「うん!行こう、遊人君!」
>もう2度と取りこぼさない。この手の届く範囲の全てを絶対に守り切る!
>決意を新たにして、覇王の城へと足を進める。
かなた「うわ、まじまじと見てみるとなんかイメージと違わない?」
>確かに、目の前の城は白亜の城といった趣で、いかにも覇王が支配する城、という雰囲気ではない。
>所々に雪の結晶のような意匠が見られる。もしかするとこの辺りは過去に雪が降っていたのか……?
遊人「なんだか不思議な城だな。まずは入り口を探そう」
>城の周囲を歩いていると、いかにも入り口、といった感じの大きな門を見つけた。
かなた「ねぇ、あの門……もう開いてない?」
遊人「本当か?目がいいんだな」
>門に近づくと、確かに人が通れる程度に開いており、足元に外れた錠前が落ちている。
遊人「これは……みんなに先を越されたか?」
かなた「全ての鍵を集めて門を開くんじゃなくて、段階的に進めるみたいだね……先を急ごう!」
>かなたの言葉に頷き、門から城の中へと進入する。
>内部に入り周囲を観察すると、妙な違和感を覚える。
>生活感は残されているけど、温かみを感じない。例えるのが難しいが、まるで美術館の展示のようだ。
かなた「なんだろう、なんか不気味……」
遊人「ああ、この違和感は何だ?」
かなた「罠があるかもしれないけど……詳しく調べてみる?」
遊人「先を急ぎたい所だが、何か厄介な仕掛けがあるかもしれない。周囲に気を払いつつ進もう」
>門を抜けた先には中庭があり、中央の道を挟むように白を中心とした花が周囲を飾っている。
かなた「綺麗……というか、なんかこの城、周囲と全然違くない?」
遊人「まあ、確かに色々と違うが……」
かなた「外は荒れ果ててるのに、ここには花がある……ねぇ、遊人君。そこのお花触ってみて?」
遊人「わかった、やってみよう」
>花に手を触れると、冷たい感触が伝わってくる。これは……
遊人「造花だな、氷の魔法で作られているようだ」
かなた「造花?意外だね……そんな所を気にするようなタイプには見えなかったんだけど」
遊人「ああ、だがこの城を見るとわからなくなってくる……」
>中庭の終わりには訓練場のような場所があり、魔物型の的が置いてある。
遊人「ここで覇王軍が訓練してた……とでも言うのか?」
かなた「的の傷み方を見ると、魔法攻撃用のやつみたい」
遊人「ますますわからなくなってきたぞ……そもそも、兵隊の訓練をするには明らかに狭すぎる」
かなた「並んで順番待ちなんて馬鹿らしいし、近接の立ち回りを練習できるスペースもないしね」
>ここから導き出される答えは、ここは特別な誰かの為の練習場所だったという推測か。
遊人「まあいい、先に進もう」
>訓練場を抜けて大きな扉の先へと進む。
>その先は舞踏会でも開けそう大きなホールになっており、沢山の調度品が壁際に飾られている。そして正面には階段が、左右にはそれぞれ扉がある。
かなた「あ、ここに案内板があるよ!」
>かなたの指差した場所には、確かに城の地図のようなものが貼られていた。
遊人「正面の階段を登れば王座の間への廊下、右が宝物庫や重鎮の居住区、左が小間使いの居住区か」
かなた「宝物庫って普通、城の奥にあるイメージだけど、ここは違うんだね」
遊人「そうだな、余程平和な場所だったか、よく使うものが収められていたか……」
かなた「宝物ってワードは気になるけど、今は覇王の居場所を探さなきゃ!」
遊人「順当に考えるなら階段の先だな」
かなた「僕もそう思う。段々緊張してきた……」
遊人「安心してくれ、かなたの身体は絶対に取り戻す!」
かなた「うん……僕にできることは殆どないけど、応援してるから!」
>意を決して階段を登っていく。一段踏み締めるごとに心にプレッシャーのようなものがのしかかってくる。
>これから戦う相手は、次元を超えてやってきた規格外の強敵、覇王。
>だが、奴がたとえ何者であろうと関係ない。決闘し、勝つだけだ!
>階段を登り切った先にはまた大きな扉がある。押すと抵抗なく開いた。
>その先は青い絨毯が敷かれた広い一本道で、左右に小さな分かれ道がある。
>そしてその1番奥に、2人の仲間の姿があった!
遊人「トワ!フブキング!」
>仲間と合流できた喜びで身体が震える。良かった、2人はまだ無事だ!
>急いで駆け寄る。大した距離ではなかったが、少し息を切らしてしまった。
かなた「よかった!2人とも大丈夫!?」
>駆け寄って初めてわかったが、どこか様子がおかしい。
>フブキングはボロボロで、立っているのがやっとの様な状態に対して、トワはそれをただ見ているだけ。
>なによりおかしいのは、あれほど仲の良かった2人が、まるで命のやり取りをしているかの様に、お互いに武器を向け合っている!
フブキング「よかった……遊人君たちは無事だったんですね……」
>オレの姿を見た途端、フブキングは糸が切れた人形の様に崩れ落ちる。
遊人「フブキング!おい、トワ!何がどうなってるんだ!?」
>トワはオレの問いに対して、震える声で答える。
トワ「だって……トワが遊人たちを止めなきゃ、悪魔界……暗黒界のみんながやられちゃうんだ!」
かなた「暗黒界?一体何の話をしてるのさ!」
フブキング「白上たちが……四天王を倒して鍵を手に入れた後……覇王が急に、ゴホッ!急に現れて……」
遊人「もういい、フブキング!今は喋らなくていい!トワ、説明してくれ!」
>オレの言葉が届いたのか、フブキングは小さく頷くと気を失った。
>トワは綺麗な顔をくしゃくしゃにして、まるで叫ぶように告げる。
トワ「覇王が、覇王が!トワが裏切らないと悪魔界のトワの故郷を破壊するって!だから、だからトワは!」
>トワは持っていた杖を投げ捨て、決闘盤を起動する。
かなた「なにやってるのさ!僕らは仲間で、チームじゃんか!」
トワ「遊人!闇のゲーム、受けてもらうよ!」
>トワの悲痛な覚悟がひしひしと伝わってくる。このタイミングでもう1人、最後の仲間がここに飛び込んできた。
星街「みんな!何とか突破してこれたんだね!」
>すいちゃんはあっという間にオレたちの所までやってきて、瞬時に状況を理解したのか、笑顔を曇らせてトワに問いかける。
星街「トワ……いま何をやろうとしてるか自分でわかってんの?」
トワ「かなたも、すいちゃんも……わかってよ!トワはもう選んじゃった!ストームバスターズのみんなじゃなくて、トワは故郷を選んだの!だから……だから!」
トワ「覇王を倒したいなら、先にトワを倒していけ!!!」
>トワの悲痛な叫びが廊下にこだまする。
>トワ直々のご指名だ、オレが受けないわけにはいかない。
遊人「わかった……もう後戻りは出来ないんだな?」
トワ「くどい!」
>もう、ここまで来たのならオレはトワの覚悟に応えるしか道はない。
>オレもトワに合わせて決闘盤を起動し、フィールドを展開する。
>そのタイミングで、王座の間の扉が開かれ、中からかなた……いや、覇王が姿を現す。
>髪は長く伸び、チャームポイントだった小さな白い翼は青黒く染まっている。
>服装も、最早堕天使と表現した方が近い様な、翼とお揃いの青黒のドレスに変わっていた。
遊人「覇王!よくもこんな真似をしてくれたな!」
星街「ここまで壊れてしまってるなんて……覇王!私と決闘しろ!」
>オレとすいちゃんの言葉に覇王は薄ら笑いを浮かべると、ふざけた事を話し始めた。
覇王「なに、我々がお前たち1人1人を始末してやっても良かったんだがね、君たちの選択という奴を見たくなったんだ」
遊人「何を言っている!?ふざけるな!」
覇王「ふざけてなどいない。君たちは我々を悪と見做し、ここまでやってきた。我々を殺すと言うことは、我々がどの様な抵抗をしても構わないということだろう?」
星街「覇王!あんた、自分が悲惨な目に遭ったからって、他人にまでそれを強要するってどうかしてんじゃない!?」
覇王「君は……俺のことを知っているのか?ああ……君を倒しに行ったのはラミィだったな。そうか、ラミィも負けたか……」
>覇王は少しの間、何処か遠くを見る様な、放心したような仕草を少しだけ見せてから、こちらに向き直る。
覇王「話を戻そう。この闇のゲームは、敗者が罰ゲームとして我々に取り込まれることになる」
>取り込むだと?こいつは一体何なんだ!?
トワ「ここまでしたんだ!約束は守ってもらうよ!」
覇王「勿論だとも。我々は悪魔界から手を引こう。君が勝てば、の話だが」
遊人「くそっ、沙花叉を喪ったばかりだというのに、こんな真似を!絶対に許さないぞ、覇王!」
トワ「え……?沙花叉が?」
星街「沙花叉が……死んだ?」
>流れで口にしてしまったが、この話をするタイミングは今ではなかったかもしれない。
星街「嘘でしょ……?あんな殺しても死ななさそうな子だったのに」
かなた「こんな時に嘘なんか言うもんか!嘘であってほしいけどさ!」
トワ「もう……どうあがいてもあの頃には戻れないっていうんだね……」
かなた「元々かなり無理して生きてたのに、最後まで僕らの事を心配してたんだよ!なのに、何でこんなことになるんだよぉぉぉ!!!」
覇王「さあ!決闘開始の宣言をしろ!」
>くそっ、どうにかする方法があるはずだ!
トワ「こんなメンタルで言えるかっつーの!」
覇王「よかろう、ならば代わりに我々がやろうじゃないか。」
覇王「決闘開始ィィィ!!」
>こうして、どっちが勝っても絶望しかない、悲しい決闘が始まってしまった。
賽は投げられた。引くことは叶わず、得られるものは何も無い。
削り合うのはお互いのライフか、それとも魂か。
友の返り血で濡れた手で手にする勝利にどれだけの価値があるというのか。
次回、カウントダウン
決闘スタンバイ!
君の居ない未来にどれだけの価値がある?
読みたい番外編は?
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人物録 沙花叉クロヱ、その歩み
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