ホロライブラバーズ −熱き決闘者−(休載中) 作:774043
無駄に長くなってしまいましたが、次回から最終戦です!
思ったような地獄になりませんでしたのでこの話も加筆修正予定です。
君と夢を叶えるプレイ動画、はじまるよ~
>遊児君がカードを発動すると、ラミィの視界が歪んでいく。
ラミィ「わわっ!なにこれ!?」
>光が歪んだ視界を覆い、身体の倦怠感や痛みが消える。
>デミスのプレッシャーも、ししろんやねねの気配もなくなり、やがてラミィと遊児君以外の全てがなくなった。
遊児「さぁ、ラミィ!やろう、俺たちになら出来るはずだ!」
ラミィ「うん!」
>遊児君と気持ちを合わせる。ユニーリアの為に、一緒に戦ってくれたみんなの為に、目の前の悪魔を倒す!
>気持ちが高ぶった時、遊児君が手を差し出してくる。それを強く握ると、すべてが遊児君と混ざり合っていく……
>さっきまでの世界に戻ってくる。いつもより高く見える視界に、みなぎる力は絶好調のラミィのそれを大きく上回る。
>ししろんが、ねねが、そして眼前のデミスが驚いているのがわかる。もちろん、私自身も驚いてはいるのだけども!
遊児「さぁ、行くぞ!『E・HERO アブソルートZERO』の絶対零度の氷がお前を討つ!」
>遊児君の声にラミィの声が混ざって乗る。そっか、今のラミィは『融合』で遊児君と一緒になってるんだった!
ねね「ど、どうなってるの?ワミィと遊児君が混ざって一緒になっちゃってる!」
ぼたん「あたしもよくわかんないけど、この力なら……!」
デミス「所詮、塵芥が混ざったところで変わりはせぬ!打ち殺してくれようぞ!」
>デミスの振るうハルバードを腕でそのまま受ける。強い衝撃が襲ってくるが、ラミィたちの両足は揺るぎもしない!
遊児「こんなものか!ならばこちらの番だ!」
>ハルバードを掴み、そこから一気に相手を凍らせる!
デミス「ぬぅ!小癪な真似を!」
>デミスは己が凍り付かないようにハルバードを手放し、距離を取ろうと後ろに飛ぶ。
ラミィ「させないっての!それっ!」
>その回避をも背後に出現させた氷の壁で阻む!
遊児「今だ、いくぞラミィ!」
ラミィ「うん!これで決める!」
>上手く飛べずに着地したタイミングで、息を合わせて全力の一撃を放つ!
遊児・ラミィ「「
デミス「ぐっ、貴様らぁぁぁぁ!!」
>デミスの最後の攻撃に対してカウンター気味に繰り出した拳は正確に悪魔の胴体に命中し、その巨体を一瞬で氷漬けにする!
遊児「これで……」
ラミィ「終わりだね!」
>指を鳴らすのと同時に、氷漬けになっていたデミスがバラバラに砕け散っていく。
>その姿を見届けた後、融合が解除される。不思議と融合前にあった疲労やダメージは消えたままだ。
遊児「これで……終わりだな」
ラミィ「終わったんだよね……ラミィたちの旅も」
>下を見下ろすと、迷宮から出てきた魔物たちを兵隊たちが集中して撃破し、大きく数を減らしていた。
ねね「あーあ、最後はねねが決めたかったのになぁ」
ぼたん「いいじゃん、手柄としては4人のものなんだし」
ラミィ「それより、今は兵隊さんたちの援護に行こう!」
遊児「ああ!すべてはそれからだな!」
>こうして、4人での最後の戦いは幕を下ろした。
>デミスを倒して1週間後、ラミィと遊児君は王座の間に呼ばれた。
王「呼び出してすまないね、勇者どの。この度は、本当によくやってくれた」
遊児「いえ、俺だけの力ではありませんし、やるべきことをやったまでです」
王「それで、だ……悪い知らせと良い知らせがあるのだが、どちらから聞きたい?」
遊児「では、悪い知らせからでお願いします」
>お父様は声のトーンを落とし、すまなそうに口を開く。
王「これだけユニーリアの為に力を振るってくれた手前、心苦しいのだが……君を元の次元に帰すことはできない」
ラミィ「え!?あんなに頑張ってくれたのに、なんで!?」
>動揺のせいで、つい言葉が汚くなってしまったがそんなことどうでもいい。それよりどういうことなの?
遊児「説明して、いただけますか?」
王「ああ……元々『アラメシアの儀』は異なる次元から勇者にふさわしい者を呼び出す魔法なのだが……この魔法は次元だけではなく、時空をもゆがめてしまうのだ」
王「つまり、もし数多の次元の中で君の次元を見つけても、同じ時間に帰ることができるとは限らない。君を時空の迷子にするくらいなら、ユニーリアにいて欲しいと思っている」
遊児「そう、ですか……」
>遊児君の顔を見ると、複雑そうな顔をしている。
遊児「それで、良い知らせというのは?」
王「悪い知らせを埋め合わせできるとは思っていないが、これから君の身分と生活はユニーリア王家が保証しよう」
王「君は十分に国に貢献してくれた。だからせめて、不自由なく暮らしてほしい」
遊児「でしたら……俺も1つお願いがあります」
王「なんだね?叶えられる内容ならいいんだが」
遊児「もし、本人が良いと言ってくれたらの話になりますが……姫と、ラミィとお付き合いさせてはいただけませんか?」
ラミィ「は……え……?」
>え?なんだこの公開処刑は?たしかにラミィは遊児君の事、その……好きではあるのだけれども!
王「なんだ、そんなことか。てっきりもうそういう関係なんだと思っていたのだが」
ラミィ「お父様!?」
>一気に顔が紅くなっていくのが自分でわかる。
>遊児君はラミィの手を取り、跪いて手の甲にキスをしてくれた。
遊児「どうか、一生君の勇者でいさせてはくれないか?」
>周囲の温かい視線の中、ラミィは小さくうなづくのが精いっぱいだった。
>その瞬間、王座の間は大きな拍手の音が響き、その日はお父様の誕生日よりずっと豪勢な催しがなされた。
>ラミィと遊児君が結ばれてから2週間が経ち、ラミィたちは再び祭壇の麓へとやってきていた。
>今日は戦闘ではなく、この度の魔物騒動の鎮圧記念の催し事として各国からお客様がいらっしゃっている。
>2度と今回のようなことが起きないようにするために、これからはこの祭壇もユニーリアの管理下に置かれる予定になっている。
王「ラミィ、今日は公務ではあるが、楽にしてくれていいぞ。お前たちが今日の主役なんだからな」
妃「そうですよ。勇者様やぼたんと共に、今日の催事を楽しんでね」
ラミィ「はい!」
>お父様とお母様に手を振り、遊児君たちに合流する。
ぼたん「やっほ、ラミちゃん。そのドレス、似合ってるね」
ラミィ「やーん、ありがとししろん!」
>ラミィの髪の毛と同じ、薄青の綺麗なドレスの端を掴み、くるくると回って見せる。
>その流れで遊児君を見ると、なんだか照れくさそうな顔をしながら
遊児「ああ……綺麗だよ、ラミィ」
ラミィ「あ、ありがとう……」
>なんだかラミィも照れくさくなってきちゃう。なんだか顔が熱い。
ねね「あはは、ワミィ顔真っ赤!」
ぼたん「ふっ、あはは!お酒飲みすぎだって!」
ラミィ「もう!それより、そろそろ他の国のお客様がいらっしゃるんだからね!」
>その為に、幕によって広く間取られた空間は空席が目立つ。
ねね「スピーチ開始の予定があと20分後くらいだっけ?」
遊児「予定ではそのはずだが……なんだか不安になってくるな」
ぼたん「心配なら様子見に行ってこようか?」
ラミィ「うん、お願いしてもいいかな?」
>ししろんはそういって幕の外へと歩いていく……その時
パーティのクラッカー……いや、違う。ここ数か月でよく聞いた、ししろんの武器がたてるような破裂音が立て続けに響く。
ぼたん「遊児!!」
遊児「くそっ!」
ラミィ「キャッ!!」
>急に遊児君が覆いかぶさってくる。どうしたのかな?お父様もお母様もいるのに、こんな姿を見られたらきっと笑われちゃうよ?
>ほら、起きなって。そう言おうとしても、なぜか声にならない。身体が震えて、思うように動かせない……
>聞こえてくる破裂音に、悲鳴が混ざってくる。
>あれ?おかしいな……?今日はおめでたい日のはずなのに、なんで悲鳴が聞こえてくるの?
>顔を動かすとラミィと同じように、地面に倒れている人がたくさんいる。すぐ横には……
>すぐ横には、今さっきまで一緒に談笑していた太陽のような女の子……ねねが倒れている。
>ねねから流れる温かいものが、ラミィのドレスを赤く、赤く染めていく。
ラミィ「あ……ああ……むぐっ!」
>思わず叫びそうになった時、口に手を当てられてしまった。
遊児「駄目だ、叫ぶな。今動いても死ぬだけだ……!」
>遊児君の顔を見ると、血まみれの顔に大粒の涙を流している。そうだ、遊児君はねねの真ん前に……
>それから3分ほどが過ぎ、破裂音が止まる。
遊児「ここだ、『光学迷彩アーマー』」
>遊児君がカードを発動すると、ラミィと遊児君の姿が消える。
遊児「良いか、何を見ても声を出さないでくれ。これは姿をごまかしているだけに過ぎない」
>こくりとうなずき、なるべく周りを見ないように遊児君の胸だと思われるところに頭をうずめ、目を閉じる。
>その刹那、透明になった遊児君のその向こうに、ねねと同じように倒れ伏しているししろんの姿が目に入った。
>目を閉じたため、ラミィにわかるのは血の匂いと、遊児君の触感、そして聞こえてくる話声だけ。
「よし、これで大方終わったな」
王「な……なぜ……」
「何故?それはな、ユニーリア王よ。貴様らが『アラメシアの儀』などという危険極まりない魔術を隠し持っているからに他ならない」
「今回も、お前たちが呼び出した勇者とやらがたった4人で魔物たちの侵攻を未然に防ぎ、あまつさえ呼び出された魔物たちの王ですら打倒した」
「その力が、いつ周囲の国に牙を剥くかわからない以上、この結果は必然だったのだよ」
>遊児君の身体から震えが伝わってくる。深い怒りが、哀しみが。
>それらが叫びだしそうなラミィをぎりぎりのところで踏みとどまらせている。
「では、さらばだ。国の連中も、お前たちを先に待っている」
>刃物が閃く音の後、何かが落ちる音が聞こえた。お父様……
「よし、これで任務は終了だ」
「いやまて。この場にいるはずの勇者と姫の姿がないぞ!」
「馬鹿な、あの砲火を潜り抜けたというのか?」
「近くにいるはずだ、探せ!」
>その声の直後、激しい落雷の音が響き、異様な圧が周囲に放たれる。
>思わず目を開けると、あの大きな祭壇が砕け散っており、巨大な2つの影がそこに居た。
「何……だと……」
「あの姿は……もしかして伝承の……?」
>ラミィにはわかった。わかってしまった。あれは昔ラミィが読んだ本に載っていた、世界を滅ぼす2つの神の姿だ。
>そうだ、なぜ忘れていたのか。その神の名はデミスとルイン。先ほど打倒した悪魔と同じ名前を持つものだ。
ルイン「人間は愚か。もはやこの次元はやり直すほかないだろう」
デミス「人間は愚か。もはやその段階も通り過ぎた。滅ぼすしかあるまい」
ルイン「そうはいかぬ。少しでも希望があるのならば、滅亡は認められぬ」
デミス「そうはいかぬ。今の所業を見て何も思わなかったとは言わせぬ」
ルイン「ならば、我はお前を滅ぼし、世界を巻き戻す」
デミス「ならば、我はお前を滅ぼし、世界も滅ぼす」
>そこから2柱に言葉はなく、最初に動いたのはデミスだった。デミスが武器を振り上げると、空のいたるところから光線が降り注ぎ、地上を焼き払い始めた。
>その光景は、まさしく世界の終わりにふさわしいものだった。
>その場にいた他国の兵士たちも、ただ棒立ちで滅びを受け入れる中、遊児君はただ1人、決して諦めようとはしなかった。
遊児「罠カード、『スクラム・フォース』!」
>遊児君がラミィの両肩に手を置き、2人でスクラムの形をとる。
遊児「まだだ、まだ生きている限り、俺たちにだってやれることがあるはずだ!」
ラミィ「遊児君……」
>空からの光は、人や物を区別せずに焼き払っていく。
>やがて、特大級の光が世界を覆いつくしていき……
>視界が晴れたとき、世界はその姿を大きく変えていた。
>紫の雲間に見える赤い月が世界を不気味に照らす。そして周囲は見果てぬ荒野と化してしまっている。
>そして、周囲には幾つもの人魂のようなものが浮かんでおり、その場をくるくると回っていたり、ただ浮かんでいたりする。
ラミィ「まるで地獄みたい……」
遊児「そうだな……」
>神々の戦いはもう終局を迎えており、デミスがルインを滅ぼそうと武器を振り上げる。
>その瞬間、世界が止まり、ラミィたちの頭に声が聞こえてくる。
ルイン「どうやったかはわからぬが、デミスの滅びを耐えきったものたちよ。我に力を貸してくれ」
遊児「どういうことだ?」
ルイン「我がデミスに勝てば世界の滅亡は避けることが出来ようぞ」
ラミィ「確かに、ルインは世界を巻き戻す力を持っていると伝説に書いてあったけど……」
遊児「ならば、道は1つしかない!世界を、皆を取り戻すぞ!」
ラミィ「わかった!でもどうやって力を貸せばいいのかな?」
ルイン「お前たちには不思議な力があるはずだ。それを使ってくれ」
遊児「決闘盤か……いや、これか!」
>遊児君が懐から取り出したのは、何も書かれていないカードだった。
ラミィ「そのカードでどうするの?」
遊児「こいつは、1度だけその時、本当に必要なカードに変化させることができる!」
>遊児君はそのカードを高く掲げ、叫んだ。
遊児「うおおおおおおお!俺に力を!」
>そう叫ぶと、カードが輝き始め、絵柄が生まれる!
遊児「魔法カード『超融合』発動!」
>遊児君とラミィ、周囲の人魂のようなもの、そしてルインが光になり、一体化して巨大な光の巨人となった。
>その瞬間、ラミィの心にどす黒い負の感情が流れ込んでくる。
>これは死者の嘆きだ。理不尽な死を与えられた者たちの哀しみと怒りが、この光の巨人の原動力なんだ……
>ラミィが悪意の波にのまれそうになった時、遊児君がラミィを引っ張り出し、代わりにそれらを全て受け止めていく。
ラミィ「遊児君!!」
遊児「俺がこいつらを押さえる!だからラミィは身体を動かし、デミスを倒してくれ!」
>ラミィは少し触れていただけでもどうにかなってしまいそうだったのに、それらすべてを受け止めてなお、ラミィを心配して抑えてくれている。
ラミィ「わかった!絶対に勝ってやるんだから!」
>それから、デミスと巨人の戦いは三日三晩続き、ついにデミスが光の粒子となって消滅していく。
デミス「愚かな……もはやルインの力は残っておらず、その身に残るは怨念のみ……我もこうして消える今、この次元の未来は閉ざされた……」
>デミスが消えると同時に、光の巨人も姿を保てなくなり、ラミィと遊児君は巨人の足元だった場所に倒れこむ。
ラミィ「遊児君!」
>遊児君に駆け寄ると、明らかな異常に気付いてしまう。
>綺麗だった瞳の色は緑とオレンジ色に変わっており、雰囲気もどこかおかしい。人魂のようなもの達が解放されていない辺り、まだアレが遊児君の中に残っているのだろうか……?
遊児「クソ……我々、いや俺は……」
ラミィ「遊児君!ああ、そんな……」
>遊児君はなんとか立ち上がるけど、最早風前の灯の様なか弱さを感じる。
遊児「なあ……教えてくれ、ラミィ。俺は、俺は何か守れたか?」
>悲し気に呟く遊児君の手を強く握る。
ラミィ「ラミィが!ラミィがここにいるよ!」
>そのままの勢いで強く抱きしめる。
ラミィ「遊児君は頑張ったよ、ラミィの勇者様だったよ!」
遊児「そうか……俺はラミィの勇者だったな……」
ラミィ「そういえば、ルインの力で時間を戻す事はできないの?」
遊児「それなんだが……俺にはルインの魔力を使うことはできるが、時間を戻す力までは使えないようだ」
ラミィ「そんな……それじゃ、デミスの言った通り、この次元は終わりなの……?」
遊児「ああ……でも、我々……俺にはまだやるべきことがある」
ラミィ「え?」
遊児「ひとつだけ、まだ可能性が残されているんだ」
ラミィ「どういうこと……?」
遊児「この次元の時間を巻き戻せるかもしれない方法があるんだ」
ラミィ「本当に!?」
遊児「ああ。これから俺たちがやるべきことは一見すれば悪かもしれないが……」
遊児「残された力を使って様々な次元へと飛び、俺たちと同じ思いをするような人達が出ないように干渉する」
ラミィ「え……?」
遊児「ラミィもそうだと思うが、俺たちはルインと融合したことで、破滅への兆しを視ることができるようになった」
遊児「この力を使い、大きな力を持っていたり、世界を変えそうな人物をその次元から隔離する。そして次元自体が他の次元に大きな影響を及ぼす可能性が高い次元を見つけたら……滅ぼす」
ラミィ「そんなの……」
遊児「エゴだな。それは認める。でも、何かをやっていないと気が狂いそうになるんだ。それに、どちらにせよ巻き戻しの可能性を信じるなら次元を渡り続ける必要があるからな」
ラミィ「その方法ってなんなの?」
遊児「その時になったら話すさ」
>なんだか曖昧な濁し方をしてて、遊児君らしくないな、と思った。
>でも、もういいや。もうラミィには遊児君がいればそれでいい。
>彼が何をしようが、そのせいで他の次元がどうなろうがラミィにはどうでもいい。
>だって、もうラミィには彼しかいないんだから。
次に番外編を書くのは本編終了後になります。
遊人VSぺこーらの決闘になる予定ですので、よろしくお願いします!
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