転生先はFSSだと思ってた   作:Delphinus

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呪術高専 4 真人が死んだ!この人でなし!

 

 じゅんぺーとその母親、吉野凪が保護されてから数日。順平の脳を呪術師のそれに適合させる脳適合化手術について、改めてインフォームドコンセントを取る。

 

「でも、脳手術なんでしょう? 大変なんじゃ……」

 

「大丈夫ですよ、ファティマ・マイトは最高の医師でもあるんです。ファティマ・マイトに限って失敗はありませんよ。それに、この手術には反転術式の使用者も参加します。例え失敗したとしても、反転術式で幾らでもリカバリーが効く。気楽な手術です」

 

「貴方、ブラックジャックみたいね、その傲慢な物言い」

 

「アハハ、それはどうも」

 

 家入硝子先生は、先の禪院真希、真依さんの脳手術にも参加している。僕は幾ら腕前があっても無免許の藪医者だし、家入先生の事を表向きの施術者として紹介させて貰ったのだ。

 

「貴方はホント規格外よねぇ。天才科学者が天才医者も兼ねるだなんて聞いた事無いわよ。それだと私の存在意義無くなるわ」

 

「いや、反転術式も大概理不尽ですよ……、どんな手術ミスも大概やり直しが効くじゃないですか」

 

「ふーん、そう思う訳ねぇ。無免許の藪医者が」

 

「あはは、そこは、手術如きに免許が必要って言う発想の方が疑わしいですよ。国民国家に飼い慣らされ過ぎなんですよねぇ、手術なんか出来る奴が勝手にやってれば良いんです。その程度の事尻込みしてる方が返って有害ですって」

 

「そう言う所正にブラックジャックじゃない」

 

 手術なんて出来る奴が勝手にやってれば良いって思うんですよねぇ、つまりは藪医者上等なのさ。転生してから、いつの間にかこんな考え方に変わっていた。一体どうしてですかね? そこはまぁ知りませんけど。

 

「兎に角、じゅんぺーさん、凪さん、手術の安全は保障します。例え後遺症があっても反転術式でどうにも出来ます。術師になった後は高専に入るのが条件ですが、その分代金も出世払いの安上がりです。簡単でしょう?」

 

「えっ、手術代は出世払いなの?」

 

「アハハ、大した額じゃないですよ。高専生には給与が与えられます。その上で給与の更に一部を支払いに当てるだけです。詳細はこちらですね」

 

 明細書類を提出する。順平の場合、高専で3年通えば支払いは完了する寸法。その間給与がちょっと減るだけ。まあ安いもんでしょ? 

 

「こ、こんな簡単で、良いのですか?」

 

「大丈夫ですよ、僕の手術は簡単で安上がりなので」

 

「そ、そうですか……」

 

「あんた、科学者の癖に交渉上手ね……。口車がよく回るわ」

 

「えっと、そーなんですかね? 家入先生」

 

 僕は口車が良く回る、らしい。自覚は無いけど。いや、僕の交渉力なんて普通でしょ。別に大した事ないって。

 

「そう言う事なら、母さん、俺、この手術を受けたい。呪術師になりたいんだ」

 

「……はぁ、覚悟は出来たのね、順平……良いわ。家入先生、木衿博士、息子をどうかお願いします」

 

 そう言って凪さんは頭を下げた。僕の内に、久々に緊張が走った。

 

(始まったなぁ……ま、あっさり行けると思うんだけど)

 

 

 

 

 手術は滞り無く推移した。術後の切開跡を反転術式で完全に癒して、それで終わり。後は順平さんの意識が戻るのを待つだけ。

 

「それにしても、あんな手術手技どこで身に付けたの? ホントにブラックジャックにしか見えないんだけど?」

 

「あはは、ファティマの製作過程で、ですねぇ……」

 

 高専の医務室。その一角にある手術部屋。高専には割と大規模な医療設備がある。それこそ下手な病院並み。だから脳手術みたいな複雑な医療も出来ちゃう訳。

 

 手術後の手洗いを終えて、順平さんを寝かせる。その後で家入先生に少し話しかけられた。

 

「ふーん、前から思ってたんだけど、ファティマって何? ファティマ・マイトってどう言う事? 改めて教えなさい」

 

「良いですよ。ファティマって言うのはゴチックメードを制御する生体コンピュータで……」

 

 ファティマについての話を一通り喋る。すると、

 

「ファティマって、そこまで理論的に体系立って作られていたの……、でも、そんな体系どこで生まれたのよ?」

 

「それは、ジョーカー星団です」

 

「は? 星団? ……もしかして貴方宇宙人な訳? だったらあの技量も納得なんだけど」

 

「いや、宇宙人じゃなくてですね」

 

 僕は事情を一通り説明した。家入先生は。溜息をつきながら言った。

 

「はぁ、ジョーカー星団はパルプフィクションの産物で、貴方の力はパルプフィクション由来だって事……それが原因不明の理由で与えられて、その上で何らかのアクシデントがあってこの世界にやって来た……想像より何十倍も込み入ってるわね、貴方の事情」

 

「あはは、恐縮です。序でに言うと、この世界にはそのパルプフィクションの原作者だけがちょうどいなくなってて、本当に困ってるんですよ。酷くないですか? もうへビーメタルもモーターヘッドもゴチックメードも見られないんですよ!?」

 

「貴方のロボット、もしかして全部フィクション由来だったの……」

 

 家入先生はドン引きした。でもちょっとだけ納得したようだった。

 

「はぁ、今日は色々あって疲れたわ。今日はもう帰って良いわよ、順平の事は宿直で見ておくわ」

 

「はい、お願いします。では帰りましょう、エーオース」

 

「分かりました。家入さんもお元気で」

 

 木衿とエーオースが居なくなったのを確認した後、吉野凪に手術が終わった事を連絡して病室に入れた。外に出てタバコを一口だけ吸った。そして一言呟く。

 

「この世界も、もしかしてパルプフィクションなのかしら?」

 

 

 

 

 翌日、順平はまだ寝ている。起きるのは後数日経ってからだろう。手術の傷を直した所で、体力も減ってるし、麻酔もまだ抜け切って無いのだ。

 

「はぁ、今日は高専を離れる気無いしなぁ……どうしよう」

 

 何時ものように国会図書館や神保町は行けない。呑気に論文でも書こうか。何て思っていたら。

 

「やったぜキエリ! すげーじゃねぇかお前のインフェルノナパーム!」

 

「は? どうしたんですか虎杖」

 

 虎杖が矢鱈興奮した様子で話し掛けて来る。相変わらずテンション高くて鬱陶しい。

 

「川崎、あーえっと順平の住んでる所な、そこに順平と接触してた特級呪霊が出たんだよ! 真人って言う人間の呪霊! その時は俺とナナミンの2人でな、しかも奴には普通の攻撃が効かなかったんだ。でもナナミンが十劃呪法を使って、出来た弱点にインフェルノナパームでドン! 瞬殺だったぜ! 本当凄えなお前の武器!」

 

「はぁ、それは良かったです。それにしても、真人? 人間の呪霊……ああ、成る程、人間ってそう言う意味ですか」

 

 順平と始めて接触した時、人間と関わりのある何らかに接触した……と言う事は分かっていた。それが真人という人間の呪霊だとまでは、流石に思ってなかったけど。

 

「あー成る程、そう言う意味ねぇ、なる」

 

「それで、順平はどうなった? 大丈夫か?」

 

「大丈夫ですよ。順平さんは高専のベッドで寝てます。まだ麻酔が抜けてませんから、起きるのは数日後です。それまでは平静に」

 

「あ、ああ、分かった、はぁぁ、助かったぜ」

 

 一息ついた虎杖。僕は思案する。

 

(特級呪霊……一級の七海先生と虎杖では分が悪い筈ですが……、それに、何で特級ばかり出て来る? いや、これは? ……、ま、まぁ、これでガットブロウの有用性を証明出来ました、今はそう言うことにしましょう)

 

「ん、何か有ったのかよ? キエリ」

 

「いえ、何でも。特級呪霊と戦ったのでしょう? 今日は早く帰って休みなさい」

 

「いや、俺はピンピンしてるし、主に戦ったのナナミンだから」

 

「良いから休め! 直ぐに次の特級が来るかもしれないでしょうが!」

 

「は、はい……、休みます……はぁ、キエリって、見た目より遥かに圧力凄い所あるよなぁ。やっぱり何やかんや特級呪術師だわ」

 

「ん、宜しい。虎杖は馬鹿野郎なんですから、体力くらいは常に一定以上に保っておきなさい。貴方、体の頑丈さ以外何の取り柄も無いでしょうが。それに、体内の宿儺を暴れさせたら殺されるんですよ」

 

「何が馬鹿野郎だよぉ! 体の頑丈さ以外何の取り柄もないって酷過ぎねぇっ!? ……宿儺は、あー、分かった。そうなんだよな。じゃ、俺はこの辺りで」

 

 去って行く虎杖。僕は……、

 

「はぁ、論文でも書こっか。それに、もうすぐ交流会ですし」

 

 もう直ぐ、呪術高専京都校との交流会がある。交流会があると、

 

「ゲェっ、東堂に会う!」

 

 嫌でござる! 東堂なんか会いたく無いでござる! あのイカレ筋肉ダルマ! キモい! 不愉快! 無駄に良い匂い! 、あんな奴顔を見るのも嫌だぁぁぁ! 

 

「……東堂は嫌だ、東堂は嫌だ、東堂は嫌だ」

 

 

 

 

「さて、また会ったな」

 

「げぇっ東堂!」

 

 京都に着くと早速東堂に会った。ああ、会ってしまった。あ、ああああああ……。

 

「あ、あああああああ、あああ……もう駄目だぁお終いだぁ」

 

「どうしたんだよキエリ……ん? 何だお前」

 

「お前は、初めて見る相手だな。どんな女が好みだ」

 

「えっ? タッパとケツがデカい女」

 

「何だと!?」

 

 虎杖と東堂は、何か意気投合した。こんなやべー奴の相手お疲れ様。この隙に僕は逃げさせて貰うよ。

 

「じゃ、僕は用事あるからじゃーね」

 

「あ、待て、キエリ」

 

「待たない! もう無理さよなら! 行くよエーオース」

 

「はい、すみません、ドクターキエリは禪院家本邸に用件があるのです。ではこれにて」

 

「えっ嘘、禪院家、マジかよ!?」

 

 禪院家に用があると言うのは半分嘘で、要するに逃げる為の口実。それでも一応理由がありはする。逃げようとするとパンッという音が響いた。そして、

 

「えぇあ!? 、入れ替わってる! もう無理、東堂キモい! 無理!」

 

 気がつくと虎杖と僕の位置が入れ替わっていた! 、何なんだよこれ! 無理だよこんなの! キモい! 

 

「まぁそう言うな。前は聞きそびれたからな。改めて聞くぞ。どんな女が好みだ?」

 

「僕を好きになってくれるなら誰でも良いんですぅ! 、じゃあもう良いね、帰るから!」

 

「ええ、キエリの趣味ってそんな滅茶苦茶だったのかよ!」

 

 ドン引く虎杖と、帰ろうとする僕。東堂は。

 

「女の趣味まで最低だな、まあ良い。お前、少しは鍛えようと思わんのか? その身体では呪術師なぞ務まらんだろうに」

 

「務まらなくて良いんです! 僕にはロボが有るので! だから帰り『帰すと思ったか?』ゔぇぇあ?!」

 

 また入れ替えられる。東堂の術式これか。あーもうマジキモい無理。東堂無理。本当気持ち悪い! 

 

「分かりました、それ手を叩いて位置を入れ替える術式でしょう! 果てしなくキモいですよ!」

 

「何がキモいだ。良いから鍛えるぞ。そのどうしようもない貧弱な身体ではいつ殺されるのか分からんだろうが」

 

「五月蝿い! 多少鍛えた所で雀の涙でしょうに! 、人間の肉体なんていくら鍛えた所でどうしても乗り越えられない構造的な限界が有るんですよ! どんなに鍛えても弾道ミサイルには通用しないんです! だから鍛えるなんて時間の無駄です! やりたければ勝手にやってなさい!」

 

「お、お前、訓練の事そんな風に考えてたのか?」

 

 なんか驚愕する虎杖。そう言えば、僕の訓練についての見解、言ったのは初めてでした。

 

「無駄に筋トレ信仰とかウザいんですよ! 筋トレだの何だの無駄な事してる暇があったら弾道ミサイルでも開発してれば良いじゃ無いですか!」

 

「何でそこで出て来るのが弾道ミサイルなんだ……。兎に角だな」

 

 そうやってワイワイガヤガヤやっていると、来た。

 

「んー、まぁその辺にしときなよ。キエリは交流戦そのものには参加しない予定だから」

 

「そうですよ、僕は非術師なので!」

 

 顔を見せた五条先生が助け舟をくれる。僕もすかさず便乗。

 

「む、五条悟か……これでは仕方ないな。行くぞ虎杖」

 

「ええっ、お、俺も一緒に行くの?」

 

「へえぇ行くんだ。いってらー」

 

 虎杖は連行された。可哀想な虎杖。済まないが僕の替え玉になってくれ、下さい。

 

 

 

 

「はぁぁ、交流戦ってレベル高すぎて何やってんのか分かんない」

 

 なんか良く分からん駆け引きをしてるのは分かるんだけど、それだけ。分かるのは真希さんがヤバい事ぐらい。真希さんがヤバいんだけど、それに平然と追従してる東堂はもっとキモい。キモさ無限大。フィジカルギフテッドに平然と付いてくるのマジで何? キモ過ぎる。あんなのの相手させられてる真希さん可哀想。

 

「うわぁ、東堂がキモいのは置いといて、真依さん、想像の数十倍ヤバい」

 

 腰のリボルバーとガットブロウ、それにバカみたいな数の呪具を担いだ京都校の禪院真依さん。真依さんの戦闘スタイルは初めて見るけど、あれ何なの? 呪具を湯水みたいに消費してる。どうなってるん? 真依さんは普通の呪術師って聞いてたけど、あれどう見ても普通じゃないよ? 

 

「いや、あの大量の呪具、自前で作った? つまり呪具を作る術式? いや、それ以上だ、物を作る術式だよ、間違い無く、これ」

 

「……でも、この中ではあのメカ丸って言う人が一番好きだなぁ。趣味合うかも」

 

 それに、一番気になるのは究極メカ丸って言う人。あの人、ロボだな。ロボを操ってる。外部操作式で、中に人は乗ってない。多分メカ丸は偽名で本名は別にある筈。へえぇ、術式でロボが作れるんだ。それ良い事思い付いた。

 

「でもこのロボット、中身は……外部から呪力で操作してる。中身は空っぽ。でも、どうやって? ……いや、呪力範囲が極端に広いですね。何処まで広がってる? 、い、いや、まさか日本中? マジ、そんなのが有りえて……いや、これ分かったぞ、天与呪縛だな。こう言う滅茶苦茶なのがあるって真希さんで覚えたんだぞ僕は」

 

「この天与呪縛、代償が大きいっぽいですね……、メカ丸か、後でコンタクトを取りましょう。これは何かある。それに呪術型ファティマ開発のネタになるかも」

 

「あとは加茂憲紀……加茂家って今まで接触してない御三家だから期待してたのに、思ってたより普通ですね。特徴が無いのが特徴というか……」

 

 加茂憲紀さんは……思ってたより普通だった。赤血操術の話は読んだ文献にあった。加茂家相伝の術式で、かなりの伝統がある奴だ。輸血パックを使って一生懸命頑張ってるけど、正直それだけ。でもこの感想ではちょっと可哀想だし、もし良ければ、後で血液補助用のガットブロウでも開発してあげようかな? 何て思ったりした。

 

「それと、西宮桃さん……」

 

 西宮桃さん、なんか魔女の宅急便のキキみたいで物凄く記憶に残る。忘れられない、非常に可愛い。呪術師としては……空を飛べるのは強いと思う。以上。

 

「後は三輪霞さん……可愛いですね」

 

 三輪さんは、その、刀取られてて可愛いかった。以上。

 

 

 

 

 そうやって京都校の席から交流戦の様子を見せて貰った。第一戦が終わって、一旦外に出て一息ついたその後、

 

「……あっ、これ、不味いですマスター! 帳が!」

 

「えっ嘘!?」

 

「見つけたぞぉ、ドクターキエリぃ!」

 

「はっ? いやあなた誰? どうしてここに?」

 

 帳? が展開されたらしい。エーオースには分かるけど、でも僕には分かんない。そしてその上に、何かエプロンの凄いおじさんが話しかけて来た。手には斧を握って、不味い、殺される! 形振り構わず地下に待機していたGTMを起動する。

 

「てめえの皮でハンガーラックが作りたくてしょうがなかったのさ『ツァラトゥストラ!』な、何!?」

 

 地面を割っていきなり現れた超絶的な巨体。その手のひらに僕とエーオースが収められる。手のひらから席に移動、そのまま搭乗。

 

「エーオース、鈍って無いね?」

 

「大丈夫です。ツァラトゥストラ・アプター・ブリンガー。起動します」

 

「くそぉ、これが、ドクターキエリの切り札かぁ、こうなったら勝負にならな『無駄です!』ぐぉ!」

 

 ガットブロウの切っ先を突き付ける。その人は恐怖に身を竦ませる。

 

(呪術師は呪力で殺さないと、死後呪いに転じる可能性がある……でしたっけ。殺すのは避けなければ)

 

「投降しなさい。貴方の生命と安全は保証します」

 

「GTMの起動を止められなかった時点で、俺の負けか……分かった、投降する」

 

 そのおじさんはあっさり戦意を喪失した。斧を捨てて両手を上げる。

 

(はぁ、思ったよりあっさり行きました)

 

「それにしても、これどういう状況何でしょうか……」

 

 今、何が起きてるの? 何で帳が降りた? さっぱり分からない。しょうがないから、突きつけたガットブロウを一旦離して、組屋さんと話し始める。何でも良いから情報が欲しい、最初はそう思ってたんだけど……。

 

 

 

 

「という訳で、こちらが組屋鞣造さんです。凄いんですよこの人。凄い呪具をいっぱい作れるんです」

 

「そういう訳だ、組屋鞣造だ、宜しくな」

 

「いや、何呪詛師と仲良くしてんだよ……」

 

 組屋さんは見かけの数万倍凄い方だった。まず知識量が凄い。技術力も凄い。凄い呪具いっぱい作れる。つまり天才なのこの人? 

 

 呪詛師と仲良くしてて虎杖はドン引きする。僕は無視して続ける。

 

「そうは言っても、この人本当に天才ですよ。絶対味方に引き込んだ方が良いですって。メリットが超絶的にあります」

 

「ふっ、最高の天才にそこまで言われると、流石に悪い気がせんな……」

 

「へぇ、それ本当?」

 

 疑いの目を向ける五条先生。僕は言った。

 

「本当です。もしかして離反や内通者化が怖いのでしょうか? そんなの大したデメリットでは有りませんよ。高専側には絶対的な戦力がいくつも有ります。離反された所で簡単に始末出来る。気になるなら監視カメラでも付けておけば良いでしょう」

 

「俺は最低限の仕事場と生活費さえくれるならそれで構わねえ。呪詛師とは今日で縁を切るさ」

 

「……と、いう訳です。これは保証しますが、引き入れるメリットは大きいですよ」

 

「ふぅーん」

 

 五条先生は何かを思ったのだろうか。少し経って、そして言う。

 

「それなら、現学長に話を着ける。呪詛師組屋鞣造を引き入れた責任は、特級呪術師木衿冬嗣が持つように。離反した場合は責任を取ってもらう。こう言うことになるよ」

 

「構いませんよ。組屋鞣造はもう裏切る動機がありません」

 

 こうして、呪術高専に組屋鞣造を引き入れる事になった。やりました! これで呪術の情報やノウハウの入手先が一気に増えましたよ! 

 

「呪詛師を引き入れるとか、幾ら何でも思い切り良過ぎじゃねぇかキエリ!?」

 

「うわー頑張るなー、キエリってこんな真似も出来るんだ」

 

「虎杖に、その釘崎さん? えっと僕また何かやっちゃいました?」

 

「やってるに決まってんだろ! 少しは真面目に考えてくれ!」

 

「ええっ伏黒まで!?」

 

 伏黒までそう言う!? 冗談でしょお!? 

 

「仕方無いじゃん! 正直呪術師と呪詛師の違いとかさっぱり分かんないんだよ!」

 

「お願いだからそのくらい分かってくれよ!」

 

 こうして、4人でちょっとした言い合いになった。まあ3対1で包囲されてるけど。

 

「ふふ、マスターは面白いですねぇ」

 

 しかもエーオースは全然助けてくれなかった!




真人:七海の十劃呪法で作り出した弱点にインフェルノナパームが直撃、霊魂ごと焼き滅ぼされる。真人は死んだ!何故だ!坊やだからさ!
主人公:嫌でござる、鍛えたく無いでござる

真人が台詞一切無しの上に衝撃のナレ死、しかもオリ主ですら無いナナミンに初見で始末される話って割とオリジナルじゃないです?
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