リナの星間貿易異聞録 第二期   作:ayasaki

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昔は、ゲーム開発者達のゲーム開発秘話が漫画になってましたね。
読み切りだったから、単行本にしてほしかったなあ。


格ゲー時代

 スク・ウェニでの商談が終わり、お次はカプケンに向かう。

 そうして、そちらでも応接室に通されるのだが、実はドラクア・fainalコレクションと同時に、格ゲーコレクションも発売する予定なのだ。

「リナさん久しぶりだねー」

 スタ2のアーケード受け取りの時に顔を合わせた開発者さんだ。

「お久しぶりです。

 いやあ、ようやく次の格ゲーアーケードを出せるので、こちらも一安心でもあるんですよ」

「いやいや。

 こちらとしても家庭用アーケードコントローラーのマルデア版がようやく完成しましたからなあ。

 そういった点ではコレクションに参加してくれているメーカーと、いろいろ協議を重ねた甲斐があるってもんですよ」

 そう、新作アーケードとコレクションはある意味、今後の布石にもなりえるのだ。

「では、リナさん。

 ソフトとアーケードの確認よろしくお願いします」

「はい!」

 そして受け取った格ゲーコレクションのタイトルはというと、

 

・妖魔セイヴァー

・剛拳

・武士道スピリッツ

・キングオブファイティング

・超スタ2

 

 ここにセットでアーケードコントローラーが追加される。

 まさしく当時の格ゲー全盛期時代に覇権を競い合ったソフトの集合体でもあるのだ。

 他にも戦陣伝なども候補に考えたが、コントローラーセットだし80ベルで販売を考えると5作ほどがちょうどいいかなと思った次第である。

 そして新作格ゲーアーケードはというと、

「あのコラボ作品がこんな形で再製作するとはおもってませんでしたよ」

「でも、あの派手な必殺攻撃は最高です!」

 

『ヒーローVSスタ2』

 

 あの2対2で繰り広げられるコラボ格ゲーなのだ。

 正直、初めて知った時はこんなコラボがあるのかと驚いたものだが、確かにアクション映画のキャラ達ってゲームにもよくなってるから、不思議じゃないよね。

 実際このシリーズは格ゲーファンには好評で、次々と新作が出るほどだし、どんどん新しいキャラも追加されていって見ていて楽しい。

 そういった意味でも、スマブル同様に楽しんでもらえると思ったのだ。

 そして、その為にもコレクション側で販売されるタイトル達は一役買ってくれるに違いない。

 妖魔セイヴァーはそのまま表現されたら、ブラックジョークもあるキャラなのにコミカルさを入れることでライト感覚にも楽しめる格ゲーである。

 だけど遊んでみれば、様々なところで現れる駆け引き要素が出てきて面白い。

 必殺技の威力を自前で決めたり、ダウン時の追加攻撃、容赦ないコンボ技。

 本当にトリッキーな動きをするキャラも多いので、慣れるまでは大変だが癖になる。

 剛拳だと3D形式の格闘ゲームとしてギネス記録を持つほどの人気作品でもある。

 リアリティ重視でもあるこの作品は、独特なシステムを採用しており日本だけでなく世界中のプレイヤーからも愛されている。

 そして武士道スピリッツといえば、ダメージを食らうごとに貯まる怒りゲージが特徴的であろう。

 しかも各キャラ達が持つ武器で鍔迫り合いによる武器落としや、怒りゲージによる時間限定攻撃力アップなど、大逆転を可能にするシステム。

 真面目に考えると斬り合ったら、一撃で死ぬよなという野暮はこの際気にしてはいけない。

 またキングオブファイティングも忘れてはいけない。

 これも何十年と続いてきた歴史を持つ格ゲーであり、竜狼の拳・餓狼戦記から続くチーム戦の格ゲーなのだ。

 これは特に中国・韓国のゲーマーたちから愛されていて、大会が開かれるとそちらからこぞって参加者が出てくるほどだ。

 そして既にマルデアで好評の超スタ2。

 アーケードとしてはもう十分遊びつくされただろうけど、ソフトではまた追加要素ももちろん備わっているし、自宅で遊べばもうお小遣いを気にしなくていいのは、やっぱり助かるよね。

 それにスタ2をオールスターに入れたときにも、やはりアーケード用コントローラーが欲しいという要望はあったのだ。

 ただ、その時にはさすがにマルデアで対応するアーケード用コントローラーは開発中だったから謝罪するしかなかった次第である。

 勿論、アーケード用コントローラーだけを購入することも出来るが、そっちは単品だと40ベルで販売するつもりだ。

 ぶっちゃけアーケード用コントローラーなんて、物によっては倍の値段で売られていてもおかしくないが、今後の格ゲーの為にも先行投資として安めに設定している。

 買いやすい値段にすることで、格ゲーファンを増やしたいし、自宅で家族や友達と遊ぶなら自分用というのは満足感も得やすいからだ。

 ただ、懸念するとすれば、

「RPGもマルデアで同時販売ですから、需要がどうなるかですなあ」

 そう、そこが私も気になっている。

「ええ、ですが販売時期や計画を考えると、新アーケードを出す時が一番いいとは思ったんです」

 好みによる住み分けもあるが、RPGも格ゲーも両方欲しい人にとって厳しい選択肢を突き付けてしまうことには間違いない。

 私も欲しいゲームが同時発売した時に悩んだものだ。

 新作二つとも遊びたい。

 だがお小遣いは一本分。

 どちらかを選ぶのに、情報を集めたり自分に問いかけたり、周囲の友人で買うやつがいないか調べてみたりして、どうにか両方やれる方法が無いかと模索したものだ。

 またはとにかくどっちかを購入して速攻でクリアする。

 そして中古で売り飛ばして、その資金と残ったお小遣いでもう一つを買って遊んだりということもしたりね。

 そういった思い出からすれば、マルデアのゲーマーたちにも同じ経験をさせてしまうとはわかってはいるけど、いつかは同時発売とかしないといけないとは覚悟していた。

 それをやらねばいけない時期が来たと思うしかないのである。

 今後も同時発売をする可能性はあるけど、出来れば避けたいものではあるけどね。

 そうして、私はカプケンでソフトとアーケードを受け取りを済ませるのであった。

 あとはnikkendoでスウィッツを受領すれば、日本での商談は終わりだ。

 本当であればもう少しゆっくりしていたいところではあるけど、アメリカでスカールさんとの話し合いもあるし、マルデアに早くスウィッツを届けなければいけないからなあ。

 既にアルセイアの時みたいに予約がいっぱいで、今回のは予約分で終了という状況だったりするのだ。

 そのおかげでnikkendoは様々なところで生産体制を必死どころか死に物狂いで整えてくれている。

 ……もう月産50万台製造どころか、場合によっては100万台以上でも製造できるように計画修正したらしい。

 今まではマルデアの状況次第でもあるから、少し後手に回っても政府や国連の後押しもあるので、何とか対応出来ると判断していた。

 それでも増産に次ぐ増産で嬉しい悲鳴ではあるが、さすがにここまでくると本格的に先手を取る形で、さらなる設備・人材投資をしないとマルデアの顧客が逃げてしまう可能性がある。

 ここで中途半端に対応すれば、商機を失いかねないとのことだそうだ。

 いや、マジでお世話おかけします。

 そうして、私は心から感謝しながら日本で輸入品を受領して、アメリカへ向かうのであった。




今回はここまで。
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