現在、私は社内の会議室で取材依頼してきた女性の人と挨拶を交わす。
「本日はお忙しい中、私共の取材依頼を受けて下さりありがとうございます」
「こちらこそ、今まで何度も取材依頼でご足労おかけいたしました。
ただ、取材されるなど初めてなので、至らない点もあるかと思いますので、その点でご迷惑お掛け致しますが、よろしくお願いいたします。」
「いえいえ、気を使ってくれるだけで充分です」
そう、本日の仕事で、遂に私はインタビューを受ける事となったのだ。
「それでは早速お聞かせください。
何故地球に行こうと思われたのでしょうか?」
やっぱりそれだよねえ。
まあ予想できていたことなので、ある程度事前準備はしていた。
「最初に地球に興味を抱いたのは子供の頃だったんです。
授業で地球は野蛮でいつも争っている国と教わりました。
ただ、その時に思ったのは本当に野蛮なのか? っていうことでした。
そこから地球を調べていくと、教えてもらった通り野蛮な部分もあるとは思いました。
ですが、教わった内容以上にちゃんと文明として発展している星だと考えたのです」
「なるほど。確かに私も最近までは野蛮という先入観で止まっておりました。
ですがスウィッツに触れてみると、その考え方に疑問を抱く点もありますね」
「なので、自分の目で見てみたい行ってみたいという気持ちが、自分の中から生まれてきたんです」
う~ん。正直な気持ちではあるんだが、やはり脚色してる部分もあるけど、流石にそのまんま語れないからなあ。
「では、それが切っ掛けで魔法省に入ろうと?」
「その気持ちもありました。
また、私自身が魔法を覚えるのが楽しいのと、他の人より上手く扱えたのもありました」
「他の人より程度では、あの魔法省に就職できるとは思えませんが。
では地球に行かれての感想と、何故貿易対象にスウィッツを選ばれたかも教えていただけますでしょうか?」
うん、ここで魔法省での事情は意図的に省いてもらった。
変な勘繰り入れられたくないし、サニアさんガレナさんと話したことで、私も部長に相談するべきと思ったから。
なので、ここで変な記事を入れられるのは嫌だからね。
「実際に地球に行ってみて感じたのは、思った以上に理知的で親切にしてもらえたことでした。
まあ魔石と縮小ボックスが私の想像以上に衝撃を受けたのもあるようでしたが」
「輸出品としては理解しますが、魔石と縮小ボックスですか?
どちらもマルデアではそんなに注目されている物ではないのですが」
「地球は常に天災に悩まされています。
マルデアでは天災排除の専門家が日夜頑張ってくれていますが、地球だと排除は出来ないので代わりに予想・予防・災害後対策に様々な専門家がいるんですよ。
なので、マルデアの魔石を持っていけば役に立つと考えたんです」
寧ろ可能ならマルデア中の魔石を全部くださいというくらいの勢いだしね。
「ふむふむ、では縮小ボックスの需要も?」
記者さんは録音しながら、デバイスに入力と質問内容を確認していく。
「地球は80億人の人間が住む星です。
そこでは様々な物資が必要なのは想像できるでしょうが、その分物流によって発生する公害もあるんです。
なので、縮小ボックスを使えば公害も減るんじゃないかと思いまして」
最初は私の給料で買える品物ってのも条件だったけどね!
「地球での公害……ですか?
失礼、少しは地球の事も調べたのですが、公害というのが分かりません」
「マルデアの文明は積み重ねてきた歴史から見れば、先人達の偉業は本当に凄いです。
地球も独自に試行錯誤してるのですが、その過程で発生する問題を中々解決出来ないこともあるんですよ。
商品を制作する過程で発生するものが、巡り巡って気付かないうちに世界へ悪影響を及ぼすものもあるんですよ」
「ふむふむ。つまり問題だとは理解してはいても、様々な事情から解決したくても進展できないという理解で宜しいでしょうか?」
あれ? 思ったより地球の事情も聞いてくれている。
それと、少々意図的にマルデアをよいしょしてるところもある。
まあ本当にマルデアの文明は優れているから脚色する必要は無いけど、地球ばかり褒めてたら反感買うかもしれないとのこと。
インタビュー前にガレナさんとエヴァンスさんに相談したら、そういうのも入れといたほうが良いと教えてもらったのだ。
これも社会人としての知恵ということだそうだ。
とはいえど、多分話は戻したほうが良いよね。
「はい、合っています。
なので、魔石も縮小ボックスも喜ばれたので、その後はマルデアからの貿易品はその二つが中心になっています。
実際、私が訪問してから地球も様々な問題を解決に向けて頑張っています。
今は天災以外なら、魔石をどう活用すべきかで地球全体で議論したりしながら進めていますね。
それで私がスウィッツを選んだ理由なんですが」
記者さんがデバイス画面を操作して、違う場所に記入する場所に動かす。
「実際地球もマルデアの科学力や魔法文明の凄さはすぐに理解してくれました。
ですが、地球にとっては初めての星間交流でもあったから、マルデアがどんな物だったら喜んでくれるか全然分からなかったそうです。
なので、色んな商品を用意してくれたのですが、私はその中に並んでいた商品から、このゲームという娯楽商品にすぐに惹かれてしまいました」
「なるほど!
私もスウィッツを遊んでおりますが、少し触っただけでその楽しさは理解できましたからね。
最初に発売されたマルオの二つは、とても面白かった」
「遊んでくれてありがとうございます。
それで私はゲームというものを是非ともマルデアの人達に楽しんでほしいと思ったんです」
「ええ、私も新作が販売されるたびに楽しませてもらっています。
ちなみに次回の新作情報などをお聞きすることは出来ますでしょうか?」
あ、ちょっと前のめりになってる。
「具体的には語れませんが、お客さん達からの要望が多かった事を一つ進めています。
他にもありますが、そちらはまだまだ企画段階や試験的なことだったりです。
なので、お客様にきちんと提供できると確信したら、情報公開する予定です」
要望のは次持ってくる予定のゲーム。
今後の企業戦略の一端になるかもとして考えているけど、どこまで受けるかは分からないんだよね。ある程度の勝算はあるけど気になる部分もあるからね。
ただ、それが上手くいけば一つ新しい商品に繋げれる可能性が生まれてくるのだ。
それと企画の方はフルボイスのことだ。
「要望が多かった事ですか。それは気になりますね。
個人的には最初に発売されたゼルドみたいなのを期待したいところです」
「私もゼルドは大好きです。
正直に言いますと、今後の販売の仕方とか何も考えずに、ゲームをマルデアのお客様に届けるだけなら、ばんばん持ってこれます。
でも楽しんで喜んで遊んでもらうためには、販売計画は大事だなあと実感します。
実際、地球側も色々なゲームを制作してるんですが、ゲーム次第では数年以上の開発期間の末に完成したのもあるんですよ。
オールスターで販売してきたゲームも、新作としての発売当時は一つのソフトとして販売していました。
なので地球側はマルデアの人達の楽しんだ声が、凄く嬉しくて輸出ゲーム論争もしてるとか」
見てないけど、勝手に輸出ゲームランキングとか作ってる人もいるとか。
それに私も販売計画考えてたら、私自身で脳内論争してるようなもんでもあるし。
「あはははは、生まれた星は違ってもゲームが楽しいのは共通という事ですね。
しかし数年ですか。
確かによくよく考えてみれば、あれだけのプログラムがすぐに完成するわけないですね」
「ええ、地球では新作ゲームが売れたことで続編を作ることはよくあるんですが、2~5年後に販売した例はいっぱいありますから」
「……もしかしてゼルド2や他ソフトのナンバリングとかもマルデアで発表されてないだけで、地球では鋭意制作中か既に販売してたりしますか?」
「ご想像にお任せいたします」
凄く知りたそうだけど、さすがに無計画に情報流すのはよくないし。
「とても気になるところですが、教えてもらうことは難しそうですね」
「はい、さすがに情報だけを先走らせたら、お客様にもご迷惑かけるかもしれませんので。
その代わりと言っては何ですが、地球で見つけた生き物などいかがですか?」
ここで私は記者さんにシマエナガの写真を渡す。
「ほうほう、地球の生き物ですか?
……か、可愛い!
え!? これ本当に地球にいる生き物なんですか?」
「はい、全長14cmほどで、体重は約9グラムほどの小鳥です。
私もこの前の訪問で初めて見たんですが、とても可愛かったですよー」
そうして私は記者さんが食いついてくれたので、シマエナガの動画やグッズを見せたりする。
すると記者さんも気に入ってくれたようで、正式販売されたら買いたいという言葉が出る程だった。
こうして私の初めてのインタビューは無事終わらせることが出来たのである。
勿論、記事が出来上がったらチェックはさせてもらうが、記者さんの様子を見る限りは大丈夫かなと判断する次第であった。
取材の雰囲気出てますかな?
続きはまだなので、のんびりとお待ちくださいね。
最近気になってるゲーム。
・ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット
・ダンジョン オブ ジ エンドレス
・The Riftbreaker
・Orcs Must Die! 3
動画で面白いゲーム特集見てると、偶に欲しくなりますねえ。